株式会社一休 の技術ブログ

なぜ我々は GitHub Copilot Enterprise の導入を見送ったのか

CTO 室の恩田です。 今回は GitHub Copilot Enterprise を評価してみて、現時点ではまだ採用しないことを決めた、というお話をご紹介したいと思います。 きっかけ とあるエンジニアが Slack で自身の times チャネルに時雨堂さんの GitHub Copilot Enterprise のススメ という記事を投稿したことが発端でした。特に感想はなく URL に 👀 だけが添えられていたので、後で見るぐらいのメモ

データベースの在庫の持ち方をビットで管理してる話

こんにちは、 一休.comスパ (以下、「スパ」)の開発を担当しているshibataiと申します🙏 今回はスパのデータベースの在庫の持ち方で試行錯誤した話をさせていただきます。 背景 2024-03-29追記: 一休.comスパにおける在庫の特徴について 一休.comスパが扱う「在庫」は、「ある日付の特定の時間に対する空き枠」です。以降の説明では、スパ施設ごと、日付ごと、また時間ごと

開発プロセスをインクリメンタルに改善する

一休.comレストランのエンジニアの kymmt です。 2023年度の下半期、一休.comレストランの開発チームでは開発プロセス改善に取り組みました。改善は小さい単位で徐々に進め、バックログの作りかたやカンバンの運用方法を改善することで、フロー効率の向上、開発ペースの把握、チーム内外からの進捗の見える化ができるようになりました。 この記事では、このようなイ

一休レストランのふつうのRustバックエンド開発

この記事は 一休.com Advent Calendar 2023 25日目の記事です。 一休レストランでは、よりスムーズな予約体験の提供を目的とするシステムのリニューアルを進めています。その一環として、2023年10月から、レストラン個別ページの表示から予約までのスマートフォンビューにおいて、バックエンドのサーバをRustで書かれたものに置き換えました。 一休レストランの Rust バックエ

開発ディレクターの進化と挑戦

この記事は 一休.com Advent Calendar 2023 24日目の記事です。 宿泊プロダクト開発で開発ディレクターをしています、橋本と申します。 ついにクリスマスイブ。残すところこの記事を含めて2つとなりました。 本日の記事では開発ディレクター1年目の奮闘劇を皆さんに紹介したいと思います。 同じディレクターの方はもちろん、何か新しいことに挑戦している皆さんに届くと嬉

一休レストランの XState 導入記

このエントリーは 一休.comのカレンダー | Advent Calendar 2023 - Qiita の22日目の記事です。 レストランプロダクトUI開発チームの鍛治です。 一休レストランのフロントエンドを担当しています。 一休レストランでは Next.js App Router Remix を採用しています。 user-first.ikyu.co.jp 昨年の終わり頃から始まった一休レストランのリニューアルですが、フロン

Cloud Runで開発用環境を沢山作る

概要 この記事は 一休.com Advent Calendar 2023 16日目の記事です。 RESZAIKO開発チームの松村です。 一休では各サービス毎に、開発中のサービスの動作を社内で確認できる環境があります。 それぞれmain(master)ブランチと自動的に同期している環境と、特定のブランチを指定して利用できる環境の2種類があります。 今回、RESZAIKOの新規サービス(予約画面)に対してブランチを指定し

一休レストランで Next.js App Router から Remix に乗り換えた話

このエントリーは 一休.com Advent Calendar 2023 の15日目の記事になります。 CTO 室の恩田です。 現在は 一休レストラン のフロントエンドのリアーキテクトを手がけています。 今日はその中で Next.js App Router から Remix に乗り換えた話をご紹介したいと思います *1 。 背景 6日目 の記事で香西から紹介させていただきましたが、2023年10月に 一休レストラン のスマートフォン用レ

宿泊管理システムのフロントエンド設計と改善の変遷

宿泊の管理システムについて 新しい管理システムについて 開発初期のフロントエンド設計 コンポーネントは4レイヤー方式を採用 UIのコンポーネントライブラリを採用 これ以上の設計、方針は決めなかった 初期ローンチ後の課題 改善した内容 1. コンポーネント設計の見直し ディレクトリ構成の変更 大きくなったコンポーネントの分割 Fragment Colocationを導入してコンポ

ADR を1年間書いてみた感想

宿泊開発チームでエンジニアをしている @kosuke1012 です。チームで ADR を書き始めて1年くらい経ったので、その感想を書いてみたいと思います。 この記事は 一休.comのカレンダー | Advent Calendar 2023 - Qiita の13日目の記事です。 ADRとは アーキテクチャ・ディシジョン・レコードの略で、アーキテクチャに関する意思決定を軽量なテキストドキュメ

請求書発行のためにEmbulkを使って爆速でデータを集約した話

こんにちは。宿泊開発チームの菊地です! このエントリは 一休.com Advent Calendar 2023 12日目の記事です。昨日は id:rotom による Slack Enterprise Grid における情報バリアの設計 でした。その他の素敵なエントリも以下のリンクからご覧ください。 qiita.com 私はEmbulkを使って、各プロダクトの請求データを集約する機能を担当しました。今回は、Embulkの紹介とふりかえりをしていき

Slack Enterprise Grid における情報バリアの設計

はじめに Enterprise Grid 移行と課題 情報バリアとは 情報バリアの設計 IDPグループの作成 情報バリアの有効化 情報バリアの設定 実現 終わりに CM のお時間です はじめに 社内情報システム部 兼 CISO室 コーポレートエンジニア id:rotom です。一休のコーポレートIT・セキュリティ領域はだいたい全部見てます。 このエントリは 一休.com Advent Calendar 2023 11日目の記事です。昨日は

TypeScriptでどこまで「関数型プログラミング」するか ─ 「手続き Haskell」から考察する

この記事は 一休.comのカレンダー | Advent Calendar 2023 - Qiita 10日目の記事です。 昨今は Web アプリケーション開発の世界でも、関数型プログラミングのエッセンスを取り入れるような機会が増えてきました。 とはいえ、一つのアプリケーションを 1 から 10 までがっちり関数型プログラミングで構成するというわけではなく、そのように書くこともあればそうでない従来からの

Solr クエリを速度改善したら Solr 全体のパフォーマンスが向上した

この記事は 一休.com Advent Calendar 2023 6日目の記事です。 一休レストランの開発チームでエンジニアをしている香西です。 今回は Solr クエリの速度改善についてお話します。 背景 2023年10月、一休レストランのスマートフォン用 レストラン詳細ページをリニューアルしました! UI/UX の見直しとともに、使用技術も一新しました。 バックエンド言語:Python から Rustへ フロン

GitHub Projects を利用したタスク管理

宿泊開発チームでエンジニアをしている @itinao です。 昨年の10月に入社しました。 今回は GitHub Projects を利用したタスク管理について記載します。 なんとなーく GitHub Projects 使うと、KANBANにしてみたり リストにして使ってみたり で終わってしまいます。 もっと色々できるんだよってことが伝えられればと思います。 背景 どんな機能があるか Custom Fields Views Group by Slice by