NTTデータ の技術ブログ

無線をとことん使ってみた(プライベートLTE編)

はじめに 世の中には5Gなどのモバイル規格やTV放送、ETCなど電波を用いて無線で様々な情報を伝送する規格が存在します。前回記事では利用者が無線局免許を取得する必要なく電波発射が可能な無線規格であるWi-Fiを使ってみた結果をご紹介しています。ただし、Wi-Fiは無線局免許が無い利用を前提で策定された無線規格のため、その利用条件には制約が多く存在します。

非機能要求グレードの歩き方 Vol.13 バッチ編-B性能・拡張性

はじめに - Vol.13 本記事では、IPA[1] が公開する 非機能要求グレード[2] の 「B. 性能・拡張性」に含まれるバッチ処理関連の小項目を対象に、 金融 IT 基盤に 30 年以上携わって得た知見をもとに “やらかしがちな” 技術課題と対策を解説します。 筆者は非機能要求グレード初版の執筆に関わった経験があり、行間を含め解説します。 シリーズ全体の構成は 👉 非機能要求

これからのAI活用はどうなる?AOAI Dev Day 2025で体感したAzure OpenAIの最前線

Azure OpenAI Service Dev Day 2025とは? Azure OpenAI Serviceを活用するビジネスパーソンやエンジニアのためのコミュニティイベントです。昨年度も開催されており、今年度はさらに規模を拡大しての開催となりました。Azure AI、エージェント、AI駆動開発、責任あるAI、エージェントブームの現実、予想されるフェーズなど、AIを利用した開発に関連する最先端の情報が盛りだくさんの

Amazon Pinpointからのメール配信基盤移行 Vol.1 データ移行における安全なバックアップ

はじめに はじめまして。2024年度にNTTデータへ新卒入社し、現在2年目となる瀧川と申します。 本シリーズでは、Amazon PinpointのEメール機能からAmazon Connectへの移行について、私自身が業務で直面した課題やその解決方法を実体験に基づいてご紹介します。 早速ですが、Amazon Pinpointを用いたメール配信基盤を導入して間もない頃、Amazon Web Services(AWS)から2026年10月30日をもっ

【R7年度春・情報処理安全確保支援士・合格体験記】新卒エンジニアの勉強法と戦略

はじめに 25卒でNTTデータに入社し、セキュリティ&ネットワーク事業部サイバーセキュリティ統括部に配属となった佐藤です。 情報処理安全確保支援士令和7年度春期に合格できたため、勉強法や戦略を含めて共有できたらと思います。本記事は、これから情報処理安全確保支援士試験を受験しようと考えている方、特に学生や若手社員など、実務経験があまりない方に

AIにどこまで任せられる? "どうせ無理"と諦めていたアプリ開発を実現した、生成AI活用のコツ

はじめに こんにちは。NTTデータの奥村です。 最近、Amazon KiroをはじめとしたAIエージェントを用いたアプリケーション開発手法に注目が集まっています。 実は以前からなんとなくこんなアプリケーションがあるといいなというアイデアを思いつくことはあったのですが、実装するととんでもなく時間かかるからな……としり込みしていることが多くありました。 ただもし

Snowflake Cortex Agents、ここまで分かった!次はどこまで挑める?

はじめに 最近、Techイベントやブログで「AIエージェント」という言葉を耳にする機会が増えています。 Snowflakeもこの流れに乗り、Cortex Agents(現在プレビュー機能) をリリースしています。 今回は、このCortex Agentsが現時点でどこまで賢く動けるのか、いくつかの質問シナリオを通じて検証してみたいと思います。 ※本記事の内容は2025年8月4日時点のプレビュー版に基づ

DynamoDBのポイントインタイムリカバリ(PITR)の落とし穴

はじめに あるシステム開発の中で、Amazon DynamoDBのバックアップ・リストア方式の1つであるポイントインタイムリカバリ(PITR)について検討していたのですが、検討当初に想定していなかった制約に直面しました。本記事では、まずPITRの概要を簡潔に説明し、その後、制約と注意点について重点的に解説します。 なお、DynamoDBにおけるPITRとそれ以外のバックアップ・リス

JC-STAR 適合レベル★1(レベル1)ってどんなもの?

はじめに 本記事では、2025年7月時点で運用が開始されているJC-STAR (Japan Cyber-Security Technical Assessment Requirements) 適合レベル★1(レベル1)について、IPAが公開している 【2024年12月版】セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度(JC-STAR)★1(レベル1)適合基準・評価手法(1.1版) をもとに概要をまとめました。 なお、JC-STAR自体の概要は以下の記事でまとめていますので

非機能要求グレードの歩き方 Vol.12 バッチ編-A1継続性

はじめに - Vol.12 本記事では、IPA[1] が公開する 非機能要求グレード[2] の「A.1 継続性」を対象に、バッチ処理について、 金融 IT 基盤に 30 年以上携わって得た知見をもとに “やらかしがちな” 技術課題と対策を解説します。 筆者は非機能要求グレード初版の執筆に関わった経験があり、行間を含め解説します。 シリーズ全体の構成は 👉 非機能要求グレードの歩き方 Inde

RFC 3552に学ぶセキュリティ設計のMUST

はじめに RFCを読んでいると、どのRFCにも "Security Considerations" という章があることに気付きます。これは、RFC文書の体裁を規定するRFC[1]でこの章が必須とされているからです。 この "Security Considerations" の記載に関するベストプラクティスがRFC 3552です。RFC著者のセキュリティ設計方針を知るために、本記事ではRFC 3552の第5章を中心に "Security Considerations" をどう書くべきかを

非機能要求グレードの歩き方 Vol.11 C5サポート体制 C6その他の運用管理方針

はじめに - Vol.11 本記事では、IPA[1] が公開する 非機能要求グレード[2] の 「C.5 サポート体制」と「C.6 その他の運用管理方針」を対象に、 金融 IT 基盤に 30 年以上携わって得た知見をもとに “やらかしがちな” 技術課題と対策を解説します。 筆者は非機能要求グレード初版の執筆に関わった経験があり、行間を含め解説します。 シリーズ全体の構成は 👉 非機能要求グレ

VMwareからKVMに移行する人のための機能比較 Vol.2 CPU編

背景と目的 商用サービス向けに VMwareを利用しているユーザーがKVMへの移行を検討する際、特にミッションクリティカルなシステムであればあるほど、「VMwareからKVMに移行する際のリスクは何か?」という点が大きな関心事となります。  リスクを特定するための方法として、Fit & Gap 分析を行うのが有効です。具体的には、以下の手順を想定します。  ①自システム

Excelの新関数とスピルを使いこなす - "第1正規化する関数"の作成

はじめに Office 2024でExcelに新しいテキスト関数と配列関数が追加されてから、間もなく1年になります。 Office 2024 および Office LTSC 2024 の新機能 - Microsoft サポート 私自身、日々の業務では何だかんだExcelをこねくり回す機会が多いのですが、追加された新関数で出来るようになった処理が増えた実感があります。 そこで今回は、これまで試してきたアイデアの備忘録的に、Ex
AWS, R

【2025年運用開始】IoTセキュリティ適合制度「JC-STAR」とは?

はじめに IoT製品を使い、日々の暮らしやビジネスがより便利に効率的になる一方で、こうしたIoT製品はサイバー攻撃にも悪用された事例が散見されます。その理由として、IoT製品はインターネットに接続されている一方で、セキュリティ設定が初期状態のまま使われていたり、アップデートがされないなど、PCやスマホなど他のデバイスと比べ、セキュリティ対策が不十