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こんにちは SCSK 池田です。 2025年11月12日にLifeKeeperが10年ぶりのメジャーバージョンアップを果たしました。これまでOS毎に異なっていたライセンス体系やサポート期間の考え方が統一されるなど、「全てをシンプルに、より分かりやすく、より使いやすく」をコンセプトに改変が行われました。 具体的な内容は以前の記事をご確認ください。 LifeKeeper v10リリース記念 これまでと何が変ったか!? 今回は、LifeKeeper v10のオプション製品(ARK)について解説したいと思います。 2月のブログでは、主にLifeKeeper製品本体(Core)に吸収あるいは本体から分離したオプション製品(ARK)を中心で解説をしました。 今回は、利用頻度の高いDatabase関連製品やDataKeeper、SAP関連製品についてお伝えしたいと思います。 LifeKeeper for Windows版のオプション製品(ARK) まず、LifeKeeper for Windowsの旧バージョンと新バージョンのオプション製品(ARK)について変更点を見ていきたいと思います。 ご覧いただいて分かる通り、Database関連のARKは「Recovery Kit for Database」に集約されています。 またv10よりProtection Suite Windowsがなくなり、データレプリケーションのためのDataKeeperは「Data Replication Kit」ライセンスを別途購入する必要がある点は注意が必要です。 またWSFC(Windows Server Failover Clustering)と組み合わせて、共有ディスク構成を組めない環境で、論理的な共有ディスクを構成可能とすることのできる「DataKeeper Windows Cluster Edition」は、「DataKeeper Cluster Edition v10」として、引き続き提供されます。 LifeKeeper for Linux版のオプション製品(ARK) 続いて、LifeKeeper for Linuxの旧バージョンと新バージョンのオプション製品(ARK)について変更点を見ていきたいと思います。 こちらもDatabase関連のARKは、「Recovery Kit for Database」に集約されていることがわかりますが、一点、SAP ASEが追加されていることが大きな変更点ですね。 SAPに関しては、従来「Protection Suite Linux v9 EE」というパッケージが用意されていたのですが、v10からはこのパッケージはなくなり、LifeKeeperに必要なARKを追加する形態に変わっていますのでご注意ください。 SAP NetWeaverやHANAも、「Recovery Kit for SAP」という形になっています。 またWindows版と同様に、v10よりProtection Suite Linuxがなくなり、データレプリケーションのためのDataKeeperは「Data Replication Kit」ライセンスを別途購入する必要があるのでご注意ください。 まとめ 今回のブログでは、LifeKeeper v10のオプション製品(ARK)について、旧バージョンとの比較という形で解説しました。 Database関連のARKは、「Recovery Kit for Database」に集約されたり、SAPについては、「Protection Suite Linux v9 EE」がなくなったりとライセンス選定にあたっては、十分に注意する必要がありそうですね。 その為、ライセンス購入時はできるだけサイオステクノロジー社から認定されたSCSKのようなSI&サポートパートナーに確認をしたり、サイオステクノロジー社の公式ページを確認しながら必要なライセンスを選択するようにしてください。 サイオステクノロジー認定のSI&Supportパートナー (サイオステクノロジー公式サイト) Lifekeeperの製品体系 (サイオステクノロジー公式サイト) 詳しい内容をお知りになりたいかたは、以下のバナーからSCSK LifeKeeper公式サイトまで
G-gen の荒井です。当記事は Google Cloud Next '26 in Las Vegas の1日目に行われたブレイクアウトセッション「 Fast-track to Google Workspace: Smooth migration, adoption, and interoperability 」の速報レポートをお届けします。 G-gen Tech Blog では、現地でイベントに参加したメンバーや、日本から情報をウォッチするメンバーが、Google Cloud Next '26 に関連する記事を発信します。 blog.g-gen.co.jp セッションの概要 データ移行の課題と新しいアプローチ 従来のデータ移行における課題と役割分担 Data Import の概要と利点 今後のロードマップ ロードマップの概要 Office 編集モード Google ドキュメント Google スプレッドシート Google スライド Google Apps Script(GAS) ドライブと SharePoint Chat、Meet、Teams 戦略の転換 パワーユーザー層へのアプローチと5つのユーザー層 Foundational(一般ユーザー) Analyst(分析者) Executive(経営層) Legal(法務) Ecosystems(エコシステム) セッションの概要 当セッションでは Google Workspace へスムーズに移行するための新しいアプローチとツールが紹介されました。具体的には、インフラストラクチャを必要としない新しいデータ移行ツール「 Data Import 」や、Gemini を活用した Microsoft Office ファイルの 相互運用性の向上 、そしてレガシーな マクロの変換機能 について解説されました。 これらの機能により、移行にかかるコストと時間を大幅に削減し、ユーザーの生産性を早期に高めることが期待できます。 参考 : データ インポート ツールについて | Data migration | Google Workspace Help データ移行の課題と新しいアプローチ 従来のデータ移行における課題と役割分担 従来のシステムから Google Workspace へ移行する際、移行作業は大きな障壁となります。従来のデータ移行プロセスにおいて直面しやすい主な課題は以下の通りです。 課題 詳細 時間とコスト 従来のオンプレミス型データ移行ツールでは移行ツールのライセンス費用や移行ツールを稼働させるインフラ基盤の費用が発生し、データ移行が高額になる傾向があります。 移行速度の遅延 移行は数ヶ月に及ぶプロセスとなることが多く、そのタイムラインからビジネスオペレーションに支障をきたす可能性があります。 エラーデータ 完璧な移行ツールは存在しないため、データ損失のリスクも発生します。また不完全なデータが存在する場合、パートナーや顧客が独自のスクリプトを作成したり手動で対応したりしなければならないケースもあります。 また移行プロジェクトを進めるにあたり、以下関係者による協力が不可欠です。 関係者 役割 お客様 プロジェクトの監督およびデータ移行作業だけでなく、新しいツール導入に関する運用ルールの策定やユーザー教育を主導。 パートナー 導入計画の策定やシステム設計などプロジェクトの管理。 Google 移行を容易にするガイダンス、テクニカルサポート、および包括的なデータ移行ツールの提供。大規模で複雑な移行には、Google のプロフェッショナルサービス組織が技術的監督やアーキテクチャ支援でパートナーをサポート。 Data Import の概要と利点 Google は、クラウドネイティブな新しいデータ移行システム「 Data Import 」を発表しました。仮想マシンやクラウドインフラの構築、インストールが不要なため、従来のデータ移行に比べコスト負荷が低減されます。 特徴 詳細 ゼロコスト クラウドネイティブツールであり、仮想マシンなど追加インフラコストなしで利用可能です。 包括的なデータ移行 メール、カレンダー、連絡先などのコアデータに加え、Outlook のルール、カレンダー設定、暗号化されたコンテンツ、Microsoft Teams などの多様なデータソースやメタデータも単一のツールで移行可能です。 管理性 管理コンソールに組み込まれ、シームレスにデータ移行を実行できます。 高速な移行 特に Exchange Online からの移行において、従来のデータ移行ツールの5倍の速度を実現します。 移行計画 ソースデータ(アカウント)のスキャンからデータに基づいた正確な予測に置き換えることが可能です。また移行完了までに必要な時間の見積り(タイムライン)を算出できます。 高いスケーラビリティ 1バッチあたり最大5,000ユーザー、最大10バッチを並行して実行でき、計50,000ユーザーの同時移行が可能です。 参考 : Google Workspace Updates: Introducing data import: An easier, faster, and higher-fidelity migration to Google Workspace at no additional tool cost 今後のロードマップ ロードマップの概要 Data Import は2026年4月現在、Exchange Online からの移行において一般提供されています。今後はさらにサポート対象を拡大し、より包括的なデータ移行を実現する予定です。 今後のロードマップは以下の通り計画されています。 Q2 (4月〜6月) Exchange Online への機能追加(In-place archives、グループメールボックス、タスク、暗号化 E メール等) OneDrive と Microsoft Teams がベータ版公開 Q3 (7月〜9月) OneDrive と Microsoft Teams が一般公開 SharePoint Online のベータ版および一般公開 GCC High 環境への対応 Office 編集モード Gmail での Office 編集 (Q2 にベータ版公開予定) Gmail 上で直接 Office ファイルを編集・返信できます。 Google ドキュメント 法務向けなどの機能強化 キャプション、相互参照、行番号、スモールキャップスなどをネイティブにサポートします。 Google スプレッドシート パフォーマンスとスケール向上 セルの制限数が従来の2倍(2,000万セル)に拡張されます。 高度な分析機能 ピボットテーブルやチャート機能が強化されます。 Google スライド 埋め込みメディアサポート (2026年6月頃にベータ版公開予定) PowerPoint からインポートした際の埋め込みオーディオやビデオをサポートします。 パフォーマンス向上 (2026年6月頃にベータ版公開予定) スライドの容量制限が従来の5倍に拡張されます。 Google Apps Script(GAS) 自然言語による VBA 変換 (2026年6月頃にアルファ版公開予定) 自然言語の指示でレガシーな Excel マクロを Google Apps Script(GAS)に変換し、Google スプレッドシートで使用できるようにします。 GAS のコアサービス化 (2026年6月頃に一般公開予定) GAS が Google Workspace のコアサービスに認定され、エンタープライズグレードの信頼性、セキュリティ、コンプライアンスを満たせるようになります。 自然言語でのデバッグ (2026年6月頃にアルファ版公開予定) GAS のエラー修正が、自然言語による対話形式で可能になります。 ドライブと SharePoint 承認機能 (2026年6月頃に一般公開予定) アプリを横断したワークフローを可能にする、軽量な承認機能が搭載されます。API も実装される予定です。 Workspace Studio (一般公開済み) AI ネイティブな自動化やエージェント作成が可能であり、Microsoft Power Automate の代替手段となり得ます。 Chat、Meet、Teams Meet ハードウェア相互運用性 (一般公開済み) 1タッチで Microsoft Teams や Zoom の会議に直接参加できます。 Chat のゲストアカウント (一般公開済み) 外部ユーザーをフル機能で Chat に招待しつつガバナンスを維持できます。 戦略の転換 パワーユーザー層へのアプローチと5つのユーザー層 これまで Google は「大多数のユーザーが使いやすいこと」を重視し、一部の高度な機能を使う「パワーユーザー」は Microsoft Office などの他社製品を利用し続ける傾向にあると分析していました。 しかし、Gemini の登場によって、この考えは大きく変わりました。パワーユーザー向けの機能開発において、Google は投資をこれまでの5倍に増やし、パワーユーザーが必要とするすべての機能を Google Workspace で提供する方針へと転換しました。 単に Microsoft の機能をそのまま真似るのではなく、 変更履歴 や グラフ作成 といった基本機能から根本的に作り直しています。具体的には、以下の5つのユーザー層に向けて機能を強化していく想定が述べられました。 Foundational(一般ユーザー) Analyst(分析者) Executive(経営層) Legal(法務) Ecosystems(エコシステム) Foundational(一般ユーザー) メールで Office ファイルを共同編集するにあたり「Outlook と Word」よりも「Gmail と Google ドキュメント」の組み合わせが一番使いやすい状態を目指します。 Analyst(分析者) Google スプレッドシートのパフォーマンスを向上させ、分析者や財務部門が求める高度なデータ分析を可能にします。 パフォーマンスとスケール セルの制限数を従来の2倍(2,000万セル)に拡張(2026年4月現在、ベータ版公開済み)。さらに将来的に再度2倍にする計画があります。 高度な分析機能 ピボットテーブルやチャート機能を強化します。 Executive(経営層) Google スライドを強化し、経営層が求めるレベルの高いプレゼンテーション資料の作成に対応します。 スライドの容量制限の拡張 スライドの容量制限を従来の5倍に拡張します。 埋め込みメディアサポート Microsoft PowerPoint からインポートした際の埋め込みオーディオやビデオをシームレスにサポートします。 Legal(法務) Google ドキュメントで、法務部門に必須の厳格な文書フォーマットを完全に再現できるようにします。 法務向けフォーマット キャプション、相互参照、行番号、スモールキャップスなどをネイティブにサポートし、Word ファイルとの完璧なラウンドトリップ(Google ドキュメントで編集したデータを Microsoft Word で開いても、データやレイアウトが損なわれないことを指す)を保証します。 変更履歴の再設 2026年末までに、Microsoft Word との相互運用性を損なうことなく、変更履歴機能を根本的に再設計します。 Ecosystems(エコシステム) 外部システムと直接連携できるようにし、Microsoft 365 から Google Workspace に移行しても、これまでの業務フローを変えずに作業できるようにします。 SAP、Oracle、Litera、ServiceNow、Workday などのサードパーティ製エコシステムに、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドを直接組み込みます。 これらの進化により、組織の Google Workspace への移行と定着、そして新しい働き方へのトランスフォーメーションがこれまで以上に加速することが強調されました。 荒井 雄基 (記事一覧) クラウドソリューション部 クラウドサポート課 オンプレ環境のネットワーク・サーバーシステムを主戦場としていたが、クラウド領域にシフト。現在は Google Workspace を中心に企業の DX 推進をサポート。 ・ Google Cloud Partner Top Engineer 2025 / 2026 ・Google Cloud 認定資格 7冠 ・Jagu'e'r エバンジェリスト Follow @arapote_tweet
こんにちは。SCSKの磯野です。 Google Cloud Next ’26 in Las Vegas Day1の基調講演が終わったので、内容をざっと整理してみました。 普段はMicrosoft(Fabric / Foundry)とGoogle Cloudの両方を触っている立場なので、「これってMicrosoftだとどういう位置づけ?」という観点で見た内容をまとめています。 1日目の基調講演「Opening keynote: The agentic cloud」 の速報的なまとめですが、GoogleとMicrosoftにおけるAI×データ基盤の比較をしながら考察していきます。 なお、本記事では基調講演の内容を網羅的にまとめるのではなく、特に気になったトピックに絞って抜粋しています。また、Day1終了直後の速報ベースの内容のため、今後のアップデートにより解釈が変わる可能性があります。 Welcome to Google Cloud Next26 | Google Cloud Blog At Google Cloud Next '26, explore the Agentic Enterprise. Learn about our unified AI stack for building, scaling, and op... cloud.google.com Gemini Enterprise Agent Platform の登場 Gemini Enterprise Agent Platformとは、AIエージェントの構築、スケーリング、ガバナンス、最適化を行うための包括的なプラットフォームです。これは 従来のVertex AIを進化させたもの であり、モデルの選択や構築機能に加えて、エージェントの統合、DevOps、オーケストレーション、セキュリティなどの新機能が統合されています。 Model Gardenを通じて、Gemini 3.1 Pro、Gemini 3.1 Flash Image、Lyria 3などのGoogleの最新モデルや、AnthropicのClaude Opusといった200以上の主要なサードパーティモデルにアクセスできるのが特徴。 Anthropic社のClaude Opus 4.7のサポートも追加されました。 Introducing Gemini Enterprise Agent Platform | Google Cloud Blog Gemini Enterprise Agent Platform is our new platform to build, scale, govern, and optimize agents. It integrates the mod... cloud.google.com Gemini Enterprise app の登場 Gemini Enterprise app は、すべての従業員があらゆるワークフローにおいてAIを利用できるようにするための「AIへのフロントドア(入り口)」として機能するアプリケーションです。AIを単なる個人の生産性向上ツールから、ビジネスのための安全で協調的、かつ自律的なエンジンへと進化させ、チームがAIエージェントを発見、作成、共有、実行できる単一の環境を提供します。 以下、気になった機能だけ抜粋しました Projects(プロジェクト) プロジェクト機能を使うと、エージェントの記憶領域はチームが追加したファイルや会話に限定されます。GoogleドライブやNotebookLMなどと連携することで、特定テーマに特化した知識を持ち、日々の要点共有 / 状況サマリーを効率的に提供できます。 Canvas Gemini Enterpriseに直接組み込まれたインタラクティブエディター。チームでドキュメントやスライドを単一の画面で作成・編集できます。さらに、 Microsoft 365との相互運用性も追加され、Canvasで作成したドキュメントやスライドを一般的なMicrosoft Office形式にエクスポートできるようになりました。 クロスプラットフォーム対応の統合インテリジェンス Gemini Enterpriseは、断片化されたデータ環境全体にわたって統合インテリジェンスを提供します。データがGoogle Workspace、 Microsoft 365 、その他のビジネスアプリケーションに存在していても、Gemini Enterpriseはネイティブのアクセス許可を厳密に尊重するため、企業のガバナンスやユーザーアクセス制御を損なうことなく、チームが強力なインサイトを得ることができます。 Gemini Enterprise(旧Agentspace)は、Gemini Enterprise Agent PlatformとGemini Enterprise appで構成されるエージェント時代のエンドツーエンドシステムとなりました。 What’s new in Gemini Enterprise | Google Cloud Blog cloud.google.com Gemini Enterprise と M365 Copilotの比較 Gemini Enterpriseは、その役割としてM365 Copilot(Workタブ)に近いプロダクトと捉えることができます。 Gemini EnterpriseはGoogle Workspaceに加え、Microsoft 365ともコネクタで接続できるのが特徴です。一方で、M365 CopilotもGoogle Driveとの連携が可能です。 Gemini Enterprise(Google Workspace / M365連携)と、M365 Copilot(ネイティブ / Google Drive連携)の4パターンについて、連携レベルの観点で比較を行いました。 連携レベル サービス例 読むだけ・操作不可 ※ RAG(ナレッジ検索) CopilotのGoogle Drive連携 ・インデックスして検索 ・要約・引用 読む+少し操作できる Gemini Enterprise(M365連携) ・リアルタイムにデータ参照 ・メール送信やチャット投稿など一部アクション可能 ・SaaS横断で使える フル操作可能 Microsoft Graph統合(Copilot本体) ・メール・会議・Teams・ファイルの理解・操作 ・人・会話・履歴・関係性まで把握 Gemini Enterprise(Google Workspace) ・ メール・ファイル・予定を横断して推論 →どちらも機能としては似たようなことが実現可能。 Copilot(Microsoft Graph)では、人/会話/会議/ファイル/タスク 等、全部が1つのデータモデルに統合されており、関係性が“構造として”存在する。 Gemini Enterpriseにて、Microsoft Graph ネイティブのような全体一体感があるかは未確認。 Agentic Data Cloudの登場 Agentic Data Cloud とは、従来の人間のスケールに合わせて構築された静的なデータリポジトリ(システム・オブ・インテリジェンス)を、エージェントのスケールに合わせて最適化された動的な推論エンジン(システム・オブ・アクション)へと進化させた、AIネイティブな新しいデータアーキテクチャです。思考と行動のギャップを埋め、AIエージェントが企業のビジネスデータやコンテキストを正確に把握し、自律的に行動するための基盤となります。 Apache Icebergを標準とするCross-Cloud Lakehouseは 、AWSまたはAzure(今年後半に提供開始予定)にデータを保存したまま、ベンダーロックインの煩わしさやデータ移行コストをかけずに、瞬時にクエリを実行できるレイクハウスです。Databricks、Palantir、Salesforce Data360、SAP、ServiceNow、Snowflake、Workdayなど、アプリケーション、オペレーティングシステム、AIプラットフォームへのコピー不要のアクセスを提供します。 Microsoftの世界だと…? → MS Fabricのショートカット に近い考え方 Data Agent Kit拡張機能 (プレビュー)は、 データエンジニアなどの実践者向けに提供されるツールキットです。 VS Codeなどの使い慣れた開発環境に直接組み込むことができ 、「顧客の解約を予測したい」といった自然言語の意図を伝えるだけで、自律的にデータパイプラインを構築しモデルをデプロイします。 Agentic Defenseとは 、AIのライフサイクル全体を保護し、組織が「マシンスピード(機械の速度)」で脅威に対処できるようにする自律型のサイバーセキュリティプラットフォームです。 Googleの脅威インテリジェンスおよびセキュリティオペレーション(SecOps) と、 Wiz社のクラウドおよびAIセキュリティプラットフォーム を統合し、コードからクラウド、ランタイムに至るまで、ハイブリッド環境やマルチクラウド環境の脅威の予防・検出・対応を自律的に行います 高精度のハイブリッド検索: Google検索の高度なクエリ書き換えや機械学習技術を応用し、セマンティック検索と語彙(字句)マッチング、インテリジェントな再ランキングを組み合わせて、エージェントのプロンプトに対し最適なコンテキストをリアルタイムで提示します。 アクセス制御を認識した検索(Access control-aware search): 各ソースシステムで定義されたアクセス権限(IAMポリシーなど)を厳格に遵守します。これにより、エージェントは自身にアクセスが許可されたデータのみを取得・実行でき、情報漏洩を防ぎます。 測定可能なコンテキスト評価: 提供されるコンテキストの関連性や品質を定量的にテストし、継続的に最適化するための評価フレームワークが備わっています。 Knowledge Catalog は、 ユニバーサルコンテキストエンジン です。技術者向けに手動で構築されていた 従来のデータカタログ(Dataplex)から進化 し、AIエージェントのハルシネーション(幻覚)や遅延を防ぐために、データ資産やビジネスのコンテキスト(文脈)を動的かつ常時提供する基盤として機能します。仕組みは以下の通り。 1. 統合(Aggregation):データ環境全体にわたるコンテキストの一元化 エージェントが正確なコンテキスト(文脈)を理解できるよう、あらゆる場所に散在するデータと定義を一つにまとめ、矛盾を解消する仕組みです。 広範なメタデータの統合: BigQuery、AlloyDB、Spanner、LookerといったGoogle Cloudのシステムだけでなく、AtlanやCollibraなどのサードパーティ製カタログからも技術的なメタデータを自動で収集します。 エンタープライズ接続: Google Cloud Lakehouseを活用し、 Palantir 、 SAP、Salesforce Data360、Workday、ServiceNowといった外部のビジネスアプリケーションやAIプラットフォームのデータにも直接接続し、一元的な可視性を確保します。 ビジネスロジックの統一: 戦略ドキュメントを読み込んで自動でセマンティクスを生成する「LookML Agent」や、SQLエンジンにビジネスロジックを直接埋め込む「BigQuery measures」により、組織全体で統一された定義を適用します。 2. 継続的な強化(Continuous Enrichment):継続的な学習による意味づけ 手動でのデータ整理に頼らず、バックグラウンドでデータのプロファイリングや使用状況ログの分析を行い、常にデータを最新で意味のある状態に保つ仕組みです。 Smart Storageによる非構造化データの処理: Google Cloud Storageにファイル(画像やPDFなど)が保存された瞬間に、自動でタグ付けとメタデータのエンリッチメントを行います。 Geminiによるマルチモーダル抽出: Geminiと統合されており、非構造化データから有用なビジネス情報を特定してエンティティを抽出し、複雑な関係性を自動でマッピングします(欠落しているスキーマの自動生成なども行います)。 自動化されたコンテキストのキュレーション: データセットや関係性に関する自然言語の記述、ビジネス用語集を自動生成します。さらに、エージェントのハルシネーションや誤ったSQL結合を防ぐため、検証済みのSQLパターンなども提供します。 3. 検索と取得(Search and Retrieval):高精度かつ安全な情報の引き出し 自律型エージェントが推論を行う際に、膨大なデータの中から必要なコンテキストをリアルタイムかつ低遅延で、セキュリティを保ちながら抽出する仕組みです。 エンタープライズインサイト向け Deep Research Agentは、 前述のKnowledge Catalogと連携した自律型エージェントです。Gemini EnterpriseのDeep Researchは、既に社内ドキュメントやウェブ検索、SaaSシステムと連携してビジネスデータを統合していますが、 今回BigQueryなどのデータプラットフォームにも接続し、構造化データと非構造化データの両方を網羅的に把握できるようになりました。 これにより、「サプライチェーンの混乱の根本原因は何ですか?」や「この地域の財務監査を実施できますか?」といった複雑なビジネス上の疑問にも答えることができ、従来は数週間の手作業が必要だった引用や精度の高い分析結果も提供できるようになります。 What’s New in the Agentic Data Cloud | Google Cloud Blog Build your agentic enterprise on Google Cloud with a System of Action designed for scale, security, and cross-cloud inte... cloud.google.com Deep Research Agentと Microsoft IQシリーズの比較 「サプライチェーンの混乱の根本原因は何ですか?」のような問いに対して、構造化・非構造化データを組み合わせて根拠付きで回答するユースケースは、Deep Research Agentだけでなく、Foundry IQ×Fabric IQでも実現可能です。 そのうえで、Microsoftはオントロジーを扱える点に強みがあります。 Fabric IQでは、ontologyによって業務概念(business concepts)を定義し、データやエージェントがその意味に基づいて回答します。これにより、「部品遅延」「在庫逼迫」「輸送停止」「仕入先変更」といった関係性を企業共通のモデルとして固定し、一貫性のある回答が可能になります。 一方で、GoogleのDeep Research Agentは、すぐに使える点で強みがあります。複数のデータソースを横断して調査し、アドホック的に根拠付きのレポートを生成する用途に適しています。 使い分けとしては以下のようなイメージです。 横断的に調査してレポートを得たい場合は Google(Deep Research Agent) 業務用語や因果関係を定義し、安定して回答させたい場合は Microsoft(Foundry IQ × Fabric IQ) まとめ 今回の発表から、GoogleとMicrosoftはいずれも「AIエージェントを前提としたデータ基盤」へと進化していることが分かりました。 中でもGoogleは、 エージェント開発基盤 としての強みを感じました。 Gemini Enterprise Agent Platform + Gemini Enterprise app + Agentic Data Cloud をひとつの統合スタックとして提示し、「エージェントを作る・つなぐ・運用する」ための基盤として打ち出されていました。 一方 Microsoft は、Work IQ / Foundry IQ / Fabric IQ を通じて、業務におけるコンテキスト(文脈)と業務意味(セマンティック)を共有レイヤーとして整備する方向が強みです。特にFabric IQ は オントロジーで関係性・ルール・意味を固定することが可能です。 Google は「エージェントを作る・つなぐ・動かす」側が強く、Microsoft は「意味を定義し、安定して答えさせる」側が強い と言えそうです。 実務的には、 横断探索やマルチクラウドなエージェント開発は Google、業務語彙を統治しながら定着運用するなら Microsoft 、という使い分けをするのがよさそうです。















