eAIプロジェクト成果公開シンポジウム
イベント内容
概要
eAIプロジェクト("Engineerable AI"プロジェクト)は、機械学習技術、特に深層学習技術を用いたAIシステムにおける安全性・信頼性を高めるための研究開発に取り組んできました。対象応用領域において重要な要求を分析する技術とともに、その要求に応じてAI構築および調整・修正を行う技術を創出しています。具体的には、希少な認識対象における判断の信頼性を向上したり、認識誤りの致命度を踏まえた性能調整を行ったりするなど、従来の深層学習技術では実現が難しい要求を扱っています。これらの成果技術については、希少な病変を検出する医療診断AI、自動車における物体検出における認知AIの性能調整ツールという二分野において実証を行いました。
eAIプロジェクトは、国立情報学研究所、東京科学大学、早稲田大学、東京大学、九州大学、北海道大学、国立がん研究センター、慶應大学の研究グループおよび、連携する企業・病院との協働により実施されています。
本シンポジウムでは、eAIプロジェクトにおける研究成果を紹介するとともに、今後の展望について議論します。
※ eAIプロジェクト正式名称:科学技術振興機構 未来社会創造事業 「超スマート社会の実現」領域 本格研究 「機械学習を用いたシステムの高品質化・実用化を加速する"Engineerable AI"技術の開発」
問い合わせ先:f-ishikawa [a] nii.ac.jp
プログラム
時間 | タイトル | 講演者 |
---|---|---|
13:10 | 開場 | |
13:30 | 開始挨拶・eAIプロジェクトの全体像 | 石川 冬樹(国立情報学研究所) |
13:50 | 高品質なAIシステムの開発・運用のためのフレームワーク | 鷲崎 弘宜(早稲田大学) |
14:35 | 休憩 | |
14:50 | AI性能調整ツールと交通領域への適用 | 石川 冬樹(国立情報学研究所) |
15:35 | スモールデータ深層学習による医用画像診断AI | 鈴木 賢治(東京科学大学) |
16:20 | データ駆動時代におけるAIソフトウェアのテストと修正技術 | 馬 雷(東京大学) |
16:45 | 幾何学的事前知識を用いた深層学習の設計 | 松原 崇(北海道大学) |
17:10 | 今後の活動:プロジェクト成果の展開とより大きな活動へ | |
17:30 | 閉会 |
講演者紹介
石川 冬樹
国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 准教授および、先端ソフトウェア工学・国際研究センター センター長・トップエスイープログラム代表。博士(情報理工学、東京大学)。総合研究大学院大学、電気通信大学 兼任。ソフトウェア工学、特に安全性・信頼性を中心とした品質技術に関する研究に従事。近年では、自動運転システムやAIシステムを対象としたテスト自動生成、欠陥分析・局所化、モデル自動修正、形式検証に関する研究に注力。AIプロダクト品質保証コンソーシアム運営委員長。令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門) 共同受賞。IPSJ/IEEE Computer Society Young Researcher Award 2020受賞。
鷲崎 弘宜
早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所所長・教授、国立情報学研究所客員教授、株式会社エクスモーション 社外取締役、株式会社SI&C顧問、人間環境大学 顧問。IEEE Computer Society 2025 President。IoT・AI・DXリカレント教育 スマートエスイー事業責任者。編著に『Guide to the Software Engineering Body of Knowledge (SWEBOK Guide), Version 4.0』『AIプロジェクトマネージャのための機械学習工学』『機械学習工学 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)』ほか多数。
鈴木 賢治
名古屋大学で博士(工学)を取得後渡米、シカゴ大医用物理学研究科助教授、イリノイ工科大医用画像研究所准教授を経て、現在、東京科学大学(旧東京工業大学)総合研究院バイオメディカルAI研究ユニット教授・ユニットリーダー。近年話題の深層学習と同様の手法を1990年代半ばに発明、深層学習による画像処理を開発、その後汎用的なモデルによりAI支援診断システムの性能を飛躍的に向上させ、FDA・薬事承認を経た社会実装に成功した。国際ジャーナル論文125編、教科書16編を出版、論文被引用回数は16,000以上、h-indexは64である。特許37件を米国・日本で出願、NIH、NEDO、JSTなどの大型の研究費を多数獲得、50以上の国際論文誌編集委員、120の国際会議大会長を歴任した。国際会議発表賞7件、国際ジャーナル論文賞3件を含む22件の国際賞、文部科学大臣科学技術賞を受賞した。
馬 雷
東京大学 情報理工学系研究科 准教授、カナダ・アルバータ大学の准教授を兼任している。人間中心の信頼できるAI、ソフトウェア工学、およびサイバーフィジカルシステム(CPS)という学際的な分野に焦点を当てている。特に、品質、信頼性、安全性保証、さらにAIシステムの解釈性と人間との相互作用に重点を置いている。研究成果は、TSE、TOSEM、ICSE、FSE、ASE、CAV、ICML、NeurIPS、AAAI、IJCAI、TDSCといった国際的トップクラスのAI、ソフトウェア工学など関連の学会やジャーナルで数多く発表されており、その中で多くの受賞歴がある, 例えば、ACM SIGSOFT優秀論文賞(ASE 2016、ASE 2018、ASE 2018、FSE 2023)、2022年IEEE Transactions on Software Engineering(TSE 2022)
松原 崇
北海道大学 大学院情報科学研究院 教授。2015年3月に大阪大学 大学院基礎工学研究科 博士後期課程を修了し、博士(工学)を取得。2015年4月に神戸大学 大学院システム情報学研究科 助教に着任。2020年4月に大阪大学 大学院基礎工学研究科 准教授を経て、2024年4月より現職。専門は幾何学および解析力学と深層学習の融合。
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