第36回 WBA勉強会[オンライン]

2022/10/05(水)18:00 〜 20:40 開催
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イベント内容

第36回 全脳アーキテクチャ勉強会[オンライン]

テーマ:人工脳が心をもつならば

開催趣旨

今後において高度な人工知能を人の脳のように構築してゆけば、それは、ヒトと近い、心/感情/意識をもつ主体となっていくであろうし、それは時に過去の生者から連続もしくは非連続的な意識がアップロードした主体であるかもしれない。本勉強会では、人々はそうした主体となりたいと思うのか、またそうした主体の尊厳を認めるべきかといった、倫理的な課題をひとつの軸としつつ議論を行うものとする。

勉強会開催詳細

申し込みから参加までの流れについては、下記を参照ください。

WBA勉強会用Slackチャンネルについて

ご希望の参加者さまには、「WBA勉強会」のSlackチャンネルにご招待します。Slackチャンネル上では、下記内容を予定しております。

公開出来るスライド資料がある場合、事前公開いたします 当日質疑応答では、Slackからのご質問を優先的に選ばせて頂きます イベント終了後や翌日に、講師が直接質問にご回答させて頂きます ご参加者さま同士での、勉強会内容についての議論も歓迎です ※ すべてのご質問にお答えする事を約束するものではありません。 ※ Slackチャネルに参加ご希望の場合は,お申込み時にアンケートで参加希望とお答え下さい。

参加枠/参加費について

今後とも、当勉強会を末永く続けてゆくために、主要な支出である講師謝金・配信運営費等の必要経費について、学生以外の参加者に分担していただく方針とさせていただきます。参加をご検討の皆様には何卒ご理解いただけますと幸いでです。

一般参加

先着順になります。お支払いいただいた代金は、今回の講師謝金および配信運営費に充当させていただきます。Zoomミーティングでオンラインで実行いたします。参加方法については下記、「申し込みから参加までの流れ」をご確認下さい。

学生参加

未来への投資のため、無料で参加可能です。参加時のアンケートで、本名や所属校などをお答え頂く必要があります。またSlack参加時は自己紹介や質問など積極的にご参加頂ければ幸いです。

講演スケジュール

時間 内容 講演者
17:55 開場
18:00 開会の挨拶と趣旨説明 山川 宏(全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)
18:15 感情発達ロボティクス 日永田智絵(奈良先端科学技術大学院大学)
18:45 「意識の科学」のための「意識のアップロード」或いは「意識のアップロード」のための「意識の科学」 渡邉正峰(東京大学)
19:15 休憩(10分)
19:25 意識の価値 新川拓哉 (神戸大学)
19:55 パネルディスカッション 山川宏(モデレーター)、日永田智絵、渡邉正峰、新川拓哉
20:35 Closing Remark 森岡 大成(実行委員長)
20:40 終了

感情発達ロボティクス

講演者:日永田智絵(奈良先端科学技術大学院大学)

概要: 人の感情は初めから全て備わっているわけではなく、成長に伴い徐々に学習されるものだと考えられる。 しかし、そうした感情を学習するメカニズムは未だ明らかではない。 我々はこれまで、感情のメカニズムの理解に向けた構成論的アプローチとして、感情の計算モデルの研究を実施してきた。 本発表では、こうした取り組みを紹介するとともに、感情について議論する。

「意識の科学」のための「意識のアップロード」或いは「意識のアップロード」のための「意識の科学」

講演者:渡邉正峰(東京大学)

概要: 意識を科学する上で 1)自然則による意識のハードプロブレムの解決 2)人工脳を用いた自然則の実験的検証 3)実験的検証のための人工意識のテスト 4)人工意識のテストのための新型BMI が必要であると考えている。なお、我々の目の黒いうちに上記構想を実現するためには意識の科学のビッグサイエンス化が必須であり、意識のアップロードが、アポロ計画における「月への有人宇宙飛行」に相当する人類の到達目標に設定されることを願ってやまない。もちろん、建て付けは逆でも構わない。

意識の価値

講演者:新川拓哉 (神戸大学)

概要: どの生物が意識を備えているのか。AI・ロボットは意識をもちうるのか。このような意識の有無にかかわる問いに関心が向けられているのは、意識をもつことに何らかの価値/意味があると考えられているからだろう。だが、その価値/意味とはどのようなものなのか。この発表では、特に現代の心の哲学の観点から、意識の価値をめぐるさまざまな議論や立場を紹介する。


申し込みから参加までの流れ

一般参加枠の方

  1. このconnpassから申し込み、PayPalでお支払いをお願いします。
  2. Zoom アプリの準備がまだの方はお使いの端末にインストールしておいてください。
  3. 開催前日および当日、Connpass から Zoom ミーティングのIDとパスワードに関するお知らせが届きます。
  4. 開場時間(17時55分)になったらconnpassから送られたURLをクリックし、Zoomにアクセスしてください。

学生参加枠の方

  1. こちらの google formリンクからアンケートにご回答ください。
  2. アンケートで氏名や所属校などなどをご記入下さい。
  3. アンケートの回答完了をもって登録完了となります。
  4. Zoom アプリの準備がまだの方はお使いの端末にインストールしておいてください。
  5. 開催前日および当日、運営から Zoom ミーティングのIDとパスワードに関するお知らせが届きます。
  6. 会場時間(17時55分)になったら運営から送られたURLをクリックし、Zoomにアクセスしてください。

※学生参加枠の場合、connpassからはzoom URLは来ませんのでご注意ください。

Zoomパーフェクトマニュアル


運営スタッフ

  • プログラム委員長:山川 宏
  • 実行委員長:森岡大成
  • 司会:濱田 太陽
  • Zoomホスト:生島高裕
  • Zoom共同ホスト:西村由弥子
  • connpass:孫 暁白
  • 広報/WBAI事務局:荒川 直哉
  • QAチャネル招待担当:土肥栄祐

全脳アーキテクチャ勉強会創設者

◎ 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 一杉裕志

1990年東京工業大学大学院情報科学専攻修士課程修了。1993年東京大学大学院情報科学専攻博士課程修了。博士(理学)。同年電子技術総合研究所(2001年より産業技術総合研究所)入所。プログラミング言語、ソフトウエア工学の研究に従事。2005年より計算論的神経科学の研究に従事。 「全脳アーキテクチャ解明に向けて」

◎ 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ 山川宏

1992年東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻博士課程修了。博士(工学)。同年(株)富士通研究所入社。1994年から2000年まで通産省RWCプロジェクトに従事、2014年から2019年3月まで(株)ドワンゴ ドワンゴ人工知能研究所所長。現在、特定非営利活動法人全脳アーキテクチャイニシアティブ代表、東京大学大学院 工学系研究科特任研究員。人工知能学会(元編集委員長、汎用人工知能研究会主幹事)、電子情報通信学会(NC研究会専門委員長)、日本認知科学会、日本神経回路学会などの各学会員。専門は人工知能、特に、汎用人工知能、全脳アーキテクチャ、概念獲得、意見集約技術など。電気通信大学大学院連携教授、近畿大学情報学研究所知能システム部門長(客員教授)、理化学研究所生命システムセンター主管客員研究員および革新知能統合研究センター 客員研究員。

◎ 東京大学 教授 松尾豊

1997年東京大学工学部卒業。2002年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。産総研、スタンフォード大学等を経て、2007年から東京大学勤務。深層学習を中心とする人工知能の研究に従事。産学連携やスタートアップの育成などにも取り組む。 http://ymatsuo.com/japanese/

賛助会員

賛助会員一覧

全脳アーキテクチャ・イニシアティブでは、賛助会員を募集しております。賛助会員に登録いただきますと、当サイトに貴団体ロゴとホームページへのリンク掲載や、各種イベントの優先参加など、さまざまな特典がございます。詳しくはこちらをご覧ください。

これまでに開催された勉強会の内容

こちらからホームページをご覧ください。

全脳アーキテクチャ勉強会の開始の背景(2013年12月)

人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできる全脳型 AI アーキテクチャを工学的に実現できれば、人間レベル、さらにそれ以上の人工知能が実現可能になります。これは人類社会に対して、莫大な富と利益をもたらすことが予見されます。例えば、検索や広告、自動翻訳や対話技術、自動運転やロボット、そして金融や経済、政治や社会など、幅広い分野に大きな影響を与えるでしょう。

私達は、この目的のためには、神経科学や認知科学等の知見を参考としながら、機能的に分化した脳の各器官をできるだけ単純な機械学習器として解釈し、それら機械学習器を統合したアーキテクチャを構築することが近道であると考えています。

従来において、こうした試みは容易ではないと考えられてきましたが、状況は変わりつつあります。すでに、神経科学分野での知見の蓄積と、計算機速度の向上を背景に、様々な粒度により脳全体の情報処理を再現/理解しようとする動きが欧米を中心に本格化しています。 また Deep Learning などの機械学習技術のブレークスルー、大脳皮質ベイジアンネット仮説などの計算論的神経科学の進展、クラウドなどの計算機環境が充実してきています。

こうした背景を踏まえるならば、全脳型 AI アーキテクチャの開発は世界的に早々に激化してくる可能性さえあります。 そこで私達は、2020年台前半までに最速で本技術を実現できるロードマップを意識しながら、この研究の裾野を広げていく必要があると考えています。 そしてこのためには、情報処理技術だけでなく、ある程度のレベルにおいて神経科学等の関連分野の知見を幅広く理解しながら、情熱をもってこの研究に挑む多くの研究者やエンジニアの参入が必要と考えています。

注意事項

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※ 最新情報の確認や参加申込手続き、イベントに関するお問い合わせ等は情報提供元ページにてお願いします。

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