TECH PLAY

Solr

イベント

該当するコンテンツが見つかりませんでした

マガジン

該当するコンテンツが見つかりませんでした

技術ブログ

AWS Summit が各地で開催されており、多忙な日々を過ごしています。私は New York City Summit において、「Building AI architectures with AWS Serverless」というワークショップを開催しました。そして、ビルダーたちが、エージェントとサーバーレスサービスを組み合わせて、わずか半日で実際の課題を解決していく様子を見るのは、とても楽しいものでした。6 月 29 日週は Washington, DC Summit に向かいます。このイベントは、常に公共部門におけるイノベーションにスポットライトを当てています。現地にいらっしゃる方は、ぜひお声がけください。 これらのイベントで私がよく受ける質問の 1 つは、「エンジニアリングの長いバックログの解消を待つことなく、チームはどのように AI を業務で活用できるのか」というものです。そして、今週最大のリリースは、まさにその問いに応えるものでした。Amazon Connect Customer は、ビジネスチームがノーコードで AI を活用したカスタマーエクスペリエンスを自ら設計するための方法を提供します。それでは、6 月 29 日週の AWS ニュースを見ていきましょう。 主なトピック Amazon Connect Customer は、AI を活用したセルフサービスエクスペリエンスを設計およびデプロイするためのノーコードキャンバスである Agentic CX Designer (NLX) をプレビューとしてリリースしました。ビジネスチームは、エージェンティック AI と決定論的 AI を、ガバナンスの効いた単一のフローに統合した音声およびデジタルエクスペリエンスを構築してリリースできます。これにより、設計から、テスト、シミュレーション、そして本番対応のエクスペリエンスまでを、数か月間ではなく数週間で完了できるようになります。今回のリリースには、プレビュー版の Live Sync も含まれています。これは、顧客が話したり、入力したりするのに合わせて、ウェブやモバイルでのエクスペリエンスをリアルタイムで連動させる特許取得済みのテクノロジーです。発信者は、会話を中断することなく、フォームへの入力や適切な製品ページの表示を行うことができます。誰がカスタマーエクスペリエンスを設計するのかを、これがどのように変革するのかにを知るには、「 business user is the new architect of customer experience 」というブログ記事をお読みいただくとともに、 Amazon Connect Customer ページにアクセスしてください。 6 月 22 日週のリリース 6 月 22 日週のリリースのうち、私が注目したリリースをいくつかご紹介します: AWS Lambda MicroVMs – 各ユーザーまたはジョブ VM レベルの分離を提供する新しいサーバーレスコンピューティングプリミティブ。ほぼ瞬時の起動および再開速度に加えて、実行を一時停止し、最大 8 時間後に再開する機能も備えています。Firecracker を基盤として構築されており、仮想化インフラストラクチャの管理や、分離、速度、状態のトレードオフを強いられることなく、マルチテナントアプリケーション内でユーザーや AI が生成したコードを実行できるよう設計されています。 Amazon EC2 AMI ウォーターマーク – プライベート AMI にカスタム識別子を埋め込むことができます。この識別子は、コピー、リージョン、アカウント共有にわたって、派生するすべての AMI に自動的に引き継がれます。許可された AMI や宣言型ポリシーとウォーターマークを組み合わせることで、承認されたイメージに対してのみ起動するよう制限できます。これは、すべての AWS リージョンで追加コストなしでご利用いただけます。 AWS Outposts セルフサービスおよびライフサイクル管理 – コンソール、CLI、API から直接、セルフサービスの設定、見積り、注文、サブスクリプションの管理、更新、および廃止を追加します。新しい見積りツールは、数秒でリアルタイムのコスト見積りを生成し、お客様が注文を送信する前に、アカウントやリージョンレベルの制約を表示します。 Amazon MSK AI エージェントスキル – Kiro、Claude Code、Cursor などの AI コーディングアシスタントに、Amazon MSK の運用に関する専門的かつ最新のガイダンスを提供します。これは、トラブルシューティング、サイズ設定、設定、モニタリング、および外部 Kafka クラスターから MSK Express への移行をカバーします。かつては専門知識が必要だったタスクが、デベロッパーが自力で完了できるガイド付きのプロセスとなります。 Amazon OpenSearch Service の AI が支援する移行 – Migration Assistant にエージェントがガイドするエクスペリエンスが含まれるようになりました。これは、Kiro や Claude Code などのツールを利用して、セルフマネージド型の Apache Solr、Elasticsearch、または OpenSearch のデプロイを OpenSearch Serverless やマネージドクラスターに移行するのに役立ちます。また、Solr 向けに、ライブトラフィックキャプチャおよびリプレイのサポートも新たに追加されています。 Amazon GuardDuty の AI を活用した調査 (プレビュー) – 実際の脅威と無害なアクティビティを区別するのに役立つよう、ナレッジグラフや脅威インテリジェンスを使用し、直近 90 日間のコンテキストや関連アクティビティを調査して、検出結果とアカウントを自動的に分析します。各調査では、信頼度スコア、MITRE ATT&CK 分類、実用的なレコメンデーションを含む判定結果が数分で返されます。 AWS のお知らせに関する詳しいリストについては、「 AWS の最新情報 」ページをご覧ください。 その他の AWS ニュース 興味深いと思われる追加の記事やリソースをいくつかご紹介します: MySQL 向けのオープンガバナンス – Oracle は、MySQL 向けのコミュニティガバナンスモデルを発表しました。これは、Oracle 以外の組織にもプロジェクトにおける明確な役割を与えるものです。これには、新たに設置される Steering Committee に Oracle 以外の組織向けの 4 つの席を設けることや、GitHub を一般公開することが含まれます。AWS も席を有しており、この取り組みを支持する理由や、MySQL を利用するすべてのユーザーのために、既にアップストリームへの修正を提供していることについて説明しています。 AWS 認定を最新の状態に保つ新しい方法 – 対象となる AWS 認定は、あらためて受験する代わりに、AWS Skill Builder において、厳選されたトレーニングとハンズオンラボを完了することで、有効期間をさらに 1 年間延長できるようになりました。このオプションは現在、一部の Associate および Professional 認定を対象にオープンベータ版として提供されており、年内には対象がさらに拡大される予定です。 2026 年応募者向け「All Builders Welcome Grant」完全ガイド – AWS Builder Center で公開されているコミュニティガイド。キャリア初期のビルダーを対象に、この助成金の申請方法を順を追って説明しています。これは、AWS re:Invent 2026 のフルカンファレンスパス、航空券、ホテル費用をカバーします。現在応募を受け付けており、締め切りは 7 月 14 日です。 AWS のブログ記事の詳細な一覧については、 AWS ブログ ページをご確認ください。 他のビルダーと直接交流する機会をお求めですか? お近くの都市で開催される AWS Summits をチェックしたり、世界中のユーザーグループが主催する地元の AWS Community Day を探したり、 AWS Builder Center でチュートリアル、コミュニティコンテンツ、スキルアップのための方法を探索したりしてみてください。 6 月 29 日週のニュースは以上です。7 月 6 日週に再びアクセスして、新たな Weekly Roundup をぜひお読みください! – Micah 原文は こちら です。
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの三厨です。 今週も様々なアップデートが公開されています。特に、AWS Blogで紹介している AI エージェント対応のデータ基盤は、エージェントをデータに以下に紐づけるのかというイメージの湧くデモになっていますので、ぜひご一読ください。 生成 AI を活用したビジネス変革に取り組むお客様を支援する 生成 AI 実用化推進プログラム は引き続き参加企業を募集しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。 それでは、5 月 18 日週の生成 AI with AWS 界隈のニュースを見ていきましょう。 さまざまなニュース AWS 生成 AI 国内事例ブログ:  3 か月で開発スピード 3 倍を達成:キヤノン IT ソリューションズ様が実践した AI Coding Agent 導入・普及の仕組みづくり キヤノン IT ソリューションズ株式会社様(以下、キヤノン ITS 様)は、SIer としての競争力強化と顧客への付加価値提供のため、AI 駆動開発の社内普及を推進しました。生成 AI ツールの導入は進んでいたものの、現場での活用の定着と全社的な広がりが課題でした。これを解決するため、AWS と共同でロードマップを敷き、9 月のキックオフイベント「AI Agent DAY」(参加者 250 名以上)から 3 か月間にわたり、Amazon Q Developer を 57 名で業務適用検証しました。エグゼクティブスポンサーである金澤社長の支援、生成 AI ビジネス推進室による予算負担、ハンズオン・オフィスアワー・Teams コミュニティでの情報共有を組み合わせ、PoC 開発で従来 2 週間かかっていた作業を 3 日で完了するなど、開発スピード 3 倍、工数 67% 削減を達成しています。今後は本検証で得た知見を活かして社内での活用パターンを整理し、AWS と連携してさらなる活用領域の拡大に取り組まれる予定です。 AWS 生成 AI 国内事例ブログ: 富士電機ITソリューションが挑戦する働き方の大変革 〜Amazon Q Developer 活用から Kiro による新しい企業価値創出へ〜 富士電機 IT ソリューション株式会社様(以下、FSL 様)は、製造・流通・金融・建設・公共・文教など幅広い業界向けに IT ソリューションを提供する SIer です。SIer としての競争力強化と顧客への付加価値提供のため、生成 AI による開発生産性向上が重要なテーマでした。FSL 様は 2025 年 12 月から金森 重晴 執行役員の指揮のもと Amazon Q Developer Pro サブスクリプションを 20 ユーザーで展開し、「まず使ってみる」を合言葉にボトムアップ型のアプローチで現場主導の活用文化を育てた結果、現在では 50 ユーザー以上に拡大しています。本記事では、テスト結果報告書の作成や障害情報のインサイト抽出(原田氏)、ソースコードのレビュー支援や既存プログラム理解(久保田氏)、リバースエンジニアリングや見積もりツールの内製開発(前田氏)など現場発の 3 つの活用事例が紹介されています。今後は利用者のさらなる拡大と、仕様駆動開発を実現する Kiro の導入により、SDLC 全体を再設計する取り組みを進めていかれる予定です。 ブログ記事「 AWS における AI エージェント対応のデータ基盤 (1) — ツールを配る時代から、データを返す時代へ 」を公開 AI エージェントに本番データを分析させるには、認可・ビジネスデータカタログ・ドメイン知識の 3 要素を揃える必要があります。本記事ではサンプルリポジトリ  aws-samples/sample-sagemaker-agentic-analyst  を題材に、これら 3 要素が Amazon SageMaker Catalog、Amazon Bedrock AgentCore、AWS Lake Formation、Amazon S3 Access Grants の組み合わせでどう実装されているかを俯瞰し、構造化データと非構造化データを束ねた分析や Subscribe 申請を仲介するデモシナリオを紹介しています。データ分析エージェントを企業データに安全に接続したい方にぜひお読みいただきたい記事です。 ブログ記事「 AWS における AI エージェント対応のデータ基盤 (2) — SageMaker Catalog で行・列レベルのアクセス権を透過的に適用する 」を公開 上記シリーズの第 2 回です。AI エージェント経由のデータアクセスに、SageMaker Catalog で設定した行・列・オブジェクトレベルのアクセス制御をユーザー本人の権限で透過的に効かせるための実装パターンを解説しています。Cognito トークンから Tool Lambda の手元にプロジェクトロールの一時認証情報を運ぶ 5 ステップの認証情報変換フローや、Policy in AgentCore による Cedar ポリシーでのツール単位認可など、AgentCore Gateway を使った認可設計の実装の中身を詳しく追える内容になっています。 ブログ記事「 【開催報告】ガバメントクラウドワークショップ 2026 春 ~ AI で実践する開発・モダナイズ・運用 ~ 」を公開 5 月 19 日に開催された、ガバメントクラウドに携わる事業者向けワークショップの開催報告です。NTT データ様の Step Functions を中核としたフルマネージド・ジョブ基盤の事例、アクロクエストテクノロジー様の Amazon Bedrock を用いたセキュアな生成 AI 構築、NTT 西日本様の  GenU  と Amazon Bedrock AgentCore を活用した自治体向け AI エージェント、デジタル庁様による全府省庁約 18 万人向け生成 AI 利用環境「源内」の構築、AI エージェント開発・モダナイズ・運用の 4 テーマ別ワークショップなど、公共分野で生成 AI を活用するヒントが詰まった内容です。 ブログ記事「 Amazon Bedrock が、新しい高度なプロンプト最適化および移行ツールを導入 」を公開 5 月 14 日に発表された Amazon Bedrock Advanced Prompt Optimization の使い方を解説したブログです。元のプロンプトと最適化されたプロンプトを最大 5 個のモデルで同時に比較しながら最適化を進められるツールで、Lambda 関数によるカスタムスコアリング、LLM-as-a-judge ルーブリック、自然言語による方向性基準の 3 通りの評価方法をサポートしています。新しいモデルへの移行や、既存モデルでの精度改善に取り組まれている方にお勧めの記事です。 ブログ記事「 OpenSearch Agent Skills で agentic IDE に組み込み型のインテリジェンスを 」を公開 Claude、Cursor、Kiro などの agentic IDE の中で OpenSearch の専門知識をそのまま活用できる、オープンで組み合わせ可能なスキル集 OpenSearch Agent Skills の発表ブログです。Search、Logs、Solr から OpenSearch への移行という 3 つの基本スキルにより、自然言語の意図から検索アプリケーションの構築、ログ分析、移行作業を数分で実行できます。npx skills add opensearch-project/opensearch-agent-skills でインストールでき、MCP サーバーや追加コンポーネントは不要です。 ブログ記事「 AWS Security Agent のフルリポジトリコードスキャン機能のプレビュー提供開始 」を公開 AWS Security Agent に追加された、コードベース全体をコンテキスト認識型で分析するフルリポジトリコードレビュー機能の解説ブログです。アプリケーションのプロファイリング、脆弱性の検索、トリアージと重複排除、独立した検証という 4 ステージで動作し、既知のパターンと照合する従来の SAST が見逃すような、検証関数の不整合や設計レベルのギャップも検出します。検出結果は Verified / Could not verify を区別した構造化された証拠付きで提示されます。プレビュー期間中は既存の Security Agent のお客様に追加料金なしで提供されています。 ブログ記事「 Sim-to-Real と Real-to-Sim: 高性能な Physical AI を支える原動力 」を公開 現実世界で知覚・推論・行動するロボット、いわゆる Physical AI システムを支える Sim-to-Real / Real-to-Sim パイプラインを解説した記事です。シミュレーションと現実のギャップを埋めるためのドメインランダム化、現実環境をシミュレーション対応のデジタル表現に変換する Real-to-Sim、合成データ生成とフィルタリングなどを取り上げ、Vision Language Action モデル (VLA) の品質がシミュレーションデータの品質に依存することなどが説明されています。製造業・自動運転・医療・エネルギー・小売などの業界応用にも触れられています。 ブログ記事「 AI、技術的負債、そして AI を使いこなす力への道筋 」を公開 エンタープライズが直面する 3 つの共通課題(自社の技術資産の把握不足、AI 導入の停滞、AI を実践的に使いこなす力のギャップ)に対し、AWS Transform custom のモダナイゼーションエージェントを活用してコードからリアルタイムにドキュメントアーティファクトを自動生成するアプローチを提案しています。技術的負債の可視化と AI を使いこなす力の習得を同時に実現し、ポートフォリオ全アプリケーションへの展開を OKR として組織に定着させる進め方を、元 CTO の視点から実践的に解説した記事です。 サービスアップデート Amazon Bedrock がリクエストレベルの使用量属性のサポートを拡大 これまで Converse / ConverseStream API でサポートされていたリクエストレベルのメタデータ付与が、InvokeModel および InvokeModelWithResponseStream API でも利用できるようになりました。チーム、アプリケーション、環境、実験などの単位でモデル推論の使用量を個別のリクエストレベルでタグ付けし、Bedrock のモデル呼び出しログで分析できます。社内の利用状況を細かく可視化してコストを最適化したり、内部関係者へ利用量を報告したりするのが容易になります。Amazon Bedrock が利用可能な全ての AWS リージョンで利用できます。 Amazon SageMaker AI が推論エンドポイントで OpenAI 互換 API をサポート Amazon SageMaker Inference が OpenAI 互換 API をサポートするようになりました。OpenAI SDK、LangChain、Strands Agents などの既存ツールから、エンドポイント URL を変えるだけで SageMaker エンドポイントに接続できます。カスタム連携コードや SDK ラッパーの書き直しは不要で、独自の GPU インスタンス選択、VPC 内でのデータ保持、任意のオープンソース・ファインチューニング済みモデルの実行といった SageMaker のメリットをそのまま享受できます。東京、ソウル、シンガポール、シドニーなど 14 のリージョンで利用可能です。 AWS Transform に新しいエージェンティック移行アセスメント機能が追加 AWS Transform で、What-if シナリオ、カスタマイズ可能な前提条件、柔軟なファイル形式サポート、複数の TCO(総所有コスト)アセスメント機能を含む高度な移行アセスメント機能が利用できるようになりました。RVTools のエクスポート、CMDB データ、AWS Transform 検出ツール、サードパーティのディスカバリーツールなど、手元にあるあらゆるデータからアセスメントを開始できます。リージョン、リソース使用率、サービスマッピングをカスタマイズした What-if シナリオを作成して比較し、EC2、FSx、S3、SQL Server on EC2、仮想デスクトップのコストモデリングや、人材生産性・運用レジリエンス・ビジネスアジリティ・サステナビリティといった Cloud Value Framework の追加要素も含めて評価できます。 AWS Security Agent がペネトレーションテスト検出結果の検証スクリプトを生成 AWS Security Agent で、ペネトレーションテストで発見された各脆弱性に対して、その場で実行可能な検証スクリプトが自動生成されるようになりました。これまでは検出結果の詳細にある再現手順を手作業でなぞる必要がありましたが、今後はセキュリティチームがスクリプトをダウンロードし、環境変数を設定して対象システムに対して実行するだけで脆弱性を独立して再現・検証できます。スクリプトにはセットアップ手順、ドキュメント化された環境変数、機微な値のリダクションが含まれ、トリアージの効率化と修復の加速につながります。AWS Security Agent がサポートされている全リージョンで利用できます。 今週は以上です。それでは、また来週お会いしましょう! 著者について 三厨 航  (Wataru MIKURIYA) AWS Japan のソリューションアーキテクト (SA) として、ヘルスケア・ハイテク製造業のお客様のクラウド活用を技術的な側面・ビジネス的な側面の双方から支援しています。クラウドガバナンスや IaC 分野に興味があり、最近はそれらの分野の生成 AI 応用にも興味があります。最近の趣味はカメラです。 週刊 AWS の新しいサムネイルを撮影したので、是非ご覧ください。
背景・課題 料金・ポイント計算処理の現状整理と課題、改善策 前提)宿泊システムでの料金とポイント計算 1. 料金・ポイント計算をどんな業務で使っているか 2. 料金・ポイント計算各業務の特徴と違い 3. 本来あるべき料金・ポイント計算ロジックの姿と、現状のギャップは何か(課題) 4. 本来あるべき姿に向けて、現状からどう改善していくか 現状と今後の展望 まとめ おわりに 宿泊プロダクト開発部の田中( id:kentana20 )です。 このエントリーは 一休.com Advent Calendar 2025 の11日目の記事です。 今回は、一休.com宿泊で進めている 「ホテル/旅館の宿泊料金・ポイントを計算する処理が複数のシステムに分散している状態を改善している」 という取り組みについてご紹介します。 背景・課題 一休.com 宿泊には、いくつか重要な業務が存在しますが、その1つに「宿泊料金・ポイントの計算処理」があります。 各ホテル・旅館が設定した料金 サイトを閲覧しているユーザー(会員)の状態 ユーザーが指定している検索条件(日付、人数など) 期間限定で実施しているポイントX倍、のようなプロモーション などの情報に基づいて、宿泊料金を算出したり、予約で得られるポイント数を計算する処理です。 この料金・ポイント計算処理は、以下のような背景・課題がありました。 歴史的経緯から、料金・ポイント計算ロジックが複数のシステムに分散して存在している (複数システムに分散しているため)ロジックの変更を行う際に、複数のシステムに対して同じ変更を繰り返し実施する必要がある 「今年の冬は、こういうポイントアップのプロモーションを実施したい」というビジネスのニーズに対して、必要以上に対応コストがかかってしまう 昨今、ECをはじめとするWebサービスにおいてポイントやクーポンといった販促・インセンティブ機能はビジネス上も重要な要素となっており、一休.com 宿泊においても例外ではありません。 これを踏まえて、各システムで実施している料金・ポイント計算処理を整理し、本来あるべき姿を検討して改善を進めることにしました。 料金・ポイント計算処理の現状整理と課題、改善策 本来あるべき形を検討するにあたり、まずは現状の料金・ポイント計算処理がどうなっているかを整理するところから始めました。 整理については 料金・ポイント計算をどこで、どんな業務で使っているか それぞれの業務で、料金・ポイント計算にどんな特徴・違いがあるか 本来あるべき料金・ポイント計算ロジックの姿と、現状のギャップは何か(課題) 本来あるべき姿に向けて、現状からどう改善していくか という4ステップで考えて進めました。 前提)宿泊システムでの料金とポイント計算 ホテル、旅館の宿泊料金は以下のように決まっています。 ホテル・旅館 部屋タイプ 宿泊プラン 宿泊日 この4つの要素の組み合わせごとに料金が設定されています。 ホテル・旅館 部屋タイプ プラン 宿泊日 料金 補足 ホテルA スタンダードツイン 朝食付きプラン 2025/12/11 25,000 ホテルA スタンダードツイン 朝食付きプラン 2025/12/12 30,000 ホテルA スタンダードツイン 朝食付きプラン 2025/12/13 40,000 同じ内容でも日付ごとに料金が異なる(土曜は高い) ホテルA スタンダードツイン 朝食付きプラン 2025/12/14 25,000 ホテルA スタンダードツイン 朝食付きプラン 2025/12/15 20,000 ホテルA デラックスダブル 素泊まりプラン 2025/12/11 - 料金が設定されていない日もある ホテルA デラックスダブル 素泊まりプラン 2025/12/13 60,000 こんなイメージです。 また、ポイント計算は以下のような要素が絡んできます。 ユーザーの会員ランク(会員ランクによってポイント付与率が変わる) ポイントアップキャンペーン(期間限定でポイント付与率が変わる) クーポン利用(クーポン利用時の割引額を考慮する必要がある) 一休.com宿泊では「予約で付与されるポイントを、その場で使える(ポイント即時割引)」という機能があるため、ユーザーには 元の宿泊料金(値引き前) 即時割引のポイント数(ポイント付与率) 実際に支払う料金(値引き後) の3つをわかりやすく表示する必要があります。 ユーザーに表示する料金の例 1. 料金・ポイント計算をどんな業務で使っているか 初手として、各システムが料金・ポイント計算処理をどこで、どんな業務で使っているかを整理しました。 (a) 検索を高速に行うためのデータ作成・更新業務 後続の検索業務に必要なホテル・旅館の料金を確定するために必要な情報を非正規化して作成・更新する *1 (b) 検索業務 ユーザーが指定する条件に合わせて予約可能なホテル、旅館や宿泊プランを抽出して画面に表示する (c) 社内でのマーケティング用途向けのデータ作成・更新業務 社内でのデータ分析業務に必要な宿泊プランの料金情報を作成・更新する ユーザーに送る販促メールなどに掲載する宿泊プランの料金を計算する (d) 予約業務 最終的にユーザーが選択した宿泊プランのリアルタイムな料金を計算し、予約を確定する (e) ポイント、クーポンなどの割引計算業務 検索、予約どちらでも、指定条件に対して適用できるポイント、クーポンを抽出・計算する などです。 2. 料金・ポイント計算各業務の特徴と違い 1の整理を踏まえて、各業務での料金・ポイント計算にどんな特徴があるかを見ていきました。 結果として以下のような違い(特徴)があることがわかりました。 情報の鮮度に関する違い ある程度の精度・鮮度で料金を計算できればよい業務(検索) リアルタイムに正確な料金を計算する必要がある業務(予約) 扱うデータ量の違い 大量の宿泊プランのデータを一括で処理する業務(検索用データ作成・更新、マーケティング用途向けデータ作成・更新) 指定の条件にあった宿泊プランをリアルタイムに処理する業務(予約) 必要な情報の違い 検索では指定条件でトータルのポイント付与率、ポイント数がわかればよい 予約ではプロモーション単位でポイント付与率、ポイント数がわかる必要がある これを抽象的に捉えると バッチ処理として大量のデータを一括で処理する業務 リアルタイムに個別のデータを処理する業務 の2つに大別できることがわかりました。 また、各業務を整理する中で「料金」と呼んでいるものが複数存在していて、呼び名が統一できていないこともわかりました。 宿泊料金(ホテル・旅館が設定した基本料金) ポイント値引き後の料金 クーポン・ポイント値引きなど、すべての割引を適用した後の最終的な支払料金 などです。これについては、料金の種類を整理してどこでどの料金を使う必要があるのかをまとめました。 3. 本来あるべき料金・ポイント計算ロジックの姿と、現状のギャップは何か(課題) 次のステップとして、それまでの整理をもとに、現状の課題を洗い出して本来あるべき姿を検討しながら、取り組む課題を明確にしていきました。 課題: 宿泊サービスの中で、料金・ポイント計算ロジックが複数のシステムに分散して存在している 長くサービスを運用しているため、新旧それぞれのシステムで料金・ポイント計算ロジックが実装されている状態になっている システム移行の過程では避けられない側面もあります 一方で、新しいシステムの中でもロジックは共有しきれておらず、用途によって分けたシステムごとにロジックが分散している状態になっている 検索用のインデックスデータとマーケティング用データの作成・更新処理がサブシステムに分かれており、ロジックが共有できていない 等 これに対して、本来あるべき姿は、料金・ポイント計算ロジックは1箇所に集約し、各システムから共通で利用できる形にすることと考えて、ロジックの集約に向けた取り組みを行うことにしました。 4. 本来あるべき姿に向けて、現状からどう改善していくか 課題を踏まえて、本来あるべき姿に向けてどう改善していくかを検討しました。 改善のステップとして、以下を考えて進めています。 新システム内でのロジック集約・共通化 ステップ1: バッチ処理として大量のデータを一括で処理する業務内でロジックを集約・共通化 ステップ2: リアルタイムに個別のデータを処理する業務内も含めてロジックを集約・共通化 システム全体でのロジック集約・共通化 ステップ3(案): 既存システムから新システムのロジックを呼び出し、システム全体でロジックを集約・共通化 現状と今後の展望 現在は、ステップ1として「バッチ処理として大量のデータを一括で処理する業務内でロジックを集約・共通化」を進めており、先に挙げた業務のうち (a) 検索を高速に行うためのデータ作成・更新業務 後続の検索業務に必要なホテル・旅館の料金を確定するために必要な情報を非正規化して作成・更新する (c) 社内でのマーケティング用途向けのデータ作成・更新業務 社内でのデータ分析業務に必要な宿泊プランの料金情報を作成・更新する ユーザーに送る販促メールなどに掲載する宿泊プランの料金を計算する の2つの業務を扱うバッチ処理に対して、1つの料金・ポイント計算ロジックを使う形に改善を進めています。今月ようやくプロトタイプが動くようになり、来年1月頃のリリースを目指して進行中です。 リリース後は引き続き、ステップ2を進めていく予定です。 まとめ 今回は、一休.com宿泊で進めている「宿泊料金・ポイント計算処理の改善」という取り組みについて紹介しました。個人的な所感として、既存システムの現状・課題を整理したことで まだその業務を十分に知らないメンバーが理解するために役立った ほかのサービスで同様の課題を考える際に参考になった といった出来事があり、宿泊システムの改善を考える以外の面でもプラスの効果があったと感じています。 おわりに 一休では、事業の成果をともに目指しつつ、システムの改善も進めていく仲間を募集しています。 www.ikyu.co.jp まずはカジュアル面談からお気軽にご応募ください! https://hrmos.co/pages/ikyu/jobs/1745000651779629061 hrmos.co 明日は @rotomx の「一休の情シス / コーポレートIT 2025」です。お楽しみに! *1 : 一休宿泊では、ユーザーが指定した条件で検索結果を素早く表示する必要があるため、Solr(検索エンジン)に必要な情報をインデックスしています

動画

該当するコンテンツが見つかりませんでした

書籍

該当するコンテンツが見つかりませんでした