私たち、おカタいですか?──NTTデータ第二金融事業本部が語る「仕事は堅く、働き方は柔らかく」のカルチャーとは

インタビュー 公開日:
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金融機関のプロジェクトは超大型かつ、ミッションクリティカルな案件が多い。まさにNTTデータの第二金融事業本部が開発するシステムは、どれも一瞬たりとも止まることを許されない。難易度の高いプロジェクトを推進する金融分野のプロジェクトチームには「おカタく、マジメなイメージ」があるが、働き方やキャリアプランについては「柔らかさ」があるという。「カタさ」「マジメさ」「柔らかさ」を兼ね備えたカルチャーとはどのようなものなのか、その実態に迫る。

銀行の資産を預かって、毎日サービスを継続しているという自負

──エンジニアが開発する際は、何段階もの承認の手続きが必要だというイメージがあります。実際はいかがでしょう。

渋田:入社1年目の時に、COBOLで書かれた現行システムの更改を担当しましたが、たしかに承認をたくさん通さなくてはならない仕事でした。

現在はマイグレーション担当となり、次期開発がメインなので、承認手続きや銀行のお客さまとやりとりする機会は多くないのですが、実施要領や承認ルートをきちんと定めていく風土はあります。その方が、マイグレーションも安心して進めることができます。

今後どのように実施要領を決めていくかという役割にも関っており、そこはやりがいを感じているところです。

三戸部:私の担当は、現行システムで動いているハードウェアを、業務を継続しながらリプレースするという仕事です。単純に機械を入れ替えればいいわけではなく、ハードウェアの性能が向上したり、OSがバージョンアップしたりすると、現行サービスに影響がないかしっかり確認しなければなりません。

これは、私たちのお客様である銀行のシステム部門も、細かいところまでチェックを行いますし、私たちもそれを上回る厳しい目でチェックするようにしています。いわば、相互に牽制しながら、より安全性の高いシステムをつくっていく。はじめは慣れるのに大変でしたが、他では経験できない面白さだと思います。

お客様に見られていることをプレッシャーに感じることはあります。ただ、自分たちもまた銀行の資産を預かって、しっかりと安全なサービスを提供しよう、という意識が事業本部全体 で持っていると実感することも多くそこが、この担当が他のITシステムとは違うところかもしれません。

何百人という人たちの協力を得て初めてサービスリリースを迎えられるので、そこで問題ないと確認できたときは、やはりこの仕事をやっていてよかったなと思いますね。


▲株式会社NTTデータ 第二金融事業本部 第二バンキング事業部 第三バンキング統括部
 システム統括担当 三戸部 耀太氏

人を責めるのではなく、そのプロセスを責めるという文化

──問題なくリリースできればいいのですが、トラブルが起こることもあったりしますね。そこではどのような対応をしているのでしょうか。

安東:入社2年目の頃に、作業ミスをした経験があります。手作業で何十件か元帳を補正する段階で、そのうち1件の補正が漏れた状態を気づかずに作業を終了してしまい、それがトラブルに繋がってしまったのです。

完全に私のミスでしたが、それをきっかけとして、極力ヒューマンエラーを排除するために、作業の自動化を進めることになりました。現在は、完全に自動で補正データが流れるような設計になっています。

組織の中でも再発防止に対する取り組みは要領として規定されていて、組織全体でみんなが同じ考え方でPDCAを回せる仕組みもできています。一言でいえば、人を責めるのではなくて、そのプロセスを責めるという文化です。私はこの経験を通じて、その文化が組織にきちんと根づいているということを実感しました。

また、何かトラブルが発生したら、まず仕組みの部分にフォーカスし、問題と実態を切り分けて整理していく。組織全体の改善やマネジメントといった大きな視点で仕事を経験できる点もこの部署で働くことの面白さだと考えています。

技術力の高い人だけいればいいのではなく、きちんと事実とあるべき姿を見極め、どうしたらいいのかを考えられる人も求められる多様な人材が活躍する職場だと思います。

磯和:私は、地銀向け勘定系システム用パッケージ「BeSTA®」(※注1)のサブシステムとして、ATMやタブレット端末など、実際にエンドユーザーが触れるものを担当しているので、トラブルが起こった場合のインパクトは計り知れないものがあります。

入社2年目のあるリリース時に、ATMの動作が違うという問合せがありすぐに現地に行って対応をしたことがありました。要件定義の段階からドキュメントベースで確認をしていたのですが、認識の相違があったことがトラブルの原因でした。このトラブルを経験したことで、お客様と会話していく上で業務知識の重要性を痛感しました。

私たちは長年培ってきたシステム開発のノウハウだけでなく、お客様の業務知識についてもしっかり身に付けていく必要があります。


▲株式会社NTTデータ 第二金融事業本部 第二バンキング事業部 金融ソリューション統括部
 チャネルシステム担当 磯和 優海氏

規約の存在は思考を停止しない。システムを考えるのは個人の自由な発想

──皆さんは、新しい技術提案や改善提案をどのように行っていますか。

三戸部:僕は顧客のハードウェアの更改作業において、ハードの機種選定も提案しています。ハードやサービスについてはシステム的な側面はもちろん、お客様にとっても満足いただけるようしっかり検討して提案するようにしています。

昨今のクラウド化など、コストパフォーマンスや効率が重視される局面では、どのようなサービスを提供していくかをしっかり見極める必要がありますから、既存のハードウェアにとらわれず広い視野を持って検討を進めます。

もちろん、私たちに説明責任が当然ありますので、中長期的な視点に立って説明し、お客様に納得していただくことが責務だと思います。

長津:キャッシュレス決済など、新しい金融システムや将来の銀行のあり方などについては、顧客である銀行と一緒に考えたりしています。

確かに実施要領などの規約規定は多いのですが、それは最終的に成果物をリリースする段階での品質担保のために必要なこと。そこに至るまでの進め方や課題を考える過程においては、一人ひとりが自分の頭で考えなくてはならない。そこは自由度が高いですね。

規約があるからといって、そこで思考停止するわけではありません。いろいろな企画やアイディアを考えて、作り出し、最終的なところは厳しくチェックする。第二金融事業本部の堅さとは、そういう意味での堅さだと思っています。


▲株式会社NTTデータ 第二金融事業本部 第二バンキング事業部 第一バンキング統括部
 第一開発担当 長津 あかね氏

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