XR、ブロックチェーン、IoT×セキュリティ──KDDIアセットで仕掛ける新規事業とは?~KDDI INNOVATION MAKERS 2019

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XR、ブロックチェーン、IoT×セキュリティ──KDDIアセットで仕掛ける新規事業とは?~KDDI INNOVATION MAKERS 2019
2回にわたり開催される「KDDI INNOVATION MAKERS 2019」。2019年11月13日に行われたDAY1では、「XR、ブロックチェーン、IoT×セキュリティ」をテーマに、同分野のKDDIにおける取り組みや事例を、同社担当メンバー5名が登壇し、3つのセッションで紹介。「sli.do」を使った質疑応答、懇親会も行われた。

【オープニング】KDDIの世界観を知ってもらいたい


▲KDDI株式会社 浦山 玄氏

セッションに先立ち、同イベントを手がけるKDDIの浦山氏が、イベントの開催目的を次のように述べた。

「KDDIは通信という大きなアセットをベースに、様々な新規事業にチャレンジしています。ただ単に新規事業へチャレンジするわけではなく、通信を中心に周辺ビジネスを拡大する「通信とライフデザインの融合」を推進するため、様々なイノベーションの創出に向け挑戦を続けています。

その具体的な取り組み知ってもらうことで、我々が今、何をやろうとしているのか。お客さまにどのような価値を提供したいのか。どんな未来を実現したいのか。KDDIの“世界観”を、一人でも多くの方に知ってもらいたいと思っています」(浦山氏)

【XR】5G×XRで渋谷の街を仮想空間に演出

VRが注目され始めた黎明期から、同領域の技術開発や実証を手がけてきたKDDI。当初はハイエンドなVRツールや企業向けサービスが多かったが、次第にコンシューマユーザが求めるコンテンツの開発にシフト。その結果、より汎用的なARに注力。時代も後押ししている。


▲プロダクト開発1部 プロダクト2グループ 水田 修氏

「これまでは、スマートフォンのコンテンツをいかに充実させるかが事業の核でした。しかし5Gの登場で、単なるスマホ上のデジタル体験から、リアルな体験ができるコンテンツを提供していく動きにあります」(水田氏)


▲プロダクト開発1部 事業開発マネージャー 下桐 希氏

このような動きはKDDIだけではない。グローバルテックカンパニー、GoogleやAppleがスマートグラスを発表しているのがその証で、実際、XR領域のマーケットはかなり賑わっていると、KDDIで同領域に携わる水田修氏、下桐希氏の2人は口を揃える。

ではKDDIは具体的に、どのような取り組みやコンテンツを開発しているのか。

「今年の9月から渋谷区(渋谷区観光協会、社団法人・渋谷未来デザイン)と一緒に『渋谷エンタメテック推進プロジェクト』を立ち上げ、XRを活用した社会課題解決に向けた取り組みを行っています」(水田氏)



たとえば歩きスマホ問題。スマホではなく、スマートグラスに欲しい情報が表示されたり、指ではなく音声で操作の指示ができれば、歩きスマホをする人はいなくなる。年々増え続ける海外からの観光客、インバウンド事業でもXRテクノロジーは活躍する。

「海外から訪れる観光客は数もそうですが、国籍も様々です。もし各国の言葉で案内表示などのサインを街中に設置しようとしたら、費用は嵩みますし、スペース的にも難しいですよね。そこをスマートグラスやスマホなどのXRテックが解決します」(下桐氏)

2人の説明によれば、単にスマートグラス内にサインや情報が浮かぶだけではない。たとえば空を見上げたら、天気に関する情報が表示。駅の方を見れば、電車の遅延情報が表示される、といった具合だ。

まだある。渋谷の街全体をアート空間にみたて、ところどころでアート作品を表示。特定の場所に行くと、本人の嗜好にあった音楽が自然と流れてくる、など。このようなサービスを提供することで、ずっと渋谷にいたくなるような、街の活性化にも貢献できるサービスとも言える。2人は「デジタル(XR)で新しい経済を生む」と説明した。

ただサービスの具体的な内容はまだこれからで、どんなサービスが提供できるのか。スマートフォンではできなかったことが5Gにより可能になっていくため、2人自身、試行錯誤も含めチャレンジしている最中とのことであった。

そのため先の渋谷での事例は、実証実験のようにも捉えており、新サービスの展開も含め、渋谷での成功事例を他地域にも展開していきたいとの意欲を述べた。

スマートグラス内のバーチャルヒューマンが何でもしてくれる未来

先のサービスを実現する技術については、下桐氏が詳しく解説した。Visual Positioning Service、「VPS」だ。VPSは「GPS (Global Positioning System」の発展系の技術と位置付けられるもので、衛星写真から得た情報で作成した3Dマップと、スマートフォンやスマートグラスに搭載されたカメラの画像・向きをリンクすることで、先のようなコンテンツを実現する。

KDDIはこのコンテンツならびにVPS技術を、シリコンバレーのスタートアップ・Sturfee (スターフィー)と協力しながら開発。中国Nreal社のスマートグラス『Nreal』も発表しており、下桐氏は実物を参加者に紹介し、会場を賑わせた。

スマートグラス内に表示されるオブジェクトも進化している。

「各種案内やQ&Aなどを人に代わり行う、バーチャルヒューマンを見る機会が増えてきました。ただ多くはモニター上です。我々はこのバーチャルヒューマンを、スマートグラス内で映し出そうとしています。実現すれば、利用者はスマートグラス内にいるバーチャルヒューマンに話しかけるだけで、これまで手で行っていたスマホ操作をする必要がなくなります。スマートスピーカーのようなイメージです」(下桐氏)

2人は、自社での研究開発を進める一方で、渋谷区のような自治体と協力したり、シリコンバレーのスタートアップと協力するなど、これからも積極的に外部との協力・共創をすることで、より利用者に有益なコンテンツを提供したいとの意欲を述べ、セッションを締めた。

【Q&A】XRを導入する背景や目的は?

――XRはあくまで手段だと考えている。どのような背景や目的でXRに力を入れているのか。

水田:個人的にはUXだと思っています。たとえばアイフォンは、使い方が分かる人には便利ですが、使い方がわからない人もいますよね。一方XRを活用すれば、例えばスマートフォンの使い方が分からない人でも、先ほど説明したバーチャルヒューマンがインターフェースとして登場して、本当の人(に見えるバーチャルヒューマン)と会話をしているだけでデジタルの機能を使いこなせる可能性があると思っています。

つまり課題解決も含め、情報の伝達手段として最適なのではないかと。これまでスマートフォンだけでは届けられなかった価値が、今まで届けられなかった人に届けられると捉えています。

下桐:私もUXという感覚です。子どもでも高齢者でも、かんたんに使えるからです。また現在はテレビやスマートフォンといったディスプレイを眺めている段階ですが、いずれは目の前の空間に映像を映し出す時代が来ると考えていますし、そのような未来に向けて、我々も既に準備をしています。

【ブロックチェーン】発想を活用しパートナー企業と共創することがポイント


▲商品戦略部 商品2グループ 仙石 真依子氏

続いて登壇した仙石真依子氏は、具体的な取組事例を紹介する前に、これまでのKDDIのブロックチェーンへの取り組みを踏まえた見解を述べた。

「2017年9月に国内では初となる、エンタープライズイーサリアムを活用した、ブロックチェーンの携帯端末修理オペレーションサービスを展開しました。その後2018年の7月には、生誕認証とブロックチェーンをかけ合わせたサービスも展開。ただ正直、これまでの取り組みはトライ・アンド・エラーの連続でした。

そうした経験から、得られた教訓があります。ブロックチェーンは必ず活用しなければならない技術ではなく、思想や、考え方を取り入れることが重要だと。また既存のシステムの置き換えではなく、ゼロイチの新規事業の活用で力を発揮すること。もうひとつ、自社内だけで開発を進めるのではなく、オープンにしパートナーと共に進める方がよい、ということです」(仙石氏)

こうした気づきから現在は「ブロックチェーンの発想を活用し、パートナーとこれまで世界に類を見ないサービスを作れないか、という点に重きを置いている」と仙石氏。その一例として、不動産領域における「企業間情報連携基盤」の取り組みを紹介した。

不動産を窓口に「企業間情報連携」をブロックチェーンで実現

不動産の物件探しから契約・手続きなどの流れは、一般的には内覧、契約、引っ越し、新居での新しい生活、といった具合に進む。

ただこの流れが従来の場合、特に引越先の各種手続きにおいて、名前や住所、電話番号など、本人確認を何度も手入力する必要があった。

イメージしやすいのは、新居に引っ越した後のインフラの手続きだ。ガス、電気、保険、インターネットなど。各業者ごとに、同じ情報を何度も手入力する必要があり、時間も手間も煩わしいと感じる人が圧倒的だろう。

その煩わしさを、ブロックチェーン技術を活用することで、簡素化するユースケースを検討している。具体的にはauのIDをブロックチェーンと紐付けることで、最初に本人確認を行えば、その情報を連携することで、何度も同じ情報を記載する手間を省くことができると考えている。

2019年3月に、KDDI、積水ハウス、日立製作所の3社で共創を開始。半年後の9月には、ガス会社様、損保会社様など、ともに検討を進めるパートナー企業は8社に拡大。今後はさらにパートナー企業を増やすことで、より便利なサービスに成長させると共に、「今年度内には企業間情報連携基盤のコンソーシアムを設立したい」と、仙石氏は述べた。

研究所内でトークンエコノミーを実証実験中

続いて「トークン」を活用した、実証実験について説明した。今まさに行っているプロジェクトであり、端的に説明すれば「トークンエコノミー」である。

トークンエコノミーとは、実社会におけるお金に代わるデジタルアセットを、ブロックチェーン内、つまり仮想空間で生み出したり、やり取りする経済圏のこと。ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨が代表例とも言える。

仙石氏の説明によれば、KDDI総合研究所内の有志メンバー間で、独自に発行したトークンを活用した実証実験を約1ヶ月実施。情報の発信とそれに対するフィードバックにリアルなお金ではなく、ブロックチェーン技術によって発行されるトークンを付与して行っている。

冒頭述べたように、同システムはブロックチェーンだけで成り立っているのではなく、データベースなど、他の技術も併用している。

仙石氏は改めてブロックチェーンを現場で使っていく上での見解をまとめ、セッションを締めた。

「AIやIoTの流れと似ていますが、ブロックチェーンが流行っているからといって、絶対にそれを使わなければいけない、という発想では失敗すると考えています。またブロックチェーンだけで全てやることが不可能だとも分かりました。もうひとつ、パラメータの設定を正しく行えば、巷で言われているような“遅さ”も感じません。つまり実用に耐えうる技術だと感じています。結論としては、ブロックチェーンを活用できる部分があれば、ユースケースをしっかりと設計した上で、スモールスタートすることが重要だと考えています」(仙石氏)

【Q&A】転居のワンストップサービスについて

――転居のワンストップサービスは、ブロックチェーンでないとダメなのか。

仙石:実際、他のサービスもありますので、絶対かというとそうではありません。ただブロックチェーンは透明性が高い技術なので、他のパートナー企業が入りやすいとのメリットがあります。実際にブロックチェーンならばということで、これだけの企業が検討いただいているのだと思っています。

つまり繰り返しになりますが、不動産・引っ越しはあくまでユースケースであり、ブロックチェーンを使うことで、異業種間でセキュアに情報を連携したい、というのがサービスの本質です。

――「au ID」でできることが、ブロックチェーンの導入でどう広がったか。

仙石:今まではKDDI内で閉じていたサービスが、ブロックチェーンを使うことで、オープンに活用できることです。これも先の内容と重なりますが、異業種間で様々な情報連携が可能になると考えています。

【IoT/ビジョン】IoTは様々な技術領域が必要な「総合格闘技」のよう


▲商品技術部 IoT技術グループ 斎藤 充治氏

登壇した斎藤氏は、なぜKDDIがIoTに取り組むのか。自身が所属する商品技術部の特徴、IoT事業に取り組む際の心構えなどを紹介した。

「KDDIがIoTに取り組む理由は、当社の通信を中心としたアセットと、先に紹介したイノベーティブな取り組みによるスケーラビリティに他なりません。通信のアセットとは、広大かつ高品質な通信インフラとそれを支え続ける技術力、通信に関わる多くの企業様とのコラボレーションを通じ、最先端の取り組みを共有できることです。ここに社内外の”尖った”メンバーのアイディアを掛け合わせることで、お客さまへ価値ある提案を続けられる点が強みです」(斎藤氏)

実際、KDDI全体では個人・法人問わず、かなり幅広い領域でIoTに関して取り組んでいる。その中にあって斎藤氏が所属する商品技術部の役割は、赤丸範疇とのこと。

斎藤氏自身は、IoTを活用したビジネス開発を担当しており、お客さまの課題やニーズをカタチに変える=「0から1を生み出し、それを10000に伸ばすこと」を業務のテーマとしている。まずはお客さまとの対話を通じて発見した課題を、PoC開発を通じてカタチにしてみる。そしてお客さまと共に客観的な評価を加えることで、成功事例へと精錬していく。さらにこういった取り組みを何度も、多くの事例で繰り返すことで、いわゆる「勝ちパターン」を見つけることが重要、と斎藤氏は語る。

当日は、実際に設計・開発を手掛けた「LTE-M通信モジュール」を搭載したデバイスを持参。LTE-Mの特徴を最大限に活かすために、安く・小さく・省電力を追求。汎用的に設計しているため、まずはこのデバイスを利用してPoC(Proof of concept)を実施し、商用化へ繋げる流れを作る。

冒頭の内容ともリンクするが、新しい取り組みを確実に進めるために重要なことは、「既存事業の深化」と「新規事業の探索」の関係性を理解することが重要。なぜイノベーションに取り組むのか、それによって社会やお客さまとどのように向き合うのか、中長期的な目線でそのモチベーションを腹落ちしないと、新しい取り組みはアイディアで終わってしまうと斎藤氏。

さらにアイディアを確実に具現化していくためには、既存アセットの徹底的な活用とそのための部署間の連携等も重要であり、様々な要素が組み合わさった状態を斎藤氏は、元AWSのエバンジェリストで、現在はKDDIグループでもあるソラコムの社長・玉川 憲氏の言葉を借りて、「IoTは技術の総合格闘技」と表現した。

「デバイスだけでも、クラウドだけでも、AIだけでもだめ。それぞれの特徴を理解しどう組み合わせて、ビジネスを構築するのか。技術だけでなく、社会の人の流れ等にも目を光らせ、売れる仕組みをどう仕込むのか、戦略的な提案が重要です。実現には、まずは自身の技術の鍛錬を怠らず、色々な分野の人と会って話し、その中からKDDIのアセットがどう活かせるのか、探索していく活動を続けたいと考えています」(斎藤氏)

【IoT/セキュリティ】リスク分析を行い重要なものを守る~コストを意識


▲商品技術部 端末システムグループリーダー 本間 輝彰氏

続いて登壇した本間氏は、IoTセキュリティについて解説した。

「IoTの活用においてセキュリティの重要性は増してきている。IoTの性質上、影響範囲や度合いが大きく、またIoT機器のライフサイクルも長いなど様々なことを考慮に入れる必要がある。一方でサービスとして成立させるためには、安全とコストのバランスをとることが必要。」(本間氏)

セキュリティ対策の必要性と難しさについて、海外の事例などにも触れながら、IoTにおける安全性の要求水準の高さと、攻撃者との駆け引きについても紹介した。 国内においては本間氏も幹事を務める、「JSSEC(一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会)」が、フレームワークやガイドラインを作成・公開しており、同ガイドラインの他、NIST(米国標準技術研究所)のサイバーセキュリティに関するフレームワークやIoT推進コンソーシアムのガイドラインなども参考に、KDDIはIoTセキュリティ要求管理要領を策定、ガイドライン化しているとのこと。

そのためIoTセキュリティを考えている人は、参考にしてもらいたいと、リンク先を紹介した。

⇒ JSSEC/IoTセキュリティチェックシート

その上で本間氏は、KDDIにおけるIoTセキュリティに対する見解や取り組みを紹介した。

「セキュリティを考える際に重要なのは、攻撃者の視点で考えること、リスクの分析をしっかり行うことです。具体的にはどのようなデータを扱うのか。言い方を変えれば、どこで何を守る必要があるのか、ちゃんと考えること。具体的に守るものは3つ。機能、データ、インターフェイス。この3つを、盗聴、漏洩、改ざん、任意操作の実行といった脅威から守ります」(本間氏)

先の斎藤氏も触れたが、IoTは領域が多岐にわたる。また現場では数多くの機器が使われている場合が多い。そのため単にすべてを守ると考えると、サービスにおいては「コスト」とのバランスが取れなくなってしまう。そこで先のような事前のセキュリティ分析や切り分けがポイントだと本間氏。

具体的なIoTセキュリティの取り組みにおいては、ネットワークカメラや各種センサーを始めスマートロックなどのデバイスが使えるKDDIのIoTサービス『au Home』を例に、KDDIは、お客さまに安全なサービスを提供するために、先に紹介したガイドライン等により、End to Endで安全性を確保しサービスを提供していると紹介した。

また本間氏は最後に、KDDIにおけるIoTセキュリティの強みを紹介し、セッションを締めた。

「私自身の前の担当領域でもあるのですが、KDDIでは単にIoTセキュリティだけでなく、ネットワーク、サーバーにおけるセキュリティ対策においても、多くの知見と実績があります。例えば、キャリアメールで培ってきた迷惑メール対策などはいい例です。そのためIoT導入を考えているお客さまには、KDDIで蓄積したノウハウをもとにお客さまの業務を支援することが私たちの提供できる価値の一つ。まさに本日のテーマでもある共創により、安全なIoTサービスを実現することが可能です」(本間氏)

【Q&A】IoT接続について

――IoT接続はLTE-Mが主体なのか、5Gを使ってのIoTはどうか。

斎藤:現時点では、モジュールの価格や速度、消費電力のバランス等を踏まえると、LTEもしくはLTE-Mが使いやすいのではと考えています。その中でも、電池で動作するIoTには省電力が狙えるLTE-Mが最適です。今回の取り組みでご紹介したデバイスは、5Gモジュールも含め、お客さまのニーズに最適なものを選択できるように拡張性を持たせています。

――良い・悪い含め、5Gはどのような影響を与えるか

水田:5Gをどの分野に使っていくかは、各キャリアの戦略による違いが大きいと思います。KDDIで言えば、直進性が高いなどの特徴を活かし、これまでの使用用途であったスマートフォン以外、すなわち新しいビジネスでの利用を考える、いい機会だと捉えています。デメリットに関しては、特に分かりません。

本間:通信速度が明らかに速くなるため、これまでできなかったこと、無理だと諦めていたことができるようになります。つまり新しいサービスが次々生まれるメリットがあると考えています。

水田:我々通信会社に限らず、5Gはあらゆる産業に影響を与える可能性があると考えています。しかし今日会場におられるみなさんも含め、通信以外の産業に携わる人たちのビジネスにおいて、5Gが入ってくることによるメリットを、はっきりと掴めていないのが現実のようです。通信会社としてこれから広めていく必要があると、自戒の念を持ちました。

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