
SDGs
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、「誰一人取り残さない(leave no one behind)」持続可能な社会の実現を目指す世界共通の目標で、「世界中にある環境問題・差別・貧困・人権問題といった課題を、世界のみんなで2030年までに解決していこう」という計画・目標のことです。
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本ブログは、キヤノンITソリューションズ株式会社とアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社が共同で執筆いたしました。 みなさま、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの戸塚、大久保、寺山です。 Amazon および AWS は、 The Climate Pledge を通じた2040 年までのネットゼロカーボン達成のコミットメントや、再生可能エネルギー活用の拡大などを通じて、事業運営に サステナビリティを組み込む取り組み を継続しています。ホテル・外食産業や流通小売業界等では、需要予測や在庫最適化によるフードロス削減が環境負荷の低減と収益性向上の両面で重要性を増しており、AWS ではフードロス削減を支援するアーキテクチャやお客様事例をご紹介しています。こうした文脈の中で、 Chronos-2 は、事前学習済みの時系列基盤モデルによるゼロショット推論を活用することで、個別モデル学習を必要とせず、計算リソースを抑えながら高精度な需要予測を実現します。さらに推論基盤として AWS Graviton プロセッサ搭載インスタンスを組み合わせることで、価格性能比および電力効率に優れた構成を採用でき、 Well-Architected Framework の持続可能性の柱 にも配慮したアーキテクチャとして、二酸化炭素排出量の抑制に貢献することが期待できます。 本ブログでは、こうした取り組みの一例として、キヤノンITソリューションズ様と共同で取り組んだ Chronos-2 による需要予測を起点としたフードロス削減 PoC について、アーキテクチャと技術的なポイントをご紹介します。 本取組の背景 令和 5 年度の日本全体のフードロスは約 464 万トンであり、そのうちホテルを含む外食産業由来のフードロスは約 66 万トンを占めています。中でもホテル業界では、以下のような特徴からフードロスが発生しやすい環境にあり、長年に渡り業界全体の課題となっていました。 ビュッフェ提供における過剰提供・見栄え重視 婚礼・宴会における需要変動の大きさ 宿泊客数の予測不確実性 サービス品質重視による欠品 NG の文化 ホテル業界では、仕入れ・調理・提供・食べ残しといった各工程でフードロスが発生する上に、昨今では SDGs への取り組みを企業側に期待する宿泊客も増加しています。フードロス削減は コスト削減・業務効率化・ブランド価値向上 の観点からホテル経営における重要テーマとなっています。 30 年以上にわたり PMS(※1)を中心としたホテル向けシステムを手掛けてきたキヤノンITソリューションズ株式会社様(以下、キヤノン ITS)にも、近年お客さまから「データはあるが、具体的な削減施策にどう結びつければよいか」という相談が増えています。こうした声を受け、ホテル事業を営むお客さまにご協力いただきながら、Chronos-2 を用いた需要予測によるフードロス削減の PoCに取り組みました。 (※1)「Property Management System(プロパティ・マネジメント・システム)」の略で、「宿泊予約の管理」「客室の管理」「顧客管理」「売上・請求管理」「データ分析」まで、宿泊施設の運営を支援するホテル管理システム フードロス削減のPoCについて すでにホテルにおけるフードロス対策は数多く展開されているものの、持ち帰りや販売など余った料理を活用する方法は食品衛生の観点から、やることに不安を持つお客さまもいます。また、新しい業務が増えることによる現場スタッフの負荷増大の懸念もあります。 そのため、キヤノン ITS は「料理を余らせない」「現場の業務に影響が少ない」アプローチとして需要予測の精度向上による最適な発注量・提供量によるフードロス削減のPoCに取り組みました。 PoCでは、複数のホテルブランドを展開するキヤノン ITS のお客さまにご協力いただきました。このお客さまは、各店舗で発生しているロス量の記録はできていたものの、具体的な対策までは着手ができていませんでした。 そこで、ロス量の実績データを受領して朝食ビュッフェにおける各品目の消費量の予測を試みました。予測には、時系列基盤モデル Chronos-2 を利用しました。 Chronos-2とは Chronos‑2 は、Amazon Science により開発された時系列基盤モデル(Time Series Foundation Model)です。大規模言語モデル(LLM)と同様に、膨大な時系列データで事前学習されており、個別データごとに学習モデルを構築・チューニングすることなく、過去データ(コンテキスト)を入力するだけで予測を実行できる(Zero‑shot forecasting)点が大きな特徴です。 Chronos-Bolt、Chronos も存在しますが、一番の大きな違いは、Chronos-2 では、複数系列・共変量・カテゴリ情報まで扱える「Universal Forecasting」モデルである点です。 今回 PoC で使用するモデルとして Chronos-2 を選定した理由は以下の通りです。 多変量予測 :多品目 × 短期間データでも予測が可能 商品ごとにモデルを作り直す必要がなく、「クロワッサン・バターロール・ゆでたまご」といった複数品目を同一アプローチで扱える。 共変量付き予測 :ターゲット(使用量)・日時情報に加えて、曜日・客数・朝食券配布数などの任意の共変量を入力として扱うことが可能 実績データに加え、業務的に意味のある指標を特徴量として投入することで精度向上が見込める ゼロショット予測 :学習・再学習が不要なため、PoCから運用検討までが非常に短い モデル構築にコストをかけず、業務データを手軽に試すことができる 上記よりホテルの朝食ビュッフェのように「日次・多品目・需要振れが大きい」業務データに適した時系列予測モデルであると判断し、採用しました。 実行環境と検証アプローチ 今回の精度検証では、データ加工・可視化・分析を反復的に行う必要があったため、 Amazon SageMaker AI の Notebook インスタンスを実行基盤として採用しました。Notebook 上では Python 環境を用い、前処理・予測・評価までを一貫して実施しています。 図1:Chronos-2の検証用実行環境 具体的には、CSV や Excel といった時系列データを取り込み、欠損補完や時系列整形などの前処理を行った上で、Chronos-2 を用いた予測処理を実行し、結果の可視化および精度評価を行いました。この一連の流れにより、モデルの挙動やデータ特性を対話的に確認しながら、仮説検証を高速に回すことが可能となります。 Chronos-2 は以下のようにライブラリをインストールすることで簡単に利用できます。 !pip install -U 'chronos-forecasting==2.2.0' # 予測の実行 import pandas as pd from chronos import BaseChronosPipeline from chronos import Chronos2Pipeline pipeline = Chronos2Pipeline.from_pretrained( "amazon/chronos-2", device_map="cpu“, ) test_df = test_df.drop(columns=["使用量"]) predict_df = pipeline.predict_df( train_df, #コンテキストとなるデータ future_df=test_df, # 予測対象のデータ prediction_length=30, # 予測期間 quantile_levels=[0.1, 0.5, 0.9], # 確率的予測のための分位点(Quantiles) id_column="item", # 異なる系列を表すカラム(カテゴリカラムなど) timestamp_column="date", # 時系列情報を表すカラム target="target", # 予測対象となる時系列の値を格納するカラム(複数可) ) PoCから実運用への展開 一方で、Notebook インスタンス上での実行は、PoCや探索的分析には適しているものの、定常的な業務オペレーションとしての運用には必ずしも最適とは言えません。たとえば、定期実行やシステム連携、スケーラビリティといった観点ではより本番環境に適した構成が求められます。 そのため実運用においては、 Amazon SageMaker JumpStart を活用して Chronos-2 モデルを推論エンドポイントとしてデプロイする構成も有効です。これにより、PoC で検証した予測ロジックを業務プロセスへも容易に組み込むことができます。 PoC実施結果 本 PoC では、ご協力いただいたホテル様よりご提供いただいた過去約 3 年分の日次実績データを活用し、朝食ビュッフェにおける主要 3 品目(クロワッサン、バターロール、ゆでたまご)を対象として検証を実施しました。 本検証の特徴として、単に 1 回の予測を行うのではなく、精度がどの要素によって改善されるのかを確認するため、段階的なアプローチを採用し、以下の 3 ステップで検証を進めました。 Step1:最小構成によるベースライン予測 まず最もシンプルな構成として、以下の最小限のデータのみを用いて予測モデルを構築します。 日付 品名 使用量(ターゲット) このステップでは、モデルの性能評価に先立ち特に重要となる「時系列データの整備」を重点的に行いました。 Chronos‑2 では、入力データが一定間隔の時系列として整っていることが前提条件となるため、以下の前処理を行い分析に適したデータセットを整備しました。 品目ごとのデータにおける日付の欠損確認 損日付に対する補完レコードの追加 結果 このベースラインモデルの結果は以下の通りです。 MAPE MAE 80%区間被覆率(※2) 約56.6% 約13.4 約68.9% (※2) 80%区間被覆率とは予測された「80%の確率でこの範囲に収まる」とされる区間に、実測値がどれだけ含まれているかを示す指標 図2:ベースライン予測結果(予測 対 実測) 数値変動の大まかな傾向は捉えられているものの、以下 3 点の実業務における重要な要因を考慮できておらず、 業務で活用するには精度が不十分であることが確認されました。 平日と週末の需要差 宿泊客数による需要変動 直近の消費傾向 Step2:業務データを考慮した予測モデル 次に、実際のホテル業務において使用量を判断する際に利用されている情報を特徴量として追加し予測を行いました。追加したデータは以下の通りです。 前日宿泊者数 朝食券配布枚数 これらの項目は、単なる補助情報ではなく現場において「今日は宿泊者が多いから多めに作る」といった意思決定に直接使用されている重要な指標です。 また、特徴量の選定にあたって以下の観点で絞り込みを行いました。 使用量との相関確認 予測時点で取得可能なデータのみを利用(リーケージ防止) 図3:使用量に対する各特徴量の相関係数 結果 MAPE MAE 80%区間被覆率 約28.3% 約7.1 約78.9% 図4:重要指標を特徴量へ追加後の予測結果(予測 対 実測) ベースラインと比較して、誤差は約50%改善し、以下が適切に反映されるようになりました。 平日/週末の傾向 来客規模の影響 この結果から、業務知識に基づく特徴量の追加が予測精度に大きく寄与することが明確に確認することができました。 Step3:ラグ特徴量による最終的な精度向上 さらに精度向上を図るため、時系列データ特有のパターンである「連続性」と「周期性」をモデルに取り込むことを目的として、ラグ特徴量を追加しました。 本PoCでは、ラグ特徴量の追加を感覚的に行うのではなく、事前に以下の分析を行いました。 自己相関分析 偏自己相関分析 曜日単位の周期性の確認 図5:曜日周期性の確認と自己相関 この結果から、以下のような「連続性」と「周期性」を確認することができました。 「前日の影響を受ける(連続性)」 「1週間単位で繰り返される(曜日周期)」 朝食ビュッフェの需要特性を踏まえた上で、下記の特徴量を追加して予測を行いました。 使用量_lag1(前日の使用量) 使用量_lag7(1週間前の使用量) 結果 最終モデルの結果は以下の通りです。 MAPE MAE 80%区間被覆率 約20.3% 約5.05 約82.2% 図6:ラグ特徴量追加後の予測結果(予測 対 実測) この結果から、 予測精度のさらなる向上 と 予測の信頼性(区間被覆率) の改善実運用への適用が十分に検討可能な水準に到達することが確認できました。また、グラフ上でも、週末の需要ピークや品目ごとの変動特性が再現されており、モデルが単なる数値補間ではなく、需要構造そのものを捉えることができました。 技術的なポイント Chronos-2 における時系列カラムの注意点 Chronos‑2 を利用した時系列予測では、コンテキストとして入力されるデータが「一定間隔の時系列として整備されていること」が前提条件となります。例えば、日次データであれば、時系列カラム×種類カラム(今回の場合は、日付×品目)において、すべての日付が抜け漏れなく並んでいる必要があります。また、予測は、各種類カラムの最終日付から指定した日付分の予測が行われる点にも注意が必要です。 図7:異なる期間のデータを用いた場合の予測対象期間 実運用データでは、非営業日や記録漏れなどにより日付が欠損しているというケースも少なくありませんが、そのまま Chronos-2 に投入すると時系列として正しく解釈されず、エラーが発生する可能性が高いため注意が必要です。 図8:データ抜け日の確認と欠損補完イメージ このため、本 PoC では品目ごとに日付の連続性を確認し、欠損している日については 補完レコード(使用量 0 または NULL)を追加する前処理を行っています。た。Chronos‑2 を活用する際は、モデル以前に「時系列を等間隔に整えるデータ整備」もポイントになります。 リーケージを防ぐ設計 時系列予測や機械学習において注意すべき点のひとつがリーケージ(データリーケージ)です。リーケージとは、予測時点では本来入手できない未来の情報を、誤って特徴量として使用してしまうことを指します。 リーケージが発生すると、一見すると非常に高い予測精度が出るが、実際の業務運用では同じデータが取得できないため、検証時の精度が再現できないモデルになってしまうため注意が必要です。 図9:リーケージの危険性 本 PoC では、「前日終業時点で翌日の朝食使用量を予測する」という業務シナリオを前提とし、前日宿泊者数や朝食券配布枚数など、予測時点で確実に取得可能な情報のみを特徴量として使用しました。機械学習モデリングでも同様ですが、Chronos‑2 を業務に適用する際には、「その情報はいつ取得できるのか?」を意識し、リーケージを防ぐ設計が不可欠です。 ラグ特徴量の有効性 時系列予測では、過去の値が将来の値に影響するという特性をモデルに取り込むため、過去の値をずらして特徴量として使用する「lag 特徴量」がよく用いられます。lag 特徴量を追加することで、直前の傾向(連続性)や、曜日などによる周期的なパターンを表現することができます。 図10:ラグ特徴量のメリットと注意点 本 PoC では、自己相関の結果に基づき、lag1:前日の使用量、lag7:7日前(同じ曜日)の使用量を特徴量として追加しました。 これにより今回の検証では、短期的な増減や曜日単位の周期性を捉えやすくなり予測精度が向上しました。 一方で、lag 特徴量は設定次第でリーケージにつながる可能性があるため、「いつ予測を行うのか」という業務前提を明確にした上で、実運用で取得可能な範囲の lag のみを採用することもが重要になります。 Chronos-2 に関する考察 機械学習モデルの予測精度向上施策を打つことで、Chronos-2 でも同様に予測結果が向上させることが可能 機械学習モデリングの時と同様にコンテキストに含めるデータ項目が多いとより精度向上施策に幅がでて、精度改善に寄与することができる可能性が広がる FineTuningやクロースラーニングなどさらなる精度向上施策を手軽に試せる点も非常に使い勝手が良い 本検証の総括 今回の取り組みを通じ、ホテル業界におけるフードロスは「やむを得ないもの」ではなく、データ活用により削減可能であることを実感しました。現在の、食数予測においてはホテル従業員の経験や勘に依存する部分も多く、その結果として過剰な仕込みやロスが発生しやすい傾向にありましたが、今回の Chronos-2 による需要予測を用いることで需要変動の傾向が可視化され、ロス削減の余地があることが分かりました。 一方で、予測の結果だけですべてが解決するわけではありません。実際の現場では、お客さまへの満足度を考慮してある程度の余剰を持たせる運用が不可欠です。そのため、単に予測結果を提供するのではなく、「予測結果をどう使うか」「どこまでなら調整が出来るか」といった現場に寄り添った運用面もあわせて合わせて考えることが重要です。 今後は、予約状況やイベントなどの外部情報も取り入れながら精度を高めるとともに、予測結果を発注業務などに連携させる仕組みを作ることがより一層重要になると考えます。引き続き、現場に寄り添いながら、ホテル業界全体のフードロス削減に貢献できるよう取り組んで参ります。 まとめと今後の展望 今回の取り組みでは、Amazon Science が発表した時系列基盤モデル Chronos-2 が、ホテルの朝食ビュッフェという「日次・多品目・需要変動が大きい」業務領域において有効に機能することを検証しました。学習不要で即座に予測を開始できることに加え、特徴量の工夫により追加学習なしでも本番業務で活用できる精度に達することを実証しました。これにより、PoC から本番運用への移行を短期間かつ低コストで実現する道筋が示されたと考えています。 AWS では、Amazon SageMaker AI をはじめとする AI/ML サービスを通じて、Chronos-2 のような時系列基盤モデルを本番環境でスケーラブルに運用するための基盤を提供しています。本ブログで紹介した需要予測のアプローチは、ホテル業界に限らず、外食・流通小売・食品製造など、フードロスが課題となる幅広い業種への適用が期待されます。また、こうした需要予測での発生抑制に閉じるのではなく、 スマート廃棄物管理 など多面的なアプローチがフードロス削減を目指す上では不可欠です。 Amazon は、The Climate Pledge を通じて2040年までにネットゼロカーボンを達成することをコミットしており、AWS はその実現に向けて、エネルギー効率に優れたクラウドインフラストラクチャの提供、カーボンフリーエネルギーへの移行推進、そしてお客様のワークロード最適化による環境負荷低減の支援を行っています。本ブログでご紹介した需要予測によるフードロス削減も、テクノロジーを活用した持続可能性への貢献の一つです。同様の取り組みを検討されている皆さまの一助となれば幸いです。 執筆者 キヤノンITソリューションズ株式会社 ホテル業界向けのシステム開発を30年以上手掛けています (左から) 大原 諭 (Satoshi Ohara) 流通業界・サービス業界向けおよびデータマネジメントソリューションのマーケティング・企画担当 大竹 智礼 (Tomonori Otake) データマネジメント領域におけるデータサイエンティストとして、主に流通業界向けのデータ分析、 予測AI、生成AI開発を担当 辻 夏子(Natsuko Tsuji) ホテル業界向けソリューションのマーケティング・商品企画担当。本取り組みの推進リーダー 戸塚 智哉(Tomoya Tozuka) /@tottu22 飲食やフィットネス、ホテル業界全般のお客様をご支援しているソリューションアーキテクトで、AI/ML、IoT を得意としています。最近ではAWSを活用したサステナビリティについてお客様に訴求することが多いです。 趣味は、パデルというスペイン発祥のスポーツで、休日は仲間とよく大会に出ています 大久保 裕太 (Yuta Okubo) 外食業界や飲料メーカーのお客様を支援しているソリューションア―キテクトです。好きなAWSサービスは AWS IoT Core。 最近は、デスクワークによる姿勢の崩れを筋トレで解消しようとしています 寺山 怜志 (Satoshi Terayama) 外食業界や百貨店業界のお客様を支援しているソリューションア―キテクトです。 最近は、時系列基盤モデル Chronos-2 を始めとした機械学習領域での学びを深めています
配送ルート最適化×AIで効率化。新しい物流の姿を実現するには 2024.12.23 株式会社Laboro.AI リードマーケター 熊谷勇一 執行役員 マーケティング部長 和田崇 概 要 物流業界では、「2024年問題」の到来やそれに伴うサービスの在り方によって配送ルートの最適化の重要性が増し続けています。配送ルートを低コストで策定できることが、業務の効率化や業界内での競争力強化が進み、ひいては新しい価値の創出にもつながる可能性があります。本コラムでは、配送ルート最適化の基本や求められる背景、そこでのAI活用の可能性を解説します。 目 次 ・ 配送ルート最適化とは ・ 配送ルート最適化が必要な理由 ・ 労働人口の減少見込み ・ 働き方改革の推進 ・ 配送ルート最適化がもたらすメリット ・ 配送効率の向上(燃料費削減、移動時間短縮) ・ ドライバーの負担軽減(労働時間の適正化) ・ CO2排出削減による環境配慮 ・ 顧客満足度向上(納期遵守率アップ、サービス品質向上) ・ 配送ルート最適化の具体的な方法 ・ 「スケジューリング最適化」のためのAI活用 ・ 配送ルート最適化の手順 ・ 1) データ活用による効率化 ・ 2) リアルタイム最適化 ・ 3) 配送エリアの分割と負荷分散 ・ 4) 配車計画の改善 ・ 配送ルート最適化を実現するサービス ・ LYNA CLOUD ・ GuRutto ・ 輸配送管理システム(TMS)ULTRAFIX ・ 配送ルート最適化における課題 ・ 仕事の分配に公平性を持たせる ・ 再配達の問題を考慮しなければならない ・ 配送ルート最適化を成功させるためのポイント ・ より大規模な物流DXにも注目する ・ 積載率を改善する ・ 「配送ルート最適化の実現」にこだわらない ・ 配送ルート最適化を始めるためのステップ ・ ステップ1:現状課題の把握 ・ ステップ2:目標設定 ・ ステップ3:システム導入形態の検討 ・ ステップ4:PDCAサイクルの実践と全社活用の検討 ・ まとめ 配送ルート最適化とは 配送ルート最適化とは、その名の通り配送車の配送ルートを見直し、より効率良く配送ができるようにするための荷物を運べるようにするためのタスクのことです。 ECの進展などに伴い、物流業界は急激な荷物量の増加に対応し続けています。従来と比べて、ドライバーの数に対して荷物量が増えているため、繰り返される運賃の値上げ、配送所要日数の増加、お届け可能時間帯の短縮、業界他社同士での共同配送といった対応が続けられています。 そこで重要性が増しているのが、配送ルート最適化です。道路の混雑状況や配送する荷物の住所などの条件に合わせ、最適化された配送ルート立案最適化のためのシステムを構築あるいは導入し、走行距離・時間などを考慮した最適なルートを出力してドライバーに共有します。 配送ルート最適化は、走行距離・時間だけでなく刻々と変わる道路状況など複雑な要因も考慮しないと、ビジネスを好転させるほどの成果結果は出せない得られないため、人間のが計算では追いつけません。そこで、コンピュータだけでなくAIを活用したシステムを用いることによる手が打たれ始めてが当たり前となっています。 配送ルート最適化が必要な理由 配送ルート最適化が必要とされている背景を、もう少し詳しく見ていきましょう。 労働人口の減少見込み 配送ルート最適化は、人海戦術に頼ることなく多くの荷物をさばけるようにするためのソリューションともいえます。 従来であれば、荷物の量が増えたら新たにトラックやドライバーを確保し、量に対して量で対処するという方法をとるしかほとんどありませんでした。しかし近年は少子高齢化に伴う、深刻な労働人口の不足が進行しつつあります。 また、働き手の不足は物流業界だけにとどまりません。あらゆる業界で人材不足が深刻化しつつあるため、人手の確保・育成に伴うコストは年々高まっているのが現状です。 物流業界は他の業界に比べ、肉体労働や長時間労働が慢性的に発生しているイメージから、人手の確保に特有の難しさがあるという問題も抱えています。そこで、配送ルート最適化が有用となり得るのです。 人海戦術に頼らず、既存のリソースを効率良く配置できるようになる配送ルート最適化の手法を採用することで、人手不足という問題の低減またはカバーを狙えます。 働き方改革の推進 働き方改革は、物流業界でも強く求められてきました。従来はドライバーの長時間労働によって配送能力が支えられてきたという背景があります。 しかし、2024年にドライバーの長時間労働が大幅に制限されたことで、従来の働き方では配送ノルマを達成することが難しくなったことなどの問題が現実のものになりました。これがいわゆる物流業界の「2024年問題」です。 働くことのできる人が減っているだけでなく、働くことのできる時間も少なくなっている以上、配送ルート最適化による効率的な配送ルートの開拓は、欠かせない取り組みになったといえるでしょう。 また、労働人口の減少や働き方改革による労働時間そのものの減少は、今後も増える見込みのない不可逆な変化であると考えられます。遅かれ早かれこれらの問題に対処することが必要であるため、業界各社は対応を始めています。 配送ルート最適化がもたらすメリット 配送ルート最適化によって、物流事業者はどのようなメリットを得ることができるのでしょうか。 実際のところ、配送ルート最適化は現場に多くの利点をもたらしてくれる、魅力的な取り組みです。メリットに対しての理解を深め、積極的に推進すべきでしょう。 配送効率の向上(燃料費削減、走行距離・時間短縮) 配送ルート最適化によって、配送効率が高まることはさまざまなメリットをもたらします。例えば、トラックの燃料費の低減です。 物流ビジネスを営む上で、燃料費は当然にかかるコストです。ガソリン価格は高い水準で安定しており、産油国ではない我が国は常に、国際情勢による原油価格高騰のリスクにさらされていて、いつ起きてもおかしくなく、いつまで続くかも分からないリスクとして捉えておく必要があります。このリスクを低減させる方法の一つとして、走行距離・燃料費をなるべく減らすことが挙げられます。 配送ルート最適化は、配送ルートから無駄を排除することにより、燃料消費の無駄を排除する上で役に立ちます。長期的に見れば、配送ルート最適化のためのソリューションの導入コストを、燃料費削減によって埋め合わせることもできるかもしれません。 ドライバーの負担軽減(労働時間の適正化) 配送ルート最適化によるルート策定時間と移動時間の削減は、ドライバーの負担を低減する上で効果的です。ドライバーの拘束時間をできる限り少なくすることは、ドライバーの身体的な負担を減らす上でも重要です。拘束時間や肉体労働の負担が大きいという業界のイメージを刷新できるかもしれません。 長時間労働を減らすだけでなく、「人間の計算では手に負えない最適なルート探索をシステムが短時間で出してくれる」と実感できれば、効率の良い仕事をこなせているという満足感も得られ、心身ともに充実した労働ができることにもつながるかもしれません。ひいては、難しくなりつつある人手の確保も進めやすくなるでしょう。 CO2排出削減による環境配慮 物流業界が近年強く求められている取り組みの一つに、温室効果ガスの排出抑制が挙げられます。化石燃料を使用するトラックがなければ業務が成立しない以上、ある程度の排出は仕方がありませんが、それでも過剰な排出を抑制する手段はいくらか見られるようになってきました。 配送ルート最適化により、移動時間を最小限に抑えられるようになれば、それだけガソリンの使用を抑え、CO2の排出量が少なくなります。 事業上CO2排出をする企業が、その抑制に取り組むのは、SDGsなどを持ち出すまでもなく、もはや当たり前のこととなりました。取り組むことで評価が高まるを受けることよりも、取り組まないと評判が下がるというリスクの方が大きくなってきたかもしれません。 配送ルート最適化は、業務効率化だけでなく、ブランディングにも影響を与える取り組みなのです。 顧客満足度向上(納期遵守率アップ、サービス品質向上) 顧客満足度の向上においても、配送ルートの最適化は有効です。荷物が届くまでの時間がより短くなり、配達遅延のリスクも小さくなるでしょう。 また、効率的な配送ルートの開拓により、慌てて荷物を配送することで生じるリスクを回避することにもつながります。荷物の扱いが雑になり、荷物の破損・汚損が発生する問題や、交通事故、配送時の接客トラブルが少なくなることも期待できるでしょう。 配送ルート最適化の基本具体的な方法と手順 以上のように、配送ルート最適化は物流業界にとって魅力的なメリットを多くもたらしてくれます。その基本具体的な方法や手順は以下の通りです。 「スケジューリング最適化」のためのAI活用 そもそも配送ルート最適化は「スケジューリング最適化」の一つとして位置付けられます。スケジューリングとは、一言で言えば、「定められた期限までにより高い成果を得るため、その計画を構成する人員や機械、予算などの資源をそれぞれの制約条件を踏まえて最適な配分を考えること」です。スケジューリングを含む、こうした複雑な条件の組合せを考えるタスクは「最適化問題」と呼ばれ、世の中の多くの領域で存在しています。 そのうちAIを活用した「スケジューリング最適化AI」には、考えられる諸条件の組合せをどう探索させるかのアプローチがさまざま存在し、それぞれのビジネス環境や課題の特性に応じた最適な方法を選ぶことが鍵になります。ここではAIを活用した代表的な四つのアプローチを取り上げます。 1)ルールベース 人間が事前に定めたロジックに基づいて計画を出力させる手法であり、比較的シンプルな問題で、かつ説明性(提案するスケジューリングに至った論理が説明できること)が求められるような場合での利用が向いています。 2)数理最適化 より良い計画をその都度、しらみ潰し的に探索して出力させる手法で、ルールベースよりも複雑性への対応力がやや高い手法です。一方、用いるデータ量に応じて計算処理時間と負荷がかかる特徴があるため、制約条件がある程度ありながらもロジックが組めるという、中程度の複雑性を持つ問題への利用が向いています。 3)メタヒューリスティクス メタヒューリスティクスは、特定の問題に依拠せず、幅広い分野に適用できる最適化・AI手法です。都度計画を探索するものの、現実的な時間内で質の良い計画を探索・出力させることができることに特徴があります。 4)強化学習 「うまい計画策定の方法」を自律的に身に付けたAIに、AIが考える最適な計画を出力させるアプローチです。複雑な問題への対応力が非常に高く、計算処理時間も短く済む点にメリットがあります。ただし、シミュレータなどを含めた開発期間に時間がかかる上、説明性が低い特徴があります。そのため、中長期的な期間で解決が必要な複雑性の高い問題、かつ説明性がそれほど求められないケースでの利用が向いています。 なおスケジューリング最適化については、こちらのコラムで詳しく解説しています。 スケジューリング最適化AI、高度化の鍵は「戦略」にあり。導入事例も解説 配送ルート最適化の手順 1) データ活用による効率化 手順として最初にしなければならないのが、従来の業務からデータを収集・分析することです。荷物の特徴、届け先の住所や受け取り可能時間、配送車の特徴、ドライバーの労働可能時間などを収集・整理し、システムへの入力ができるようにします。 2) リアルタイム最適化 リアルタイム最適化は、配送中の状況に応じた、最適なルートの探索を行うものです。例えば交通事故などにより道路の混雑が確認できた場合、渋滞に巻き込まれることなく配送を遂行するためのルート探索をその場で実行します。 常に配送ルートが最新の状態にアップデートされ、予期せぬアクシデントに伴う悪影響を最小限に抑えられる仕組みです。 3) 配送エリアの分割と負荷分散 各配送車・ドライバーが担当する配送エリアも、配送効率を最も高められるように、配送ルート最適化で定義します。住所に基づいた従来の画一的なエリア分割ではなく、より柔軟な配送効率重視の分割も視野に入れています。エリア分割という作業の効率化ではなく、あくまでドライバーの負荷を最適に分散することを目的にすべきです。 4) 配車計画の改善 配送ルート最適化というと、ルートの最適化が中心となるように思えますが、目的は配送に関わる諸コストを低減させることであるため、配車計画も対象になります。ごく簡単な例を挙げると、単に積載可能量が多めの配送車を使えば、1回で多くの配送ができて効率的に見えるかもしれませんが(あまり考えなくてよいという面では思考のコストはかからないともいえますが)、さまざまなデータで学習させた配送ルート最適化システムならば、小さな配送車で複数回にわたって配送した方が実は全体の配送コストが安いことを見いだせるかもしれません。 配送ルート最適化を実現するサービス 手軽に利用でき得るSaaS型の配送ルート最適化のサービスには、現在以下のような例があります。前述の通り、AIを活用したシステムが珍しくありません。 LYNACLOUD 配送計画をAIによって自動で策定できる配送ルート最適化ツールです。クラウドサービスのため導入に伴うコストやセットアップ負担が小さく、気軽に利用を開始できます。知識・経験の浅い社員でもより良い配車計画を策定でき、業務の効率化が期待できるでしょう。 参考:LYNACLOUD「 LYNA 自動配車クラウド 」 GuRutto GuRuttoは地図上の拠点を一筆書きで巡回して効率的なルートを策定できるツールです。行き先と各種条件を設定すれば、あとは自動でルートが設定されます。独自の「効率化エンジン」を活用し、効率的な配送計画を短時間で実現できるサービスです。 参考:GuRutto「 GuRutto 」 輸配送管理システム(TMS)ULTRAFIX 配送最適化に向けた運輸管理や輸配送進捗管理などの機能がそろっているサービスです。独自のアルゴリズムによる配送ルート最適化や、ドライバーの現在地をリアルタイムで可視化し、質の高い管理を実現できます。積載率の向上や配送車数・走行距離の最小化を図るAI機能の追加もしている事例も出てきています。 参考:NECソリューションイノベータ「 輸配送管理システム(TMS)ULTRAFIX 」 配送ルート最適化における課題 配送ルートの最適化は、積極的に推進すべき施策である一方、実施に際しては課題も残ります。 仕事の分配に公平性を持たせる 配送ルート最適化が全体としてはうまくいっているように見えても、ドライバーごとの仕事の配分に偏りがある場合、多くの配分を担っているドライバーのエンゲージメントが下がることがあります。優れた配送ルート最適化を実践できたとしても、それを担う人が不満に思っていたら、最悪離職にもつながる原因となり、元も子も無くなってしまいます。効率化は大事ですが、それによってやりがいを持って働けているかどうかも注視しましょう。 再配達の問題を考慮しなければならない 配送ルートを最適化して、最短ルートで荷物を届けられるプランを組み立てた場合でも、特に宅配では再配達の問題がなくなるわけではありません。再配達が発生すると、事前に組み立てた配送計画通りに荷物の受け渡しが進まず、将来の配送リソースを逼迫することがあります。 再配達の問題を解消するために既に、宅配ボックスを含めた置き配や、宅配便ロッカーなどのサービスが導入されていますが、持ち去りや、宅配ボックスが埋まっているために再配達の必要が出てくることもあり、問題を完璧に解決できているわけではなく、多かれ少なかれリスクがあることは折り込んでおくべきです。 配送ルート最適化を成功させるためのポイント 配送ルート最適化を成功に導くためには、以下の点を踏まえて実施しましょう。 より大規模な物流DXにも注目する 配送ルートの最適化だけでは、単なる業務効率化に終始してしまい、本来的に目指すべきビジネス満足のいく業務効率化成果に至らないが実現できないこともあります。場合によっては配送業務以外の領域で、問題を抱えている会社もあるでしょう。 その場合、視野を広げて配送ルート最適化以外のDXも合わせて検討することが大切です。そのすべてをうまく連携させれば、全社的なビジネスの進化やイノベーションも視野に入れることができ、将来にわたっての成長につなげることもできます。 積載率を改善する 少し先述もしましたが、配送車の積載率も配送ルート最適化の一部と捉えるべきでしょう。より効率的に荷物を積載、単純には可能な限り多くの荷物を積載すれば、荷物を積み直す回数が減り、走行距離・時間の短縮が見込めます。それにより、ドライバーだけでなく他の従業員の残業時間を減らせることも狙えます。 「配送ルート最適化の実現」にこだわらない 課題を設定する上では、たとえ配送ルート最適化ありきで議論をが始めたとしても、それをいったん脇に置いておいて、本当の問題を見極めて、それを解決する方法を検討することが重要です。例えば、ある特殊な製品を配送する場合、自社よりも得意な事業者に外注したり、その製品をデジタル化してそもそも運ばないようにしたりすることも、最適解となり得ます。そうした気づきや発想は自社ではなかなか見いだせないことがあるので、外部の識者に相談するのも有効です。 配送ルート最適化を始めるためのステップ 配送ルート最適化は、以下のステップを踏んで進められます。 ステップ1: 現状の問題の把握、課題設定 まず必要なのは、現状どのような課題を抱えているかの把握です。配送ルートが効率良く組めない理由はどこにあるのかを調べた上で、解決すべき課題を設定します。ここをうまくしないと、最終的に開発・運用するシステムが現場で役立たなくなる可能性が高まり、膨大なコストの無駄遣いになってしまいます。入念に行いましょう。 ステップ2: 目標設定 課題の設定ができたら、目標の設定に進みます。目標設定は、いわゆるKGIとして数値で示してできるだけ具体的にするのはもちろん、簡単すぎでも難しすぎでもないちょうどよい値にすべきです。その後、その目標に関係のある部署・担当者ごとの目標、つまりKPIを設定し、それぞれが具体的な目標を意識して業務に取り組めるようにします。また最適化のためのAIを導入した際のROIを見るためにも、正確な目標設定が重要です。 ステップ3: システム導入形態の検討 配送ルート最適化システムは、パッケージ型とオーダーメイド型に大別できます。パッケージ型は導入コストが比較的低いことが大きな利点ですが、自社特有の事情に対応できるとは限らず、導入効果がある程度にとどまることがあります。また、中長期的に利用したいと考えていても、ビジネス環境の変化に対応してくれる保証はありません。一言で言えば「安いが融通がききづらい」となります。 一方オーダーメイド型は、PoCなどを経た導入のコストが比較的安くありませんが、自社の事情に合わせた開発ができるので、導入効果が期待を下回るリスクが低いといえます。さらに、AIを活用したシステムであれば、導入後の業務で得られるデータでAIのを学習やチューニングを続けられ、精度の向上やビジネス環境の変化への対応もしやすいのです。 ステップ4: PDCAサイクルの実践と全社活用の検討 現場への導入を始めると同時に、PDCAサイクルを実践しましょう。継続的・連鎖的な改善を図っていくということですが、この面でも有利なのがAIを活用したオーダーメイド型のシステムです。ステップ3の通り、AIは継続的な学習による精度向上がしやすく、オーダーメイド型はパッケージ型と比べてカスタマイズによる改善がしやすいからです。 そうして現場での運用がうまくいったら、全社的に活用できるよう、システムの拡大や連携を検討しましょう。この面でも、カスタマイズができるオーダーメイド型の方が有利です。 まとめ 以上、配送ルート最適化の基本、導入に際して知っておきたい点を解説しました。 繰り返しになりますが、配送ルート最適化では現在、AI活用が有効です。さらにその中でも、自社のビジネス事情に合わせてカスタマイズした開発ができるオーダーメイド型であれば、継続的な精度向上やビジネス環境の変化への対応がしやすいだけでなく、配送ルート最適化を超えて全社的にビジネスを変革するシステムへの発展も見込めます。 オーダーメイド型AIを開発・導入するには、本当の問題を見つけて課題を設定する面から、自社だけではなかなか難しく、外部のAIベンダーに相談するのが有効です。配送ルート最適化はAIのタスクでいえば「組合せ最適化」であり、弊社Laboro.AIが得意としています。ぜひ一度ご相談ください。 組合せ最適化についてはこちらもご覧ください。 AIを活用した組合せ最適化、カギの一つは強化学習 強化学習 x 最適化 組合せ最適化ソリューション 執筆者 マーケティング部 リードマーケター 熊谷勇一 中央大学文学部卒業、北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士前期課程修了。日本経済新聞社など日経ブランド企業で16年、雑誌、書籍、ウェブサイト、動画などの編集・執筆を手掛けた後、2022年からLaboro.AIに参画。 執行役員 マーケティング部長 和田 崇 立教大学大学院経営学修士(マーケティング論・消費者行動論)。立教大学大学院ビジネスデザイン研究科博士後期課程中退。KDDI株式会社に入社、コンシューマ向け商品・サービスのクロスメディアによるプロモーション施策の立案・企画運営に携わったのち、全国漁業協同組合連合会を経て、2019年にLaboro.AIに参画。マーケティング/ブランディング業務に従事する傍ら、 NewsPicks プロピッカーとして活動するほか、 日経クロストレンド などメディア寄稿多数。 The post 配送ルート最適化×AIで効率化。新しい物流の姿を実現するには first appeared on 株式会社Laboro.AI .
















