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みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの西村です。 今週も 週刊AWS をお届けします。 8月中旬から下旬にかけて、 AWS デジタル社会実現ツアー 2026 が全国 8 都市で開催されます。2022 年から毎年開催しているイベントで、今年で 5 年目を迎えます。8/18 の北海道を皮切りに、新潟、静岡、愛知、福岡、宮城など各地を約 2 週間で巡ります。AI エージェントの最新動向を、デモを交えて紹介するセッションのほか、地域企業の AI/クラウド活用事例、学生による地域課題解決 AI コンテストの入賞発表、自治体・地銀・大学・パートナーが集う産学官金パネルディスカッションなど、地域ならではのコンテンツが盛りだくさんです。お近くの開催地がありましたら、ぜひ足を運んでみてください。各都市の日程と申し込みは ブログ をご確認ください。 それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。 2026年8月3日週の主要なアップデート 8/3(月) Amazon SageMaker AI サーバーレスモデルカスタマイズがフルファインチューニングに対応 Amazon SageMaker AI のサーバーレスモデルカスタマイズ機能が、25 種類以上のオープンソースモデルに対するフルファインチューニング (全パラメータ更新) に対応しました。従来の LoRA などのパラメータ効率の高い手法 (PEFT) に加えて、モデルの全パラメータを更新するより深いモデルの適応(カスタマイズ)が可能になります。インフラのプロビジョニングや管理は SageMaker が行い、利用者は使用した分だけ支払う従量課金です。対応リージョンは米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (東京)、欧州 (アイルランド) の 4 リージョンです。 AWS Organizations の最大アカウント数クォータが Service Quotas で確認可能に AWS Organizations の「Maximum number of accounts (組織内の最大アカウント数)」クォータとその使用率を、AWS Service Quotas のコンソールおよび GetServiceQuota API から直接確認できるようになりました。従来は現在の上限値を知るために AWS Support やアカウントチームへの問い合わせが必要でしたが、管理アカウントにログインして Service Quotas を参照するだけで確認できます。上限到達前にクォータ引き上げをリクエストできるため、マルチアカウント環境のアカウント増加を計画的に進められます。この可視化機能は米国東部 (バージニア北部) リージョンで利用できます。 OpenAI GPT-5.6 Sol、Terra、Luna が Amazon Bedrock で 100 万トークンコンテキストウィンドウに対応 Amazon Bedrock 上の OpenAI GPT-5.6 Sol、Terra、Luna の 3 モデルが 100 万トークンのコンテキストウィンドウに対応しました。コードベース全体、長文の法務・規制文書、マルチターンのエージェント履歴を分割せずに 1 リクエストで処理できます。明示的キャッシュブレークポイントによるプロンプトキャッシュに対応し、キャッシュ読み取りは通常入力比 90% 割引で課金されます。利用は bedrock-mantle エンドポイントの Responses API 経由で、Sol は米国東部 (バージニア北部) と米国東部 (オハイオ) の 2 リージョン、Terra と Luna はこれに米国西部 (オレゴン) を加えた 3 リージョンで利用できます。 8/4(火) RDS for SQL Server が SQL Server Audit ログの CloudWatch への発行に対応 Amazon RDS for SQL Server が、SQL Server ネイティブの監査機能である SQL Server Audit のログを Amazon CloudWatch Logs に発行できるようになりました。従来は Amazon S3 バケットへのアップロードのみに対応していましたが、今回のアップデートで発行先として S3、CloudWatch、またはその両方を選択できます。CloudWatch に発行した監査ログは JSON 形式で保存され、メトリクスフィルターやアラームによるリアルタイム分析に使用できます。本機能はすべての AWS 商用リージョンと AWS GovCloud (US) リージョンで利用できます。 AWS Application Load Balancer および Network Load Balancer が RFC 9151 準拠のセキュリティポリシーをサポート AWS Application Load Balancer (ALB) と Network Load Balancer (NLB) が、RFC 9151 (CNSA 1.0 スイートの TLS プロファイル) に準拠した新しいセキュリティポリシーに対応しました。RFC 9151 は米国 National Security Agency (NSA) が National Security Systems (NSS) 向けに定めた暗号要件を TLS 1.2 / TLS 1.3 に適用するプロファイルです。完全準拠を強制する Strict ポリシーと、非準拠クライアントも受け入れる Interop ポリシーの 2 系統、計 7 種類のポリシーが提供され、移行期間中の接続断を避けながら段階的に準拠を進められます。全 AWS 商用リージョン、AWS GovCloud (US) リージョン、中国リージョンで追加料金なしで利用できます。 Amazon Bedrock、OpenAI GPT モデル向け Web Search を提供開始 Amazon Bedrock に組み込みのサーバーサイドツール「Web Search」が一般提供 (GA) されました。OpenAI モデル (GPT-5.4、GPT-5.5、GPT-5.6 Sol/Terra/Luna) が最新の Web 情報で応答をグラウンディングできるようになります。検索は Amazon が運営する Web インデックスとナレッジグラフを使って AWS 内部で完結するため、外部検索ベンダーの契約・API キー管理・追加のセキュリティレビューが不要です。既存の Responses API 呼び出しに web search ツールを 1 つ追加するだけで、引用付きの応答を単一の API コールで取得できます。提供リージョンは米国東部 (バージニア北部)、米国東部 (オハイオ)、米国西部 (オレゴン) の 3 つで、料金は 1,000 クエリあたり 12.00 USD です。 8/5(水) Amazon Aurora Serverless がエージェント型 AI などのバースト性ワークロード向けにスケーリングを高速化 Amazon Aurora Serverless のスケールアップ時の初期キャパシティが引き上げられ、1 秒以内に最大 12 ACU まで到達し、その後ワークロードの増加に応じて最大 256 ACU までスケールするようになりました。ワークロード終了後は 0 ACU まで自動でスケールダウンします。この改善はプラットフォームバージョン 3 または 4 で稼働するすべての Aurora Serverless クラスターでデフォルト有効となり、設定変更や追加料金は不要です。活動のバーストと長いアイドル期間を繰り返すエージェント型 AI アプリケーションのように、事前のキャパシティ予測が難しいワークロードに適した強化です。 Amazon DynamoDB がリアルタイムベクトル検索をサポート Amazon DynamoDB にネイティブなベクトル検索機能が一般提供 (GA) されました。テーブルに新しいインデックスタイプ「ベクトルインデックス」を作成し、`SearchVectors` API で近似最近傍 (ANN) 検索を実行できます。1 桁ミリ秒のレイテンシと 99% 以上の再現率 (recall) を両立し、数兆規模のベクトルまで対応する設計です。埋め込みベクトルを既存の属性と同じアイテムに格納できるため、別途ベクトルデータベースを立てて同期パイプラインを構築する必要がなくなります。オンデマンドキャパシティモード専用で、すべての AWS 商用リージョンおよび AWS GovCloud (US) で利用できます。詳細は こちらのブログ をご確認ください。 AWS Lambda が VPC 外の関数向けに最大 3,000 Mbps のスケーラブルなネットワーク帯域幅を発表 AWS Lambda が、VPC に接続していない関数を対象に、メモリ設定に比例してネットワーク帯域幅がスケールする機能を発表しました。従来は実行環境あたり 625 Mbps が上限でしたが、2 GB のメモリで 625 Mbps、10 GB で最大 3,000 Mbps まで帯域幅が引き上げられます。有効化には AWS Service Quotas での申請が必要で、承認後はアカウント内の VPC 外の全関数に自動適用されます。追加料金はなく、すべての AWS 商用リージョンで利用できます。大容量データを転送する処理では実行時間が短縮され、GB 秒課金である Lambda の実行コスト削減につながります。 8/6(木) Amazon Bedrock AgentCore で temporal policies と rate limiting を発表 Amazon Bedrock AgentCore に 2 つの新しい制御機能が追加されました。1 つ目の temporal policies (時系列ポリシー) は、セッション内でエージェントが過去に実行したアクションの履歴を踏まえて各リクエストを許可・拒否するステートフルな認可機能です。「承認が先行していなければ送金を拒否する」「前のツール呼び出しの出力と引数が一致しなければ拒否する」といったルールを、エージェントのコード外 (Gateway 層) で決定的に強制できます。2 つ目の rate limiting は、Gateway に接続されたツール・モデル・エージェントへのトラフィックを、OAuth の JWT クレームまたは AWS IAM プリンシパル単位で制限する機能です。リクエスト数、トークン数、同時接続数の 3 つのメトリクスに対応します。temporal policies は Cedar 互換の新しいオープンソースポリシー言語 Dogwood (Apache 2.0) で記述し、16 リージョンで利用できます。 Amazon Quick がマルチデータセット分析機能をサポート Amazon Quick (旧 Amazon QuickSight を含む Quick Suite) の Topic が、1 つの Topic に最大 12 個のデータセットを追加し、データセット間のリレーションシップを定義できるようになりました。定義したリレーションシップに基づいて Quick がクエリ実行時に JOIN を行うため、従来必要だったデータ準備段階での事前 JOIN や非正規化テーブルの作成が不要になります。この機能はダッシュボード (分析シート) の構築と自然言語 Q&A (チャット) の両方で利用でき、1 つのセマンティックモデルを人と AI エージェントの共通の参照先にできます。行レベルセキュリティ (RLS) / 列レベルセキュリティ (CLS) はデータセットレベルで適用され、ランタイム JOIN 時にも維持されます。Amazon Quick が利用可能な全 AWS リージョンで一般提供が開始されています。 Amazon Bedrock AgentCore の runtime instances が一般提供開始 Amazon Bedrock AgentCore に、自分の AWS アカウント内の Amazon EC2 インスタンス上で AI エージェントを実行できる新機能「runtime instances」が追加されました。EC2 インスタンスの選択肢 (GPU、メモリ最適化、コンピューティング最適化) を使いながら、プロビジョニング・パッチ適用・スケーリング・ライフサイクル管理は AgentCore が担当します。セッションは最大 14 日間継続でき、既存の microVM ベースのサーバーレスランタイム (最大 8 時間) を補完します。料金は EC2 利用料に加えて、オンデマンド価格の 12% (GPU 系ファミリーは 7.8%) の管理料が発生します。東京を含む 9 リージョンで利用できます。詳細は こちらのブログ をご確認ください。 8/7(金) Amazon OpenSearch Service が既存ドメイン向けの追加アップグレード猶予期間と追加バージョンのサポート期限を発表 Amazon OpenSearch Service は、2024 年 11 月に発表したレガシーバージョン向け Extended Support を 12 か月延長し、2027 年 11 月 7 日までセキュリティパッチと OS パッチの提供を継続します。対象は Elasticsearch 1.5〜7.8 (5.6 を除く)、OpenSearch 1.0〜1.2 および 2.3〜2.9 です。ただし 2026 年 11 月 7 日以降、これらのバージョンのサーチャージはインスタンス料金と同額になり、実質的にインスタンスコストが 2 倍になります。あわせて、Elasticsearch 6.8 / 7.9 / 7.10、OpenSearch 1.3 / 2.11〜2.19 の Standard Support 終了日 (2027 年 11 月 7 日) と Extended Support 期間 (1 年または 3 年) が新たに発表されました。 AWS IAM Identity Center が新規組織インスタンス向けにワンクリックのマルチリージョンオプションをサポート AWS IAM Identity Center で、新規の組織インスタンス作成時にマルチリージョン対応をワンクリックで有効化できるようになりました。従来はカスタマーマネージド KMS キーの作成、キーポリシーの設定、リージョンの手動追加という複数の手順が必要でした。作成時に「シングルリージョン」、「マルチリージョン」、「カスタム」の 3 つの構成オプションから選択でき、「マルチリージョン」 を選ぶとマルチリージョン KMS キーの自動作成と追加リージョンへのレプリケーションまでが自動で完了します。プライマリリージョンで IAM Identity Center に障害が発生しても、追加リージョン経由で AWS アカウントへのアクセスを継続できます。本オプションはデフォルトで有効化されている 17 の商用リージョンで利用できます。 それでは、また来週! 著者について 西村 忠己(Tadami Nishimura) / @tdmnishi AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、小売・消費財業種のお客様を担当しています。データガバナンスの観点から、お客様がデータ活用を効果的に行えるようなデモンストレーションなども多く行っています。好きなサービスは Amazon Aurora と Amazon Quick です。趣味は筋トレで、自宅に徒歩0分のトレーニングルームを構築して、日々励んでいます。
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの野間です。今週も生成 AI に関する 1 週間のアップデートをお届けします。 8 月 18 日(火)から、5 年目を迎える「 AWS デジタル社会実現ツアー 」が全国 8 都市(北海道・新潟・静岡・愛知・広島・愛媛・福岡・宮城)を約 2 週間で巡ります。注目の AI エージェント技術をデモを交えて解説するセッションに加え、地域企業の AI/クラウド活用事例を当事者が語るパート、社会課題に挑んだ学生コンテスト入賞者のプレゼンテーション、自治体・地銀・大学・AWS パートナーによる産学官金パネルディスカッション、経済産業省「GENIAC PRIZE」の懸賞金企画の最新情報までを 1 日で体感できます。参加無料・事前登録制です。お近くの会場にてご参加ください。 それでは 8月 3日週の生成 AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。 さまざまなニュース ブログ記事「 2枚のピザを囲んで語る業務変革 — 35社62名が参加した大阪開催 Claude・Kiro実践ワークショップの記録 」 2026 年 7 月 2 日に AWS 大阪オフィスで開催された「Claude , Kiro実践ワークショップ」の開催報告です。参加者は 35 社 62 名、満足以上の回答率は 98% でした。参加企業の OSP ホールディングス様 IT 企画課 桒原様が 15 分間の事例登壇を行い、4 月のワークショップをきっかけに 3 ヶ月で 30 名規模の Kiro 利用体制を構築した過程を共有しています。メールアーカイブ作業が 514 時間から 3 時間、受注分析が 1 週間から 3 時間になった成果に加え、ワークショップ参加から社内勉強会、実務伴走へと段階的に広げた進め方も紹介されました。ツールを配るだけでは組織は変わらず、現場の担当者が推進役となることが業務変革につながる実例です。 ブログ記事「 dSPACE と AWS で実現する自動運転 AI 開発の効率化 ~MLOps によるデータ駆動型開発の実践~ 」 dSPACE Japan 様とアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社の共同執筆記事です。自動運転 AI 開発には、1 時間あたり 1 テラバイトを超えるカメラデータやセンサーデータの管理、クラウドで学習したモデルと実車両環境での挙動の乖離、再現性・説明責任の確保といった課題があります。記事では dSPACE 製品と AWS サービスを統合した MLOps アーキテクチャを解説しています。RTMaps でデータを収集し、 dSPACE IVS(Intempora Validation Suite) で自動タグ付けやデータセット定義の証跡管理を行い、Amazon SageMaker AI で学習、SIL/HIL での検証結果をデータ準備フェーズへ戻す構成です。Kiro でスクリプト生成や品質チェックを自動化する例も示されています。 ブログ記事「 フロンティア AI による脅威変化への備え – 金融庁・日本銀行から金融機関等への要請と AWS サービスの活用 」 2026 年 5 月 22 日に金融庁と日本銀行が公表した「フロンティア AI による脅威変化を踏まえた金融機関等の短期的な対応」に係る要請について、9 つの短期的対応それぞれに AWS のサービスがどう役立つかを整理した記事です。要請は経営層の直接関与の下で取り組むことを求めています。2025 年に公開された CVE(共通脆弱性識別子)は 48,185 件(前年比約 20% 増)で、Anthropic の Project Glasswing では約 50 のパートナー組織が約 1 か月で深刻度 High または Critical の脆弱性を 1 万件超発見したことも挙げられています。資産の把握、EPSS や CISA のカタログを加味した優先順位付け、パッチ自動化などを要請項目に対応づけた早見表が、自組織の点検の出発点になります。 ブログ記事「 どの AI ツールをどの FinOps ユースケースに使うか? 」 FinOps プラクティショナーが使える 5 つの AI ツール——AWS FinOps Agent、Amazon Quick、Kiro、Amazon Q(in Console)、AWS DevOps Agent——の目的といつ使うべきかを整理した翻訳記事です。AWS FinOps Agent(パブリックプレビュー)は Cost Optimization Hub などとネイティブに連携し、コスト異常の原因調査からチケット作成、定期レポート生成までを担います。Amazon Quick は MCP(Model Context Protocol)経由で会話形式にコストを扱い、Kiro は構築時点で高価な構成にフラグを立てるシフトレフトを支援します。6 ペルソナ × 5 ツールのグリッドに具体的なサンプルプロンプトが載っており、自分の役割の行を読むだけで適用先が見つかります。 ブログ記事「 AI Agent は “つながり” で進化する ─ Amazon Connect Customer × Salesforce MCP 連携 」 Amazon Connect Customer と Salesforce を Model Context Protocol(MCP)で接続する「エージェンティックな統合」の設計原則を解説する翻訳記事です。判断パターンをコンタクトフローに作り込む代わりに、LLM を基盤とするオーケストレーター AI エージェントが呼び出すシステムと順番をその場で判断します。中核は Understand・Reason・Act・Remember の 4 機能から成る推論ループです。航空便の欠航シナリオでは、ナレッジベース、CRM、予約システムとつなぐ先が増えるごとに応対が具体化する「乗数効果」が示されます。Amazon Bedrock と AgentCore Gateway を中心とした構成で、固定的な高頻度処理には従来の API 統合が適するという切り分けも示されています。 ブログ記事「 ランタイムインスタンス: Amazon Bedrock AgentCore 上の本番環境の AI エージェント用のパーシステントコンピューティング 」 Amazon Bedrock AgentCore Runtime の新しい補完的なコンピューティングオプション「ランタイムインスタンス」を紹介する翻訳記事です。既存の microVM は最大 8 時間の呼び出し環境を提供しますが、複数日間継続して稼働させたい場合や GPU・OS へのアクセス、同じホスト上での複数エージェントの連携が必要な場合には専用の大容量環境が向いています。エージェントは最大 14 日間持続する共有セッション内で同じホストで共同作業でき、記事ではコードを生成するエージェントとレビューするエージェントが共有ファイルシステムを介して連携するデモが示されます。CrewAI や Strands などを持ち込め、パッケージは @app.entrypoint と zip またはコンテナイメージだけです。東京リージョンを含む米国・アジア太平洋・ヨーロッパのリージョンで提供されます。 ブログ記事「 エージェンティックエンタープライズを AWS for SAP MCP Server on Amazon Bedrock AgentCore で実現 」 Amazon Bedrock AgentCore 上での AWS for SAP MCP Server の一般提供開始を受けて、その仕組みと主要機能を解説する記事です。SAP が API を標準化するために使用している Open Data Protocol(OData)を基盤に、SAP ERP のビジネスデータとプロセスをファーストクラスの MCP ツールへ変換します。現在のリリースは OData V2 をサポートし、AWS はコンテナイメージとして無償で提供、AgentCore Runtime にデプロイすればセッションの分離やプライベート接続、AgentCore Identity による認可が任せられます。カタログ検出はリモートとローカルの 2 モードから選べ、SAP BTP API Management 経由や AWS 上の SAP といった複数のトポロジーに対応します。デプロイは AWS CloudFormation で自動化できます。 ブログ記事「 1 つのエージェントで、あらゆるクライアントに: Kiro エージェントハーネスをどう構築したか 」 Kiro IDE、CLI、Web でそれぞれ別々に開発されていた 3 つのエージェントハーネスを 1 つに統合した過程と設計判断を解説する翻訳記事です。当初は IDE は TypeScript、CLI は Rust、Web は Python で個別に構築していたため、権限の構文やコンパクション戦略が分岐し、新機能は 3 回作って 3 回保守する必要がありました。重要な判断は、ハーネスをライブラリではなく独立したサーバープロセスとして構築したことです。境界には Agent Client Protocol(ACP)を採用し、Kiro 固有の機能は「Kiro-ACP」として拡張しています。権限はポリシー言語 Cedar に支えられたケイパビリティベースのモデルに統一され、仕様駆動開発は CLI や Web でも動くようになりました。 ブログ記事「 Kiro Crew の紹介 」 セッションをまたいで作業を進めるエージェントワークスペース Kiro Crew のオープンソース公開を紹介する翻訳記事です。実際の業務はリポジトリやツール、何日もの時間にまたがるのに、それらをつなぐのは結局人間であり席を離れれば作業が止まる、という課題から始まったプロジェクトです。Amazon 社内の MeshClaw が出発点で、6 か月足らずで 39,000 人を超えるビルダーに採用されました。OS レベルのサンドボックス、デフォルト拒否のコマンド制御、署名付き監査ログなどの多層防御を初日から備え、計画から並列サブエージェントの起動、承認ゲートまでを Activity ビューで追えます。定期ジョブやハートビートで不在時も作業が進み、既存の .kiro 設定をそのまま読み込みます。 ブログ記事「 Kiro の powers が Agent Plugins に対応 」 Kiro の powers が、エージェント拡張のパッケージ化に関するオープンでベンダーニュートラルな仕様「Agent Plugins 1.0.0」に対応しました。AWS は Cursor、Microsoft、OpenAI、Vercel と並ぶ Technical Steering Committee の創設メンバーで、この標準に沿って公開されたプラグインは Kiro では power としてインストールできます。従来は作者が利用者のクライアントごとに同じ知識を再パッケージする必要があり、開発者側では有用なプラグインが自分のツールで読み込めないという問題がありました。今回の変更で power はスキルを第一級の構成要素として扱えるようになり、 skills/ 配下に SKILL.md や scripts/ を持つ複数のスキルを含められます。既存の power も引き続き読み込まれます。 サービスアップデート Amazon Cognito が Agent Toolkit for AWS のスキルとして利用可能に Amazon Cognito が Agent Toolkit for AWS のコアスキル( aws-auth )として利用できるようになりました。このツールキットを使う AI コーディングエージェントが、ベストプラクティスに沿ったワークフローで Amazon Cognito のセットアップ、設定、セキュリティ確保、トラブルシューティングを行えるため、ユーザー・AI エージェント・マイクロサービス向けの安全なサインインフローをより速く実装できます。スキルはユーザープールとアプリクライアントの設定、マネージドログインと OAuth 2.0 フロー、トークン管理、JWT オーソライザー、パスキー / WebAuthn の登録、脅威保護、Lambda トリガーの接続、ID プールをカバーします。AWS MCP Server と組み合わせると、IAM ベースのガードレールと CloudTrail の監査ログ記録のもとで AWS CLI コマンドを実行します。 Amazon Bedrock AgentCore のTemporal policiesとレート制限が発表 Amazon Bedrock AgentCore に、ステートフルなエージェント認可のための Temporal policies と、AI トラフィック向けのレート制限という 2 つの新しいコントロールが追加されました。単一のツール呼び出しはそれ自体では安全でも、その前に何が起きたかを踏まえると有害になり得ます。Temporal policies はセッション内の過去のアクションという文脈で各リクエストを評価し、ワークフローの順序の強制、引数が先行する呼び出しの出力と一致することの要求、特権的なアクション前の人間による承認、データの鮮度の強制を可能にします。レート制限は OAuth または AWS IAM でスコープを絞ったルールで、リクエスト数、推論ターゲットのトークン数、同時接続数に上限をかけられます。 AgentCore ランタイムインスタンスが一般提供開始 Amazon Bedrock AgentCore の新機能であるランタイムインスタンスが一般提供されました。インフラストラクチャを管理せずに、自分の Amazon EC2 インスタンス上でエージェントを実行できます。既存の microVM ベースのオプションを補完するもので、プロビジョニング、パッチ適用、スケーリング、ライフサイクル管理は AgentCore が担います。コンソールや CLI、SDK、API から必要な EC2 インスタンスタイプを指定した容量プロバイダーを作成し、エージェントを紐付けます。最大 14 日間の長時間セッションに対応し、デフォルトの microVM ベースのランタイムは高速な起動を必要とする最大 8 時間のセッション向けです。東京リージョンを含む米国東部(バージニア北部、オハイオ)、米国西部(オレゴン)、アジアパシフィック(ムンバイ、シンガポール、シドニー、東京)、欧州(フランクフルト、アイルランド)で利用できます。 Amazon Bedrock が OpenAI GPT モデル向けの Web Search を提供開始 Amazon Bedrock の Web Search が一般提供されました。AWS 内で完結して Web 検索を実行する組み込みのサーバーサイドツールで、OpenAI モデル(GPT-5.4、GPT-5.5、GPT-5.6 Sol / Terra / Luna)が最新の Web の知識で応答をグラウンディングでき、データはセキュアな AWS 環境内にとどまり外部へのデータ送信は発生しません。これまで必要だったサードパーティ検索プロバイダーのオンボーディングや API キー管理、独自のオーケストレーション構築が不要になり、既存の API 呼び出しにパラメータを 1 つ追加するだけで有効になります。Amazon 運用の Web インデックスとナレッジグラフを組み合わせ、セマンティックなスニペット抽出で引用付きの応答を返します。提供リージョンは米国東部(バージニア北部)、米国東部(オハイオ)、米国西部(オレゴン)です。 Amazon Bedrock AgentCore が AWS GovCloud (US-West) でメモリ、ポリシー、ハーネスを追加 Amazon Bedrock AgentCore が AWS GovCloud(US-West)で新しい機能を提供開始しました。規制のある環境で運用するチームが、コンテキストを認識するエージェントを構築し、組織全体へスケールさせるためのコントロールを備えた形でプロトタイプから本番環境へより速く進められます。AgentCore memory は、目前の会話コンテキストのための短期記憶と、セッションをまたいでインサイトや嗜好を抽出する長期記憶を与えます。Policy はエージェントのコードの外側で動作する集中管理されたコントロールで、自然言語で書いたポリシーが AWS のオープンソースポリシー言語 Cedar に自動変換され、gateway が各リクエストを評価します。マネージドハーネスは、モデル・ツール・指示を設定として宣言し、オーケストレーションのコードなしで実行できます。 AWS Transform の継続的モダナイゼーションが一般提供開始 AWS Transform の継続的モダナイゼーションが、AWS Transform がサポートされるすべての AWS リージョンで一般提供されました。エンジニアリングチームがソースコードリポジトリ全体の技術的負債を大規模に分析し、修正していくための機能です。GitHub の organization、GitLab の group、Bitbucket の workspace を接続し、オンデマンドまたは定期スケジュールで分析を実行して、技術的負債、セキュリティ、エージェント対応の準備状況、モダナイゼーションの準備状況、カスタム基準にまたがって検出結果に優先順位を付けられます。修正が紐付いた検出結果ではブランチを作成し、検証済みのコード変更を含むプルリクエストを作成します。分析と修正はお客様のアカウント内で実行され、ソースコードは管理下にとどまります。 OpenAI GPT-5.6 Sol、Terra、Luna が Amazon Bedrock で 100 万トークンのコンテキストウィンドウに対応 GPT-5.6 Sol、Terra、Luna が Amazon Bedrock で 100 万トークンのコンテキストウィンドウに対応しました。コードベース全体、長い文書、マルチターンのエージェント履歴を 1 回のリクエストで処理でき、チャンク分割や情報の欠落なしに、より広いコンテキストにわたって推論できます。コードレビューやマイグレーションのためのリポジトリ全体の分析、長文の法務・規制文書の処理、複数ステップのワークフローでの会話履歴の保持が挙げられています。明示的なキャッシュブレークポイントを使ったプロンプトキャッシュも適用されます。Sol は米国東部(バージニア北部、オハイオ)、Terra と Luna はこれに米国西部(オレゴン)を加えたリージョンで、 bedrock-mantle エンドポイントの Responses API から利用できます。 AWS Security Agent がペネトレーションテストでメールベースの MFA に対応 AWS Security Agent(現在は AWS Continuum の一部)が、ログインフローの一部としてメールベースの多要素認証(MFA)を使うアプリケーションのペネトレーションテストに対応しました。これまで、メールで送られるワンタイムコードや検証リンクを必要とするアプリケーションは、エージェントがそれらのメッセージを受け取る仕組みを持たないため自動ペンテストの対象外でした。この機能では認証情報ごとに一意の転送用アドレスが生成されるので、既存のメールプロバイダーの転送ルールで MFA メールをエージェントに直接ルーティングできます。エージェントは転送されたメッセージを自動的に読み取って認証を完了させ、メールアカウントの認証情報は保存されません。既存の TOTP サポートを補完し、サポートされているすべての AWS リージョンで利用できます。 Amazon SageMaker Studio ノートブックが G7 インスタンスタイプに対応 NVIDIA RTX PRO 4500 Blackwell Server Edition GPU を搭載した Amazon G7 インスタンスが、Amazon SageMaker Studio のノートブックで使えるようになりました。G7 インスタンスは前世代の G6 インスタンスと比べて最大 4.6 倍の AI 推論性能を発揮します。最大 8 基の GPU と 700 Gbps の EFA 対応ネットワーク帯域幅を備え、AI 推論、グラフィックス、データ分析のワークロードをより効率的に実行できます。カスタム Intel Xeon 6 プロセッサ、G6 の 7 倍の EFA 対応帯域幅、1.5 倍高い FP16 Flops により、会話型アシスタント、コンテンツ生成ツール、レコメンデーションエンジンといったアプリケーション向けに、より低いレイテンシーでモデルをデプロイできます。提供リージョンは米国東部(バージニア北部、オハイオ)と米国西部(オレゴン)です。 Amazon SageMaker AI のサーバーレスモデルカスタマイズがフルファインチューニングに対応 Amazon SageMaker AI のサーバーレスモデルカスタマイズが、25 を超えるオープンソースモデルのフルファインチューニングに対応しました。対象には gpt-oss、Gemma、Llama、Nemotron、Qwen といったモデルファミリーの人気モデルが含まれます。モデルの重みのごく一部だけを更新する LoRA のような手法に加えて、ユースケースが求める場合にはすべてのパラメータを更新して、より深く適応させられます。専門的な推論パターンの習得や複雑な出力フォーマットの採用、大規模な独自データセットからのドメイン知識の内在化といった能力を獲得させたい場合に特に有効です。インフラの用意や管理なしにジョブを実行でき、使った分だけの料金です。東京リージョンを含む米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)、アジアパシフィック(東京)、欧州(アイルランド)で利用できます。 Kiro IDE 1.0.288 : Agent Plugin 対応とセッションのピン留め 2026 年 8 月 7 日にリリースされた Kiro IDE 1.0.288 では、オープンな Agent Plugin フォーマットで作られた powers に対応し、Agent Focus Mode のセッションレールが作り直されました。powers はローカルフォルダーまたは GitHub の URL からインストールでき、スキルと MCP をまとめたプラグインに対応するため、互換性のあるエージェントツール間で持ち運べます。Agent Focus Mode では「Pin Session」でセッションをそのセクションの先頭に固定でき、「Open with Kiro CLI」で既存のセッションを CLI で再開できます。あわせて Code OSS が v1.109.5 に更新され、仕様のホバー表示と MCP のインストールが信頼されていないワークスペースのコンテンツを扱う際の挙動が強化されました。 生成 AI の活用を検討されている企業の皆様に向けて、AWS ジャパンでは「 AWS ジャパン生成 AI 実用化推進プログラム 」をご用意しています。ぜひご活用ください。また次回の「生成 AI Frontier Meetup」が、2026 年 8 月 末に開催予定ですのでチェックしておいてください。 今週は以上です。それでは、また来週お会いしましょう! 著者について 野間 愛一郎 (Aiichiro Noma) AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、製造業のお客様を中心に日々クラウド活用の技術支援を行なっています。データベースやデータ分析など、データを扱う領域が好きです。最近燻製づくりにハマってます。
AWS メディア業界向け勉強会 #9(2026 年 7 月 10 日開催) 2026 年 7 月 10 日(金)に、メディア業界のお客様向けに AWS 勉強会を開催いたしました。放送局のお客様にご登壇いただき、 AWS の活用事例についてご紹介いただきました。この記事では、カスタムモデルの生成等を通じてリアルタイム翻訳の精度を向上させた事例や、社内の基幹システムをクラウド移行する際の勘所、AI 会話システムの構築、クラウド編集環境の構築、社内ハッカソンにおける Kiro の活用などのメディア業界におけるクラウド活用事例を知ることができます。登壇者の所属部署および肩書きは登壇当時のものとなります。 鳥人間コンテスト Live 配信におけるリアルタイム英語字幕 読売テレビ放送株式会社 クロステック局 放送DXグループ 福岡 一輝 氏 読売テレビ放送株式会社では、毎年夏に琵琶湖で開催される鳥人間コンテストの公式 YouTube ライブ配信において、海外ファンに向けたリアルタイムの英語字幕付与を昨年から実施しています。エンジニア 1 名がわずか 2 か月で AWS 上にフルマネージドサービスを組み合わせた独自システムを構築し運用を開始しています。 リアルタイム字幕生成の流れは、 Amazon Transcribe による文字起こし、生成 AI サービスによる翻訳、番組専用の校正 AI による後処理の 3 段階で構成されています。Amazon Transcribe ではカスタムボキャブラリーやカスタム言語モデルを活用して認識精度を向上させています。校正処理では、 Amazon SageMaker AI を用いてファインチューニングした番組専用モデルを構築し、 Amazon Bedrock にCustom Model Import 機能を用いてカスタムモデルをデプロイしました。これにより、チーム名や専門用語などの固有名詞の補正や、主語の誤変換などを解決しています。独自モデルの構築にあたっては、Amazon SageMaker AI の JumpStart 機能を活用、過去の 10 時間分の配信音声を全て文字起こしし、正解データを手作業で作成するという学習データ整備も行っています。 映像の処理には Amazon Elastic Container Service(Amazon ECS) を採用し、機能ごとにマルチコンテナ設計とすることでリスク分散を図っています。 AWS Fargate の採用により複雑なインフラ管理が不要となり、開発者がアプリケーションロジックに集中できる環境を実現しています。また、字幕と映像のタイミングを一致させるため、映像をバッファリングして音声処理の遅延を吸収する仕組みを実装し、フロントエンドの UI からも微調整が可能な設計としています。YouTube Live への出力には AWS Elemental MediaLive を使用しています。さらに、 AWS SAM による Infrastructure as Code(IaC)でシステム全体を管理しており、環境の再現やアーキテクチャ情報の把握が容易になっています。配信後には海外視聴者からポジティブなコメントが多数寄せられました。 資料のダウンロードは こちら 社内の基幹システムを AWS に移行してわかった勘所と注意点 株式会社毎日放送 デジタルストラテジー局 副部長 田中 淳史 氏 関西テレビ放送株式会社 DX推進局 DX戦略部 主事 石井 克典 氏 読売テレビ放送株式会社 コーポレート局 情報システムグループ 谷 尚大 氏 読売テレビ放送、関西テレビ放送、毎日放送の 3 社は同一の会計パッケージを AWS 上に導入しています。この共通点を活かしてパネルディスカッション形式にて、基幹システムの AWS 移行における勘所と注意点についてお話しいただきました。放送局の基幹システムがクラウドで安定運用できることを 3 社の実例で示していただいた貴重なセッションです。 移行のきっかけについては、長年稼働してきた会計システムのモダナイズに合わせて自然にクラウドを選択した局がある一方、他局の先行事例や構築ベンダーからの推薦が後押しになった局もありました。共通していたのは、クラウドへの移行に対する社内の抵抗感が以前ほど大きくなかったという点です。 構築においては、 AWS Direct Connect の敷設や社内セキュリティ基準の策定など、初めてのクラウド本格利用ならではの苦労もありました。一方で、従来はハードウェアも含めてベンダーに委ねていた領域を自社で理解し運用する体制へと変化したことで、Savings Plans による長期コミット割引やインスタンスの稼働時間調整といったクラウドならではのコスト最適化を主体的に活用できるようになっています。会計システムの稼働後に他のワークロードでも AWS の利用が広がっていることが前向きに語られました。 もう一度やり直すとしたら何を変えるかという問いに対しては、「会計システム単体ではなく将来的なマルチアカウント構成を見据えた全体設計をすべきだった」「関係者間の役割分担を最初に明確にすべきだった」などの声があり、これから移行を検討される方へのアドバイスとして共有されました。 自社のマスコットキャラクターを AI で再現してみた 株式会社CBC Dテック テクニカルセンター プラットフォーム技術部 大石 祐貴 氏 株式会社 CBC Dテックでは、 Amazon Bedrock を用いて CBC テレビの公式マスコットキャラクター「シェアシェア」の AI 会話システムを開発しました。当初は応答速度を重視して Amazon Nova Lite を使用していましたが、回答精度を重視して Amazon Nova Pro に切り替えました。用途に応じて最適な基盤モデルを簡単に切り替えられることが Amazon Bedrock のメリットです。キャラクターの性格や口調はプロンプトエンジニアリングで制御しており、音声合成には外部サービスでオリジナルの音声モデルを作成して使用しています。コーディングエージェントを活用することで、プログラミング経験がほぼない中でもシステムを構築しました。 今年 3 月の自社イベントにて来場者向けに展示し、フリートーク、定型文のポン出し、しりとりなどの機能を提供しました。今後は RAG や Amazon SageMaker AI によるファインチューニングでキャラクターの再現精度を高めることを検討しています。 資料のダウンロードは こちら Amazon AppStream 2.0 を使用したクラウド編集環境の構築 読売テレビ放送株式会社 クロステック局 放送実施グループ 香川 駿貴 氏 読売テレビ放送株式会社では、 Amazon WorkSpaces Applications(旧 Amazon AppStream 2.0) を使用したクラウド編集環境の構築と検証を実施しました。クラウド上に編集環境を構築することで、場所を問わず映像編集が可能になり、物理的な編集機の台数に縛られない柔軟な運用が実現できます。システム構成は、オンプレミスからクラウドストレージに素材を同期し、Amazon WorkSpaces Applications 上で EDIUS を動作させるというものです。3 つのアベイラビリティゾーンにサブネットを作成し、ここに編集機やライセンスサーバーを配置しています。 セッション起動時に証明書とバックグラウンドサービスを再生成するスクリプトを組み込んだマスターイメージを作成することで、当初から動いていた EDIUS 9 に加えて EDIUS 10、EDIUS 11 でも動作に成功しています。使用時間に基づくコストも明確になり、従量課金モデルによる編集環境のコスト可視化という点でも価値のある検証となりました。 資料のダウンロードは こちら Kiro を使ったエンジニアハッカソンをやってみた 株式会社毎日放送 コンテンツ戦略局 プラットフォームビジネス部 村嶋 優吾 氏 株式会社毎日放送では、社内開発人口の増加を目的として、AWS の AI コーディングツール Kiro を使用した 2 日間のエンジニアハッカソンを開催しました。技術職の若手を中心に参加し、全チームが動くプロトタイプのデプロイまで到達しています。成果物の 1 つである新人研修用システムは、現在も開発が継続され実用化を目指しています。Kiro を選定した理由として、社内に AWS の精算フローが確立されており事務コストが低いこと、ターミナル操作や複雑なコマンド入力が少なく参加者層にマッチしていること、そして Kiro の「スペック駆動開発」の設計思想が放送局の技術職の働き方と相性が良いことが挙げられました。スペック駆動開発では仕様を自然言語で言語化してから AI に開発を指示するため、コーディング経験の少ない参加者でも効率的に開発を進めることができます。 運営者としての学びとして 2 つのポイントが共有されました。1 つ目は「仕様の言語化が最短経路」であること。事前にスペックをしっかり定義してから開発を始めたチームは AI の出力精度が高く、開発もスムーズに進みました。従来のハッカソンでは「早く手を動かす」ことが正義でしたが、生成 AI 開発においてはその気持ちを抑えて仕様の言語化に集中することが結果的に最短経路になるという気づきが得られました。2 つ目は「評価の壁」です。生成 AI により実装は容易になった一方で、セキュリティ設定の適切性やテストケースの網羅性など、成果物の品質担保が新たなボトルネックとして浮上しています。実装コストが削減された分、成果物を正しく評価するリテラシーの強化が今後重要になります。 資料のダウンロードは こちら まとめ メディア業界向け勉強会の開催概要をご紹介させていただきました。今回の 5 つのセッションでは、リアルタイム字幕生成、基幹システムのクラウド移行、AI キャラクター、クラウド編集環境、AI 開発ハッカソンと、幅広いテーマが取り上げられました。生成 AI と AWS のマネージドサービスを組み合わせることで、限られたリソースの中でも新しい価値を素早く生み出せることが各社の事例を通じて示されています。内容について詳しく知りたい方は、記事上部より資料のダウンロード及び動画を視聴いただけますのでご確認ください。引き続き業界の皆様に役立つ情報を、セミナーやブログで発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。 参考リンク AWS Media Services AWS Media & Entertainment Blog (日本語) AWS Media & Entertainment Blog (英語) AWS のメディアチームの問い合わせ先: awsmedia@amazon.co.jp ※ 毎月のメールマガジンをはじめました。最新のニュースやイベント情報を発信していきます。購読希望は上記宛先にご連絡ください。 この記事は SA 小南英司が担当しました。

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