ATR鈴木専務のインタビュー第2弾 ~経営者への転身と研究成果の事業化を目指した奮闘の日々~

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ATR鈴木専務のインタビュー第2弾 ~経営者への転身と研究成果の事業化を目指した奮闘の日々~
未来技術推進協会のアドバイザーとしてご尽力頂いている株式会社国際電気通信基礎技術研究所(通称ATR)の代表取締役専務 経営統括部長・事業開発室長【鈴木 博之】さんのロングインタビュー。今回は全5回のうち第2弾として、経営者の立場で組織運営や人材育育成に関して取り組んできた内容をご紹介。

みなさん、こんにちは。

シンラボ広報部 福田です。

COVID19騒動で緊急事態宣言が日本中に発動されたこともあり、自宅で過ごしている人も多いと思います。健康や仕事、いつまで続くのかという不安などストレスを感じることも多いと思いますが、そんなときこそweb記事でも外部との接点を持っていきましょう。


未来技術推進協会のアドバイザーとしてご尽力頂いている株式会社国際電気通信基礎技術研究所(通称ATR)の代表取締役専務 経営統括部長・事業開発室長である【鈴木 博之(すずき ひろゆき)】さんにシンラボ広報部長の高橋さんと一緒にインタビューさせて頂きました。イノベーションや事業開発、人材育成などについて熱い思いを語っていただいたロングインタビュー、今回は全5回のうち第2弾となります。


第2弾は鈴木さんがATRに異動し、次のキャリアとして経営者の立場で組織運営や人材育育成に関して取り組んできた内容を紹介させて頂きます。経営者としての業務遂行への研究で培った科学的な手法の導入や組織の効率的な運営のために経営者として心掛けていることなど、多くの気づきを与えてくれる内容です。また、鈴木さんのNTT時代の研究や人材に対する考え方は本連載の第1弾で紹介しているので合わせてご覧ください。

― NTT研究者からATR経営者へ、そして経営者としての最初の試練

ATRに異動していったら、NTTで研究中心の仕事をしていた私には最初はもう違和感そのものでしたね。7月1日に異動し、その2か月後に取締役会があったのですが、私の立場は取締役会の資料準備も含めて全部対応するんですよね。その取締役会では、年度当初に設定した収支計画の修正を承認頂くタイミングなんですよ。ほぼ何もよく分からない状態だったのですが、当時の関西経済連合会の会長が取締役会に出席していまして、全てを把握しないといけないプレッシャーも相当ありました。ただ、ここで非常に良い経験をさせていただき、ATRでの仕事をちゃんとやらなければと再認識しました!

― 経営に科学的な研究の考え方を持ち込み透明な組織運営へ

経営者としての第一歩を踏み出し、最初に取り組んだのは科学的な研究の手法を経営に導入したことでした。研究では何かしらの仮説を置いてモデル化し、その結果を実験で確認します。そして、仮説と結果の差分の原因は何かということを考えて、次のアクションにつなげていくんです。

実際にこの考え方をATRの運営に当てはめてみますと、社員たちにもすごくウケが良かったんです。さらに、「ATR を科学する」というタイトルで1時間位みんなの前でスピーチしたんですよね。それで、さっき言ったような仮説→モデル化→検証 、つまりPDCAサイクルを回したんですよ。この取り組みが結構上手くいきまして、これを運用していくうちにATR の経営メカニズムがほぼ見えたんですよ。あとからみんなに聞いてみたら、あの講演は大変面白かった、今でも印象に残っていると言ってくれるんです。

この経験から、研究と経営では分野が全く違うのですが、実は成果を出せるやり方は関連していると分かったんです。そうしたら、どんどん経営の仕事が面白くなって、裁量権もあるので、自分のやりたい方向に会社自体を変えていける経験ができたのが今の自分の考え方に大きな影響を与えましたね。

色々大変なこともありましたけど、NTT時代の研究者としての手法をATRの経営に活かすことができたのは非常に良かったです。そうすると、みんなにも分かりやすく、業務内容も透明にもできますので、社員のウケは良かったですね。

― 経営者と研究者のライフスタイルの違い

私は超夜型でして、学生時代は自宅に住んでいても親に会わないような状態でした(笑)。NTT時代はフレックス制でしたので、その制度の中できちんとやっていました。ATRでは、経営者の立場でになり、勤務時間に制限がなくなりました。そのため、基本的にはメールベースで業務を対応し、徹夜をした翌日は午後から出社したりしています。


経営者としてのライフスタイルや、社員に向き合う姿勢・気遣いなど全文はこちら


ご紹介

株式会社国際電気通信基礎技術研究所

https://www.atr.jp/

研究内容

・脳情報科学
・ライフ・サポートロボット
・無線・通信
・生命科学

所在地 京都府相楽郡精華町光台二丁目2番地2(けいはんな学研都市)


シンギュラリティ・ラボ(運営元:未来技術推進協会

https://sinlab.future-tech-association.org/

所在地 東京都千代田区神田練塀町3富士ソフト秋葉原ビル12F (DMM.make AKIBA Base2610)

シンギュラリティ・ラボ(シンラボ)はシンギュラリティ時代をリードする、イノベーション × テクノロジー × SDGs をテーマとしたコミュニティプラットフォームです。20代の若手エンジニアを中心にテクノロジーを活かしたプロジェクトの立ち上げや、SDGs達成のための活動をしています。 台湾やインドとの新たなプロジェクトが始動しており、豊富な経験と専門スキルを生かした事業支援も行っています。

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