Ableton Meetup Tokyo Vol.15『Experiment(実験)』編

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Ableton Meetup Tokyo Vol.15『Experiment(実験)』編

今回2周年を迎えたAbleton Meetup Tokyo(略称AMT)。
1周年を迎えたのが1年前(当たり前)。
早いもんですなぁ。
オーガナイザーのKoyasさん曰く『10周年までは行きたい』とのこと。
楽しみですね〜

Ableton Meetup Tokyoとは【Abletonユーザーを横断するコミュニティーの構築】を目的に隔月で開催されているイベント。
簡単に言うなら【Ableton Liveユーザー同士、仲良くなろうよ】と言う趣旨・・・ではあるものの、イベントの面白さが噂になったのかAbleton Live以外のDAWユーザーが参加することもよくある話。

前置きはほぼ定型なので、本編が気になる方はVol.15に飛んじゃってください。

前置き

Ableton?

今までのAbleton Meetup Tokyoもお読みいただくとして、まずは基礎知識。

Ableton】とは【Live】というDAW(音楽制作ソフト)を作っているメーカーです。
Liveは動作が軽く、直感的な操作が可能なので世界中のTrack makerやDJ/パフォーマーなどに愛用されてます。
その中でも、Abletonに知識・技能を認められた方々をAbleton認定トレーナーと呼びます。

Ableton Meetup Tokyo

Ableton Meetup Tokyo(略称AMT)とはAbleton認定トレーナーであるお2人

がオーガナイズしているイベントです。

このお2人に加わる形でAMTのご意見番である

が司会・進行役を務められています。

今回は駆け込み寺の住職としても活躍したAbleton認定トレーナーの

も客席にいらっしゃいます。

さらに、Vol.14に引き続きVol.15も

がMCとして登場。
(敬称略)

イベントの目的は

Abletonユーザーを横断するコミュニティーの構築

です。
簡単に言うと【Abletonユーザー同士、友達になろうよ】的な。
公式Facebookページはこちら≫

イベントは、基本的に【Ableton Liveの使い方のプレゼン⇒Q&Aタイム】のように進みます。
回によってはトーク・セッションなど、濃ゆ~~~いトークが聴ける場合もあります。

そして、実はお客さんのすべてがAbletonユーザーというわけではないのです。
『Abletonをススメられた他DAWユーザーさん』とか、『音楽制作を始めたいんだけど、よくわからない』とか、いろんな方がいらっしゃいます。
そもそも【Ableton Liveのプレゼン】ってのは基本であって、Ableton Liveに限らず【音楽制作】をするのであれば必ず役立つようなプレゼンも多いんです。

過去のAMTについてはこちらから↓

Vol.15

今回は2nd Anniversaryということもあってか明確な共通テーマがあったわけではないものの、そこはやはりAMTクオリティー。
十分すぎるほど濃い内容でのプレゼンとなりました。

布陣は(順不同・敬称略)

といった感じ。

ミニマリズム

まず『ミニマリズムとは?』の疑問を解決しておきましょう。
(なんとなくわかるけど・・・って方もいらっしゃるかと)

Wikipedia-ミニマルのページ・ミニマリズムの項によると

美術・建築・音楽などの分野で、形態や色彩を最小限度まで突き詰めようとした一連の態度を最小限主義

と説明されてます。
音楽に限定して説明したミニマル・ミュージックのページによると

ミニマル・ミュージック (Minimal Music) は、音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽。現代音楽のムーブメントのひとつ

と、あります。
音楽ジャンルではなく、音楽制作における方法のひとつなんですね。

さて、言語的意味を理解したところで、プレゼンターのご紹介。
TATEYAMA a.k.a DJ ULU】さんです。
Ableton Live6のリファレンスブック『Master of Live6』の著者なので、以前からのAbleton Liveユーザーの中には「その本で勉強した〜」って方もいるのでは?

【パターン化された音型を反復】と言うのは【数拍から数小節のフレーズを反復】ってことですね。
【反復】と言うと脊髄反射的に『つまんなそう』と思う方もいるかもしれませんが、ちょっと待って。
ただの反復であれば飽きてしまうのは当然のこと。
単なるフレーズの繰り返しを『もっと聴きたい』と思わせるフレーズに昇華させるTipsがこのプレゼンでは満載。

例えば【4分の4拍子の曲で4分の3拍子のフレーズを鳴らす】とかね。
もちろん、ただ鳴らすのではなくてディレイをかけて空間を支配したりとか。
そのディレイにエンベロープ(オートメーション)を描いて不規則な変化をつけたりとか。

そういえば、エンベロープの書き方で興味深い言葉がありました。
要約すると
『エンベロープを描くときは、必ずしも音を聴きながらでは無い。絵として綺麗なエンヴェロープなら、音としてもいい結果を得られる』
的な。
聴いて描くエンベロープが正解というわけでは無い、ということだよね。
コロンブスの卵的な考え方かと。

他にも、シンセ好きなら垂涎ものの機材も並んでおりました。
これは余計な説明抜きに眺めていただいて笑
特に木枠で作られたシンセ。
これ、ハンドメイドだそうです。



短いフレーズの反復であっても、エフェクトの使い方やフレーズの組み合わせによってものすごく広がりのある曲になるんですねぇ。
もしかすると『使えないな〜』って感じでお蔵入りになってたあんなフレーズやこんなフレーズも、このプレゼンを応用すれば使えるようになるかも。
自分のモノにすべきTipsだと思ってるので、動画アーカイブが待ち遠しいです。
ゆっくりと、何度も観たい。


デジタルな音楽にアナログシンセで質感を加えよう

お次は【Josh Bess】さん。
ニューヨーク出身、東京在住のAbleton認定トレーナー。
BenBenというエレクトロニックミュージック制作に関する教育コンテンツ配信サービスをホストしているので、そっちでお世話になってる方も多いかも。

今回はJoshさんがファッション・イベントのために作った曲を題材にプレゼン。
(映像の2’13″〜最後まで)

この曲の中で使っているSub Bass(簡単に言うと、重低音パート)を主に解説してくれました。

前提として、使うSub Bassの音は【Ableton LiveからのMIDI信号をNovation PEAKシンセに送って、Novation PEAKから出した音をAbleton LiveにオーディオデータとしてRec】します。

オーディオデータとしてRecされたNovation PEAKの音、いい音なんです。
これだけでも十分に使える音です。
が、ここで終わらないのがJoshさん。
ここにAbleton Live付属のSub Bassの音も出力します。
つまり【デジタルであるAbleton LiveのSub Bass】と、Recすることによって【アナログとなったNovation PEAK】のユニゾンってことですね。
(ちょっとややこしいけど、以後を理解するにはチョー重要です)

曰く
『デジタルとアナログでは低音成分に違いがある。この2つの音のいいとこ取りをしよう』
と。

EQを使って、それぞれを活かします。
例えば、アナログで活かしたい音域が65Hz辺りであれば、デジタルの65Hz辺りを削る感じで。
こうすることによって、お互いの音を活かし合うことが出来るんです。

実際、デジタルとアナログ、それぞれ単体でもいい音だと思えるのに、合わせることによってより良い音になったんですねぇ。
この辺りの変化は、動画アーカイブで実感してもらうことにして。。。


そして、プレゼン後のQ&Aタイムにて。
お客さんから
『Sub Bassでカッコいいフレーズや音を作るのが難しい。何かアドバイスが欲しい』
といった内容の質問が出ます。
Joshさんからの答えは、たった一言。
『Experiment!!(実験!)』
でした笑

「カッコいい」ってのはケース・バイ・ケースなのでその曲・場面ごとに試してみるしかなくて、Joshさんも常に実験してるんだと思います。
プレゼン上手で、教え方もとてもわかりやすいJoshさんが一言で答えたってことは、そういう意味も含んでのことでしょうねぇ。
決して、突き放したわけではありませんよ〜(大声)。
それに、質問者さんが自分なりの方法での作り方を確立した時、それは個性になるはずです。
そうなった時、ぜひともプレゼンターとして【Experimental Process(実験過程)】をお話しして欲しいですね^^


どうやって曲を作ってるの?

毎度、濃い話になるトークセッション。
今回は誰もが気になるであろう【どうやって曲を作ってるの?】というのがテーマ。

HIROSHI WATANABE】さんは、普段使っているというLogicの画面をプロジェクターに映してのプレゼンを。
曰く
『自分はMIDIの打ち込みから入ったので、細か〜く作り込めるLogicが使いやすい』
そうです。
(聞いたところによると、Logicはエンベロープをマウスで描くだけじゃなくて数値で指定することも出来るそうです。確かにその辺はAbleton Liveと違いがありますね。)
Ableton Liveはライブパフォーマンスの時に使うそうで。

一方、【Inner Science】さんは、曰く
『Hip Hopの影響があるのか、オーディオデータをいじくり回して作り上げることが多い』
タイプ。
【1日5個】のノルマを自分に課して溜め込んだスケッチ(フレーズや曲の素材。文字通り絵で言うところのスケッチ段階のもの)の中から作品に発展させたりするそうです。
スケッチにはAbleton Live付属のSimplerを使用。

中には『Ableton Meetup Tokyoなのに、Logic?』と思う方もいるかもですが、ノープロブレムです笑
『使ってるプラグインは?』の問いにも『WAVESが多いかな』なんて正直に答えちゃってますが、もちろんこれもノープロブレム。
この辺の懐の深さがAMTですねぇ。


Ableton駆け込み寺

今回のご住職は【森谷 諭】さんと【齊藤 義典】さん。
お二人ともAbleton認定トレーナーです。

森谷さんと言えば、DAWを語るにはオーバースペックなほどにわかりやすい語り口が持ち味のお方。
1st Anniversaryの時もご住職としてご活躍でしたね。

齋藤さんはAMT Vol.10の時に、Ableton Liveの画面を一切出さないプレゼンをなさったお方。
(私見ですが、このプレゼンは伝説だと思ってます笑)

まあ〜、この2人のタッグは強かったようで、森谷さん曰く『百発百中』の解決となったようです。
普段は楽屋的に使われてる部屋での企画となったので、会場の音にさほど邪魔されず集中できたのも好評だったみたいです。

『印象に残った質問は?』とたずねたところ

  • PCとギターはあるんだけど、どうすればいい?
  • DAWとMTRって何が違うの?

の2つを挙げてくれました。
たしかに、この辺はわかる人にはわかっちゃう段階だから詳しく書いてあるサイトやブログは少ないかも。
(となると、俺が書くか!?)

もちろん、この2つも解決済みだそうです。
この解決をきっかけに、質問者さんにとってより良い制作環境を整えられるといいなぁ。


DJで潤いを

プレゼンとプレゼンの合間は音楽が流れます。
今回の担当はこのお二人。

会話の邪魔にもならず、でも耳を傾けるといい曲で、会場の雰囲気を作ってくれてます。
こういう雰囲気のおかげで、AMTを最後まで楽しめるんだろうねぇ。



動画アーカイブ

今回もclubberiaさんによって撮影された動画を公開する予定です。
ですが(言い方は悪いですけど)動画はあくまで動画です。
可能であればぜひとも会場に足を運んでください。
それがAMTの良さを感じられる一番の方法だと思います。

『そうは言っても仕事が・・・』とか『住んでる場所が・・・』とかいろいろありますよね。
そういう方のためにAbleton Meetup Tokyo ForumというFacebookページがあります。
質問したいことなんかがあれば、こちらに参加してみてください。
『答えたくて仕方ない!』って方々がこぞって答えてくれますよ笑

おまけ

今回も本当に満員御礼。
写真撮影担当のJiro Kenさんも『お客さんの邪魔にならないように撮るの、結構大変だったよ〜』と漏らしておりました。
本当にそれだけの数のお客さんがご来場。
イスの数には限りがあるので、座りたいのであればOpen直後くらいにはお越しいただいた方がよろしいかと。
記憶が確かなら、Openから20分ほどでイスは埋まってたような。。。

オーガナイザーのKoyasさんによると、世界的に見てもこれだけの活気を持っているAbleton Meetupは珍しいんだそうです。
東京とアメリカの一部、あとはAbletonのお膝元であるベルリンくらいなんだそうで。
もし『行ってみようかな、どうしようかな』と悩んでるのであれば、ぜひともご来場を。
少なくとも損はしないですよ。

次回は・・・

次回のAbleton Meetup Tokyoは【2017.12.15(Fri.) 6PM】です。
場所は同じく恵比寿TimeOut Cafe&Diner
師走真っ只中ですが、一緒に楽しみましょ〜〜!!!


詳細は随時AMT公式Facebookで発表されます。
フォロー!フォロー!!


Ableton Meetup Tokyoは、共通の趣味・趣向を持った人たちが集まる=Meet upをキーワードにした、東京のAbleton Liveユーザーのコミュニティーです。 ベルリン生まれの音楽制作ソフトウェアAbleton Liveは、今やエレクトロニックミュージックだけで無くメディアアートなど音楽以外の分野にも使用されるようになり、ユーザーも使用方法も多様化が進んできました。このグループはその「多様性」をキーワードに、こうしたAbletonユーザーを横断するコミュニティーの構築を目的としています。 私たちは「自分が得意とするLiveの使用方法」をプレゼンテーションするミートアップを隔月で開催しており、毎回アーティスト・エンジニア・DJ・VJなど幅広い分野のLiveユーザーが登壇しています。

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