Tech-on MeetUp#06「What can AI (I) do?」 イベントレポート

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Tech-on MeetUp#06「What can AI (I) do?」 イベントレポート
2019/5/13に開催されたTech-on MeetUp#06「What can AI (I) do?」 イベントレポート

Tech-on MeetUp#06「What can AI (I) do?」

最近ようやくkubernetesの動きがわかりはじめた野島です。

新元号最初のTech-on『Tech-On MeetUp#06』についてレポートしていきます。
いつも通り「TECH PLAY SHIBUYA」での開催となり、なんと過去最高の約90名もの方にお集まりいただきました。

今回のテーマはAI、AIを専門とされる3名の方に、テーマにちなんで、愛(AI)してるものについてもご紹介いただきながら、主にAIの最新技術および方向性、更にその技術をどのように活用できるかをお話いただきました。

SXSW2019に見るAIの未来

最初の発表はKDDI総合研究所の帆足さんです。愛しているものは奥さんとのことです。

3月にテキサス州のオースティンで行われた、SXSWのAIに関する講演から今後のAIの動向を紹介していただきます。

奥様との幸せな未来を見定められた帆足さんは、AIの未来を今後どのように見定めているのでしょうか、概要が以下になります!


SXSWとは

・オースティンで毎年3月開催されるイベント

・ 元々は音楽祭だったが、映画やテクノロジーについてのイベントも同時開催されるようになった

・ 講演、パネルディスカッション、展示会などが行われる

・ 著名な人や面白い人の話を聞けるのが魅力

過去の参加

・ 2016年からAI関連のセッションに参加

・ 過去の参加レポートはASCIIで記事になっている

今年のSXSW

・ キーワードはEthics(倫理)とEmpathy(共感)

■ 主なセッション

 ・Dear GovDear Gov't: Regulate Us! Sincerely, AI Indutry

  - AI技術について、政府レベルでの規制を訴える内容

  - AIに関わるプレイヤーが多すぎるため規制が必要

  - 今のガイドラインだと適切な規制にならないため、新たな規制が必要

 ・How Ai Will Design the Human Future

  - AIを前提とした人類・社会の設計についてのパネルディスカッション

  - AIのベネフィットを示すだけでなく、信頼性、受容性を出さないといけない

  - 人類・社会全体をよくするための全体的な再設計が必要

 ・How AI Changing Advertising in China

  - 中国はAI天国であるという講演

  - wechatであらゆることができるので、1つのアプリであらゆる行動データを大量収集できる

  - 中国の規模とスピード感を実感

 ・キーワード1:Ethics

  - AIはクールなテクノロジーから社会の脅威に変化しつつある

  - GAFAは解体すべきとの意見を出すようなセッションもあった

 ・UBERLAND: Algorithms and the Future of Work

  - AIは経営者になれるのか?をUBERの事例から考えるセッション

  - AIは適切な給料を計算することができるだろうが、それで労働者が納得するかは別問題

  - AIが合理的な値下げを提案したとしても、運転手がそれに従うか?

 ・Will Machines Be Able to Feel?

  - AIは感情を持てるか?と議論するセッション

  - 持てるか持てないかという次元では、開始20秒で持てないと断言

  - リアクションのような反応は持つことはできる

  - 既存のチャットボットはユーザの欲しい言葉に合わせる傾向があるので、矛盾の要因になり得る。ルールの適用は必要不可欠。

 ・Technology and the End of the Poker Face

  - システムの人の解析は人の能力を上回っている

  - 病気の検出のような使い方をできる

  - 監視社会でも使われるかもしれない懸念がある

 ・Featured Session: The War for Kindness: Building Empathy in a Fractured World

  - AI要素は薄めのセッション

  - 人々の共感が減っている

  - 共感のトレーニングをやっているという講演

 ・ キーワード2:Empathy

  - AIと人間のコミュニケーションが重要になってくる

  - 目指したい世界:人とAIが共感できる

  - どちらかがどちらかに合わせるのは良くない

まとめ:SXSWが投げかけた問い

・人とAIの理想的な関係は何か

・ それの実現のために必要な取り組みは何か

お話を聞いて

SXSWであった講演のお話を聞いて、AI技術の進化スピードはとても早く。様々な問題が日々考えられていると感じました。

皆さんもこれらの問題をみて、どうあるべきかということを考えてみてはいかがでしょうか。



強化学習を使った次世代シミュレーション最適化

2番目の発表はスカイマインド株式会社のゴンザレズ エドワルドさんです。

愛しているものはベビーメタルであり、アイドルとメタルの融合という次世代のパフォーマンスと、

スカイマインドが作る次世代の機械学習システムにいい影響を与えているのかもしれません。


スカイマインドについて

 ・オープンソースのJava用DLライブラリ『DeepLearning4J』や、企業向けのDLプラットフォーム「SKIL」を提供


anylogicについて

 ・シミュレーションモデリングのソフトウェア

 ・工場の動作などのシミュレーションし、機器が故障した時の影響を確認できる

 ・JAVAと同じようなシミュレーションを生成する

 ・エクセルの入力を読み取ってシミュレーションといったことが可能

anylogicの理由

 ・スカイマインドのDeepLearningライブラリもanylogicもjavaで書かれている

 ・顧客から機械学習の要望があった

強化学習入門

 ・学ぶことを機会に行わせるのが機械学習

 ・いくつかの種類がある 

  - 教師あり学習:回答を見せながら学習

  - 教師なし学習:答えは教えないが、データは見せる

  - 半教師学習:教師ありと教師なし半々

  - 強化学習:行動の評価値を教え、評価値が高くなるように工夫させる

 ・強化学習は特に難しい

 ・ゲームなどで行動パターンを学習させることができる

 ・いくつかのアルゴリズムがある

  - DQN

  - Policy Base Learning

anylogic+強化学習のメリット

 ・シミュレーションの動作は設定できるが、どういう動作をさせると最適になるかはヒューリスティックにやっていた

 ・強化学習で最適なパラメータを見つけ出す

サンプルの紹介

 ・信号機の制御を例に紹介

 ・車の量に応じた信号の切り替わり時間を調整する

 ・強化学習の実装:

  - パラメータを調整する

  - anylogicでシミュレータを作った後、ニューラルネットワークのロジックをいれる

   -- 階層は2層で300ノード

  - 学習を行い結果をシミュレーションし、その結果を使って再び学習するというのを繰り返す

 ・実験結果:

  - 南北のトラフィックがほとんどない状態で実験すると、ずっと東西が青、南北に車が来た瞬間青になるという動きをする

  - ラッシュアワー時にもanylogicの最適化オプションより交通がスムーズになるという結果が出た

 ・ユースケース

  - 組み込みシステムに導入することで、機器の交換なしに生産性を上げることができる


お話を聞いて

強化学習を利用することで既存の最適化オプションよりも良い結果を得られたということで、大変興味深かったです。

それほど大きくないニューラルネットワークでもこの結果でしたので、より大規模なネットワークで学習するとどうなるんだろうとわくわくしました!


見えていないものを見出す機械学習

最後の発表はABEJA, Inc. の白川さんです。アイディアのあるものを愛しているとのことです。

司会者は、アイディアが詰まっているといえばカレーを思い浮かべてましたが、白川さんもカレーをお昼に食べていたとのことでした。


ABEJA, Inc.について

 ・DLの実装、運用プロセスを効率化するABEJA Platformを提供

機械学習について言いたいこと

 ・今AIっていわれてるのは機械学習のこと

 ・人間の思考は1:勘 2:論理的思考があって、機械学習は1に相当

 ・AIは運用し、使い込んでいくと改善していく

 ・AIは人間の代替ではない 得意な部分は人とAIで違う

ソフトウェア2.0

 ・Teslaの研究者が作った造語

 ・ソフトウェア1.0は振る舞いを書いたものであるのに対し、2.0はデータによるフィッティングができる

ソフトウェア2.0の作り方

 ・大規模に学習を行う

 ・Big GAN

  - GANを大規模に行ったら高精度な画像の生成に成功

 ・GPipe

  - 巨大なNNの並列学習を行うためのフレームワークを利用

 ・BERT

  - 大きなモデルで特殊な学習方を使うことで精度が大幅に向上

 ・GPT-2

  - 巨大な文章生成用の言語モデル

Discovery2.0

 ・新しく作ってみた造語

 ・Discovery1.0:予想できる判断要素から発見 Discovery2.0:相関を学習によって発見する

 ・耳の形や眼底の写真から、性別年齢などを判別できる

 ・いろんなものをとって相関を見つけていくことが重要

 ・ディープラーニングは使うデータによって中身を大きく変える必要がないので有利

心理学×AI

 ・Personality Psychologyで個人の特性を知ることに使えるのではないか



会場の雰囲気

今回は過去最高の来場者数となり、ネットワーキングタイムにも多数の方に参加いただきました。


みなさんそれぞれ思い思いの会話をされ、参加者同士の交流を深めておりました。


イベント最後は恒例の記念写真を撮影しました。今回も恒例のTの時での撮影です!


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Tech-on MeetUp#06
「What can AI (I) do?」
tweetまとめ


2019-05-13 Tech-on MeetUp#06「What can AI (I) do?」 #TechOn東京
@諏訪真一


Tech-on MeetUp#06「What can AI (I) do?」
@かず

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