自動運転におけるAIコンピューティングⅡ
イベント内容
概要
MEET UP 2023 にて「自動運転におけるAIコンピューティングⅡ」を開催します。
近年、AI技術の進歩が世界的に加速しており、それに伴って自動運転技術も大きく進化しています。自動運転の領域でのAIの活用が増えてきており、多岐にわたるAI技術の研究が進められています。しかしながら、高性能でありながらも高電力を要するAI(Deep Neural Network: DNN)の実装は、電力や熱の制約から車載ECUへの組み込みが課題となっています。このため、AIの実装技術はAIの基本技術と同様に非常に重要です。ティアフォーは、AI技術の研究開発だけでなく、自動運転技術の普及を目指し、AIの性能、電力、コスト(Performance Power Cost: PPC)の最適化に注力しています。
自動運転に関するスタートアップであるティアフォーは、OSS「Autoware」のソフトウェア開発を主力としています。本ワークショップでは、ティアフォーの自動運転に関連するAI技術や、低消費電力のEdge ProcessorでのAI実装の取り組みについて詳しく紹介します。
対象者
- 自動運転に興味のある方
- 自動運転に興味はないけど、AIやAIの高速化に興味のある方
- 画像認識に興味のある方
- Edge AIに興味のある方
- Low Power AIに興味のある方
コンテンツとタイムスケジュール
日時:2023年12月14日(木) 17:40~20:30頃まで
目安時間 | 内容 | 登壇者 |
---|---|---|
17:40- | オープニング | 司会:大里 章人(ティアフォー) |
17:45- | 1.特別トークセッション | 加藤 真平 (ティアフォー、東京大学 特任准教授)、ゲスト数名 |
18:15- | 2. AIロボット実現に向けたOSCARコンパイラ協調アクセラレータマルチコア開発の取り組み | 木村 啓二 (早稲田大学 教授) |
18:55- | 3. HailoチップでEdge AIを切り開く | 小嶋 範孝 (Hailo Japan合同会社 Sales Director) |
19:20- | 4. 自動運転における物体検出の実問題とアプローチ | 髙田 直輝(松尾研究所/東京農工大学)、佐伯 匡斗(松尾研究所/中央大学) |
19:40- | 5. Hailo-8上の低消費電力Edge AI | 梅田 弾(ティアフォー、早稲田大学 招聘研究員) |
20:20- | クロージング | 大里 章人(ティアフォー) |
20:30- | 懇親会 |
※アジェンダや登壇者は変更になる可能性がございます
発表・講演者について
1. 自動運転開発と自動運転AIの重要性 (特別トークセッション)
発表概要
ティアフォー は自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発を主要業務としているが、自動運転システムをより広範に展開するためにはAIを活用した認識技術や実装技術も重要である。今回は自動運転システムにおける、AI要素技術や実装技術の重要性を説明する。
講演者: 加藤 真平 (ティアフォー 創業者・CEO・CTO、東京大学 特任准教授)
株式会社ティアフォー 創業者兼代表取締役社長CEO兼CTO。東京大学 大学院情報理工学系研究科 特任准教授。1982年神奈川県生まれ。2008年慶應義塾大学理工学研究科開放環境科学専攻博士後期課程修了。2015年株式会社ティアフォー創業。2018年国際業界団体The Autoware Foundationを設立、理事長に就任。専門はオペレーティングシステム、組込みリアルタイムシステム、並列分散システム。
2. 招待講演 AIロボット実現に向けたOSCARコンパイラ協調アクセラレータマルチコア開発の取り組み
発表概要
ムーンショットプロジェクトで開発中のAIロボットに搭載するOSCARコンパイラ協調低消費電力ベクトルマルチコアプロセッサのハードウェアとソフトウェアの概要に関して,コンパイラ等のソフトウェア開発環境がプロセッサをどのように制御するかの観点から説明する.
講演者: 木村 啓二(早稲田大学教授)
1972年生.2001年早稲田大学大学院理工学研究科電気工学専攻博士課程修了,1999年同大学理工学部助手,2004年同大学理工学部コンピュータ・ネットワーク工学科専任講師,2005年同助教授,2012年教授,現在に至る.マルチコアプロセッサのアーキテクチャ,コンパイラ,アプリケーション,及びセキュアなコンピュータシステムに関する研究に従事.
3. 招待講演 HailoチップでEdge AIを切り開く
発表概要
Edge AI用のacceleratorをリリースしたHailo。最新の会社紹介及び製品の特長を説明します。 Hailo8で培ったAIコアを使い、SoCタイプもリリース。ハードだけでなく、ユーザーフレンドリーな開発TOOLに関しても紹介致します。
講演者: 小嶋 範孝 (Hailo Japan合同会社 Sales Director)
2022年3月、日本マーケットの営業責任者としてHailo Japanへ入社。 半導体業界で20年以上の実績を持ち、直近10年はシリコンIPのライセンスビジネスへ注力。 Hailo入社前はCEVA社、トーメンエレクトロニクス(現ネクスティエレクトロニクス)でビジネスマネージメントの要職を歴任。
4. 自動運転における物体検出の実問題とアプローチ
発表概要
自動運転における物体認識機能は Deep Neural Network (DNN) の登場から目覚ましい進化を遂げている。特に、LiDAR や Camera データを用いた物体検出タスクにおいては、コンペティションも多く開催されるなどして活発に研究されている。しかし、自動運転の実運用においては、ワンショットの認識精度のみでなく時系列での検出安定性や、様々なエリアや物体を追加で学習していく継続学習といった性能も重要となる。本講演ではそれらの課題に対しての研究動向から具体的なアプローチ、改善結果について紹介する。
講演者: 髙田 直輝(松尾研究所, 東京農工大学)
1997年大阪府生まれ。2023年東京農工大学大学院機械システム工学専攻博士後期課程在学中(D2)で、航空機の翼周り流体制御への深層強化学習応用を研究。2017年から2021年までJAXAにて研究補助アルバイトとして無人航空機開発に従事。2021年より現在まで、株式会社松尾研究所にてティアフォーとの共同研究プロジェクトに従事。2023年より、日本学術振興会特別研究員(DC2)に採用。関東地区のロボコン団体「OOEDO SAMURAI」に所属し、RoboMaster競技など複数のロボットコンテストにて受賞歴あり。
講演者: 佐伯 匡斗(松尾研究所, 中央大学)
1999年埼玉県生まれ。2023年、中央大学大学院理工学研究科電気電子情報通信工学専攻博士前期課程2年在学中(M2)で、画像のドメイン汎化を研究。2021年より現在まで、株式会社松尾研究所にてティアフォーとの共同研究プロジェクトに従事。
5. Hailo-8上のLow Power Edge AI
発表概要
Deep Neural Network (DNN) に関する技術発展に伴い、これらの推論処理にはGPUのような高電力・高性能なプロセッサが必要となっている。しかしながら、車載システムでは熱・電力・コストによるプロセッサ性能の制約により、このようなDNNを車載実装することが特に難しくなる。本発表では、低消費電力なエッジプロセッサのHailo-8へEdge AIを実装するための取り組みを具体例を交えて紹介する。
講演者: 梅田 弾(ティアフォー、早稲田大学 招聘研究員)
1989年東京都生まれ。2015年早稲田大学基幹理工研究科情報理工専攻博士後期課程修了。早稲田大学 助手で並列コンパイラの研究、電気メーカ研究所でビックデータ可視化の研究、自動車メーカで自動運転AIの研究開発を従事。その後、2023年よりティアフォーにてLow Power AIを目指したAI実装技術に関して研究開発に従事。早稲田大学 招聘研究員を兼務。 専門はEdge AI、Deep Neural Network、並列処理。
キーワード
- TIER IV
- ティアフォー
- 自動運転
- 自動運転AI
- Deep Neural Network (DNN)
- Edge AI
- Autoware
注意事項
- タイムスケジュールや参加者は変更となる可能性がございます
- イベントの内容は後日任意の媒体にて公開させていただくことがございます
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