【レポート】新しい「エコシステム」を生み出すWeb/モバイル VRの世界:VRが創り出す世界[第1部]- TECH PLAY Conference 2017

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【レポート】新しい「エコシステム」を生み出すWeb/モバイル VRの世界:VRが創り出す世界[第1部]- TECH PLAY Conference 2017
AR, MR, VR

2017年8月20日(日)から25日(金)の6日間にわたり、「TECH PLAY Conference 2017」が開催されました。
本レポートでは、8月21(月)11時30分よりスタートした「VRが創り出す世界」の第1部の内容をお届けします。

当日の登壇者と内容は下記の通りです。

【第1部】新しい「エコシステム」を生み出すWeb/モバイル VRの世界
InstaVR株式会社 小島英揮さん
株式会社サンリオエンターテインメント 志賀優子さん
株式会社LIXIL 藤山雅剛さん

それでは内容を紹介します!

新しい「エコシステム」を生み出すWeb/モバイル VRの世界

まずは第1部の講演です。1人目は、VR制作ベンダーとしてInstaVRの小島さんにご登壇いただきます。

小島英揮(おじま・ひでき)/InstaVR株式会社 CMO。1969年生まれ。高知県出身。明治大学卒。アドビシステムズ、アマゾンデータサービスジャパンなどでの勤務を経て、2017年よりパラレルキャリアの一環(http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/393/393302/)としてInstaVRに参画。バイクツーリング好き。

まずは、小島さんはVRを取り巻く環境を共有します。近年、VR市場は急速に成長。調査会社Superdataによれば、2020年までにVRの市場は370億ドル超にまで成長すると予測されています。特に今後伸びると予測されているのは、ハードウェアではなくソフトウェア、サービスの領域です。

現在、VR体験には「施設常設型」と「ウェブ/モバイル型」の2つの流れがあります。しかし、「施設常設型」は物理的なスペースや資金の点から参入の障壁も高いため、今後注目すべきはスマートフォンさえあれば体験可能で、マーケットも圧倒的に大きな「ウェブ/モバイル型」だと小島さんは解説します。

さらに小島さんは「ウェブの情報には今後VRが使われる流れがくるのは普通のこと」と続けます。それはこれまでのウェブが「テキスト」から「テキスト+画像」、「テキスト+画像+動画」と発展して情報を伝えてきたように、VRはよりリアルな顧客体験を提供するも技術だからです。小島さんは「これまでのウェブ」が「時間と空間を超えて、“情報”を共有」だとすれば、「ウェブ+VR」は「時間と空間を超えて、“体験”を共有」するものだと捉えているのです。

しかし、VRの普及にはまだ課題があります。それは、VRを撮影する環境や視聴する環境は整いつつあるのに、VRをコンテンツ化するハードルが高いという点。プログラミングスキルが必要であったり、高価な編集環境が必要だったりするわけです。

その課題を解決すべく開発されたのが、クラウドでVRを制作するツールである「InstaVR」です。「InstaVR」の最大の特徴はその制作の手軽さ。ウェブベースでプログラミングは不要なため、タブレット端末からでもVRを制作可能です。

また、「InstaVR」で制作したコンテンツは、VR専用ゴーグルから、スマートフォン、PC上のウェブVRにまで対応しています。

小島さんは「いいVR体験のポイントはインタラクションにある」と説明します。ユーザーはコンテンツ間の移動やBGM、情報のポップアップ、URLリンクなどを、ボタンを置くように簡単に設定することが可能です。これにより単に360度画像を表示する以上の体験を提供します。

現在、「InstaVR」の導入企業は140カ国1万社以上に及びます。9割以上は海外企業ですが、トヨタ関連会社を始め国内でも事例が多く出ています。

これはVR制作における「そもそも制作できない」「費用が高い」「完成までに時間がかかる」という課題を「InstaVR」が解決し、VRへの投資効果を改善している結果だと小島さんは考えます。実際に、建設設計事務所の日建ハウジングシステムでは、CGの専門ではない設計士がVRを制作することが可能になり、VR制作工数の実に99.2%を削減することに成功しました。

「InstaVR」は導入企業において、施設案内・観光案内などの「バーチャルツアー」から、ライブなどの「イベントコンテンツ」、不動産物件など「物件の仮想内見」、さらには、VRコンンテンツのストーリーを決めるうえで重要な「デジタルモックアップ」の制作まで、様々なシーンで利用されています。

また「InstaVR」では、ヒートマップでのユーザー行動分析が可能です。小島さんは「行動分析ができるので、制作したVRコンテンツは「作品」のように(固定的に)扱うべきではありません。VRもウェブの文脈でどんどん改修すべきものになっていると感じてもらえたでしょうか?」とまとめました。

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