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G-gen の杉村です。2026年6月に発表された、Google Cloud や Google Workspace のイチオシアップデートをまとめてご紹介します。記載は全て、記事公開当時のものですのでご留意ください。 はじめに Google Cloud のアップデート BigQuery Editions の最小課金時間が1秒になる fluid scaling が一般公開(GA) Cloud Interconnect のシングルリージョン構成で 99.99% SLA BigQuery の生成 AI 関数で上限(クォータ)が任意に設定できるように 利用料の BigQuery エクスポートで FOCUS 形式での出力が可能に(Preview) NW・Web アプリ監視機能である Cloud Network Insights が一般公開(GA) Gemini Cloud Assist で BigQuery の管理・運用支援が可能に(Preview) Gemini Cloud Assist で BigQuery のクエリの最適化が可能に(Preview) Gemini Enterprise app でモバイルアプリが一般公開(GA) 課金レポートで「プロダクト」「発生元サービス」フィルタが使用可能に Gemini Enterprise app が Slack から呼び出せるように(GA) Gemini Enterprise app で Skills が使用可能に(Allowlist 付き GA) BigQuery の自動エンベディング生成が一般公開(GA) Security Command Center Premium で External Exposure が Preview 公開 データポータルで閲覧者権限でもデータの更新ができるようになった Gemini Enterprise app でワークフローエージェントが Allowlist 付き一般公開 Cloud Shell 環境のデフォルトから terraform CLI が削除 BigQuery の Conversational Analytics(会話型分析)が一般公開(GA) BigQuery pipelines でトリガーベースのスケジューリングが Preview 公開 BigQuery の VECTOR_SEARCH 関数で「ハイブリッド検索」が Preview Gemini Enterprise app に Agent Registry からのエージェント登録が可能に VPC Service Controls が Agent Identity や SPIFFE 形式 ID に対応 Gemini Enterprise app の SharePoint / OneDrive のフィルタ(Preview) Google Workspace のアップデート Google ドライブの「ファイルの整理」機能が一般公開(GA) Google Workspace Studio でリストに対するループ処理が可能に Google カレンダーの Data Loss Prevention がベータ版 → 一般公開(GA) Ask Gemini in Drive で Gmail をソースとして追加できるように Google Vault が Gemini アプリに対応 GWS 版 Gemini アプリで「一時チャット」「会話履歴削除」が可能に スプレッドシートで Gemini による作成・編集機能が日本語に対応 スプレッドシートで Gemini による数式エラートラブルシューティング Google Workspace で増分エクスポートが使用可能に Google Meet の管理者設定で動画帯域幅のダウンリンクを制限できるように はじめに 当記事では、毎月の Google Cloud(旧称 GCP)や Google Workspace(旧称 GSuite)のアップデートのうち、特に重要なものをまとめます。 また当記事は、Google Cloud に関するある程度の知識を前提に記載されています。前提知識を得るには、ぜひ以下の記事もご参照ください。 blog.g-gen.co.jp リンク先の公式ガイドは、英語版で表示しないと最新情報が反映されていない場合がありますためご注意ください。 Google Cloud のアップデート BigQuery Editions の最小課金時間が1秒になる fluid scaling が一般公開(GA) BigQuery fluid scaling (2026-06-03) BigQuery Editions スロットの最小課金時間が1秒になる「fluid scaling」が一般公開(GA)。 Reservation で有効化すると、通常1分の最低課金時間が1秒になる。小規模クエリが断続的に実行されるような環境で、コスト最適化に繋がる可能性がある。 ただ idol slots の共有され方に影響がでる可能性もあるため留意が必要。 Cloud Interconnect のシングルリージョン構成で 99.99% SLA Cloud Interconnect release notes - June 02, 2026 (2026-06-02) Cloud Interconnect(Dedicated Interconnect / Cross-Cloud Interconnect)で条件を満たせばシングルリージョン構成かつシングル Metro 構成でも、99.99% の SLA が適用されるようになった。 VLAN アタッチメント4つと2施設で構成。 BigQuery の生成 AI 関数で上限(クォータ)が任意に設定できるように Control costs with token quotas (2026-06-08) BigQuery の生成 AI 関数(AI.GENERATE 等)で消費されるトークン量に対して1日あたりの上限(クォータ)を設定する機能が一般公開(GA)。 入出力トークンのクォータを設定でき、費用の制御に役立つ。 利用料の BigQuery エクスポートで FOCUS 形式での出力が可能に(Preview) Set up Cloud Billing data export to BigQuery (2026-06-08) Google Cloud 利用料金の BigQuery エクスポートで FOCUS(FinOps Open Cost and Usage Specification)形式での出力が可能に(Preview)。 FOCUS とは、クラウドベンダーごとに異なる請求データのスキーマを標準化して、一貫したコスト分析を可能にするオープン仕様。 NW・Web アプリ監視機能である Cloud Network Insights が一般公開(GA) Cloud Network Insights overview (2026-06-08) Network Intelligence Center でマルチクラウド・ハイブリッドネットワーク全体を監視・可視化する Cloud Network Insights が一般公開(GA)。 ネットワークや Web アプリのレイテンシ、パケロスなどを可視化。Web アプリの監視時は、Selenium がで実際に動作して HTML/JavaScript をレンダリング。 時間課金もしくは監視パス数あたりのサブスクリプション形式で料金が発生する。 Gemini Cloud Assist で BigQuery の管理・運用支援が可能に(Preview) Administer BigQuery (2026-06-11) Gemini Cloud Assist で BigQuery の管理・運用支援が可能に(Preview)。 パフォーマンス監視、キャパシティ分析、コスト最適化に関する洞察を AI が提供。 従来の Gemini Cloud Assist in BigQuery は SQL 生成等のみだった。 Gemini Cloud Assist で BigQuery のクエリの最適化が可能に(Preview) Optimize a query (2026-06-15) Gemini Cloud Assist で BigQuery のクエリの最適化が可能に(Preview)。 クエリ構造を分析し、スロット時間を短縮できるようサジェスト。BigQuery Studio のクエリエディタのツールバーから使用可能。 BigQuery Editions 利用ユーザーが対象。 Gemini Enterprise app でモバイルアプリが一般公開(GA) Configure the mobile app (2026-06-12) Gemini Enterprise app で、モバイルアプリが一般公開(GA)。 まずは Google Identity 向け(Google Workspace ユーザーでの認証)。 Entra ID などでの認証は、Allowlist 付き GA の扱い。 課金レポートで「プロダクト」「発生元サービス」フィルタが使用可能に Cloud Billing release notes - June 15, 2026 (2026-06-15) Google Cloud課金レポートで「プロダクト」「発生元サービス」という2つのフィルタ/グルーピングオプションが新しく使えるようになった。 「プロダクト」は Firebase App Hosting のように複数 SKU を跨ぐ論理的な単位(従来からある「サービス」とはまた別軸)。 「発生元サービス」は GKE が Compute Engine を消費する場合等に、コストの起点となったサービスを特定するためのフィルタ/グルーピングオプション。 Gemini Enterprise app が Slack から呼び出せるように(GA) Configure the Gemini Enterprise app for Slack (2026-06-17) Gemini Enterprise app が Slack から呼び出せるように(GA)。 DM、スラッシュコマンド、メンションで Gemini Enterprise を呼び出しインタラクションや検索ができる。 Slack AI アドオン(と記載だがおそらく Slack Business+ プラン以上のこと)が必要。 Gemini Enterprise app で Skills が使用可能に(Allowlist 付き GA) Create and manage skills (2026-06-17) Gemini Enterprise app で Skills が使用可能に(Allowlist 付き GA)。 Agent Skills の標準企画に準拠。Agent Skills とは、AI に特定のタスクに特化した振る舞いを行わせることができる拡張機能のこと。skills.md というマークダウンファイルで、自然言語で AI の振る舞いを定義する。Gemini Enterprise app の Skills は、Bash または Python のスクリプトも実行できる。 Agent Skills については、以下の記事も参照。 blog.g-gen.co.jp BigQuery の自動エンベディング生成が一般公開(GA) Autonomous embedding generation (2026-06-17) Preview だった BigQuery の自動エンベディング生成が一般公開(GA)。 CREATE/ALTER TABLE 文で設定することで、ソース列のデータ追加/変更に合わせて BigQuery が自動的にエンベディング列をメンテナンスしてくれる。 よって、常に最新情報でベクトル検索が可能。 Security Command Center Premium で External Exposure が Preview 公開 Use the External Exposure service to detect exposed resources (2026-06-18) Security Command Center(Premium ティア)で External Exposure が Preview 公開。 Google Cloud 環境全体で外部公開の IP アドレス、ホスト名、ドメイン名、URL を継続スキャンして偶発的な公開やシャドウリソースを検出。継続的な検知により、アタックサーフェイス縮小に役立つ。 データポータルで閲覧者権限でもデータの更新ができるようになった Viewer data refresh (2026-06-18) データポータル(英名 Data Studio、旧称 Looker Studio)で閲覧者権限でもデータの更新ができるようになった。 「ファイル > レポートの設定」からレポートごとに有効化可能。データスタジオ Pro だと管理者設定で禁止も可能。 Gemini Enterprise app でワークフローエージェントが Allowlist 付き一般公開 Gemini Enterprise release notes ‐ June 18, 2026 (2026-06-18) Gemini Enterprise app でワークフローエージェントが Allowlist 付き一般公開。使用には申請が必要(公式ガイドへのアクセスも承認が必要)。 従来の Agent Designer(ノーコードエージェント作成 UI)より詳細なワークフローを Web UI で定義できる。 Cloud Shell 環境のデフォルトから terraform CLI が削除 Cloud Shell release notes ‐ June 20, 2026 (2026-06-20) Google Cloud の Cloud Shell 環境のデフォルトから terraform CLI が削除される。 今後は手動または .customize_environment でインストールする必要あり。 BigQuery の Conversational Analytics(会話型分析)が一般公開(GA) BigQuery release notes ‐ June 23, 2026 (2026-06-23) BigQuery の Conversational Analytics(会話型分析)が Preview → 一般公開(GA)。 GA 公開と同時に、高速/思考モードの切替や、エージェントからの逆質問などが実装され、より高度になった。 BigQuery pipelines でトリガーベースのスケジューリングが Preview 公開 Trigger-based scheduling (2026-06-23) BigQuery pipelines で、対象テーブルが更新されたタイミングで自動的に処理を実行できる「トリガーベースのスケジューリング」が Preview 公開。 上流テーブルのデータが到着次第、すぐに後続処理を開始できる。最小・最大待機時間も設定可能で頻度をコントロールできる。 BigQuery の VECTOR_SEARCH 関数で「ハイブリッド検索」が Preview BigQuery release notes - June 25, 2026 (2026-06-25) BigQuery の VECTOR_SEARCH 関数で、ベクトル検索とキーワード検索を組み合わせた「ハイブリッド検索」が Preview 提供開始。 AI.SEARCH 関数の HYBRID モードも同時に提供開始。ベクトルインデックスにキーワード検索用の列を加えることも可能に。 Gemini Enterprise app に Agent Registry からのエージェント登録が可能に Import A2A agents from Agent Registry (2026-06-25) Gemini Enterprise app に Agent Registry から A2A エージェントや MCP サーバーを登録できるようになった。 Registry に登録されたエージェントは Agent Gateway によるトラフィック制御も可能。 VPC Service Controls が Agent Identity や SPIFFE 形式 ID に対応 Supported identities for ingress and egress rules (2026-06-29) VPC Service Controls が Agent Identity や、Workload / Workforce Identitity 連携された SPIFFE 形式 ID に対応(GA)。 AI エージェントのアクセス制御を VPC SC 境界で厳密に行うことができる。以下の記事も参照。 blog.g-gen.co.jp Gemini Enterprise app の SharePoint / OneDrive のフィルタ(Preview) Gemini Enterprise release notes - June 29, 2026 (2026-06-29) Gemini Enterprise app の SharePoint コネクタおよび OneDrive コネクタでフィルタが使用可能に(Preview)。 サイトやパスにフィルタをかけられる。除外フィルタと包含フィルタが指定可能。 Google Workspace のアップデート Google ドライブの「ファイルの整理」機能が一般公開(GA) Organize My Files in Drive now generally available (2026-06-01) Google ドライブの「ファイルの整理」機能が一般公開(GA)。 AI モデル Gemini がフォルダの作成とファイルの移動先を提案して、簡単にファイルを整理。まずは英語版で利用可能になった。2026-07-15 からはエディションごとの使用回数上限が適用される見込み。 Google Workspace Studio でリストに対するループ処理が可能に Introducing the ability to loop over a list of items in Workspace Studio (2026-06-02) AI ワークフローツール「Google Workspace Studio」でリストに対するループ処理が可能に。 Ask Gemini の出力をリスト形式にでき、その出力リストの各項目に対して後続ステップでループ処理を実行できるようになった。 スプシデータの行ごとに処理するようなことも可能。 Google カレンダーの Data Loss Prevention がベータ版 → 一般公開(GA) Data loss prevention policies for Google Calendar now available in GA (2026-06-03) Google カレンダーの Data Loss Prevention(DLP、データ損失防止)がベータ版 → 一般公開(GA)。 予定タイトル、説明、場所をスキャンして機密情報を検知。デフォルトではオフ。 Ask Gemini in Drive で Gmail をソースとして追加できるように Gmail as a source in Ask Gemini in Drive now generally available (2026-06-03) Ask Gemini in Drive で Gmail をソースとして追加できるように。 Ask Gemini in Drive は Google ドライブ内の特定ファイルをソースとして AI にタスクを行わせる機能(NotebookLM に似る)。ここにメールを加えられるようになる。 2026-06-03から15日間かけてロールアウト。 Google Vault が Gemini アプリに対応 Google Vault now supports retention rules and litigation holds for Gemini app (2026-06-11) Google Workspace の Google Vault が Gemini アプリに対応。 Vault は監査・訴訟向けにデータを保存・検索可能にする機能。Gemini アプリの会話内容を保持・検索・エクスポート可能になった。 Business Plus や Enterprise Standard / Plus 等で提供。 GWS 版 Gemini アプリで「一時チャット」「会話履歴削除」が可能に Control whether your users can have temporary chats and delete conversations in the Gemini app (2026-06-16) Google Workspace 版の Gemini アプリで「一時チャット」「会話履歴削除」が可能に。 個人版では以前からできたが、Google Workspace 版ではこれまでできなかった。管理者設定でオン・オフ可能(デフォルトでオン)。 利用者側には2026-06-21から1週間程度かけてロールアウト。 なお会話を削除しても、Google Vault のリテンションルールに従ってデータは保持される。 スプレッドシートで Gemini による作成・編集機能が日本語に対応 Expanded language support for building and editing spreadsheets with Gemini (2026-06-18) Google スプレッドシートの Gemini による作成・編集機能が正式に日本語を含む28言語に対応。 自然言語による指示でスプシ全体を編集したり分析したり、図表を作ったりできる。 スプレッドシートで Gemini による数式エラートラブルシューティング Troubleshoot formula errors quickly with Gemini in Google Sheets (2026-06-22) Google スプレッドシートで Gemini による数式エラートラブルシューティングが利用可能に。 数式セルだけでなく周囲のデータ構造も解釈して、数式の修正をサジェスト。エラーとなってるセルから1クリックで呼び出せる。2026-06-22から段階的ロールアウト。 Google Workspace で増分エクスポートが使用可能に Streamline your data backups with incremental exports for Google Workspace (2026-06-26) Google Workspace で増分エクスポートが使用可能になった。 これまでも Cloud Storage バケットへのフルエクスポートが可能だったが、今後は定期的に Gmail、Drive、Chat などのデータを増分でバックアップできる。 Google Meet の管理者設定で動画帯域幅のダウンリンクを制限できるように Updated admin setting for improved video quality in Google Meet (2026-06-29) Google Meet の管理者設定で、動画が使う帯域幅のダウンリンク(ダウンロード)側を制限できるように。これまではアップリンク側しか制限できなかった。 ユーザー側の設定ではなく管理者側の設定のみ。社内ネットワークの帯域のコントロールが精密になる。 杉村 勇馬 (記事一覧) 執行役員 CTO 元警察官という経歴を持つ IT エンジニア。クラウド管理・運用やネットワークに知見。AWS 認定資格および Google Cloud 認定資格はすべて取得。X(旧 Twitter)では Google Cloud や Google Workspace のアップデート情報をつぶやいています。 Follow @y_sugi_it
SeleniumConf & AppiumConfとは ブラウザ自動化・モバイル自動化のコミュニティを世界中から集める国際カンファレンスです。 Software Freedom Conservancyが運営しており、SeleniumおよびAppiumのコアコントリビューターも登壇します。 Selenium 5に関する今後の展望、WebDriver BiDi、Appium、Playwright、Cypress、AIテスト、セキュリティテスト、アクセシビリティテストなど、幅広いテーマを扱っています。 基調講演・ハンズオンワークショップ・ネットワーキングの3つの形式で構成されています。 全セッションに英語字幕とスペイン語通訳が提供されるなど、グローバルな参加者を意識した運営が特徴です。 今年は 2026年5月6日〜5月8日 にスペインのバレンシア・Veles e Ventsにて開催され、20カ国以上から約350名が参加しました。 1日目はハンズオンワークショップ、2〜3日目がカンファレンス本番という構成でした。 https://seleniumconf.com/ 今回、KINTOテクノロジーズから 呂文佳 と パンヌウェイ の2名が登壇しました。世界の舞台でKINTOテクノロジーズの取り組みを発信できた、非常に貴重な機会となりました。 登壇者 発表タイトル(英語) 発表タイトル(日本語) 呂文佳 From 50% Cost Reduction to 90% Coverage: Playwright × AI for Non-Technical QA Teams コスト50%削減からカバレッジ90%へ〜Playwright × AI:コーディング経験が浅いQAチームの実践 パンヌウェイ Scaling Mobile Test Automation with Appium and AI: Real Lessons from KINTO Technologies モバイルテスト自動化のスケーリング Appium と AI の活用 バレンシアまでの道のり CfPの告知から登壇当日まで、約8ヶ月の期間がありました。最初のきっかけは2025年9月、会社の同僚が社内SlackチャンネルでCfP(Call for Proposals)開始を告知してくれたことです。「ぜひ挑戦してみてください!」というその一言が、すべての始まりでした。 時期 マイルストーン 内容 2025年9月 CfP告知 会社の同僚がSlackチャンネルでCfP開始を告知。「ぜひ挑戦してみてください!」の一言がきっかけ 2025年10〜11月 CfP作成・社内レビュー チーム内でレビューを依頼し、発表内容と構成を確認し、ブラッシュアップ 2025年12月〜2026年2月 CfP提出・当選通知 最終タイトルを確定。SeleniumConfより提出確認メールを受信後、CfP当選の通知を受ける 2026年2〜4月 採択・スライド作成・発表練習 社内のAIファースト勉強会で日本語版の発表練習を実施。KTC室町オフィスのJCT(会議スペース)で英語版の発表練習と発音練習を2回実施 2026年5月 本番登壇 🎉 バレンシア Veles e Vents にて45分登壇 :::details 承認・ビザ手続きについて CfP当選後は社内手続きも必要でした。社長に登壇内容を説明して承認をもらい、その後カンファレンスチームとメールでやり取りしながらビザ申請の手続きを並行して進めました。国際カンファレンスへの参加には、こうした社内外の調整も大切な準備の一部です。 ::: 参加セッション一覧 日時 セッション名 登壇者 05/06 09:00〜 Making Sense of Mobile Automation with Appium and WebdriverIO to turn frustration into understanding Wim Selles, Christian Bromann 05/07 11:20〜 Quantum Automation: Rethinking Selenium & Appium in the Age of AI Baris Sarialioglu 05/07 11:20〜 From 50% Cost Reduction to 90% Coverage: Playwright × AI for Non-Technical QA Teams 呂文佳 05/07 13:20〜 Test Automation Workflows with Cursor Filip Hric 05/08 Scaling Mobile Test Automation with Appium and AI パンヌウェイ 2026/05/06(1日目):ワークショップ 1日目はカンファレンス本番前のワークショップデーです。終日1つのセッションに集中して参加しました。 Making Sense of Mobile Automation with Appium and WebdriverIO 登壇者 Wim Selles — 2025 Tokyo Test Festにも参加した方 Christian Bromann 内容と学び このワークショップでは、Appiumを ゼロからインストールして2分以内にセットアップが完了する ことを実際に確認しました。セットアップの簡単さを体感できたことで、導入ハードルへの認識が変わりました。 ワークショップ後、登壇者のWim Sellesさんと直接Appiumについて相談する機会も得ました。特に「 要素特定にIDを使うかXPathを使うか 」という実務的なテーマについて深く議論し、それぞれのメリット・デメリットを理解することができました。 ID: 高速・安定だが、開発側でIDが付与されていない場合は使えない XPath: 柔軟性が高いが、UI変更に弱くFlaky Testの原因になりやすい :::details ディナーでの交流(1日目夜) 1日目の夜はカンファレンス関係者とのディナーがあり、非常に充実した交流の場となりました。 Kazuaki Matsuo さんと同席し、Appiumの導入経験や現場の課題について情報交換をしました。 Oscar Barrios さん(昨年も登壇された方)とは今年のイベントの印象やコミュニティの動向についてお話ししました。 Ivan del Viso さん(昨年も登壇された方)は、ご自身が開発したアプリを使った自動化テストのデモを見せてくれました。英語で1行のテストシナリオを書くだけで、実行・分析・ダッシュボードレポートの生成まですべてが完結するシステムで、非常に印象的でした。 ::: 2026/05/07(2日目):カンファレンス本番 2日目からいよいよカンファレンス本番です。複数のトラックが並行して開催され、関心のあるセッションを選びながら参加しました。 セッション①:Quantum Automation — AI時代のSelenium & Appium Quantum Automation: Rethinking Selenium & Appium in the Age of AI (登壇者:Baris Sarialioglu) AI時代における自動化テストの在り方を問い直す内容でした。セッション中に聴衆から質問が上がった場面では、登壇者が次のように答えたのが印象に残っています。 セッション②:呂さんの発表(11:20〜40分) From 50% Cost Reduction to 90% Coverage: Playwright × AI for Non-Technical QA Teams KINTOテクノロジーズの同僚・呂文佳さんによる発表です。コーディング経験が浅いQAメンバーでもPlaywright × AIを活用することでテストカバレッジを大幅に向上させた実践事例を紹介しました。同じチームのメンバーが国際カンファレンスで発表する姿は、大きな刺激になりました。 セッション③:Test Automation Workflows with Cursor(13:20〜90分) Test Automation Workflows with Cursor 登壇者: Filip Hric Cursor(AI統合コードエディタ)を活用したテスト自動化ワークフローについて90分間フルで講演されました。ClaudeとGitHub Copilotの基本的な設定・活用方法がメインテーマで、Mobile QAで一緒に作業している岡さんに教えていただいた内容とほぼ同じでした。世界のカンファレンスでも同様のアプローチが注目されていると確認できたことは収穫でした。 この日のセッション終了後、翌日に控えた自分の発表準備のためホテルへ戻り、最終調整を行いました。 2026/05/08(3日目):自分の発表 いよいよ自分の登壇日です。朝から会場でスライドの確認と発音練習を行いました。 発表概要 項目 内容 タイトル(英語) Scaling Mobile Test Automation with Appium and AI タイトル(日本語) モバイルテスト自動化のスケーリング Appium と AI の活用 発表時間 40分 + 質疑応答 会場 Veles e Vents(バレンシア) 参加状況 満席 なぜCfPが採択されたのか :::message 国際カンファレンスで登壇できることは非常に光栄なこと。世界中のテストエンジニアが集まる場でKINTOテクノロジーズの取り組みを発信できる貴重な機会です。 ::: 今回、採択につながったポイントは、単なる成功事例の紹介ではなく 現場で直面した課題と改善の過程を正直に共有した 点にあると考えています。 実際に直面した課題と、改善によって得られた成果を正直に共有 したこと(理想論ではなく現場の実態) 具体的な数値 で課題を提示:128件のテスト実行に12時間かかっていたという課題を可視化 Claude・Copilot・DevinAI の実践的な活用方法と3ツールの比較 聴衆が 持ち帰ってすぐに実践できるチェックリスト を提供したこと 発表構成(45分) # セクション名 内容 1 The Breaking Point 128テスト・実行12時間という限界点と、その背景にある課題 2 Framework Evolution 課題解決のためのフレームワーク再設計と進化の過程 3 AI Integration Claude・Copilot・DevinAIの統合で得られた成果と課題 4 Tools to Culture ツール導入にとどまらない「チーム文化」への変革 5 Visual Regression Test AIを活用したビジュアルリグレッションテストの実践 6 Real Impact & Takeaways 実際の改善数値と、明日から使える実践チェックリスト 当日の会場の様子と反響 20カ国以上から参加者が集まる満席の会場での登壇でした。発表後の質疑応答では予想以上に多くの質問が集まりました。 ドイツ在住のパキスタン出身のエンジニア から、Appiumの社内導入に関する具体的な質問を多数いただきました。自分たちのチームでも同様の課題を抱えており、ぜひ参考にしたいとのことでした。 複数の参加者から「 自分たちの導入方法の参考になった 」と直接声をかけていただきました。 発表がただの情報共有にとどまらず、世界中のエンジニアの実務に役立ったと感じることができ、大変嬉しかったです。 スポンサー企業との交流と自動化テストツールの調査 カンファレンスにはテスト自動化ツールのスポンサー企業がブースを設けており、担当者から直接、各ツールの詳細を聞く貴重な機会がありました。ここでは、カンファレンスの場で実際に収集した情報をもとに、4つのツールを比較・整理します。 各ツールの概要 ツール 特徴 CloudBeat テスト自動化、実行、分析、モニタリングを統合したクラウド型の品質管理プラットフォーム Sauce Labs エンタープライズ向けクラウドテストの先駆的存在。Salesforce、Twitter、Bank of America などの大手企業で採用実績がある BrowserStack 3,500以上のブラウザ/OS組み合わせ・30,000台以上の実機デバイスを持つ業界でも有数の大手 LambdaTest 2026年1月に「TestMu AI」へリブランドしAIネイティブ化。KaneAIによる自然言語からのテスト自動生成が特徴 機能比較マトリクス 評価項目 CloudBeat Sauce Labs BrowserStack LambdaTest Webテスト ◎ ◎ ◎ ◎ モバイルアプリテスト △ ◎ ◎ ◎ コードレステスト ◎ △ △ ○ 並列実行 ◎ ◎ ◎ ◎ CI/CD連携 ◎ ○ ◎ ◎ AI機能 ○ ○ ○ ◎ 実機デバイス数 少 多 最多 多 価格 中 高 高〜中 低〜中 日本語サポート △ △ ○ △ 初心者にとっての導入しやすさ ○ △ △ ○ 凡例:◎ 優秀 ○ 良好 △ 要改善 各ツールの詳細印象 :::details CloudBeat 強み コードレステストが充実しており、プログラミング経験がなくてもテスト作成・実行が可能 Selenium・Appium・Cypress・Playwright等の主要フレームワークと幅広く統合 AIドリブンなテストレポートで根本原因分析(Root Cause Analysis)が容易 テスト実行・管理・モニタリングをすべて1プラットフォームで完結できる 弱み モバイルアプリテスト(ネイティブアプリ)の対応デバイス数がBrowserStackなどに比べて少ない 英語のみの対応で、日本語UIや日本語サポートが提供されていない 他ツールと比べると国内での導入事例や公開情報が少なく、長期利用を前提とする場合は追加調査が必要 ::: :::details Sauce Labs 強み 長年の実績を持つエンタープライズ向けプラットフォーム。信頼性・安定性が高い SOC2 Type II・GDPR・ISO 27001等のセキュリティ・コンプライアンス認証を取得 Webテストもモバイルアプリテストもどちらもカバーできるオールラウンダー 弱み 今回確認した条件では4ツールの中でも価格面の負担が大きく、中小チームや予算が限られた組織には慎重な検討が必要 コードレステスト機能が弱く、プログラミングスキルがないメンバーには難易度が高い 一部CI/CDツール(AWS CodePipeline・GitLab CI等)に非対応 ::: :::details BrowserStack 強み 実機デバイス数・ブラウザ組み合わせ数が 業界最多水準 (30,000台以上)で、網羅的なテストが可能 Accessibility Testing・Percy Visual Testingなど高度な付加機能が充実 カスタマーサポートの評判が良く、ドキュメントが整備されている 弱み 料金が高額で、コスト面での負担が大きい 基本的にSelenium/Appium等の自動化スクリプト記述が必要で、非エンジニアには敷居が高い ネットワーク遅延や実機テストでの偽陽性(誤検知)が報告されることがある ::: :::details LambdaTest(現 TestMu AI) 強み KaneAI により、自然言語でテストケースを記述するだけでスクリプトが自動生成される 今回比較した条件では、4ツールの中でもコストパフォーマンスが高いと感じた Jenkins・GitLab CI・Azure Pipelines・AWS CodePipelineを含む幅広いCI/CDツールに対応 HyperExecuteによる超高速な並列テスト実行が可能 弱み 実機デバイスの実際の可用性がBrowserStackに比べると劣る場合がある テスト分析レポートの詳細度が競合より低く、根本原因分析に限界がある UIのナビゲーションが複雑で、習熟に学習コストがかかる ::: 総合評価と推奨 現状のチーム状況(非エンジニアメンバーでも扱いやすいこと、Web・モバイルアプリの両方に対応できること)を踏まえた評価です。 ツール 評価 推奨優先度 コメント LambdaTest ★★★★☆ 第1候補 AI機能、コスト、幅広いCI/CD連携の観点から、現状のチームに最も適している CloudBeat ★★★★☆ 第2候補 コードレス機能が充実。ただし、モバイル対応やサポート面は追加確認が必要 BrowserStack ★★★☆☆ 将来候補 エンジニア体制が拡充した場合の有力な候補 Sauce Labs ★★☆☆☆ 保留 現状のチーム構成では導入ハードルが高く、コスト面でも慎重な検討が必要 感想・学び 海外カンファレンスならではの気づき :::message 現地ではコミュニケーション手段としてLinkedInが主流で、名刺交換の機会はあまり多くありませんでした。 現地で知り合った方とは、LinkedInで連絡先を交換しました。海外エンジニアとのつながりを作る際は、事前にLinkedInのプロフィールを整えておくことをおすすめします。 ::: 現地での交流から得た、世界のQA事情についての気づきも多くありました。 開発とQAを兼務しているエンジニアが多い — 日本のように専任QAチームが分離している体制は珍しく、開発者自身がテストも担う形が世界的には一般的なようです ノーコードの自動化ツールを利用している人は少数派 — コードを書いてテストを自動化するスタイルが主流で、ノーコードツール利用者は少数派という印象でした 自動化テストの現状と課題 :::message alert 世界のAppiumユーザーの声:「自動化テストをやめるべきか考えている」という方もいました。 理由は Flaky Test (不安定なテスト)の問題です。今回成功しても次回失敗する、という繰り返しによって、テスト自動化そのものへの信頼が揺らぐケースが世界的にも多いようです。 ::: Flaky Testは自動化テストにおけるグローバルな課題であり、その解消こそが現代のテストエンジニアに求められていることを、改めて実感しました。AIツールを活用した根本原因分析や、要素特定用のIDを活用した安定したテスト設計が、この問題への有効なアプローチとなるでしょう。 まとめ 約8ヶ月の準備を経てバレンシアの国際舞台に立ち、世界中のエンジニアとKINTOテクノロジーズの取り組みを共有できたことは、自分にとって大きな経験となりました。セッションで得た知識・現地での人脈・ツール各社との情報交換、そして自分の発表への反響——すべてが今後の業務に活きる財産です。来年のSeleniumConfにも引き続き注目していきたいと思います。
前回の山下さんからバトンを受け取りました、伊藤由貴です。 「E2Eテスト自動化」という話題は私としてもある程度関わってきたジャンルなので、なにか思考のタネをご提供できればと思います。 今回は山下さんから2つのポイントをいただいているので、それに対して私なりの意見をお伝えしつつ、私から山下さんや読者の皆さまに問いを立てていきます。 テスト自動化の移り変わりや流行りについて テスト自動化と一口に言っても、そのツールや対象などはだんだんと変化してきました。これはテスト自動化単独というよりは、例えばデスクトップからWeb・モバイルへと、一般的なアプリケーションの動作環境が変わってきたことなど、さまざまな環境要因によるものです。 いろいろと思い出話をしてしまうと長くなるので割愛しますが、ここ10年ほどはWebアプリケーションの自動化がかなり盛り上がった期間だったように思います。SeleniumやPlaywrightなどオープンソースのライブラリが登場したことで、それまでの高価・高機能な有償ツールを用いた自動化から、誰でも手元で学習・トライアルできる自動化へと移り変わってきました。 そして現在は、生成AIによるコード生成など、また新たな変化の波が来ています。このあたりは山下さんの記事中でも言及されていましたね。 問い:生成AIの登場でノーコードのテスト自動化ツールがどのような影響を受けるのか 山下さんからいただいたポイントのひとつがこちらです。 まず、この問いの背景情報として、私は現在「ノーコードのテスト自動化ツール」を提供する会社に所属しています。そのため(可能な限りフラットに発言しようと思いますが)バイアスが含まれていたり、ポジショントークのように見えたりする可能性があります。読者の皆さまに対してフェアでいるためにも先にお伝えしておきます。 そのうえで、実はこうした「ノーコードテスト自動化ツールは生成AIにどのような影響を受けるか」に類する質問は最近よくいただきます。山下さんがそのような意図かどうかは別として、多くは「(ビジネス的に)大丈夫なの?」という言外のニュアンスを含んでいるようです。SaaS is DEADなどと言われることもあるように、生成AIが既存のツールやビジネスを破壊する、駆逐するといった印象をもたれることは、一般論として増えていそうです。 このような側面は、確かにあると思います。ノーコードテスト自動化ツールは、コードを読み書き出来なくてもテスト自動化ができる、という点が一つのメリットです。ところが生成AIを使うことでも、コードを書かずに(正確にはAIがコードを書いてくれることによって)テストを自動化できるようになりました。最近は全社員が生成AIを使えるという会社も増えていて、テスト自動化に限らずさまざまなツールの契約を見直し、生成AIでできることはそれでまかなってしまおう、という動きも多くあるようです。ただ、個人的には生成AIでノーコードツールが完全に代替できるかというと、そうではないと考えています。生成AIのサポートで自動化ができる人・チームもあれば、やっぱりノーコードツールが必要だよねという人・チームもあるだろう、という予想です。 生成AIで自動テストコードが生成できるのは確かに便利ですが、私が JaSST’26 Tokyoのセッション でも繰り返し述べたように、テスト自動化は運用が大事です。 個人の、あるは短期的な視点で「自動化をする」「自動テストを生成する」ことはできても、組織で、長期的な視点で「自動テストを継続的に運用する」ためには、生成AIだけでほんとうに十分なんだろうか?そこにノーコードツールの強みがあるのではないか?と思っています。 生成AIはものすごいスピードで進化しているので、運用まで含めてAIにおまかせできる時代が来る可能性は十分にあります。しかし、そういう時代が来ることと、運用のことを考慮せずに「生成AIがあればオッケー」と安易に考えるのとでは別の話です。自動テストを自分たちが運用しつづける際のプロセスや担当など、組織としての取り組み方や仕組みを十分検討したうえで、それらが生成AIによって実現可能である、と判断できたのであればノーコードツールを使わずに生成AIでいこうとするのは納得できます。自動テストの作成だけを考えて判断するのは危険である、という点はぜひ気にしていただきたいポイントです。 また違った視点として、生成AIはテスト自動化をしたい方だけが使える道具ではありません。テスト自動化ツールを提供する側もまた、生成AIを自社のツールに取り込み、これまで以上にユーザーのためになる機能や新ツールの開発を続けています。テスト自動化ツールが生成AIを活用することで、たとえばノーコードかコードベースかといった軸とは全く違うパラダイムでの自動テストを行うツールに進化をするかもしれません。 このように、大きな変化をもたらすきっかけや手段として、生成AIがノーコードテスト自動化ツールに影響するのではないかと思います。 問い:自動テストについて慎重に考えること 山下さん記事の内容を引用します。 私はテスト自動化が「当たり前の技術」となり、だからこそ慎重に「自動テスト」について考えるような、手動テストの設計時と同様に、冷静な視点が必要だと感じています。この点について、ぜひ見解をお聞きしたいです。 まず、前提となっている テスト自動化が「当たり前の技術」となり の部分について。 この点は、実感としては合っているように思います。各社の求人を見ていても、「QA・テストエンジニア」と「テスト自動化エンジニア・SET」を明確に分けている求人が減ってきており、QA・テストエンジニアの必須もしくは歓迎スキルとしてテスト自動化が扱われることが多くなっているように感じます。(データがないので、体感です。) 一方で「本当にそうだろうか、当たり前になっているんだろうか」と思うこともあります。 そのひとつには、これまた生成AIの普及がある、とみています。 数年前はある種「テスト自動化ブーム」のような時期もあり、日本で一番大きいソフトウェアテスト関連のカンファレンス、JaSST Tokyoのセッションで自動化の話題がいくつも出てきていました。 それが、2026年現在は「生成AIを用いた~」が(大げさに言えば)ほぼすべてのセッションに含まれているくらい、生成AI活用が流行っています。 テスト自動化は、ある意味この生成AIという「次のブーム」に押し出される形で「一昔前の流行り」になっていて、それを「当たり前の技術」になったと捉えている部分があるのではないでしょうか。 たしかに、自動化の技術や考え方は以前と比べると当たり前に近づいています。しかし、当たり前になることと、流行りが落ち着いたこととを一緒にしてはいけません。 ということで、もとの山下さんからのコメントに戻ると、 冷静な視点が必要だと感じています に賛成です。 山下さんの意図した冷静な視点、に沿う回答かどうかはわかりませんが、仮にズレていたとしてもそれもまたこの往復書簡スタイルの面白さ、ということにしましょう。(ちなみに、裏に台本などはなく、事務的なやりとりを除けば本当にこの記事だけでやりとりをしています。) もうひとつ、普段私が考えていることでかつ冷静な視点に当てはまりそうなこととして、テスト自動化のこれまでの常識を改めて考え直す必要がある、という点です。 テスト自動化に関するベストプラクティスやアンチパターンは、書籍や事例発表など先駆者たちの活動で広く皆が知るところになりました。これも当たり前の一部ですね。 しかし、ベストプラクティスやアンチパターンと言われるものには、当然ながら前提があります。 たとえばテストピラミッド。おおざっぱに言えば、単体テストを充実させ、E2Eテストは必要最小限にするのが良い、という考え方です。 この考え方には、単体テストのほうがE2Eテストに比べて実行時間が短く、実行コストが低いという前提があります。ではもし、E2Eテストが単体テストと同じくらい高速・低コストで実行できるなら・・・? これはあくまでも一例ですし、改めて前提を疑った結果、それでもやはりベストプラクティスだ、という結論になることもあるでしょう。 しかし、テスト自動化が当たり前になったことに加えて生成AIの登場によりさまざまな前提が覆る可能性のある今、テスト自動化を知ったつもりになって当たり前をなぞるのではなくて、きちんと理解したうえで一度問い直す、といった姿勢が求められているのではないでしょうか。 山下さんへのバトン テスト自動化が当たり前の技術になったのかどうか、という点について、山下さんから見た印象もお伺いしてみたいです。ソフトウェアテスト・QA界隈だけでなくプログラミング言語やアジャイル、そして海外も含めた幅広いコミュニティに参加している山下さんの視点での感覚も知りたいです。 また、自動テストについて冷静な視点が必要ではないかという意見は、裏を返すと「冷静でない」、たとえば過剰な期待や、それとは反対に価値を低く見られているなどの状況を目にしたことがあるのかな?と想像しました。 このあたり、具体的に「こんなのを見た・聞いた」があれば(話せる範囲で)聞いてみたいです。 The post 【第2回】E2Eテスト自動化でつなぐ②〜生成AIがテスト自動化に及ぼす影響をどう捉えるか〜 first appeared on Sqripts .
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