AWS(アマゾンウェブサービス)とは?提供サービスや活用事例を紹介
「AWS」というものをご存知でしょうか。AWSとはあるサービスのことであり、実は世界的にも利用されています。
ここではAWSとは何者なのか、また具体的に何ができるのか、そして利用することでどんなメリットが得られるのか、ということを解説していきます。
AWSとはAmazon社が提供するクラウドサービスのことである
Amazon(アマゾン)について聞いたことがある、もしくは通販を利用したことがある人も多いかと思います。
Amazonとは、世界でも最大級の規模を持つインターネット通販サイトのことで、世界各国で運営、日本向けのサイトも開設されており多様な商品が扱われています。これはアメリカを本拠地とするAmazon社が運営をしています。
さらにAmazon社はこの通販サイトだけでなく、クラウドコンピューティングサービスも提供しています。Amazon社が提供するこのサービスをAWS(アマゾンウェブサービス)と呼んでいるのです。
クラウドサービスとは
クラウドコンピューティングサービス、いわゆるクラウドサービスは自前のサーバや他のITインフラストラクチャを用意することなくサービスが受けられるという特徴があり、インターネット経由で提供されます。そのため何かしらのシステムを導入した際にかかる手間や時間を省くことが一般的なメリットとされています。
また、クラウドサービスへのアクセスはインターネット環境があれば足りるため、外出先などからシステムが利用できるといったメリットもあります。クラウドサービスを利用して社内システムを導入するケースも増加。今後もより多くの企業でクラウド型の運用がされていくと予想され、企業ではない、個人レベルのユーザーでもシェアを伸ばすと見られています。
AWSはそんなクラウドサービスの中でも先駆けて登場し、一般にリリースされました。通販サイト同様、現在では世界中にユーザーを持つ大きなクラウドサービスとなっています。
AWSでできること
AWSはただひとつの機能を提供するものではありません。非常に多様で、100近くあるサービスから選ぶようにして利用できます。サーバやデータベース、ストレージなど、色々なものが包括されていることで、AWSを利用するユーザーは迅速かつ低いコストで業務に専念することができるでしょう。
以下では、AWSの代表的なサービスについて紹介していきます。
仮想サーバの利用
「EC2」というサービスから紹介します。これは「AmazonEC2(Amazon Elastic Compute Cloud)」の略称で、仮想サーバの利用ができるサービスになります。
クラウド環境ですので、必要になった場面でその分を調達することができ、柔軟にそのニーズを満たしてくれます。
コストについては、従量課金と呼ばれる、使用分に応じた料金を支払う料金体系が採られています。そのため、負荷に合わせた仮想サーバの調達をすることや、必要に応じてサーバのスペックを高めることなどもできます。急なアクセス増加があったとしても、対応することができるようになるのです。
しかも、利用分によってコストが変動するため高負荷対策に普段から余計なスペックを備える必要もなくなります。
データベースの利用
続いては「RDS」についてです。こちらは「Amazon Relational Database Service」の略称でデータベースサービスになります。
自社内で環境を構築する場合に比べてOSやデータベース管理システムなどを運用管理する必要がなく、導入までの過程もその後のメンテナンス等も楽になります。
ストレージの利用
「S3」は「Simple Storage Service」のことで、上のEC2やRDSと並んでAWSの代表的なサービスと言われています。 ストレージの提供をしており、システムの様々なデータを保存、さらにS3を介して別システムやデータ分析の処理と連携することも可能となります。RDSとの連携も図られており、RDSによる自動バックアップにはこのS3が利用されます。
その他サービスの利用
AWSの代表的なサービスのうち、ごく一部を紹介しましたが、他にもネットワーク関連、アナリティクス、セキュリティ、ゲーム、モバイルサービスなども充実しています。SNS機能を利用することや、近年話題になることも多いIoTやAIに関する機能も利用できます。
AWS導入のメリット・デメリット
AWSの導入を検討する際には、メリットとデメリットを把握することが大切です。以下で紹介していきます。
導入から運用までユーザーの手間が少ない
AWSのメリットとしては、導入の段階からユーザーにかかる手間が少ないということが挙げられます。クラウドサービスではなく、オンプレミス型と呼ばれる自社で環境を整える方式だと、大きなシステムを導入するには非常に手間と時間がかかっていました。
AWSではこの手間を省き、導入期間も短縮できます。その後の運用でも、メンテナンスにかかる手間などがクラウド型だと少なくて済みます。
ランニングコストがかかる
コストがかかるという意味では、オンプレミス型でもどのクラウドサービスを利用した場合でも同じです。初期費用だけを考えた場合にはAWSのほうが少なくて済むでしょう。
ただし、AWSの場合には導入時に支払って終わりではなく、継続して支払わなければなりません。また、利用料金は変動するため利用分だけで良いという反面、毎月に必要な費用が固定料金の場合に比べて分かりにくいというデメリットもあります。
セキュリティについては一長一短
クラウドサービスが出始めたころは、セキュリティがよく問題視されていました。重要なデータ等をクラウド上に預けるため大きなトラブルも予想されます。ただしクラウドサービスを利用しなかったからと言って安全であるわけでもなく、サービスによってセキュリティ能力にも差はあります。
AWSはセキュリティ対策を強固に施しており、世界中のセキュリティ標準の要件を満たしていることを公式で謳っています。実際、高いセキュリティが求められる金融業界や政府機関でも採用されており、信頼のできるクラウドサービスのひとつと言えるでしょう。
まとめ
AWSはAmazonが提供する大手クラウドサービスです。世界190か国以上で、数百万人ものユーザーがAWSを利用しています。機能性は高く、ユーザーは必要に応じて各サービスが使用可能、そして利用した分に応じてコストが決まるなどの特徴を持っています。
セキュリティにも強みを持っており、安心して利用ができるサービスと言えるでしょう。
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