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G-gen の西原です。Google Workspace 版の Gemini アプリの一時チャットと会話履歴の削除機能について、概要やデータ保存の仕様、管理コンソールでの制御手順を解説します。 概要 一時チャットとは チャット履歴の個別削除とは チャット履歴保存の仕様 通常チャット 一時チャット データの取り扱いとプライバシー 想定されるユースケース 一時チャットのユースケース 通常チャットのユースケース 管理者設定 Google 管理コンソールでの設定手順 Google Vault による保持 概要 一時チャットとは 一時チャット (Temporary Chats)とは、履歴に残らない特別なチャットセッションの中で Gemini アプリと会話ができる機能です。このモードで開始された会話は、チャットを閉じるとサイドバーの履歴一覧には表示されなくなります。その場限りの独立したブレインストーミングや、一時的なテキストの校正などに最適です。 チャット画面で右上のアイコン(画像赤枠)を押下することで、一時チャットを開始できます。 参考 : Gemini アプリで一時的なチャットとチャットの削除を管理する チャット画面で右上のアイコン(画像赤枠)を押下 一時チャット画面 チャット履歴の個別削除とは チャット履歴の個別削除とは、過去に Gemini アプリと行ったやり取りの中から、特定の会話を選択して個別に削除できる機能です。この機能により、不要になった古い会話や整理したい特定の会話だけをピンポイントで削除できるようになり、サイドバーの履歴画面をクリーンに保てます。 Gemini アプリの左部ペインから、削除したいチャット履歴の右側の三点リーダーを押下すると、プルダウンメニューが表示されます。ここで「削除」を選択することで、チャット履歴を削除できます。 参考 : Gemini アプリで一時的なチャットとチャットの削除を管理する 削除したいチャット履歴の右側の三点リーダーから削除を選択 チャット履歴保存の仕様 通常チャット 通常のチャット(一時チャットではない通常のセッション)では、ユーザーが手動で削除しない限り、履歴は保存されます。これにより、過去の指示内容(プロンプト)や、Gemini アプリから得られた回答をいつでも見返し、再使用できます。 通常のチャット履歴の仕様は以下のとおりです。 項目 仕様の詳細 履歴への表示 サイドバーの履歴一覧に常時表示される ユーザーによる削除 個別削除機能により、特定のセッションのみを削除可能 一時チャット 一時チャットは、ユーザーの画面上からはチャット終了後に即座に消去されます。 ただし、Google がバックエンドでデータを保存する仕様には注意が必要です。 Google の公式ドキュメントによると、一時チャットの内容はユーザーの履歴には表示されませんが、バックエンドで最大 72 時間保持されます。したがって、ユーザーの画面から消えても Google のサーバーから完全にリアルタイムで抹消されるわけではありません。ただし、このデータが外部に漏洩したり、一般の生成 AI モデルのトレーニングに使用されたりすることはない、とされています。 参考 : Gemini アプリのプライバシー ハブ また後述のように、組織で Google Vault が使用されている場合は、バックエンドに会話履歴が保存されており、管理者からデータを確認することが可能です。 データの取り扱いとプライバシー Google Workspace ユーザーが最も懸念する点の一つが、「入力したデータが AI の学習データとして使用されるのではないか」という点です。 Google Workspace 向けに提供されている Gemini サービスにおいて、ユーザーが入力したプロンプトや生成された回答は、Google の一般モデルのトレーニング(学習)に使用されることは一切ありません。これは、通常チャットであっても、一時チャットであっても同様です。企業の機密情報や社内データは保護されます。この仕様は、 エンタープライズグレードのデータ保護 と呼ばれます。 またこのデータ保護は Gemini アプリに限った話ではなく、Google Workspace に統合されているすべての AI 機能に共通で適用されます。 参考 : Google Workspace の生成 AI に関するプライバシー ハブ 想定されるユースケース 一時チャットのユースケース 一時チャットは、例として以下のような後から見返す必要性が低い作業に最適です。これらの作業を一時チャットで行うことで、通常のチャット履歴が不要な情報で埋め尽くされるのを防ぐことができます。 文章の単純な校正・翻訳 既存のメール文を英語に翻訳したり、誤字脱字をチェックしたりするだけの作業。 単発のコードデバッグ プログラミング中に出た短いエラーログの原因を特定するためだけの質問。 通常チャットのユースケース 反対に、以下のような「継続的なプロジェクトや、後からプロセスを確認したい作業」では、通常チャットを使用することが推奨されます。ただし、通常チャットに不要なやり取りが混ざってしまった場合でも、チャット履歴の個別削除により履歴を整理することができます。 アイデアの壁打ち まとまっていないブレインストーミングの段階で、キーワードをランダムに投入してアイデアを出す作業。 長期間にわたる企画書の作成 何日かに分けて、徐々にプロンプトをブラッシュアップしながらドキュメントを作り上げる場合。 複雑な調査業務 特定の技術や市場動向などについて、複数の角度から質問を重ねて深い知見を得る場合。 管理者設定 Google 管理コンソールでの設定手順 管理者は、組織部門(OU)や構成グループごとに、ユーザーが「一時チャット」や「履歴の個別削除」を使用できるかどうかを制御できます。具体的な設定手順のイメージは以下のとおりです。 [Google 管理コンソール] に管理者アカウントでログインします。 メニューから [生成 AI] > [Gemini アプリ] > [Gemini との会話の履歴と管理] の項目へと進みます。 新しく追加された [一時チャットと会話の削除コントロール] を確認します。 対象の組織部門を選択し、機能を「許可する」または「制限する」に設定し、[保存] をクリックします。 参考 : Gemini アプリで一時的なチャットとチャットの削除を管理する - 一時チャットとチャットの削除をオンにする Google Vault による保持 企業の法務部門やコンプライアンス担当者が確認すべき点として、Google Vault との連携仕様が挙げられます。 通常チャットの削除 ユーザーが手動で個別にチャットを削除した場合、そのデータはユーザーの画面には表示されなくなります。しかし組織で Google Vault が使用されている場合、Google Vault の保持ルールに従って管理者側で検索・エクスポートが可能です。 一時チャットのデータ保持 一時チャットとして実行された会話データが監査・保持の対象となるかは、組織の Google Vault の使用状況に依存します。Google Vault を使用している組織では、ユーザーが一時チャットを使用した場合でも、Google Vault の保持ルールが優先され、ユーザーには見えないところでデータが保存されます。このデータは、管理者側で検索・エクスポートが可能です。 参考 : Gemini アプリで一時的なチャットとチャットの削除を管理する - Vault と一時チャット、チャットの削除 西原 正真 (記事一覧) 事業開発部 クラウドサポート課 大阪府出身、北海道在住。2026年5月よりG-genにジョイン。 現在は Google Workspace を中心に、カスタマーサポートに従事。 Google Cloud 全 14 資格保有。 好きなものは写真と旅行。
Google Workspace Studioの承認機能とは? 一般的なワークフローの承認とは性質が異なる Workspace Studioの承認機能は、一般的なワークフロー製品にある「申請者が上司へ申請し、上司が承認したら処理を進める」という承認ワークフローとは少し性質が異なります。Workspace Studioでは、管理者が設定したセキュリティポリシーに該当するステップへフローが到達すると、その処理が一時停止します。フローを実行しているユーザー自身が内容を確認して承認すれば処理が行われ、拒否した場合は対象のステップがスキップされます。
G-gen の勝島です。Google Workspace Studio を使用して、Google ドライブに追加されたファイルを Gemini Notebook(旧称 NotebookLM)にソースとして自動で追加するフローの作成手順を紹介します。 はじめに 当記事の概要 Google Workspace Studio とは Gemini Notebook とは 作成するフロー 処理の全体像 追加できるソースの種類 注意事項 フロー作成手順 ノートブックの作成 開始条件の指定 ソース追加ステップの設定 動作確認 はじめに 当記事の概要 当記事では、Google Workspace の業務自動化ワークフローツールである Google Workspace Studio を使用して、 Gemini Notebook (旧称 NotebookLM)へのソース追加を自動化するフローを作成します。具体的には、Google ドライブの特定フォルダにファイルが追加されたことをきっかけに、そのファイルを Gemini Notebook にソースとして自動で追加するよう設定します。 これまで Gemini Notebook にソースを追加するには、ユーザーがノートブックを開き、1つずつ手動で登録する必要がありました。Google Workspace Studio には、Gemini Notebook にソースを追加するステップ(以下、ソース追加ステップ)が用意されており、追加作業をフローに組み込めます。当記事では、このソース追加ステップを中心にフローの作成手順を解説します。 参考 : Workspace Studio の開始条件とステップに関するガイド - Workspace Studio ヘルプ Google Workspace Studio とは Google Workspace Studio は、Google Workspace のアプリケーションを連携させて定型業務を自動化できる、Gemini を搭載したノーコードの自動化ツールです。あらかじめ用意された開始条件(トリガー)とステップ(アクション)を組み合わせて「フロー」を作成することで、プログラミングなしに業務を自動化できます。 たとえば「特定のフォルダにファイルが追加されたら、その内容を Gemini で要約して Google Chat に通知する」といった処理を、コードを書かずに実現できます。 参考 : Google Workspace Studio の使用を開始する - Workspace Studio ヘルプ Google Workspace Studio の概要や基本的な使い方は、以下の記事で詳しく解説しています。当記事ではフローの作成手順に絞るため、基礎的な概念は以下を参照してください。 blog.g-gen.co.jp Gemini Notebook とは Gemini Notebook は、ユーザーが追加したソース(情報源)のみに基づいて回答を生成する、Google の AI リサーチツールです。 PDF や Google ドキュメント、Web URL などをソースとしてノートブックに追加すると、それらの内容に基づいた質問への回答や要約、音声概要(Audio Overview)の生成などを行うことができます。AI の回答がソースに基づくため、ハルシネーション(事実と異なる内容の生成)を抑制できる点が特徴です。 Gemini Notebook の詳細については、以下の記事を参照してください。 blog.g-gen.co.jp 作成するフロー 処理の全体像 今回作成するフローは、Google ドライブの特定フォルダにファイルが追加されたことをきっかけに動き出します。フロー全体は、次の2つのステップで構成されます。 ステップ 種類 処理内容 1 開始条件 フォルダへのアイテム追加を検知する 2 アクション 追加されたファイルを Gemini Notebook にソースとして追加する ステップ1でファイルの追加を検知し、ステップ2でそのファイルを Gemini Notebook のソースに追加します。フォルダにファイルを保存するだけで、ノートブックの情報源が自動で拡充される点が、当記事のポイントです。 追加できるソースの種類 ソース追加ステップでは、以下の種類のソースを Gemini Notebook に追加できます。 テキスト Google ドライブファイルへのリンク Web または YouTube のリンク 当記事ではこのうち、Google ドライブファイルへのリンクを使用します。 注意事項 ソースの追加は即時だが、質問できるようになるまで数分かかる ソース自体はすぐに追加されますが、追加した内容がノートブックにインデックス化され、質問に反映されるまでには数分かかります。フローの実行直後にノートブックへ質問しても、追加したばかりのソースの内容が回答に反映されない場合があります。 Gemini Notebook のソース数には上限がある Gemini Notebook に追加できるソース数には、プランごとの上限があります。フローで自動追加する場合は、上限に達しないよう運用を設計してください。各プランの上限については、以下の公式ドキュメントを参照してください。 参考 : ノートブックの新しいソースを追加または検索する - Gemini Notebook ヘルプ フロー作成手順 ノートブックの作成 フローの作成に先立ち、ソースの追加先となる Gemini Notebook のノートブックを1つ用意します。既存のノートブックを使用する場合は、この手順は不要です。 開始条件の指定 開始条件 は、フローが動き出すきっかけとなるイベントです。Google Workspace Studio では、スケジュール実行やメールの受信など複数の開始条件が用意されています。 当フローでは [フォルダにアイテムが追加されたとき] を開始条件に選びます。監視対象のフォルダにファイルが追加されたタイミングで、フローを起動します。 開始条件の選択画面で [フォルダにアイテムが追加されたとき] を選択します。 続いて、監視するフォルダを指定します。[ドライブ] をクリックし、ソースとして追加したいファイルを格納するフォルダを選択します。 これで、対象のフォルダに新しいファイルが追加されるたびに、フローが実行されます。 ソース追加ステップの設定 開始条件の次に、追加されたファイルを Gemini Notebook のソースに追加するステップを設定します。アクションの [ステップの選択] から、[Gemini Notebook にソースを追加します] を選択します。 ステップを追加すると、ソースの追加先や追加する内容を指定するフィールドが表示されます。各フィールドを以下のとおり設定します。 フィールド名 値 追加先のノートブック ソースの追加先となるノートブックを指定 ソースの種類を選択 ドライブ を指定 ファイルまたはリンクを選択 ドライブ をクリックして ステップ 1: フォルダにアイテムが追加されたとき > アイテムへのリンク を指定 以上で、フォルダへのファイル追加を起点に、Gemini Notebook へソースを自動追加するフローが完成です。 動作確認 フローが完成したら、画面左上のフロー名を分かりやすい名前(ここでは「ナレッジソース自動追加」)に変更し、[オンにする] でフローを有効化します。 フローをオンにした状態で、監視対象のフォルダにファイルを追加します。 フローが実行されると、追加したファイルが Gemini Notebook のソースに追加されます。ノートブックを開くと、ソースの一覧に対象のファイルが表示されています。 なお、ソースの一覧に表示された後も、その内容がインデックス化され質問に反映されるまでには数分かかります。追加直後に質問する場合は注意してください。 フローの実行結果は、画面右上のアクティビティから確認できます。 勝島 祐太郎 (記事一覧) クラウドソリューション部 ソリューションアーキテクト課 2025年1月G-genにジョイン!飲食業界からIT業界に転身したエンジニア。 コーヒーが好きです。
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