クラウド活用のアーキテクチャとDevOps事例勉強会

イベント
クラウド活用のアーキテクチャとDevOps事例勉強会

2019年12月3日(月曜日) ,

クラウド活用のアーキテクチャとDevOps事例勉強会

が開催されました!

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マクロミルからは、
マクロミル流DevOps -AWSサービスを利用したシステムと組織面でのDevOpsの取り組み-
を岡澤 哲也 さんよりお話頂きました。

当日はマクロミルの他にも、

  • 少人数チームでのkubernetesへの移行事例
     (楽天株式会社 菅野 翔太 さん)

  • Good Things and Hard Things of SaaS Development/Operations
     (トレジャーデータ株式会社 田籠 聡 さん)

にもご登壇頂き、参加者総勢50名とたくさんの方々のご参加により大盛況となりました。

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今回は中でも株式会社マクロミル 岡澤 哲也 さん にご登壇頂いた、

マクロミル流DevOps -AWSサービスを利用したシステムと組織面でのDevOpsの取り組み-

をご紹介致します。

と、その前に!!
マクロミルがどういう会社か、少しばかりご紹介させていただきます!

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マクロミルについて



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業界での立ち位置

マクロミルは2000年に創業し、現在はグローバルの拠点を含めると2,500名ほどが在籍しています。 マーケティングリサーチ会社の中では世界で最も高い成長率を誇っています。 オンラインの調査では国内でシェアNo.1の実績を持っており、世界90か国で11,000万人のパネルネットワークを保持しています。

主なビジネスモデル

消費者から取得したアンケートや行動データの集計・分析をすることで、消費者に対して商品やサービスを提供している事業会社が抱えるそれぞれのマーケティング課題にあった様々なアプローチが可能になります。

1. インターネット

インターネットを活用した消費者の声を拾い上げるアンケート調査や市場調査。ネットリサーチ国内実績No.1。

2. オフライン

国内最大級の専用ルームと社内外約140名のモデレータが、調査課題やテーマに応じて定性調査をサポート。

3. グローバル

欧米・アジア・オセアニアはもちろん、中東や南米も含め、19カ国・49以上の現地法人を拠点に世界90カ国・11,000万人以上のネットワークで調査が可能。

4. デジタルマーケティング

オンライン行動データのアクセスログ計測を主軸に、多様なデジタルマーケティング施策の効果測定を実現。

5. データベース

継続的に蓄積された購買データ・ライフスタイルデータを活用し、消費動向やトレンドの時系列把握、購買履歴からターゲティングして調査が可能。

6. セルフ型

Web上で会員登録するだけで、調査会社を経由せず、無料でセルフでリサーチが行えるWebサービス。定量・定性の調査が可能。

マクロミルのコアバリュー

海外拠点も含めたパネルデータと、そこから得られた膨大なマーケティングデータがあります。 さらにそれを分析し、企業のマーケティング課題に応えていくAnalyticsの力、そしてテクノロジーの力です。

マクロミルはマーケティングリサーチ会社のイメージが強いですが、実はITにも相当なこだわりを持っています。 マクロミルで取り扱っているサービスはすべて自社企画・開発を行っており、 ITの力で、弊社のマーケティングソリューションを支えています。


DevOpsとは?


DevOpsとは一般的に、
「ビジネス目標達成を目指し、Development(開発)とOperations(運用)が一体となって
より優れた商品やサービスを高速 / 高頻度 / 高品質にお客様へ継続的に提供し続けるための考え方や行動のこと」
を指します。

それを叶えるために必要なもの、それは「 ツール(テクノロジー) × プロセス(手法) × 人(文化)」。
「どんなモノ・テクノロジーを、どのような手法・手段で、誰と共に展開するか」
という意識をチーム全体で統一させることが重要になります。

本講演では、そんなDevOpsという考えがマクロミルのどのような取り組みに活きているのかが述べられました。

マクロミルのDevOps取り組み事例


AWSが提供するDevOpsツールやサービス

弊社では、プロダクトの裏で動くシステムの殆どにAWSサービスを利用しています。
AWSでは下記記載のように、用途に合わせた様々なDevOpsツールを提供しています。後述の事例も含め、システム構築の際には、DevOpsサービスを使える余地は無いかという視点で構成を考え、可能であれば新しいサービスでも積極的に取り入れる姿勢を大事にしています。実際に、新たに取り入れたDevOpsサービスを利用した過去事例から新たな知見や発想に繋がることも少なくありません。

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弊社が取り組んだ具体的なDevOps事例として、以下の4つをお話いたします。

  • 社内ツールとしてのデータ分析アプリケーション
  • セキュリティバッチのチェック自動化&ChatOps
  • CCoEの発足
  • ビジネス&運用と開発の間に中間部署を設置

社内ツールとしてのデータ分析アプリケーション

社内システムの多くはクラウド(AWS)であり、基本的に蓄積されたデータはAWS S3に保存されます。
そのため、データの分析や抽出にはS3と相性の良いAthenaが利用される機会が多くあります。

しかし、社内で利用されるデータが一箇所に集約されていない、Athenaのみでは目的の処理が行えない等の課題がありました。
それらの課題を解決するため、社内全てのデータを集めた場所に対しデータ分析が可能、かつクエリの定期実行など、Athenaのみで出来ないことを補完した Webアプリケーションを作成しました。

これにより、社内全てのデータへのアクセスや抽出が1画面で完結する社内ツール&データ基盤を築き上げることが出来ました。


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セキュリティパッチのチェック自動化&ChatOps

システムに使われるソフトウェアに脆弱性が存在することはしばしばあります。システムで利用するAWS EC2インスタンス全てに対して利用ソフトウェアの洗い出しや調査を行った後、セキュリティッパッチが適用されているかを手動で確認することは容易ではありません。

そのため、弊社ではAWS Inspectorを用いて、利用中のEC2インスタンスに適用されたセキュリティパッチを自動でチェックし、定期的にメールやTeamsに状況がポストされる仕組みを導入しています。

それからは、1週間に1度メールやチャットで送られてくる脆弱性診断のメッセージを確認するのみ というフローに変わり、従来と比較し作業時間を大きく削減することが出来ました。

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CCoEの発足

弊社では、企業がクラウドを導入する際に必要とされる領域を整理した上で、組織として知識を先行して蓄積するCCoE(Cloud Center of Excellence)が存在します。
それらの組織構成は技術面で先行しているメンバーだけでなく、クラウドの技術に慣れていないメンバーも加わります。

そのため、クラウドに慣れていないメンバーに対しての教育は決して欠かしません。
AWSのTAM(テクニカルアカウントマネジャー)やソリューションアーキテクトの協力を得ながら、
技術だけではなくクラウドならではの思考の底上げを図っています。

これにより、アーキテクチャや様々な運用自動化などの「社内標準」を構築するとともに、
CCoEメンバーが一丸となって組織全体をリードする役割を果たします。

ビジネス&運用&開発の間に中間部署を設置

理想的なDevOpsとは、大きく二つあり、それぞれ下記のような課題を抱えています。

  1. ビジネス/開発/運用をひとつの部署として組織すること
    エンジニアと運用者/ビジネスマンの間には、しばしばデジタル・ディバイドが生じる場合があります。
    そもそもビジネス/開発/運用が一体となっていればこの問題は生じませんが、システム規模が大きくなれば、
    それは現実的とは言えません。

  2. 小規模な更新が頻繁に行われること
    システム規模が大きくなればなるほどビジネス面での影響を考慮しなければならず、
    開発側で勝手に修正・更新を行うと、デグレの頻発やシステム自体の品質低下などの大きなリスクが伴います。

    これを回避するために、マクロミルではビジネスサイドとの兼ね合いで本番環境への適用は日時の調整を
    必須事項としております。

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ビジネス部門 ⇔ エンジニア部門での通訳となる部署

マクロミルでは、その障壁を極力取り払うための中間部署を設置しています。
ビジネス部門とエンジニア部門との間に立ち、認識齟齬や無駄な衝突を避け、ビジネス~開発~運用を円滑に回す
という大きな役割を担っています。
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まとめ


このように今までやってきたことを後から振り返った時、そこには「マクロミル流DevOps」があり、
それらがビジネス / 開発を跨いだ組織力の向上や、より密な連携を図る手助けとなっていました。

弊社がそれらを実現できた背景には、会社の文化的側面があるかもしれません。

  • 現状を良しとしない、カイゼンを重ねる文化

  • 新しい技術やサービスを積極的に取り入れる文化

  • 取り入れる際のリアーキテクト / リビルドに理解がある上司

時間がどうしてもかかってしまう部分は多い。
しかし、その「時間」を許容すること、そして許容する企業文化を根付かせていくことでDevOpsへの入り口が広がるのかもしれません。

次回登壇のご案内


今回はDevOpsという概念、弊社の取り組み事例を踏まえたお話をさせていただきました。
2月開催予定のTechplayでは、前項 "社内ツールとしてのデータ分析アプリケーション"に重点を置いてお話いたします。

既存のデータから価値を創出し、新たなビジネスに繋げるためのデータ分析基盤を構築するにあたって直面した課題と対するアプローチなど、包み隠さずお話いたします。

ご興味がある方はぜひお越し下さい!

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