ATR鈴木専務のインタビュー第1弾 ~研究者からマネージャーとしての生き方・考え方編~

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ATR鈴木専務のインタビュー第1弾 ~研究者からマネージャーとしての生き方・考え方編~
未来技術推進協会のアドバイザーとしてご尽力頂いている株式会社 国際電気通信基礎技術研究所(通称ATR)の代表取締役専務 経営統括部長・事業開発室長である【鈴木 博之(すずき ひろゆき)】さんに一時間を超えるロングインタビューをさせて頂き、イノベーションや事業開発、人材育成などへの熱い思いを全5回で記事にしていきます。今回は第1回の記事です。

みなさん、こんにちは。

シンラボ広報部です。

未来技術推進協会のアドバイザーとしてご尽力頂いている、株式会社国際電気通信基礎技術研究所(通称ATR)の代表取締役専務 経営統括部長・事業開発室長である【鈴木 博之(すずき ひろゆき)】さんにインタビューをさせて頂きました。一時間を超えるロングインタビューでイノベーションや事業開発、人材育成などについて熱い思いを語ってもらえましたので、全5回で記事にしていきます。


第1回目の今回は鈴木さんの生き方や考え方を皆さんに広く知ってもらうために、ATRに異動するNTT時代の研究者やマネージャー時代のことを中心に紹介していきます。ATRは知る人ぞ知る著名な民間の研究所です。理系で生きてきた私にとっては非常にありがたい機会でした。

― NTTでの研究者生活からマネージャー、そしてATRでの経営者への道

理学部の大学院博士後期課程まで順調な研究生活を送っていく一方、博士号取得後の進路を考えたときに、大学における研究の世界の狭さを感じて、民間企業であるNTTへ入社しました。NTTでは研究所での基礎研究が中心で、途中でドイツに合計一年半の研究留学など、かなり自由な環境で仕事をしてきました。


基礎研究一辺倒の生活から事業化を意識するようになった一つの転機が、NTTで中間管理職としてマネージメントする立場になったときでした。後で詳しく述べますが、自らの研究成果を世の中に出す機会があり、色々と試行錯誤して仕事を進めていく中で世の中の評価が直接研究者にフィードバックされるということを体験しました。これまでの基礎研究だけでは実感できなかったが、基礎研究から事業化というサイクルを回していくのが実は基礎研究自体の質を上げるために非常に重要だと痛感しました。


その後、2007年にATRへ異動になり、NTT時代の直接研究する立場から研究所全体をマネージメントする立場になりました。現在は代表取締役専務として、ATR全体と子会社の経営および如何にイノベーションを世の中に出していくのかという業務を推進しています。また、3年前からJST/文部科学省のリサーチコンプレックス推進プログラム 1 のプロジェクトに採択されて、戦略ディレクター兼イノベーションハブ推進リーダーを兼任し、事業化推進を通じてATRおよびけいはんな学研都市の価値を上げる仕事に尽力してきました。

― NTT時代の研究内容は?

大学院時代は、いわゆる光物性の研究をしていて、ある特定の物質にレーザー光を照射したときの発光メカニズムを解析してたんですね。NTTに就職してからも、有機材料の励起状態の緩和過程のメカニズムを解明することを通じ、色々な材料の特性とメカニズムを連携させる材料設計をし、ある一定の機能を出すということをやっていました。その成果として、英文の原著論文と国際会議プロシーディングス 2 で合計300くらいは報告してきました。

― NTT時代に事業化したデバイスは?~環境ガスセンシング用の赤外レーザー光源~

当時はマネージメントに仕事内容がシフトしていました。ニオブ酸リチウムという強誘電体材料や半導体材料を用いて、当時のNTTで主流であった光通信用デバイスの技術を非通信分野に展開するという研究を行っていました。

次世代光ネットワークへの研究や若手育成の極意など、続きの全文はこちらへ


ご紹介

株式会社国際電気通信基礎技術研究所

https://www.atr.jp/

研究内容

・脳情報科学
・ライフ・サポートロボット
・無線・通信
・生命科学

所在地 京都府相楽郡精華町光台二丁目2番地2(けいはんな学研都市)


シンギュラリティ・ラボ(運営元:未来技術推進協会

https://sinlab.future-tech-association.org/

所在地 東京都千代田区神田練塀町3富士ソフト秋葉原ビル12F (DMM.make AKIBA Base2610)

参考情報

  1. JST/文部科学省のリサーチコンプレックス推進プログラム:世界に誇るイノベーションの創出を目指し、地域に集積する様々なプレーヤーが共同で最先端の研究開発、成果の事業化、人材育成を統合的に展開し、複合的推進基盤の構築という仕組み。 

  2. 国際会議プロシーディングス:国際会議で発表するときの発表内容に対応する会議録で発表の採否はこのプロシーディングの内容を審査して決まる。 

シンギュラリティ・ラボ(シンラボ)はシンギュラリティ時代をリードする、イノベーション × テクノロジー × SDGs をテーマとしたコミュニティプラットフォームです。20代の若手エンジニアを中心にテクノロジーを活かしたプロジェクトの立ち上げや、SDGs達成のための活動をしています。 台湾やインドとの新たなプロジェクトが始動しており、豊富な経験と専門スキルを生かした事業支援も行っています。

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