PythonでWebアプリケーションを開発してみよう

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PythonでWebアプリケーションを開発してみよう
Pythonは機械学習や統計だけではなくWEBアプリケーション開発にも広く使用されています。 Pythonを使用してWEBアプリケーションを開発するための手順や知っておくべきことを解説します。

Pythonは非常に人気のあるプログラミング言語であり、機械学習や統計だけではなくWEBアプリケーション開発にも広く使用されています。
フレームワークを活用することで、WEBアプリケーションを短期間で開発する事も可能です。
この記事では、Pythonを使用してWEBアプリケーションを開発するための基本的な手順や知っておくべきことを解説します。
以下のガイドに記載されている内容についてそれぞれ学習を深め、PythonでWEBアプリケーションを作成してみましょう。

Pythonのインストールや開発環境の準備

最初にPythonの最新バージョンを公式ウェブサイトからダウンロードしてインストールします。Windows、Macなどお使いのOSに合ったPythonをダウンロードしてください。

https://www.python.org/

開発環境としてテキストエディタや統合開発環境(IDE)をインストールします。
いくつか種類がありますので、お好みのものを選択してください。IDEとしてはVisual Studio CodeやPyCharmが人気です。

Visual Studio Code: 軽量なテキストエディタであり、拡張機能の豊富さが特徴。Pythonだけでなく、複数のプログラミング言語に対応。使いやすいインターフェースと高速なパフォーマンスを提供し、豊富なデバッグサポートとGit連携も魅力。
https://code.visualstudio.com/

PyCharm: JetBrainsが開発したPython専用の統合開発環境。Python開発に特化し、高度な機能や開発支援を提供している。コード補完、デバッガ、テストランナーなどの機能が充実し、仮想環境のサポートやリファクタリング機能も強力。プロジェクト管理や高度なエディタ機能も提供している。
https://www.jetbrains.com/ja-jp/pycharm/

WEBフレームワークの選択

Pythonに限らず、WEBアプリケーションを開発する際にはWEBフレームワークを使用することが一般的です。
WEBフレームワークは、ルーティング、データベース接続、テンプレートエンジンなど、WEBアプリケーション開発に必要な機能を提供してくれます。
Pythonには多くの優れたWEBフレームワークがあります。人気のあるフレームワークとしては、Django、Flask、FastAPIなどがあります。プロジェクトの要件に合わせて適切なフレームワークを選択しましょう。

Django: Pythonの最も人気のあるWEBフレームワーク。包括的な機能セットと優れたドキュメントを提供し、大規模なプロジェクトや高度な要件に適している。
https://www.djangoproject.com/
https://techplay.jp/tag/django

Flask: シンプルで軽量なWEBフレームワーク。拡張性があり、必要な機能を自由に追加できる。学習コストが低く、小規模なプロジェクトやプロトタイプ開発に適している。
https://flask.palletsprojects.com/en/2.3.x/
https://techplay.jp/tag/flask

FastAPI: 高速なパフォーマンスと現代的なAPI開発に特化したWEBフレームワーク。タイピングアノテーションや自動ドキュメンテーションを活用し、非同期処理や高いスループットを実現する。API開発やマイクロサービスに適している。
https://fastapi.tiangolo.com/ja/

プロジェクトのセットアップ

選んだWEBフレームワークのドキュメントに従って、新しいプロジェクトを作成しましょう。
プロジェクトのセットアップでは、必要なディレクトリ構造やファイルが自動的に生成されます。また、プロジェクト固有のパッケージを管理することも必要です。
多くのフレームワークではドキュメントやチュートリアルの最初の方でプロジェクトのセットアップについて解説しています。

例:はじめての Django アプリ作成、その 1
https://docs.djangoproject.com/ja/4.2/intro/tutorial01/

ルーティングの設定

WEBアプリケーションでは、URLとアクセスされたときに実行される関数のマッピングを定義する必要があります。フレームワークのドキュメントを参考にしながら、ルーティングを設定しましょう。これにより、異なるURLに対して適切な処理が行われます。

テンプレートの作成

※ここではDjangoのMTVアーキテクチャを基準にしています。
多くのWEBアプリケーションでは、HTMLテンプレートを使用してユーザーに表示するコンテンツを作成します。
テンプレートには、動的なデータを組み込むことができるため、動的なWEBページを作成する際に非常に役立ちます。
フレームワークのテンプレートエンジンを使用してテンプレートを作成し、必要なデータを適切に埋め込みましょう。

ビューの作成

※ここではDjangoのMTVアーキテクチャを基準にしています。
ビュー(View)は、ユーザーのリクエストを処理し、必要なデータを収集し、テンプレートに渡す役割を果たします。フレームワークのドキュメントに従ってビューを作成しましょう。
ビューはルーティングによって呼び出される関数やクラスとして定義されます。

データベースを使用する

多くのWEBアプリケーションでは、データベースを使用してデータの永続化や管理を行います。
フレームワークによっては、データベースの接続やモデルの定義をサポートしている場合があります。
データベースの設定と必要なモデルを定義し、データベースとのやり取りを行うためのクエリやORM(オブジェクト関係マッピング)を使用してデータを操作しましょう。

静的ファイルの管理

WEBアプリケーションではCSS、JavaScript、画像などの静的ファイルを使用することが一般的です。
これらのファイルを適切に管理し、フロントエンドのデザインやユーザーインターフェースを向上させましょう。
フレームワークによっては、静的ファイルのディレクトリ構造やURLのマッピングを自動的に扱ってくれる機能を提供している場合があります。

テストとデバッグ

WEBアプリケーションの品質を確保するために、テストとデバッグは非常に重要です。フレームワークには、テストフレームワークやデバッグツールが組み込まれている場合があります。
テストケースを作成し、アプリケーションの動作を確認し、バグやエラーを特定して修正しましょう。
テストとデバッグのプロセスは、アプリケーションの安定性と信頼性を向上させるためにとても重要です。

Pythonのユニットテストについては下記の記事もご参照ください。

Pythonでunittestを使用してユニットテストを実施する
https://techplay.jp/column/1677

デプロイ

開発されたアプリケーションを実際のインターネット上のサーバーに配置し、ユーザーがアクセスできるようにするプロセスをデプロイと呼びます。以下にデプロイの主なステップを説明します。

サーバーの選択: アプリケーションをデプロイするためには、実行環境として適切なサーバーを選択する必要があります。クラウドプロバイダー(例: AWS、Google Cloud)や専用サーバー、仮想プライベートサーバー(VPS)などが利用されます。

環境のセットアップ: サーバー上でアプリケーションを実行するために必要な環境をセットアップします。これには必要なソフトウェア(例: Python、Webサーバー)のインストールや依存関係の管理、データベースの設定などが含まれます。

アプリケーションの配置: デプロイするアプリケーションのコードやリソースをサーバーに配置します。これには、ソースコードや設定ファイル、静的ファイル(CSS、JavaScript、画像など)のアップロードが含まれます。

サーバーの設定: サーバーの設定を調整して、アプリケーションを正しく動作させる必要があります。これには、ドメイン名の設定、ポートの設定、SSL/TLS証明書の取得、Webサーバーの設定などが含まれます。

デプロイの方法は、フレームワークやホスティングプロバイダーによって異なります。
各マニュアルを参考にして適切なデプロイメント方法を選択し、アプリケーションを公開しましょう。

まとめ

Pythonを使用してWEBアプリケーションを開発するための方法をご紹介しました。
実際にWEBアプリケーションを作成して世に出すためには、さらに細かい作業や設定が必要となります。
PythonやWEBフレームワークは多くのことを提供してくれますが、それぞれのステップについてはより深く学習しておきましょう。また、開発においてはドキュメントの参照やコミュニティの支援を活用することも重要です。
WEBアプリケーションをデプロイした後はセキュリティやパフォーマンスの最適化など、アプリケーションの改善にも継続的に取り組んでいくことが必要です。
ユーザー体験の向上やビジネスの成果につながる優れたWEBアプリケーションの開発を目指しましょう。

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