高砂熱学工業:【前編】さらに進化した高砂熱学工業の共創プログラムーー本格事業化に向けた万全体制でイノベーションを。

インタビュー
大型オフィスビルや商業施設、工場、病院など、あらゆる用途の施設に対して空調を軸とした総合的なシステムエンジニアリングを提供する高砂熱学工業株式会社。空調設備の設計・施工で国内トップシェアを誇り、グローバルにも事業を展開している同社では、積極的なオープンイノベーションを推進している。
高砂熱学工業:【前編】さらに進化した高砂熱学工業の共創プログラムーー本格事業化に向けた万全体制でイノベーションを。

【前編】さらに進化した高砂熱学工業の共創プログラムーー本格事業化に向けた万全体制でイノベーションを。

大型オフィスビルや商業施設、工場、病院など、あらゆる用途の施設に対して空調を軸とした総合的なシステムエンジニアリングを提供する高砂熱学工業株式会社。

空調設備の設計・施工で国内トップシェアを誇り、グローバルにも事業を展開している同社では、世界の多様なプレイヤーとつながることで次なるイノベーションの道筋を開くべく、積極的なオープンイノベーションを推進している。さらに2017年度からはオープンイノベーションの起爆剤としてのアクセラレータプログラム、「高砂熱学工業アクセラレータ“just move on!”」を実施し、現在では採択企業の数社と事業化を進めている。

同社にとって3回目となる今回のアクセラレータプログラムでは、「TAKASAGO ACCELERATOR 2020」とプログラム名を改め、過去2回のプログラム運営で得た経験や課題を元に、事業領域ごとに具体性を持たせた形でブラッシュアップし、以下3つのテーマを設定して共創企業を募集する。

【テーマ①】 建設/設備管理 現場の効率化・自動化 ・IoT活用による、現場資機材管理の効率化 ・VR・AR活用による、プレゼンテーションの効率化 ・遠隔操作ロボットやスマートデバイス活用による、現場監視・作業指示の効率化 ・ドローンと3D計測技術による、現場進捗管理の効率化・自動化 ・画像認識・センシング技術による、巡回・巡視点検の効率化・自動化 etc.

【テーマ②】 オフィスで働く人のウェルネスを向上させる環境づくり ・個々の執務者の感覚/動作のセンシング結果に基づく、パーソナライズされたオフィス環境づくり ・オフィスで働く個人やチームの生産性を高めるIoTサービス開発 ・無線センサー/スマートデバイス等を活用した、室内温熱環境の可視化 etc.

【テーマ③】 循環型社会の実現に向けた環境ビジネス創造 ・バイオマスや廃棄物等の有価物(材料、製品、燃料)への変換 ・休耕地や遊休施設のリノベーションによる循環型社会の実現 ・AIやIoTを活用した上記取組の効率化や自治体連携によるサービス提供 etc.

今回は本プログラム全体をリードする秋山氏に、前回、前々回の感想や手応え、今回のプログラムに対する意気込みなどを伺いつつ、3つのテーマの担当者へのインタビューを実施。各テーマを設定するに至った背景や現場の課題感、プログラムにおける目標、提供できるアセットやリソース、共創したい企業のイメージなどについて詳しく聞かせていただいた。(前編)

過去2回のプログラムを経て、より充実した社内体制・共創環境を構築

まずは、プログラム全体をリードする高砂熱学工業 経営企画部 フロンティアビジネス開発室 室長の秋山氏に、過去のプログラム運営で得られた手応えや今回のプログラムのビジョンなどについて伺った。

Alt text ▲高砂熱学工業㈱ 経営企画本部 経営企画部 フロンティアビジネス開発室 室長 秋山貴洋氏

――今回で3回目のアクセラレータプログラムとなりますが、過去のプログラム実施で得られた感触や手応えについてお聞かせください。

秋山氏 : 過去2回のプログラムを通して得た気づきは、「私たちは、資金以外にも、ベンチャー企業の皆さんのビジネス成長のために提供できるアセットをたくさん持っている」ということです。

その最たるものが「現場」です。一般の方が通常は入ることができない大規模建物の建設現場や、建物の電気室や機械室などを実証実験フィールドとしてご用意できますし、現場で働く人の生の声をヒアリングして課題を深掘りしていただく機会も提供できます。

過去2回のプログラムでの経験から、現場は私たちにとってはごく当たり前の日常業務の場所ですが、ベンチャー企業の皆さんにとっては自社のビジネスを成長させるきっかけとなる課題の宝庫だということがわかりました。今回のプログラムでも、技術や顧客基盤を含め、私たちが保有するアセットをしっかり提供していきたいと考えています。

――2回目のプログラムで採択された株式会社ネインとは、すでにヒアラブルデバイスを活用した建設現場/設備管理現場における音声点検サービスを共同開発されていますね。かなりスムーズに共創が進んでいると感じますが、事業化のスピードに関してはかなり意識されているのでしょうか?

秋山氏 : ネインさんとは採択から約1年でサービス化まで進められています。私たちとしても事業化までのスピードは非常に重視しており、ベンチャー企業のスピード感に遅れを取らないような意思決定プロセス、柔軟な対応を心がけています。また、ハードの開発が伴う場合はそれなりの開発期間が必要になるので、できるだけ既存のハードを上手く活用して開発スピードを上げていく工夫もしています。もちろん、実現までにある程度時間がかかるケースであってもしっかりサポートしていきます。1回目のプログラムの採択企業であるLiLzさんとはIoTカメラとAIを活用したメータ自動読み取りサービスの共同開発にて現場の課題解決にじっくり取り組み、「起業家万博 協賛企業特別賞」、「CEATEC AWARD 2019」など複数の賞を受賞して注目を集めています。

――今回のプログラムから変わったこと、進化した点などがあれば教えてください。

秋山氏 : 当社側の体制が変わりました。これまでは開発部門がプログラムを運営していましたが、今回からは本プログラムを全社的な取り組みとして位置づけ、グループ全体の経営戦略や新事業企画を統括する経営企画部がプログラム全体をリードし、そこに事業統括部門、研究開発部門、事業開発部門、グループ事業会社が参画する体制としました。これにより、プロジェクトに必要な人材等の社内リソースをこれまで以上に柔軟かつスピーディーにアサインし、より強力に採択企業の取り組みをサポートできるようになりました。

さらに、この春に新設されたR&D拠点施設「高砂熱学イノベーションセンター」を共創の実験場としてご活用いただくことも可能になりました。

Alt text

▲高砂熱学イノベーションセンター(茨城県つくばみらい市)

――今回、新たなプログラム参加企業を募集するにあたり、改めて秋山さんの意気込み、今後のビジョンなどについてお聞かせください。

秋山氏 : 建設業界は長い歴史を持つ業界であり、当社自体も100年近くの歴史があります。日本国内には長い歴史を持つ企業が多くありますが、そのようなレガシー企業は、今後のイノベーション創出において大きな役割を果たして行けるだろうだと考えています。本プログラムでは、まず、レガシー企業の一つである高砂熱学工業が長年蓄積してきたアセットをベンチャー企業とシェアすることで、世の中にインパクトを与える革新的なサービスを創造できることを証明したいと考えています。

そのような意味でも、日本ならではのイノベーションを起こせるのではないかと考えていますし、建設業界から周辺の業界へ、さらには世界の様々な国・業界に広げていけるようなサービスを生み出したいです。

「後編」にて各募集テーマの詳細を近日公開予定!

プログラム応募の詳細はこちら ※応募締切2020/5/31

▼「プログラム事前説明会」の予約はコチラ 締切:2020/5/18

■日時:2020年5月12日(火) 19日(火)18:30〜20:00@オンライン開催

■内容: プログラム説明、個別相談会/交流会

■参加費:無料

Alt text

おすすめのコラム

高砂熱学工業:【後編】さらに進化した高砂熱学工業の共創プログラムーー本格事業化に向けた万全体制でイノベーションを。
ミクシィ:ポストソーシャルゲーム創出を目指すアクセラレタープログラム~エンタメをより自由にする4つの切り口とは(後編)~
ミクシィ:ポストソーシャルゲーム創出を目指すアクセラレタープログラム~エンタメをより自由にする4つの切り口とは(前編)~