人が働く環境の「時間と空気」を経営テーマとするアマノ──エンジニアが働く環境にはどんな風が吹いているのか

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人が働く環境の「時間と空気」を経営テーマとするアマノ──エンジニアが働く環境にはどんな風が吹いているのか
1931年に日本で初めてタイムレコーダーを開発・製造したことで知られるアマノ。創業以来「人と時間、人と環境」をテーマに、「時間情報事業」「パーキング事業」「環境事業」「クリーン・ロボットソリューション事業」の4事業をグローバルに展開している。今回は働く人の5人に1人が利用しているといわれる勤怠管理ツールや統合型人事労務パッケージソフト「TimeProシリーズ」を開発するエンジニアたちに、アマノにおける仕事の醍醐味や自身のワークライフバランスなどを聞いた。
プロフィール

アマノ株式会社 K.J氏
アマノ株式会社 ソフトウェアファクトリー
TISカスタム開発部 システム改良開発課 課長 K.J氏
2006年キャリア入社。前職は特定派遣で回路設計やWebシステム開発に従事。合気道・剣道が趣味。

アマノ株式会社 O.T氏
アマノ株式会社 ソフトウェアファクトリー
ソフトウェア開発部 アプリケーション開発2課 O.T氏
2022年キャリア入社。前職はSESとして、医療系、交通系のシステム開発に従事。3人の子育てに奮闘中。

統合型人事労務パッケージソフトの改善、新機能開発は奥が深くて面白い

——まずは現在のお仕事の内容を教えてください。

K.J:2006年のキャリア採用で入社し、今年で18年目になります。現在、私が課長を務めるシステム改良課は、就業・給与・人事・セキュリティを扱う統合型人事労務パッケージソフト「TimePro-NX」を初めとする、TimeProシリーズなど、当社の既存ソフトウェアのメンテナンスや、機能追加を担う部署です。

導入いただいているお客様から、アマノの事業部を通して、システム運用上の課題や不具合について報告が入ります。それに対応して、それぞれの事象を調べ、問題がソフトウェアに起因するものか、製品の使い方に起因するものかなど、原因の切り分けをします。

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もしソフトウェアの不具合だと認定できれば、ソースコードを見直してバグフィックスをします。機能のエンハンスが必要となると、要件を詰めることが必要となりますから、SEに同行して顧客先に赴くこともあります。

システム改良課は社員8名、パートナー企業のエンジニア30名で構成されている部署です。エンジニアが使う言語は、主にVisualBasic.NETやC#など。開発環境はオンプレミスで構築しています。私は管理職でもあるので、エンジニアの採用や教育などについても関わっています。

O.T:私は2022年にアマノに転職し、この9月で3年を迎えます。現在は、「TimePro-NX」の新機能開発を担当しています。「TimePro-NX」は、これまで私が触れてきたソフトウェアの中でもかなり大規模です。

すぐには覚えきれないくらいの機能があって奥が深い。最初はその全容を理解するのに苦労しましたが、先輩社員が何でも教えてくれました。そこに、さらに新しい機能を追加していくのが私の仕事です。

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就業・給与・人事に関わるパッケージなので、まずは毎年度の法令改正に対応するために機能を追加する必要があります。最近の例でいうと、岸田内閣の下で進められた令和6年度定額減税への対応ですね。2024年分の所得税から一人当たり3万円分、住民税から同1万円分の定額減税が実施されます。これは結構急に決まった政策なので、チームは対応に追われました。

そうした法改正や新しい立法に対応することはもちろんなのですが、お客様の現場からの様々な要望を事業部が受けて、それが私たちの開発部門に新規機能という形で開発と要請することも少なくありません。お客様の要望を達成しつつ、新たな機能として活用できるように取り組んでいます。

K.J:アマノでは、開発が「できない」という言葉は禁句でして(笑)。できないなら、できない理由を説明しなくてはいけない。でも、技術的に不可能なことは、ほとんどないんですよね。技術的に可能だと判断すれば、私たちが全力で取り組むだけ。そこが私たちの腕の見せどころでもあります。

——ITエンジニアは、新しい技術や開発しやすい環境などを重視すると思いますが、現在の開発環境はいかがですか。

K.J:アマノにはオンプレで動かす製品もあれば、クラウドで運用する製品もあります。オンプレの場合も、今後のクラウド化に対応できる仕組みを考えながら設計する必要があります。そのためには新しい技術を導入することも検討するのですが、実際にどこまで新しい技術に取り組むかは、開発期間・工数・予算との見合いになります。

O.T:私も20代の頃は、技術のトレンドを追いかけて、どんどん新しい技術に挑戦していましたが、最近は必要になったら勉強すれば必ず追いつけると考えています。それ以上に、パッケージ開発で必要なのは「業務知識」ですね。例えば、就業、給与、人事制度は業界によって様々ですし、変化も激しいのでそちらの情報をチェックしています。

勤怠管理ひとつとっても、近年の出勤状況は出社・在宅・サテライトオフィスなど様々なパターンがありますし、一つの会社が正社員だけで構成されているということもめったにありません。そうした勤務形態の変化を捉える視点と知識が絶えず必要になります。

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SES、特定派遣から転身。自社開発製品にチームワークで長く携われる仕事へ

——お二人の前職はどんなお仕事をされていて、どのようなきっかけでアマノに入社されたのですか。

O.T:35歳頃まではSES(システムエンジニアリングサービス)企業で働いていました。契約で定めた期間、クライアントに対してエンジニアの技術力や専門スキルを提供する業態ですが、一つのシステム開発が長くても3~4年。短いと1~2年で契約完了となる仕事が多かったんですね。

若い頃は様々なシステムの開発手法が経験できて、得るものも多かったのですが、30代に入り、チームメンバーを管理する立場になってくると、せっかくいいメンバーに恵まれて面白い仕事ができ、業務知識が増えてきても、数年でチームが解散してしまうということが、もったいないと思うようになりました。

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同じメンバーと長く仕事をして、一緒に業務知識をどんどん深め、それを積み上げていきたいと考えるようになったんですね。そこでソフトウェアを自社開発して、事業として展開している企業で働きたいと考えるようになっていったのです。

また、以前の会社で管理職として部下の勤怠管理に関わり、勤怠管理ソフトを実際活用していたことがありました。その仕組みに関心を持っていたので、転職するのなら人事管理分野のソフトを開発している企業で働きたいというのも、アマノを選んだ理由の一つです。給与人事パッケージは国の法律改正に影響を受けることが多いので、そのシステム開発は永遠に終わらないので、ずっと続けていけるとも考えました。

K.J:私も、転職にあたっては堅実で優良無借金経営を行っており、定年まで働ける会社がいいと思って探しました。アマノは90年以上の歴史のある老舗企業で、東証プライム上場企業です。そうした安心感は重要でしたね。

以前は、特定派遣の形で働いていたのですが、ソフトウェア開発の仕事よりも、ハンダゴテで基盤の回路を設計する仕事や、Webシステムであっても毎日同じ定型業務ばかりでした。自分のスキル向上が実感できない仕事を続けていては、将来に向けたキャリアアップができないのではないかという危機感があって、転職したのです。

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アマノに関しては、駐車場のゲートにある黄色いボックスで名前だけは知っていたんですが、給与人事系のソフトウェアを手広く展開していることは、実は転職活動を始めるまで知りませんでした。ただ、以前の特定派遣先担当者が「アマノ、知っているよ。いい会社だと思うよ」と、転職を後押ししてくれたのは心強かったですね。

新人、転職者をどう戦力にしていくか。製品に誇りをもち、助け合う文化が強み

——ところで、K.Jさんのチームは20代から40代までと、年齢層が幅広いですね。

K.J:そうなんです。この前入ってきた新人が22歳で、その上が37歳ですから、結構な年齢ギャップがあります。新人育成と技術継承は、課長としてのミッションでもあります。ただ20代前半は健康第一で、毎日会社に元気に出社してほしいというのが、私の基本的な想いです。

新卒も中途も初期研修体制は外部委託でしっかりやっており、あとはOJTがベースになります。資本となる身体がしっかりしていれば、必ず技術は身につけることができると思っています。

新人以外でも、自分に必要なスキルを外部の研修やセミナーで磨きたいメンバーには、どんどん参加してもらっています。会社としても今期は人材育成に注力しており、予算もかけています。

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O.T:私はSESで様々な会社のシステム開発の現場を見てきましたけど、特にアマノがいいなと思っているのは、入社後でわからないことがあったら、メンバーみんなが真剣に教えてくれるというところなんです。

常時、Teamsを立ち上げてチャットできるようにしていますが、そこに疑問や不明点を投げかけると、誰かがすぐに反応してくれる。自分の業務で忙しくても、困っている人がいたら助けようという文化がアマノにはあるんですね。

その背景には、やはり自社製品への責任と誇りが強いのではないかと思っています。「TimePro-NX」の新機能開発は社員8人体制でやっているのですが、自分の担当作業領域だけではなく、製品全体を良くしようという思いがみんなに共通している。すごくいい仲間たちです。

8人のメンバーの中でキャリア採用は私一人で、他の人は新卒採用です。ただ、中途入社者だからといって、肩身の狭い思いをしたことは一度もありません。私がSESの経験が長くて、多数の得意先現場で仕事をすることに慣れているということもあるかもしれませんが、アマノには新卒・転職、年齢・性別問わず、溶け込みやすい雰囲気がある職場であるのはたしかです。

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充実した子育て、ワークライフバランス。人としての想いを大切にする会社

——職場のワークライフバランスについても伺いたいです。仕事と家庭は両立できているのかなど、お聞かせください。

O.T:私は5歳を筆頭に3人の子どもがいて、妻も家の近所で働いているのですが、妻と分担しながら子育てしています。両親とも出社していますが、定時で帰って子どもの面倒もみられるというのはいいと思いますし、今はそれができている状況ですね。普段から子供とゲームをしたり、休日は全力で子供と遊んだりしています。

K.J:会社が社員の家族のことも考えている福利厚生としては、「アマノナイター」というイベントがあります。会社が広告を出している横浜スタジアムのベイスターズ戦に、家族を招待できるというものです。抽選制なので、私はまだ行ったことないんですけど(笑)。

私は今、一人息子と一緒に剣道と合気道をやっています。実はこの夏から、妻がパートでアマノの人事部で働くことになったんです。これは別に狙ったわけじゃなくて、全くの偶然なのですが、妻いわく「働きやすそうな会社だから選んだ」と言っていました。妻と一緒に同じ会社で働くことにより、家族のコミュニケーションも変わるのかなと、今から楽しみです。

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——今後はさらに採用を拡大し、ソフトウェア開発をより強化していきたいというのが会社の方針だと思いますが、どんな人に来てほしいですか。

K.J:技術は入社後に学べるし、例えば一つの言語に精通していれば、新しい言語もすぐに習得できます。前の会社での経験は必ず活きます。なにより、技術の強さだけではなく、やりたいことが熱く語れる人、この仕事への強い想いがある人に来てほしいです。

O.T:私もK.Jさんと同じです。技術力よりも、想いがある人。臆せず自分の考えを発信して、実現できる人を歓迎します。

アマノ株式会社
https://www.amano.co.jp/
アマノ株式会社の採用情報
https://www.amano.co.jp/saiyo/

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