【チームの生産性向上に効く】アバナードが実践するチームビルディング「デザインシンキング・スクラム」の事例を紹介

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【チームの生産性向上に効く】アバナードが実践するチームビルディング「デザインシンキング・スクラム」の事例を紹介
プロジェクトを成功に導くためには、目的が共有され、メンバー全員が同じ方向を向いて進むチームとしての一体感が必要だ。だが、コロナ禍でリモートワークが中心となり、メンバーとの距離感を感じたり、疑問や違和感などを共有しづらくなったと考えている人も多いだろう。そこで今回のセッションでは、アバナードのメンバーが実践しているチームビルディングのノウハウを紹介する。

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オンラインホワイトボードを使ったワークショップでアイスブレイク

マイクロソフトとアクセンチュアのジョイントベンチャーとして、2000年に米国で設立されたアバナード。日本法人の設立は2005年。マイクロソフトテクノロジーに関する技術力に、アクセンチュアが持つビジネス知見をかけ合わせることで、各種コンサルティングやSIサービスを提供している。

イベントは、アバナードのメンバーが普段使っているオンラインホワイトボードツール「Mural」を使って、イベント参加者が実際に使うワークショップからスタートした。

オンラインホワイトボードツールはテンプレートが豊富であること、手書きに注力していることが特徴だ。

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オンラインのホワイトボードには、緑色と黄色の付箋がずらりと用意されており、参加者は黄色の付箋に名前を、緑色の付箋にセッションへの期待を書き込む。同時に、共感する内容にはハート型のアイコンを貼っていった。

「良い仕事ができるチームになりたい」「チームメンバーと同じ目的に向かって仕事をするにはどんなことが大事か知りたい」といったコメントに、多くの共感が集まった。

また「良い仕事とは何なのか、定義から入りたい」など、コメントに対して登壇メンバーが意見を述べるとともに、メンバー間で意見を交換を行った。

デザインシンキングをワークショップを通じて学ぶ

アバナード株式会社 奥村 美紗氏
アバナード株式会社 Designer 奥村 美紗氏

最初の登壇者は、大企業から中小企業までさまざまな規模の組織やプロジェクトで、20年以上に渡り、デザイナーとしてUI/UXなどに取り組んできた奥村美紗氏だ。

奥村氏は3年前にアバナードに入社すると、トレーニングを通してアバナードがデザイン思考を強く推進してること、また、アバナードが提携してる会社が開発したサービスがデザイン思考プロセスを素晴らしく体系化しており、感銘を受けた。

日本でも広めたいと考え、日本語化も含めトレーニングなどを通じて、実際に広める活動を続けている。

奥村氏がトレーニングを行う上で意識しているのが、ワークショップ形式で行うことだ。ワークショップのメリットを、次のように話した。

「会議形式では聞きっぱなしになりがちですが、ワークショップであれば参加者が自発的に動き、議論に参加できる。自分がチームの一員だと認識します。情報自体はインターネットでも調べられますが、体験することで初めて分かることもあると考えます」(奥村氏)

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ワークショップはオンラインホワイトボードを使って行う。事前にスライドで示したボードを用意するが、構成は要望によってカスタマイズする。クリスマスシーズンには背景をモミの木にするなど、参加者のテンションを上げるような工夫もしている。

ワークショップは全体で半日の場合もあり、要望に合わせて様々な形式、時間で提供している。テーマの定義や現状の洗い出しなど、さまざまな要素のワークから構成される。

一方で使ったことのないツールに慣れる必要もある。事前に操作説明記載のリンクに入ってもらうこともある。まさに今回のイベントでも行ったように、使い方を事前に把握すると共に、意気込みなどを書き込んでもらうことで、お互いのコメントを参加者が見て当日の参加にワクワク感を感じてもらえる。

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最初のワークは必ずアイスブレイクとし、ワークショップの終了後にフィードバックを行うことを決めている。

もうひとつ「間違っている」「くだらない」といった発言はしない。とにかくまずはやってみることが大事など、ワークショップでのお願いも明確に提示することで、参加者が建設的なコミュニケーションを取れる雰囲気づくりも意識しているという。

現状の洗い出しは個人が行うワークだが「ローズ・ソーン・バッド」というフレームワークを活用する。その理由を次のように話す。

「デザインシンキングは課題解決とも言われますが、課題はどうしてもネガティブになりがちです。そこで上手くいっていること、これからできそうなことも合わせて書くようにしています」(奥村氏)

上手くいっていることをピンク色の付箋で、逆に上手くいっていなことを水色で、これからできそうなことを緑色の付箋にと、視覚的に捉えられることもポイントだ。

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グループワークではMicrosoft Teamsを活用して課題を与え、その課題に対してディスカッションを進める。ただし20人といった大勢のグループだと、声が強い人ばかりの意見が多く出がちだ。そこで4~5名程度をワンチームとし、参加者全員ができるだけ発言するよう、工夫している。奥村氏は次のように述べ、セッションを締めた。

「自分がデザインシンキングのワークショップをクライアントと開催すると聞くと、ハードルが高いのではないかと思われがちです。そこでまずは身近な、たとえば週末のプランや次の旅行先といったテーマでトライしてみる。そうして習慣化したら他人に伝えたり、プロジェクトに提案するなど、次のステップに進みましょう」(奥村氏)

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スクラム案件におけるチームビルディングセッション

アバナード株式会社 多治見 真里氏
アバナード株式会社 Agile Specialist 多治見 真里氏

続いては15分スプリントなど、新たなアジャイルプラクティスなどを生み出しているKyon_mm氏との仕事を通じ、スクラムのいろは学んだという多治見真里氏が登壇した。現在はスクラムマスターとして、Microsoft Teamsカスタムアプリの開発を手がけている。

多治見氏はスクラム開発の現場でよく採用されており、成果も出ているインセプションデッキというフレームワークをベースに、チームビルディング要素を加えたワークショップ型のキックオフについて紹介した。

インセプションデッキとは、プロジェクトの全体像をメンバーが相違なく認識するために作成するドキュメントであり、目的や背景、優先順位、マイルストーンといった内容を盛り込む。チーム全員で話し合い、合意したものをアウトプットすることが大切だ。

「判断に迷ったときの見直しの指針になります。目指している方向性やチームの熟成度により変わっていくものなので、1~2カ月の頻度で見直し、形骸化しないようにします」(多治見氏)

誰のために何を作っているかが明確になるため、モチベーションアップにつながったり、チーム全員で自分自身の話に加えてプロジェクトとプロダクトに関するコアな話をすることで、プロジェクト開始時の心理的安全性が確保できるといったメリットがあるのだ。

インセプションデッキは「Why」と「How」を明らかにする質問をそれぞれ5問ずつ、合計10個をチームメンバー全員、さらにはプロダクトの完成を熱望している人物やステークホルダーなどにも答えてもらうものだ。 紹介されたワークショップでは、そのうちいくつかの質問のみをワークショップの目的に合わせてピックアップしている。

オフラインよりもコミュニケーションが取りづらいと言われる、オンラインでの実施が多いことから、オンラインでの工夫についても紹介した。リベレイティングストラクチャー(LS)という手法の採用だ。

LSを導入することで参加者全員が会話に加わり、オープンでフラットな関係性で、ディスカッションしやすい雰囲気が醸成される。そのため会議全体の心理的安全性が担保される。

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心理的安全性を確保し、チーム全員が気持ちよく仕事を進めることができるようにと、さらに多治見氏は2つの要素を加えた。アイスブレイク、チームのグランドルールの作成だ。グランドルールにおいてはチームだけでなく、ワークショップにおけるルールも設けている。

ワークショップはアイスブレイクから始まり、チームの目的やルールを共有する。続いてWhyとHowの問いに答えていく。そして最後にPet peeveという、チームが嫌がることや環境を共有すると共にグランドルールを作成し、最後に振り返る、といった流れで進む。

人数は一人ひとりが話せる時間をより多く設けたいと、5~8名という単位が推奨とのこと。時間は全体で4~6時間としているが、インセプションデッキの問い全てに対して、じっくりと時間をかけて応えるのもおすすめだという。

「実際、1週間ほどかけてインセプションデッキを実施したこともあります。チームメンバーのことを深く知ることや内容の深い話もできました。その結果、プロジェクトスタートから、コミュニケーションしやすい環境が構築されていました。時間が取れる方はおすすめです」(多治見氏)

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ワークショップでのMuralの活用事例を紹介

それぞれのワークが、Muralでどのように行われているのかも紹介された。アイスブレイクでは好きなお菓子は何か答えてもらったり、性格診断ツールを使ったりなど、お互いを知っていく。

「ワイワイ言いながら楽しむのがポイントです」(多治見氏)

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「我々はなぜここにいるか」というワークで、2段階で意見を出し合った例も紹介された。まずはステップ1で各メンバーのモチベーション、ステップ2ではお客様やアバナードにとって、このプロジェクトが必要な理由を書いてもらう。コアミッションも書くことで、プロジェクトの軸が明確化していくことが分かる。

エレベーターピッチでは、一人ひとりがピッチ内容を作成する。その後チームでまとめるという流れで進むが、オンラインならではのブレイクアウトルーム機能を使うことで、スムーズに行うことができる。

トレードオフスライダーや期待値の共有では、こちらも冒頭のアイスブレイクと同様、チームメンバーがどの意見に共感しているかが、ハートマーク機能のおかげで視覚的に分かる。多治見氏は次のように話し、セッションをまとめた。

「プロジェクトのタイプにより向き不向きがありますが、1つのプロダクトをみんなで作り上げていく。チーム全員で成長したい。そのようなタイプやマインドのプロジェクトの場合はかなりいいスタートダッシュが切れると、これまでの経験から感じています」(多治見氏)

開発現場でチームビルディングを実施

アバナード株式会社 岡村 和美氏
アバナード株式会社 Agile Practitioner 岡村 和美氏

続いて登壇した岡村和美氏は、SIerでシステム開発業務に従事した後、2018年にアバナード入社。入社後は、フロントエンドエンジニアとしてスクラム開発を経験。次第にスクラム開発に魅力を感じ、2022年12月から社内のスクラム推進チームである、アジャイルとDevOpsを担当する部署に移籍したキャリアを持つ。

岡村氏はチームビルディングの効果を感じたことから、他のプロジェクトに提案する活動にも取り組んでいる。

岡村氏がチームビルディングを実施するようになったきっかけは、アサインされたプロジェクトで2名のメンバーをフォローしてほしいと、リーダーから言われたことだった。初めての経験であることから、コミュニケーション不足によるさまざまなトラブルを懸念したのである。

実施に際しては先述2人が紹介した、Muralを活用したデザインシンキング、スクラムのインセプションデッキを活用することとした。発言が苦手な人でも意見が出しやすい手法だと感じたからだ。

インセプションデッキにおいても同様だ。自分の苦手なところを発言することで、グランドルールを設けるなど、チームビルディングに魅力を感じると同時に、自分でもできると感じた点も大きいという。ただしインセプションデッキにおいては、質問は一部とした。

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こうして設計されたのが、3人で取り組む約30分のチームビルディングだ。質問項目は3つとシンプルである。「プロジェクトに参加した理由」「メンバーへの期待値」「自分の特徴やされて嫌なこと」。

メンバーごとに使用する付箋の色を変えることで、誰がどのような発言や特徴をしているかが、一発で把握できることが分かる。ブルーの付箋は外国籍のメンバーということで、日本語がまだ不安という情報を、事前に共有できたことは大きいと岡村氏は成果を口にし、次のように続けた。

「2人をどのように私がフォローすればよいのかが明確になったことで、心理的安全性の向上にもつながったと感じています」(岡村氏)

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たとえばシステム開発全般の経験を積みたいという意見に対しては、参考書籍などを共有するといった対応を事前に準備することができた。集中しがち、静かな性格であるという個性も分かったことで、それぞれに合ったコミュニケーションが取れることも大きい。言葉の不安に対しては、メモを用意するといった事前対策を講じることができたという。

そして、きつい言い方が苦手という意見に全メンバーが共感したことで、チームのグランドルールとなった。

続いて岡村氏が行った別のチームビルディング「ドラッカー風エクササイズ」も紹介された。ドラッカー風エクササイズとは、チームメンバーの期待値をすり合わせるためのメソッドであり、スライドに記載された4つの質問を共有していくことで、実現していく。

ただし、こちらもメンバーの心理的安全性を担保したいという考えから、他人を批判しない、この場の内容が評価に直接関わらないことを、事前にファシリテーターである岡村氏がしっかりと提示することが大切だと説明した。

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実際のチームビルディングでもMuralを使用。6名のメンバーが参加し、先ず4つの質問に対する答えを付箋に回答すると共に、他のメンバーの回答を共有することで認識のすり合わせを、1時間かけて行った。

そしてここでもMuralのハートアイコンを活用し、共感する回答にはハートアイコンで意思表示するように促した。

「自分は何が得意なのか?」という項目では、各メンバーの特色や強みが分かったことで、始めの作業の振り分け時の参考になったという。

「自分が大切に思う価値は何か?」という回答では、チーム全体としてコミュニケーションを取りたいという意志が分かったことで、岡村氏自身の安心につながったと振り返る。その他、まさにコミュニケーションにつながるが、メンバー同士の会話のきっかけにもなったとその手応えを口にした。

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チームビルディングを実施したことで、プロジェクトが始動してからも、コミュニケーションロスによるトラブルは防ぐことができた。最後に岡村氏は、改善点など今後の取り組みについて次のように話し、セッションを締めた。

「チームビルディングの振り返りをチームビルディングで実施したり。スキルセットや新しい気づきなどを更新するなど、今後も引き続きチームビルディングを活用、提案していきたいと考えています」(岡村氏)

【Q&A】参加者からの質問に登壇者がMuralで回答

セッション後は、イベントを聴講した参加者からの質問に、登壇者が回答。ここでも冒頭のアイスブレイクと同様、Muralが使われた。

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Q.対人関係に前向きでないなど、チームビルディングに興味がないメンバーへの対応は?

多治見:チームのために何かをしてくれたときは、大げさでも構わないので褒めるようにしています。認めてもらったり成功体験を積み重ねると、人は前向きになるというイメージがあるからです。

岡村:コミュニケーションが苦手な人やモチベーションが低い人に対しては、「私はあなたに対して興味を持っている。だから一緒にしませんか」と働きかけるといいと思います。

奥村:いわゆる食わず嫌いな人は意外と多いので、リーダー的な権限があるのであれば、まずは参加させる。すると意外と楽しいことに気づいてもらえると思います。

多治見:取り組む理由やメリットが分からないことで拒否反応を示す人がいます。そのため事前に取り組むメリットを伝え、腹落ちしてもらった上で誘うことがあります。

Q.プロジェクトの途中から取り組んでも効果はあるか?

多治見:あります。1日でも早くやることで、効果を発揮しやすくなります。

奥村:意見を言いづらい人が発言しやすい空気をつくってあげることが大事ですね。

岡村:チームビルディングに関する書籍『カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで』でも、効果があると書かれていました。

Q.発散は得意だが収束が苦手、コツはあるか?

奥村:規模にもよりますが、お互いが納得しながら前に進められるように、ファシリテーターが肝になってくると思います。

多治見:Muralなどでハートをつけてもらうなど、可視化すること。その上で、優先度などでクラスタリングするとよいのではないでしょうか。

岡村:発散とは異なるかもしれませんが、お客様とのやり取りでボールが返ってこない場合は、樹形図でA・Bなどパターンをまとめて見える化するのがよいと思います。

Q.否定する人への対応は?

多治見:完全否定されると難しいですが、そういった考え方もあるよねと一度受け止めた上で、前に進めるいいアイデアはありませんか、と聞いてみるといいのではないでしょうか。

岡村:否定する背景を聞きたいですね。単に早く帰りたいのかもしれませんし、あるいは理論がズレているかもしれないからです。

多治見:否定する人は臆病であったり、過去に苦い経験を持っている印象があります。その人が気になっていることを聞いてあげるのが、ファーストステップだと思います。

Q.そもそもメンバーがプロジェクトへの参加を選べる環境なのか?

多治見:アバナードの場合は、比較的自分でプロジェクトを選んで参加するケースが多いと思います。逆にアサインの否定もできます。アバナードならではの特徴かもしれません。

岡村:身につけたいと考えているスキルや目指すべき方向性が決まっていて、それとは違う方向性のプロジェクトであれば、アンマッチだからという理由で断るのは問題ありません。次から仕事が来ない、といったこともありません。

多治見:このプロジェクトに参加すれば、こんな経験が積めるよといった誘われ方も多いですね。プロジェクトを打診された際は、今一度自分に問いかけたり、マインドをポジティブに持っていく、良ききっかけだと捉えています。

Q.インセプションデッキの作成で合意に至らない場合は走りながら決めるのか?

多治見:時間が足りなくなるケースの経験はありますが、意見が折り合わないから先伸ばしにしようといったケースはあまり経験がありません。仮に先延ばしするのであれば、齟齬が起きやすい、バラバラになりやすい、スピード感が出ないといったリスクがあることを、先延ばしの提案をした人に示すのがいいと思います。

また、先延ばしにする理由やメリットがあるのであれば逆に聞き、その上でみんなが納得する内容であれば、改めて仕切り直すのも一つの手だとは思います。

Q.スクラムを導入したいがミーティングコストへの懸念など、十分なメリットが提示できず提案しづらい場合は?

多治見:まずは導入したいと、提案するのが一歩だと思います。確かにミーティングが多いと言われることがありますが、他のミーティングは行わないため、結果として開発時間が確保できることや、先の計画が立てやすいことを伝える。ウォーターフォールと比べると、コミュニケーションコストがかかっていないことを、伝えるといいと思います。

岡村:導入を嫌がる理由により、アプローチは変わってくると思います。たとえば、新しいことに挑戦するのが嫌なのか。該当プロジェクトは、ウォーターフォールがベストだと考えているかもしれないからです。

多治見:初めて取り組むものはどうしても心理的ハードルが高くなりがちなので、小さな成功体験を少しずつ認識してもらったり、広めるといったアプローチがいいですね。

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