NTTデータ の技術ブログ

非機能要求グレードの歩き方 Vol.21 Fシステム環境・エコロジー

はじめに - Vol.21 本記事では、IPA[1] が公開する 非機能要求グレード[2] の「F システム環境・エコロジー」を対象に、金融 IT 基盤に 30 年以上携わって得た知見をもとに “やらかしがちな” 技術課題と対策を解説します。 筆者は非機能要求グレード初版の執筆に関わった経験があり、行間を含めて解説します。 シリーズ全体の構成は 👉 非機能要求グレードの歩き方 Index

プラットフォームエンジニアリングとは

はじめに はじめまして。NTT DATAの金融分野で基盤なんでも屋さんをやってる杉野です。 突然ですが皆さん「プラットフォームエンジニアリング」という言葉を耳にしたことはありますか? 私も少し前に耳にしたばかりですが、調べて見たところ考え方や思想は共感する点も多く 調べてみた内容を共有し、最終的には実際の開発現場での実践結果まで皆さんに共有できた

C/C++の世界に閉じこもっていたオジサンがPythonに触れてみる  ~基礎編~ 第4/10回

はじめに こんにちは、NTTデータに勤務する一人のオジサンです。 これまでC/C++言語を使って、がっつりとポインタやら参照やらに向き合いながら、プログラムを書いてきました。構造体と仲良くなり、クラスに振り回され、newとdeleteに責任を持つ。そんな人生でした。 しかし時代は変わり、AIだ、データサイエンスだ、機械学習だと騒がれる中、「とりあえずPythonに触れ

Androidの開発者を確認するAndroid Developer Verification

はじめに 皆さん、スマートフォンは何をお使いでしょうか?新端末が発売されたばかりのiPhone?それともAndroid? Androidをお使いの方の中には、Google Play以外からのアプリをインストール(サイドローディング)して楽しんだりされてる方もいらっしゃるかもしれません。もしかすると、自分で作ったアプリを入れている方も? そんな自由度が魅力であるAndroidですが、ストア

アジャイル開発にPM(プロジェクトマネージャー)は必要か?

はじめに ウォーターフォールのPM視点からアジャイルSMへ挑戦し失敗した筆者は、「マインドセットの変革が不可欠」と気づいた。 今回、さらに「AI・クラウド・ビジネスアジリティ」などの2025年以降のトレンドを踏まえ、PM/スクラムマスターが進化すべき価値観を強化しました。 失敗談 アジャイル開発はやり方を変える必要がある、と聞いたことはありませんか。 我

非機能要求グレードの歩き方 Vol.20 EセキュリティとNIST CSF 2.0の関係

はじめに - Vol.20 Eセキュリティ-NIST CSF 2.0:「🧩対応関係表」 本記事では、Vol.19 Eセキュリティ で紹介した内容に基づき、 「NIST CSF 2.0 のカテゴリー」と「非機能要求グレード(E セキュリティ)の小項目」の 対応関係表を整理しています。 非機能要求グレードの活用シートを作成するときや、 セキュリティ要件を整理・記述する際の観点整理や漏れチェックに活用いただ

非機能要求グレードの歩き方 Vol.19 Eセキュリティ

はじめに - Vol.19 本記事では、IPA[1] が公開する 非機能要求グレード[2] の「E セキュリティ」を対象に、 金融 IT 基盤に 30 年以上携わって得た知見をもとに “やらかしがちな” 技術課題と対策を解説します。 なお、分量が多くなったので、本記事で紹介する「対応関係表」の例を別記事「Vol.20 EセキュリティとNIST CSF 2.0の関係」に分けています。本記事とあわせて参照くだ

Kubernetes 1.33でStableになったサイドカーコンテナとは?

この記事を執筆している2025年9月7日現在、Amazon Elastic Kubernetes Service(EKS)では、Kubernetes 1.33がサポートされる最新の利用可能バージョンです。 Kubernetes 1.33ではサイドカーパターンを実現するための、サイドカーコンテナという機能がStableに昇格しました。 しかし、サイドカーパターン自体は特に目新しいものではありません。サイドカーパターンは分散システムにおけるデ

MCPとSnowflakeで始めるIaC ─ Terraform × GitHub Actionsの可能性

はじめに Snowflakeを利用する中で、ユーザーやロール、データベース、スキーマといったリソースをどのように管理していますか?コンソールやSQLクライアントから直接コマンドを実行しても、確かに同じことは実現できます。 しかし、環境が増え、プロジェクトが横断し、関わるメンバーが多様になるにつれ、次のような課題に直面することは少なくありません。 誰が

Google Cloud × LiteLLM × Claude Codeで実現する安全なコーディングエージェントの提供

はじめに Claude Codeを開発で利用する際に、「誰がどのモデルをいくら使ったか?」といったモニタリングや予算管理などのガバナンスが求められるケースがあると思います。 Vertex AI Model GardenのClaudeモデルは、IAMでの権限管理やCloud Logging・Cloud Monitoringでのログの管理など優れた機能があります。 しかし現時点ではプロジェクト単位のモデルのコストはわかりますが、開発

Wi-Fi 6Eを使ってみた

はじめに スマートフォン、PC、ゲーム機、家電… 現代社会において、日常的に無線通信を利用しない人はいないと思います。 無線通信を扱う業務をしていると、ユーザーからは「通信速度が速いほうがいい!」「安定してつながる?」といった観点で求められることが多く、私自身もそういった観点で評価することが多いです。 本記事はそのようなニーズに大いに効果

非機能要求グレードの歩き方 Vol.18 D移行性

はじめに - Vol.18 本記事では、IPA[1] が公開する 非機能要求グレード[2] の「D 移行性」を対象に、 金融 IT 基盤に 30 年以上携わって得た知見をもとに “やらかしがちな” 技術課題と対策を解説します。 筆者は非機能要求グレード初版の執筆に関わった経験があり、行間を含めて解説します。 シリーズ全体の構成は 👉 非機能要求グレードの歩き方 Index をご覧ください。 D

非機能要求グレードの歩き方 Vol.17 B4性能品質保証

はじめに - Vol.17 本記事では、IPA[1] が公開する 非機能要求グレード[2] の「A.4 性能品質保証」を対象に、 金融 IT 基盤に 30 年以上携わって得た知見をもとに “やらかしがちな” 技術課題と対策を解説します。 筆者は非機能要求グレード初版の執筆に関わった経験があり、行間を含めて解説します。 シリーズ全体の構成は 👉 非機能要求グレードの歩き方 Index をご覧くだ

セキュリティ技術者の道 〜CEH(認定ホワイトハッカー)編〜

はじめに 皆さん、こんにちは。NTTデータTC事業部のYifanです。今回はセキュリティ資格の中でよく知られるCEH研修を受けたため、CEHに関する情報をまとめて発信していきたいと思います。 技術背景 学生時代 サイバーセキュリティ研究室に所属し、当初Androidのファイルシステムのフォレンジック研究をしました。 社会人 新卒からセキュリティ部隊に配属され、CSIRTメンバ

FortiGateVM on Azure:Azure Route ServerとSD-WAN/ADVPN2.0 on AWSを統合する

はじめに NTTデータ セキュリティ&ネットワーク事業部 テクニカル・グレードの田中智志です。 本Blogではクラウド上にデプロイしたFortiGateVMを活用するためのテクニックを紹介しています。 これまでの記事でAmazon Web Services(AWS)上にデプロイしたFortiGateVMを扱ってきましたが、今回はAzure~オンプレミス環境とFortiGateVM on AWS上のSD-WAN/ADVPN2.0ネットワークの統合をAzure Route Serve