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WebサイトやアプリケーションのUIをデザインする際、テキストの色や背景色にどのような「黒」を使っていますか? CSSでとりあえず color: #000000; や color: black; と指定しているエンジニアの方も多いかもしれません。しかし、多くのサービスでは、テキストや背景に「完全な黒(#000000)」が使われていません。黒に近いグレーが使われています。 一見すると些細な違いに思えますが、実はこの「黒の選び方」には、人間の視覚や画面の特性に基づいたロジックが存在します。 今回は、なぜUIデザインにおいて「真っ黒」を避けるのか、その論理的な理由と、「良い黒」の作り方、そして例外的な使われ方を解説します。 理由1:コントラストが強すぎると目が疲れる 紙に印刷された黒い文字を読むのとは異なり、私たちが普段見ているPCやスマートフォンのディスプレイは「発光体」です。 真っ白な背景(#FFFFFF)に真っ黒なテキスト(#000000)を配置すると、画面の輝度の最大値(100%の光)と最小値(0%の光)が隣り合うことになります。この極端なコントラストは、目に対して強い刺激を与えます。 アクセシビリティの観点から「コントラスト比は高い方が良い」とされていますが、高ければ高いほど良いというわけではありません。視覚過敏を持つユーザーや、乱視のユーザーにとっても、100%のコントラストは逆に可読性を下げてしまうのです。 理由2:現実世界に「純粋な黒」はほとんど存在しない 色彩心理学や物理学の観点からも、#000000 は特異な色です。 現実世界を見渡してみてください。アスファルト、カラスの羽、黒いスマートフォンケース……私たちが日常で「黒」と認識しているもののほとんどは、光をわずかに反射しており、環境光の影響を受けてかすかに色味を持っています。光の反射率が完全に0%の「純粋な黒」は、光吸収素材のような特殊な状況にしか存在しません。 そのため、人間の脳は画面上の #000000 を見たとき、無意識に「不自然さ」や「重苦しさ」、あるいは画面に穴が空いているような「圧迫感」を感じ取ります。 UIデザインが目指すのは、現実世界の物理法則に寄り添った自然な認知です。自然界に存在しない完全な黒を避けることで、UI全体から人工的な違和感を取り除くことができます。 理由3:ダークモードで「奥行き」が表現できなくなる 近年標準となった「ダークモード」の設計において、背景を #000000 にすることはUIに制約が発生する恐れがあります。 UIデザインは、ボタンやカードなどの要素に「ドロップシャドウ(影)」をつけることで、要素が重なり合っている「Z軸(奥行き)」を表現します。手前にある要素ほど影が大きく、背景から浮き上がって見えます。 しかし、背景色が #000000(これ以上暗くならない色)の場合、その上に要素を置いて影をつけても、背景と同化してしまい影が見えません。結果として、どの要素が手前で、どれがクリック可能なのかといった階層構造(エレベーション)を視覚的に伝えることが難しくなります。 UIの「黒」の作り方 では、実際にコーディングやデザインをする際、どのような「黒」を使えばよいのでしょうか。 1. 無彩色のダークグレー 最もシンプルで失敗がないのは、明度を10パーセント程度上げたダークグレーです。 2. ブランドカラーを混ぜた「リッチブラック」 純粋なグレー(RGBの値がすべて同じ色)ではなく、ブランドのメインカラー(プライマリーカラー)をわずかに混ぜた黒、通称「リッチブラック」を使用する方法です。 例えば、上記の「Jira」のようにプライマリーカラーが「青」のサービスなら、黒にも少しだけ青味を足します。 これにより、画面全体の色調が馴染み、統一感と高級感が生まれます。 あえて「完全な黒(#000000)」を利用するケース ここまで「使うべきではない」と解説してきましたが、 あえて #000000 を利用するケース も存在します。 OLED(有機EL)ディスプレイ機器でのバッテリー節約 有機ELディスプレイは、黒を表示する際に「そのピクセルの発光を完全にオフにする」という仕組みを持っています。例えばスマートフォンアプリにて背景色を#000000とすれば、該当の端末でバッテリー消費を抑えることができます。 ハイコントラストで世界観を伝える ブランドのコンセプトとして、意図的にエッジを効かせ、強烈なコントラストで強い印象を与えたい際に、あえて純粋な黒と白をぶつける場合があります。 アクセシビリティ要件(ハイコントラストモード) 視覚障害を持つユーザー向けにOSレベルで提供される「ハイコントラストモード」では、視認性を最優先するため、#000000 と #FFFFFF の組み合わせが意図的に使用されます。 まとめ:色の設計は、まず「ロジック」 「なぜその『黒』にするのか」を意識するだけで、UIのクオリティは向上します。 目の疲れを防ぐため(コントラストの調整) 自然な認知を促すため(現実世界とのリンク) 奥行きを表現するため(ダークモードの設計) UIデザインはサービスの固有性を表現する要素もありますが、前提として人間の特性やデバイスの仕様に基づいた「ロジック」があります。これにより、適切な配色が可能になります。 Photo by Ricardo Avelar , Kyaw Zay Ya , Wander Fleur , Michael Maasen Eva Wilcock , Jordi Vich Navarro , Vivek Doshi , Aaron Burden on Unsplash ご覧いただきありがとうございます! この投稿はお役に立ちましたか? 役に立った 役に立たなかった 0人がこの投稿は役に立ったと言っています。 The post 配色ロジック:なぜ、UIの「黒」は黒ではないのか first appeared on SIOS Tech Lab .
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はじめに セーフィー株式会社 開発本部 ソリューション開発部の土井 慎也です。 皆さん、他人のプロジェクトや、あるいは自社のサービスのリリースノートって、隅々まで読んでいますか? 正直に告白すると、私は面倒くさくてしっかりとは読めていません。 「新機能が追加されました!詳細は以下の箇条書きをチェックしてください」 ……いや、文字が多くてパッと見で何が変わったのか分からないな。 そんな風にブラウザのタブを閉じてしまった経験は、誰しもあるのではないでしょうか。 せっかく開発者が心血を注いで実装した機能も、伝わらなければ存在しないのと同じです。テキストだけのリリースノートには、直感的な
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