楽しい数学 〜好奇心から広がる数理の世界〜[Hosted by 角川アスキー総合研究所]

2018/06/30(土)13:00 〜 17:00 開催
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イベント内容

本セミナー内容について(文:講師・丸山不二夫 氏)


ディープラーニングや量子コンピュータなど、新しいIT技術をすこし詳しく知ろうとすると、いろんな数学的知識が要求されることがあります。そこで立ち止まってしまう人も多いのではと思っています。それは残念なことです。


社会が複雑になり、我々の社会的活動が多様になり、また、我々の認識の対象が量子の世界から宇宙まで拡大するにつれ、我々と数学との接点は、ますます広がっていきます。現代の社会的活動の大きな部分をIT技術が占めていますので、ITと数学との接点が広がり深まるのは、ある意味、不可避のことです。


なぜなら、数学的認識能力は、言語能力の上に我々が構築した新しい人間の認識能力だからです。人間が生まれつき誰でも持っている「ことばの力」だけでは到達できない世界に、「数理の力」は、我々を導いてくれます。現代を特徴付ける技術も科学も、この力なしには成り立ちません。


ただ、「ことばの力」は、ある意味、人間という種に固有の生物学的能力として、人間は誰でも持っているのですが、「数理の力」は、人間に生得的に備わっているわけではありません。それは、後天的に学習されなければなりません。それが、少なくない人たちが、数学をとっつきにくく、分かりにくいと感じる原因になります。


こうした難しさを突破する一つの方法は、それでも頑張って数学をガリガリ勉強してもらうことなのですが、何を学ぶべきか、何から始めるべきかを考えると、数学の分野はとても広くて、途方にくれるでしょう。きっと、それぞれの分野で必要とされる数学を見つけて、それに、まず基礎からくらいつくのが、一番だと思います。学ぶべき課題は、人によって違うでしょう。


ただ、今度のセミナーでは、少し違ったアプローチを取ろうと思っています。セミナーの目標は、数学が面白いことを感じてもらうというものにしようと思っています。基本的には、数学が面白いものだと感じてもらうのが、最初の出発点なのではと考えています。


数学を無味乾燥なつまらない学問だと思っている人は、少なくないと思います。大学受験の世界では、数学は、決して人気の科目ではありません。また、「数学なんて、生きていくのに役に立つの?」と「根本的」な疑問を持っている少年・少女達もたくさんいるでしょう。ただ、そこには「誤解」もあるように感じています。


第一に、数学の歴史に注目すれば、そこには、面白いドラマがたくさんあります。それは、それまでの通念がひっくりかえる意想天外のどんでん返しの連続です。登場人物たちも、なかなか魅力的です。


第二に、数学は、もちろん、最終的には数学的形式をまとうのですが、それは完成形です。数学の研究をドライブしているのは、「謎」を見つけて、それを解決したいと思う知的好奇心です。その問題意識自体は、数学の形式にによらなくても定式化できて、そのいくつかは、誰でも、理解すること、考えることは可能なのものがあります。それは、いわば、「哲学」的な問題です。


知的好奇心は、数学はどういう学問なのかという数学の基礎自体にも向かいます。面白いのは、こうした分野では特に、数学的関心と哲学的関心は、結びつきます。


第三に、おそらく、物理学の基礎の部分でも、同じこと、哲学的問題意識が学問にとっては有用だという現象がが起きていると思います。「数学が役に立つのか?」という、先の疑問に対する、もっとも有力な回答は、数学が、実在の物質界についての学問である物理の世界で、役に立っていることだと僕は考えています。これも、考えると、本当は不思議なことです。


みなさんに、楽しんでいただければと思います。


※このセミナーは、「MaruLabo 数理ナイト 第一夜 (20184/26)・第二夜 (2018/5/29)」として行われた二つのセミナーの再演です。


セミナー概要


第一部 数理哲学への招待

  • 思考実験1:「正しい三角形はどこにあるか考えてみよう」
  • 思考実験2:「どこまでも広がる水平面を考えてみよう」
  • 古代の数学:ピタゴラスの定理
  • ユークリッド:「幾何学原論」
  • 「幾何学を知らざる者、この門入るべからず」 プラトン:思惟の世界と実在の世界
  • 「平行線は交わらない?」 非ユークリッド幾何学の発見
  • ミンコフスキーとアインシュタイン
【第二部 集合論入門 「数える」と「個数」の数理】

  • 思考実験:「1 = 0.9999999…… か?」
  • 「数える」を考える
  • カントールの考えたこと 1 -- 無限に数え続ける方法 
  • カントールが考えたこと 2 -- 無限集合の要素の個数
  • カントールが証明できなかったこと – 連続体仮説
  • 集合論の体系の整備
  • 非カントール的集合論の発見
  • 数学の基礎を基礎付ける試みの発展
※セミナー内容は予定です、変更する場合がございます。
※講師の丸山氏による「ディープラーニング入門講座」も 6/16 (土) に開催有。詳細はこちらからどうぞ。

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講師プロフィール(敬称略)


丸山不二夫

東京大学教育学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。稚内北星学園大学学長、早稲田大学大学院情報生産システム研究科客員教授等を歴任。オープンソースのコミュニティ活動に積極的に参加。日本Javaユーザー会名誉会長。日本Androidの会名誉会長。クラウド研究会代表。
近年では、日本のIT業界がグローバルな技術イノベーションの一翼を担うことを目標に、連続講演会「マルレク」を主宰し、クラウドコンピューティングや人工知能などの技術について講演を行っている。

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開催概要


■セミナータイトル
楽しい数学 〜好奇心から広がる数理の世界〜[Hosted by 角川アスキー総合研究所]

■開催日時
2018年6月30日(土)13:00 ~ 17:00(12:30 受付開始、途中休憩時間を含む)

■会場

■参加費 ※下記「チケットの購入について」をご確認ください※
一般:6,000円(税込)
マルレク個人協賛会員:3,000円(税込)

■定員
70名(予定)

■主催

※講義内容は予定です。都合により変更・中止となる場合があります。
※定員となり次第申込受付終了とさせていただく場合がございます。
お申込み(チケットの購入)前に、下記の『開催に関する注意事項』を必ずお読みください

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チケットのご購入について

  • マルレク個人協賛会員の方は、今回特別に割引価格で受講いただけます。
  • なお、個人協賛会員枠で申し込まれる方は、マルレク個人協賛お申込みの際に利用されたメールアドレスをお使いください。違うアドレスですと、会員の確認が取れませんので、会員割引が受けられない場合がございます。
  • 「マルレク個人協賛会員」への協賛お申し込みは、下記のサイトから受け付けています。
  • 個人協賛お申込み先:http://goo.gl/ktmLZv
  • マルレク個人協賛に関するお問い合わせについて、弊社(角川アスキー総合研究所)ではお応えしかねます。上記ページに記載されている連絡先へお問い合わせくださるよう、お願いいたします。
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開催に関する注意事項(お申込み前に必ずご一読ください)


本イベントへのご参加にあたり、予めご確認いただきたい点についてのご説明です。下記3点について、お申込みの前にご一読くださるようにお願いを申し上げます。

1. 当日会場への入退室などについて
  • 会場が休日のオフィスビルを使用しているため、セキュリティ上の都合により、途中外出/再入館ができません。飲み物は会場内に自動販売機がございます。
  • ご都合により途中退場される方はスタッフまでお声がけください。
  • 開演1時間後(14:00)には受付を締め切ります。遅れて到着される際などには Peatix メッセージ機能にて、主催者側へのご連絡をくださるようにご協力をお願いいたします。
  • 会場には無線LANによるインターネット接続のご用意があります。
  • 電源のお貸し出しはいたしませんので、モバイルバッテリーをご持参いただくなど、必要なご対応をお願いいたします。
2. 当日スムーズにご入場いただく為、下記の準備を事前にお願いいたします
  • 受付にて名刺を1枚頂戴いたします。
  • スマートフォンをお持ちの方は、お手持ちのデバイスへ Peatix アプリ をダウンロードしてください。
  • アプリ内に入場チケット(QRコード)がございますので、そちらが表示された画面を受付にてご提示ください。
<iPhoneをお使いの方> http://ptix.co/RzBX6A
<Androidをお使いの方> http://ptix.co/ZHKkS8
  • スマートフォンをお持ちでない方、もしくはアプリをダウンロードできない方は、購入完了メール内の “ウェブで確認” より表示されるQRコード、あるいはQRコードが印刷された用紙を受付にてご提示ください。
  • 携帯電話(フィーチャーフォン)でお申し込みの方は、お申込み時にご登録いただくメールアドレスが携帯電話の場合、迷惑メール防止の為に受信設定をしていると、チケットに関するご案内メールを受け取れない場合があります。受信設定をしている場合は「@peatix.com」からのメールが受け取れるよう設定の上、支払い手続きを行ってください。
3. イベントに関するご連絡/お知らせなどの確認方法について
  • イベントに関する事務連絡は『Peatix メッセージ機能』を通じてお送りいたします。イベントによっては開催前後に資料ダウンロード情報などをお知らせすることもございます。
  • 事務局がメッセージを送付すると、Peatix へご登録されているメールアドレス宛に、メッセージが届いている旨の自動メールが配信されます。
  • また Peatix アプリをご使用の場合は、アプリ下部にある『プロフィール』タブのなかに、ご自身のアカウントへ届いているメッセージ一覧を確認いただける機能もございます(アプリからの通知を許可しておくと、メッセージ受信時のご確認に便利です)。
  • 特に開催日の前後は、事務局からご連絡をお知らせする機会が発生しやすいため、Peatix へご登録のメールアドレスや、Peatix アプリをご確認くださるよう、ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。
  • なお Peatix へご登録されているメールアドレスの確認や変更の方法については、こちらをご参照ください
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領収書について


原則としてクレジットカードの利用明細書、またはコンビニ決済時のレシートを領収書としてご利用いただけます。その他 Peatix では領収書の代わりに支払いの証明として利用いただける領収データ(PDF)をダウンロードいただくこともできます。領収データに関する詳しい情報は、Peatix ヘルプセンターの該当記事をご参照ください。

チケット受渡方法


チケットお申込み後、登録されたメールアドレスにQRコード付Eチケットメールをお届け致しますので、イベント当日、開場受付にてメールの画面をご提示いただくか、またはプリントアウトした用紙をお持ちください。上記でご説明している Peatix のスマートフォンアプリが便利です。

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イベントに関するお問い合わせ先:
株式会社角川アスキー総合研究所
出版・リサーチ事業部
TEL:03-5840-7800
メール:seminar@lab-kadokawa.com

注意事項

※ こちらのイベント情報は、外部サイトから取得した情報を掲載しています。
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※ 最新情報の確認や参加申込手続き、イベントに関するお問い合わせ等は情報提供元ページにてお願いします。

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