【イベントレポート】7/25 第3回異業種連携型ブライダルピッチ〜ブライダル業界に創造と変革を〜

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【イベントレポート】7/25 第3回異業種連携型ブライダルピッチ〜ブライダル業界に創造と変革を〜

7月25日、株式会社エスクリが主催する「第3回異業種連携型ブライダルピッチ」(協賛:マイナビウエディング)が開催された。このイベントは、ブライダル業界だけを対象とするのではなく、ブライダル業界への新規参入や提携を考える異業種からの参加も可能とする、開かれたピッチイベントだ。異業種間の事業連携・資本提携・協業等のきっかけを創り、ブライダル業界全体の活性化を図っている。後半には交流会も行われ、終始活発した意見が交換された。


【上写真】登壇者紹介(左→右)
●株式会社エスクリ 新規事業企画部部長 小曽根康晴氏
●EncodeRing株式会社 代表取締役 角村嘉信氏
●株式会社ニュージェネレーションカンパニー 代表取締役 菅原英基氏
●AMATELUS JAPAN株式会社 代表取締役 下城伸也氏
●AMATELUS JAPAN株式会社映像ディレクター 富樫重太氏
●AMATELUS JAPAN株式会社取締役CTO 松田光秀氏
●株式会社ラブグラフ 代表取締役 駒下純兵
●株式会社Dron é motion CEO 田口厚氏

■「新しい働き方」を見つけ、実践する山本優貴氏による特別セッション

「新しい働き方事例 ~自分らしいワークスタイルを見付けよう~」と題した特別セッションには、フリーランス 山本優貴氏が登壇。山本氏は、BIA主催2014年度 マスターオブブライダルコーディネーターコンテスト優勝し、2016年にフリーランスとして独立。現在は、日本ホテルスクール非常勤講師・プランナー研修講師・ウェディングプランナーとしてプロデュース業などを請け負っている。

一見、「仕事人」に見える山本氏であるが、実は、2児の母の顔を持つ「ワーキングママ」。家族の時間も仕事の時間も大切にしながら家族も自分も幸せになる働き方をみつけ、ブライダル業界の最前線に立っている。一度は仕事と育児に追われ、心の余裕も無くなり、自分らしくいられない状態になった。当時を振り返ると、「家族に笑顔が減り、幸せとは言えなかった。」と山本氏はいう。

その後、現場から離れ、自分のいたブライダルの仕事、育児を見つめ直し、自身のあり方について深く考えた。そして、新しい働き方、自分らしいワークスタイルを見つけ、現在のスタイルで活躍している。

山本氏は、「ママになったからこそブライダル業界に携わってほしい。」という。ブライダルに限らず、好きな仕事を細く・長く続けて行くこともまた、新しい働き方だ。ブライダル業界では未だ浸透されていないが、他業界事例をみると、男性の育休制度や産休サポート、女性が活躍できる環境づくりは、男性のサポートが欠かせない。山本氏の言葉の重みには自身の経験はもちろん家族の支えを感じた。最後に、「周りと比べなくていい、その時の環境・状況に合った働き方を見つけてほしい」と話した。

■登壇した5社によるピッチ内容を紹介

EncodeRing株式会社 

代表取締役 角村嘉信氏

同社は「人の心に触れるプロダクトをつくり届ける」をミッションに、 “声で作る世界に一つだけのオーダーメイドアクセサリー、「エンコードリング」” を提供している。音声を吹き込むと、声の波形を瞬時に WEB 上でアクセサリーにモデリングできる独自の 3DCG ライブラリ技術により、リングやネックレスなどのアクセサリーが製造できる。人生のメモリアルなシーンで多く活用され、例えばプロポーズのセリフで作ったエンゲージリング、赤ちゃんの産声で作ったアクセサリーなど様々だ。

サイトオープン時(2016年10月)から大きな反響を呼び、SNS・TV・新聞にも取り上げられ、海外のテック系主要メディアにも発信された。現在では海外のテック系主要メディアメディアにも取り上げられ、150か国以上のアクセス、20か国以上の注文があり、国境を越えたグローバルな展開している。代表の角村氏は、「これまでは、希少な素材や宝石など目に見えるものに価値が置かれてきたが、本当に価値があるのはその『人の心』である。このサービスが世界中に受け入れられることによって、この価値観を証明していきたい。」と熱く語った。

株式会社ラブグラフ 

代表取締役 駒下純兵氏

同社はカップルや家族、友達同士のおでかけに、プロのカメラマンが同行し写真撮影するサービスを提供している。「幸せな瞬間を、もっと世界に。」をビジョンに掲げ、記念日や結婚式の前撮り、サプライズのプレゼントなど様々なシーンで撮影行う。WEB上で ”撮りたい人” と ”撮られたい人” をマッチングさせるプラットフォームであるため、撮影スタジオを持たない。そのため低価格におさえることができる。現在、毎月50~100名ほどのカメラマンの応募がある中、採用率はわずか9%。写真のクオリティはもちろん、顧客とのコミュニケーション能力もチェック項目に入り、高品質なサービスを提供している。

代表の駒下氏は、「『流行から文化へ』をスローガンに写真を撮る文化をもっと身近に感じてもらいたい。」と語った。最後に、ブライダル業界との提携イメージとして、「平日に空いている結婚式場を有効活用し、低価格でカップルの撮影会を実施、結婚式場に見込顧客を誘致することできる。また、フォトウエディングプランの共同開発ができる企業と組んでいきたい。」とアピールした。

③株式会社ニュージェネレーションカンパニー

代表取締役 菅原英基氏

世界一周のクルーズ船でマジック披露し、国境を越えた感動や気づきを与えてきた、『クルーズシップマジシャン』の第一人者である菅原氏。「マジックの中には人生や仕事に活かすヒントがある。」と菅原氏は話す。クルーズシップマジシャンのみならず、ブライダル事業に関しても20年以上関わってきた。同社はマジックの要素を取り入れ、結婚式という大切な日の思い出作りや、おもてなしができると考え、『ブライダルマジック』を提供している。『ブライダルマジック』の目的は余興や盛り上げ役としてではなく、参加したゲストにおもてなしコミュニケーターに徹するということ。これまでのマジックとは全くスタンスの異なるサービスである。

披露宴の最初から最後まで関わり、ゲスト同士が円滑にコミュニケーションをとれるように会話のきっかけを作る役割を果たしている。現在では、ミュージシャンとのコラボ、企業研修などに幅広く活動している。菅原氏は最後、「人の幸せを願って何かすることで、自分にも幸せが返ってくる。共に幸せを創造できる企業と出会っていきたい」と語った。

株式会社Dron é motion 

CEO 田口 厚氏

Drone(ドローン)+émotion(感動)+motion(提案)を組み合わせ、「Dron é motion(ドローンエモーション)」という社名である同社。ドローンのメーカーではなく、ドローンを使ったソリューション提供をしている。

そんな同社が現在、主に取り組んでいる事業は『ドローン×地方創生』。自治体やテーマパークと共に観光集客効果のソリューション提供をしている。15秒~1分間の短い動画の中で伝えたいメッセージを込めて、それをSNS上に発信し拡散している。ドローンならではの動画の強みはワンカット撮影。目を離す隙を与えず、見る人を惹きこむ動画を作成することができる。また、空撮事業の他に、人材育成事業を行っている。

ブライダル業界との提携としてドローンを使ったウエディングムービーの提供、また、手に入りにくい建物上空の撮影素材にドローンを使用し、ウエディングの式場・協会の紹介ムービーを魅力的に提供することができる。代表の田口氏は、「もし、皆様の中でドローンを使って笑顔を創りたい企業様がいれば是非とも声をかけていただきたい。」とアピールした。

⑤AMATELUS JAPAN株式会社

代表取締役 下城伸也氏

同社が紹介したのは、被写体に注目させる動画 『SwipeVideo』。最近、フェイスブックなどで目にすることが多い自分を中心にして回りを360度見ることができる動画とは真逆の発想で開発されたのが、この『SwipeVideo』である。スワイプするだけで好きなタイミングで好きなアングルから被写体を見ることができる点がスワイプ動画の大きな特徴だ。

このSwipeVideoの撮影方式はバレットタイム撮影言われ、動画データ量が膨大で、これまで一般ユーザーに配信することが難しいと言われてきた。しかし同社は従来のバレットタイム撮影の動画に比べ、約2倍の高画質、8分の1のデータ量で配信が可能になるクラウド型配信システムを独自開発した。利用シーンとしてはゴルフ・バッティングセンターの練習場に同社開発システムがあれば、その場で撮影してその場でフォームを確認することができ、施設価値が上がり、集客効果にも繋がる。その他スポーツ観戦・エンタメ市場・How toものの技術伝承分野に展開したいとのニーズもある。

また、行政の地方創生プロジェクトにも採択され事業領域を拡大中だ。代表の下城氏は、「ブライダルの撮影でこんな撮影が欲しい。こんな撮影があれば面白い等、意見を是非聞きたい」と話した。

■取材後記

登壇企業の5社はどれも魅力的で革新的な技術を持っていた。しかし、それ以上に今回のピッチで印象的だったのは、人の内にある「心」や「感動」を最も大切にし、考え抜かれて生まれたサービスばかりであったということ。一生に一度しかない、その瞬間を、思い出に残す。という点においては、ピッチ登壇企業もブライダル業界も同じではないだろうか。ピッチ後の交流会でも異業種間で大いに盛り上がり、話尽きることはなかった。

ブライダル業界は専門性が高く、業界内の連携にとどまりがちで新しい動きが起きにくい。それゆえ、こういったイベントで異業種との連携・共創を図るオープンイノベーションは有効な手段なひとつ。発起人である株式会社エスクリ新規事業企画部部長、小曽根康晴氏もこうした問題意識と狙いから、昨年本イベントを立ち上げたとのこと。今後のブライダル業界における異業種連携、オープンイノベーションに期待し、今後の動きに注目したい。

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