おかねのみらい by BASE BANK #02 ~地域経済圏の未来~を開催しました
精鋭スタートアップが語る新しい「お金」の集め方
ここからはトークセッションです!BASE BANK矢部をモデレーターとし、BrainCat、イジゲンの考える「コミュニティの未来」に迫ります。
矢部:今のサービスを始めたきっかけや課題感はどういったものだったんでしょうか。
中村:一時期、体調不良で入院していた時あったんですけど、その時結構お金かかったんですね。当時は会社に入っていたから保険が出たけど、保険に入っていない人もいるじゃないですか。 だから、「困ったときに自分自身で解決できるものを提供したい」と思ったのがきっかけです。
矢部:じゃあ、最初は保険のようなものをやりたかったってことですか?
中村:実はそうなんです。でも、数々の仮説検証をしていく中で、コミュニティ間での保険はニーズがなくて流行らないんじゃないかと思いました。 保険はリスクに備えてみんなでお金を貯めているもの。クラウドファンディングやファンクラブとも根本的な思想は同じではないか、そしてそれを群衆でやったら面白いと思いました。その流れで今はコミュニティサービスを作っています。
矢部:イジゲンさんはなぜ「SPOTSALE」を始めたんですか?
市江:私もCEOの鶴岡ももともとエンジニアだったのですが、仮想通貨やブロックチェーンの技術、システムの設計が話題になったころ、その魅力に取りつかれました。
「SPOTSALE」では、その店の会員にしか体験できないユニークな優待を設定することで、効果的な資金調達ができます。地方の小さな店舗でもアイデア次第で多くの人から応援されたり評価されたりできる仕組みを作りたいと思っています。
コミュニティ活性化のキモとなる「お金」
矢部:「Gojo」の思想はクラウドファンディングと通じるところがありそうですね。違いを教えてください!
中村:まず、クラウドファンディングとは目的が違うと考えています。クラウドファンディングは多くが資金調達を目的とされていますが、「Gojo」はコミュニティ活動を活性化するために使われています。
「Gojo」では、前金式でお金を集めるだけでなく、目的なくお金を集めることもあり、様々な使われ方をしています。サービス運営を通していろいろなコミュニティと接していますが、総じて言えることはコミュニティにお金があるとコミュニティが活動しやすくなり、持続可能性が高まるということです。
矢部:サービスを利用しているコミュニティでは、どんなものがありますか?
市江:「SPOTSALE」上で大阪のコワーキングスペースの会員権が70枚以上が売買されたケースがとてもいい例だと思います。内容としては、会員権を買うとそのコワーキングスペースがお得に使えるというものでした。「SPOTSALE」上で売買がなされた後にも会員権の転売がなされたり、コワーキングスペースの会員権ホルダー同士がTwitterで募ってオフ会してたり。コミュニティとして素晴らしい機能をしていて、良いモデルケースになったと思います。
中村:「Gojo」では「ウーバーイーツ配達員Gojo」がおもしろい使われ方かなと思います。ウーバーイーツ配達員には雇用保険がなく、もしもの時の安全を保障されていませんでした。「ウーバーイーツ配達員Gojo」によって、配達パートナー同士でお金を積み立てておき、事故に遭ってしまったメンバーが集めたお金に対して給付金を申請することが可能になりました。 事故にあった際のセーフティーネットとなっただけでなく、「Gojo」に入っている配達員同士でコミュニケーションが生まれたのも嬉しい点です!
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北海道の救世主。地域通貨「EZOCA」の魅力に迫る