JavaScriptのフレームワークを紹介!それぞれの特徴を比較!
JavaScriptにはどんなフレームワークがあるのか知っていますか?
実は様々なフレームワークがあり、人気のフレームワークだけでも複数あるためどれを選ぼうか迷っている人もいるかもしれません。そこでJavaScriptで主流とされるフレームワークについて、それぞれどんな特徴があるのかまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
JavaScriptの代表的なフレームワークを紹介
一般的には、フレームワークを使うことで効率的にプログラムが記述できるようになると言われています。しかし、JavaScriptというひとつのプログラミング言語だけでも数多くのフレームワークがあり、どれを選べばいいのか分からない、といった悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。
まずはどんなフレームワークがあるのか、以下ではJavaScriptにおいて代表的なフレームワークを3つ紹介します。それぞれの違いを理解していきましょう。
Angularの特徴
Angular
https://angular.jp/
最初に紹介するJavaScriptのフレームワークは「Angular」です。これは「アンギュラー」と読みます。
提供元はGoogleで、大企業でも採用されているほど人気のあるフレームワークです。様々なWebサービスで使用されており、例えばGoogle AnalyticsやFirebaseなどで実際に使用されています。
特徴としては、Webアプリからデスクトップアプリ、ネイティブアプリなども作れるということ、そしてコンポーネント指向であるため、アプリの作成にあたっては機能単位で分離した実装がやりやすく、コードの視認性も高めやすいということが挙げられます。
また、Angularの実装はJavaScript構文を拡張した「TypeScript」がベースとなっているため、開発言語としてはTypeScriptがおすすめです。
このほかモダンなアプリを作ることなども得意としており、多くのWebサービスで利用されています。フルスタックであるため本体だけで機能をほぼ完結させることができます。つまり、周辺ライブラリ等で機能を強化させる必要があまりないフレームワークになります。シンプルなものより、多くの機能を初めから備えていて欲しいという人には良いかもしれません。
ただし、他のフレームワークと比べるとやや学習コストが高いというデメリットはあります。使いこなすことができれば大きく生産性を上げられますが、最初に覚えなくてはならないことは比較的多いです。
Reactの特徴
React
https://reactjs.org/
「React」は「リアクト」と読む、Facebookが提供するフレームワークです。
多くのアプリケーションで使われており、例えばFacebookによる各種サービス、任天堂やサイバーエージェント、Twitter、Instagram、Netflix、はてなブログ、ニコニコ動画、pixivなど、SNS等でも多く使われています。プログラム言語に関してはJavaScript、JSX記法、そして拡張によりTypeScriptもサポートされるという特徴があります。
さらにUI(ユーザーインターフェース)を構築するためのフレームワークとして宣言的で効率的であると言え、ユーザーが使いやすいUIを作りやすいよう、UIの機能追加などに特化しています。処理も高効率で行われるため高速で動作しユーザーにストレスを感じにくくさせることができるでしょう。
さらにReactでもコンポーネント指向が採用されているためUIの作成時には機能の部分化によって管理を容易にできます。
フレキシブルであることも特徴的です。大規模なアプリにも向いていますが本体は最小限に作られており軽量、周辺ライブラリが非常に豊富なため必要に応じてライブラリによって機能を強化していくことになるでしょう。多くのWebアプリへ手軽に導入ができることでしょう。
Angularよりは導入コストは低く、高速・高効率に使うことができ、ドキュメントやオンラインリソースも充実しているという特徴を持っています。Vue.jsに比べると学習コストも高くなりますが、Angularよりは楽というイメージです。
Vue.jsの特徴
Vue.js
https://jp.vuejs.org
次に「Vue.js」の特徴を紹介していきます。このフレームワークは「ビュー・ジェイエス」と読みます。
もともとGoogleでAngularを開発していた方が生み出したという背景を持っています。アリババという中国で最大級のEコマース企業や、GitLab、Adobe、PHPのLaravel、Onsen UIなどがスポンサーであるという実績も持ちます。
開発言語はJavaScriptですが、拡張によりTypeScript、JSX記法もサポートされます。他のライブラリとの統合ができ、軽量なフレームワークであるという特徴があります。
高性能かつ導入が容易であることなどからも人気を上げてきており、HTMLやCSS、そしてJavascriptで記述することができることからも親しみやすいフレームワークであると言えます。
さらにアプリ規模に応じてライブラリを採用していくことが可能なエコシステムであり融通も利きます。DOM (Document Object Model)の操作をすることでHTMLの要素に変化を加えやすく、直接DOMを操作するコードも減らせます。コンポーネント指向による作業の簡素化もあり開発スピードを上げることができるでしょう。
しかしAngularのように、長らくGoogleという大きな開発元で更新されているフレームワークと比べれば情報量の少なさなどはデメリットです。開発規模も小さいです。
一方で、シンプルで学習コストが低い、日本語ドキュメントが充実しているなどの良さがあります。TypeScriptではなくJavaScriptが使用されていることからも気軽に始めやすく、比較的短い時間で使い始めることができるでしょう。初心者にも向いているフレームワークと言えます。
もちろん、人それぞれの感じ方によって、学びやすさは変わってきますが初学者は学びやすさをひとつのポイントとして考えてもいいのではないでしょうか。
フレームワークの選び方
選び方のポイントとしては、何のためにフレームワークを活用するのか、何を作りたいのかということ、そして自分に合ったものを選ぶということです。
しかしこの判断をするためには各フレームワークがどんな特徴を持っているのか知る必要があります。
Angular・React・Vue.jsがおすすめの理由
各フレームワークの特徴を調べていても、マイナーなフレームワークだと情報量も少なく、どんなフレームワークなのか、使い勝手はどんな感じなのかといったイメージが掴みにくいかもしれません。
この情報量の少なさは、使用するフレームワークの選定後にも影響してきます。つまり学習段階において何か問題に直面した場合、検索してもすぐに答えを得ることが難しいのです。上で紹介したAngular・React・Vue.jsなどであればユーザーも多く、その分みんなの悩みどころは検索してすぐに解決をさせやすいです。
また、本来は自分に合ったものを選ぶということが重要ですが、初学者がいきなり色んなフレームワークを触っても自分に合っているのかどうかの感覚を掴むのは難しいでしょう。
そのため、まずは学習の進めやすい、多くの利用者がいるフレームワークを選択することがおすすめです。
フレームワークを使う際の注意点
フレームワークは用途を理解し、使いどころや使い方をしっかり見極めれば非常に有能なものとなるでしょう。
ただし効率が上がるのはフレームワークがある程度使えるようになってからの話であり、最初は学習期間が必要です。また、あらゆる機能を備えているとも限らず、フレームワークの機能を超えたことをする場合には、JavaScriptそのものの知識ももちろん必要になります。
さらに、フレームワークを使用すれば無条件でパフォーマンスが上がるわけではなく、学習不足のまま使うことでかえってパフォーマンスを落とす要因となる可能性もあります。代表的なフレームワークであれば情報量の少なさで困ることは減りますが、選んだフレームワークによっては公式ドキュメントに英語版しかないということも少なくありません。
その場合、フレームワーク自体の難易度は高くなくても習得までに時間がかかってしまうことがあります。
まとめ
JavaScriptでは「Angular」「React」「Vue.js」が人気のフレームワークです。本体だけで機能性十分、大規模アプリ開発に向いているフレームワークからシンプルさがウリのフレームワークまで様々です。シンプルなものでもライブラリによって機能を補完することはできます。
最終的にどのフレームワークを選ぶのか、自分の好みも重要になってきますが、初学者の場合は学習のしやすさなどの観点から、上記のフレームワークを触ってみてはいかがでしょうか。
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