株式会社スクウェア・エニックス
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株式会社スクウェア・エニックス の技術ブログ

aptのデバッグオプションの話

はじめに 今日もせっせとlinuxマシンを情報シス業務で日夜触りまくっているネバー・フレンズ・Tです。 今回はみんな大好きUbuntu/Debian系のaptコマンドのデバッグの仕方についてちょこっと書いてみます。 実はaptはデバッグしやすい apt-get source aptして取ってこれるaptのC++のソースコードを眺めていると、ソースコードの要所要所でデバッグ用の仕掛けが入っていることに気

忙しい人のための Open Telemetry スターター

オブザーバビリティー? “observability” という言葉をよく聞くようになりました。以前よりは、ですが。長くて、カタカナで書いても正しく書けたか自信がないです。上に書いたのも、変換をミスったりして二度ほど書き直しました。そもそも手元の IME で変換できていないような気がしています。Internationalization を i18n と書くように、o11y という表現もあるようです

UEFI対応BIOSとSecureBootの訓練をしてみる話

はじめに 昨今UEFI対応BIOS+SecureBootネタに執心のネバー・フレンズ・Tです。 Linuxを相手にしたUEFI対応BIOS+SecureBoot仕様の操作の練習(試行錯誤)を安全にやりたい方向けに手元の仮想環境(kvm)で実際にUEFI対応BIOSを動かし、SecureBootを有効にしてDebianを対象にブートの設定だけ手組してみることを語ってみます。 こちらに慣れておけば、以降はお好きにUEFIの実験ができるように

Windows で Docker Desktop を使わない Docker 環境を構築する (WSL2)

ホシイです。こんにちは。 あまりこういうことばかりを書いていると怒られそうですが、やっぱり有料ライセンスが必要なソフトウェアって使い始めるのに敷居を感じてしまいます。でも、本格的にチームに導入する前に container での開発をしばらく検証したいとか、年に数回しか使わないからライセンス費用を抑えたいという場合もあるかと思います。 以前に、Docker pus

SecureBootにてkernel lockdownを外す話

はじめに Linuxを今時のPCに入れて使ってるのにUEFI+SecureBoot経由じゃないのは小学生までと思うネバー・フレンズ・Tです。今回は早速SecureBootを使うようになって困った件と回避策について語ってみます。 SecureBootではdyndbg機能が動かない!? なにかのデバイスをLinuxマシンに追加しようとして、うまく動かなくて大ハマリした経験はLinux使いの人だと誰しもあると思います。弊

GCP Logs-based Metrics を活用して API call dashboard をつくる

log を活用してシステムの可視化を進める 今回は Observability に関連する記事です。Observability といえば、以前にも custom metrics や trace を送信する方法を調査しました。 今回は「アプリケーションに手を入れるのはしんどいのだが、log にはすでにある程度の情報を吐いているので、それを活用してシステムの可視化ができないだろうか」というシナリオを想定してできること

Windows10+WSL2+dockerにてseccompで、はまる

はじめに ネバ―・フレンズ・Tです。Windows10+WSL2を使っていてGUIを無性に使いたくなるときってありません? 今回はWindows10+WSL2+ubuntu 20.04+VNC+docker(moby版)でdebian unstableのGUI環境を動かしてはまったことを書きます。 なお、未確認ですが、現在最新のubuntu 22.04では本ブログで語る問題は全部治っているハズ…なのでそこはご了承ください。dockerdまわりではまったらこうやっ

最速で Visual Studio Code devcontainer を体験する

前置き ホシイです。web backend のようなシステムの開発には、container は必要不可欠な技術になるまでに存在感を増しています。container というとパッとつくってすぐに壊すというイメージがありますが、試行錯誤をサイクルさせる開発環境としての使い勝手はどうでしょうか。 Visual Studio Code (以下 VS Code) の devcontainer は、開発環境を宣言的に整え・共有し、便利に利用でき

D-Busと少し仲良くなろう

はじめまして、スクウェア・エニックスのBと申します。 Linux上で良く分からない内に使用している方が多いであろう機能として、D-Busがあります。 D-Busは、プロセス間通信を実現する方法としてメッセージバスを提供してくれます。 名前からデスクトップ用途でしか使用することがないと思われる方もいるかもしれませんが、サーバ用途でも様々な箇所で使用されていま

Windows10+WSL2で無理矢理auditdを動かした話

はじめに こんにちは。ネバ―・フレンズ・Tデス! WSL2便利ですね!Windows10を利用しなければならない環境で、なんとかしてLinuxの環境を手元に置きたいという願いは人類不変の願いです。 今回はWSL2でauditdが動いてくれなかったので、無理矢理auditdを動かしてみた件を書きます。 WSL2でaudit.logを取りたいっ WSL2のubuntu 20.04で、libseccomp2を活用したプログラムを検証していまし

python3.6+gcc-11 でコンパイルが失敗する件

はじめに ネバ―・フレンズ・Tです。こんにちわ。 大人の事情により、新しいLinux環境でどうしても古いpythonを動かしたいという件ってありませんか? 私は普通にあります。ここでは、最新の環境(debian unstable)にて、python3.6を動かそうとしておおはまりした件をお話しようとおもいます。 python3.6がSegmentaion fault pythonのいろいろなバージョンが欲しいときいろいろなpythonの

git commit する前に、確認をしよう。自動で!

ホシイです。本日は git の小ネタをひとつ。 git commit されているものがいつもそのまま動くとは限らない 便利 script を git clone して、そのまま実行!したら、しょうもないエラーに … といったことは残念ながら、めずらしいことではありません。 commit されているものがいつもただしいなんて、いつから錯覚していた…? なんて、よくあることです。レビュアーを責
Git

linuxで簡単にVPNを作る話

はじめに 今日もクラウドサービスにサーバ作っているネバー・フレンズ・Tです。 VPN利用がいろいろなところでカジュアルに叫ばれている中、VPNってどう動くんだろう?と思ったことはないでしょうか?自分もVPNがどう動くのかを、むつかしいことは抜きにもっと手軽に知りたい!と思ってました。 今回はLinuxのtapデバイスを操って、AWS Client VPNやその他のVPNのソフトウェ

WSLのDNS設定をカスタムしたい(202203現在)

はじめに Windows Subsystem for Linux (WSL) はWindows環境で気軽にLinux環境を実現でき、便利なものです。 Linuxのコマンドを気軽に実行できたり、Hyper-V同様にDocker Desktop for Windowsのバックエンドに指定できたりと便利な一方、WSLを使っているからこそ直面する問題もあります。 本稿では、私が直面した問題についてまとめました。 ※ WSLは厳密にはWSL2とWSL1の2世代ありますが、ここで

Cloud Monitoring で custom metrics を活用する

Cloud Monitoring で Custom Metrics? GCP を使っていると、使っているリソースによって、たとえば GCE instance であれば CPU 使用率などの metrics が追加の設定無しで利用可能になっており、すぐに dashboard をつくって値を見ることができ、非常に便利です。 これら標準で用意されている metrics と同様に、ユーザー定義の metrics もある程度の手間で利用でき、用途によっては非常に便利