トヨタの未来を創る、自律分散制御の研究開発の取組み一挙大公開 ~電動車を活用した仮想発電所「VPP」|異種ロータが協調する運搬ドローン~

2024/03/11(月)19:00 〜 20:10 開催
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一般枠【ご好評につき増枠】
先着順 無料 574人 / 定員600人

イベント内容

『未来創生センター』第4弾!!
電動車を活用した仮想発電所「VPP」
異種ロータが協調する運搬ドローン
【TOYOTA Developers Night】

概要

トヨタ自動車では、カーボンニュートラルの実現に向け、電動車の普及と再生可能エネルギーの活用を進めています。
その一環として、私たちは電動車を使ったVPPの構築に挑戦しています。
環境変化の影響を受けやすい再生可能エネルギーを活用するVPPの構築には、発電量と電力需要のバランスを効率的に調整できる制御技術の確立が必要不可欠です。

現在、「電動車VPP」の先行開発を実施している『パワートレーンカンパニー』では、数理モデルによる最適化手法を用いて、複数の拠点にある車両20台の充放電を集中制御で実現しました。
しかし、大規模化に伴う台数の増加に対応し社会実装していくためには、各拠点や電動車自体が自律的に動作する分散制御の仕組みが必要不可欠だと考えられます。

このような背景から『未来創生センター』では、電動車VPPへの分散制御の研究に取り組んでおりますが、環境変化に応じて、自律的に動作させたいモビリティは電動車だけではありません。
例えば、空中搬送するドローンにも分散制御が必要になると考えています。山間部などの不整地や建設・メンテナンスの作業現場などでは、重量物を空中搬送するニーズがあります。しかし、ロータ数が固定されたドローンでは規格外の搬送物に対応が困難です。そこで、重量に応じて協力して荷物を運ぶ人間のように、自律的に協調することで、ロータの種類や数を自由に変更できるスケーラブルなシステムが有用であると考えています。

『未来創生センター』第4弾イベントでは、公開情報がまだ少ないこれらの領域にフォーカス。クルマの価値拡張に留まらず街や社会と一体となったコンセプトの実現に鍵となる基盤技術を創り出す過程として、実証実験の概要や成果を紹介していきます!

<登壇内容>
■パワートレーンカンパニーが取り組む、電動車を用いたVPPの社会実装に向けた取り組みの現在地と今後の展望
■未来創生センターが取り組む、分散制御の研究/VPPおよび異種ロータが協調する運搬ドローンの検証実験

<VPPとは>
VPP(Virtual Power Plant、仮想発電所)は、工場や家庭(太陽光、蓄電池、電動車)などの分散型エネルギーリソースを、IoTを活用したエネルギーマネジメント技術で束ね、遠隔・統合制御することで、電力の需給バランス調整に活用する仕組みです。VPPは、一つの発電所のように機能し、負荷平準化や再生可能エネルギーの供給過剰の吸収、電力不足時の供給などを行うことが期待されています。


■トヨタ自動車採用サイト

タイムスケジュール

時間 内容
19:00〜19:05 オープニング
19:05〜19:10

トヨタの環境問題への取り組み

高野 靖也
19:10〜19:25

パワートレーンカンパニーが取り組む、電動車を用いたVPPの社会実装に向けた取り組みの現在地と今後の展望

江原 雅人
カーボンニュートラル実現に向けて再生エネルギーが普及すると、発電量にあわせて電気を使う側、例えば電動車の充電や放電タイミングを調整することが重要になってきます。近年、VPP (Virtual Power Plant,仮想発電所)と呼ばれる、小規模な電源・蓄電池を多数束ねて大きな発電所のように制御する考え方が着目されており、パワトレカンパニーでは、電動車にこの仕組みを適用する検討を進めてきました。VPPに一般的な中央集権的な制御を用いると大規模に束ねるに従って演算コスト等の課題が大きくなるため、未来創生センターと連携して自律分散型の制御開発を進めています。当日は、社会実装に向けた先行開発や、研究者とのコラボレーション等、企業の現場をリアルに感じて頂き、皆様の参考になれば幸いです。
19:25〜19:40

未来創生センターが取り組む、分散制御の研究/VPPおよび異種ロータが協調する運搬ドローンの検証実験

神保 智彦
VPPに参加する多様な電動車の数が膨大になると、完全な集中管理では運用とコストの両面で困難になるでしょう。未来創生センターでは、電動車が自律的に動作する分散制御を用いてもVPP全体の要求電力を実現できることを確認しました。また、同じ分散制御を拡張して、複数の異種ロータが自律的に動作する、運搬ドローンを提案します。
19:40~19:45 ご案内
19:45~20:05 質疑応答
20:05〜20:10 クロージング

※ 当日予告なく時間配分・内容が変更になる可能性がございます。

ファシリテーター

高野 靖也
トヨタ自動車株式会社
未来創生センター
R-フロンティア部
2023年、トヨタ自動車株式会社入社。在学中にシステム同定と機械学習の研究に携わっていた経験から、入社後はVPPのための車両行動のモデリングに従事。

登壇者

江原 雅人
トヨタ自動車株式会社
パワートレーンカンパニー
パワートレーン先行制御開発部
1999年、トヨタ自動車入社。シミュレーションや数理技術を駆使し、内燃機関の制御・適合プロセスの効率化に従事、モデルベース開発プロセスの普及に大きく貢献。4年間北米出向後、2020年より自動車の電動化を見据え、電動車を活用したVPPシステムの研究・先行開発に従事。先端技術研究と量産開発の架け橋となり、社会実装を実現することに喜びを感じるおじさん。
神保 智彦
トヨタ自動車株式会社
未来創生センター
R-フロンティア部
2002年、株式会社豊田中央研究所入社。 自動車エンジンのモデリングと制御および機械学習、車両と構造物の機械学習によるヘルスモニタリングと最適設計、エアリアルロボットの学習と制御の研究に従事。 2021年よりトヨタ自動車未来創生センターにて、ネットワークシステムの分散制御、マルチエージェント強化学習、最適輸送に関する研究を推進。 計測自動制御学会論文賞(2009、2019、2020)および日本機械学会論文賞(2022)ほか多数受賞。工学博士。

参加対象

  • 分散制御の技術活用に興味があるエンジニアの皆さん

参加にあたっての注意事項

  • 参加を辞退する場合は、詳細ページより申込のキャンセルをお願い致します。
  • 配信映像や音声は各自の通信環境に依存します。なるべく通信環境の良い状態で視聴ください。

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