NTTデータ の技術ブログ

Windows+GPUでAI環境をコンテナで作ろう!

生成AIモデルの推論や学習における環境は、Linuxが利用されていることが多いですが、最近はコンシューマで利用されるGeForceなども性能向上し、モデルの推論やファインチューニングなどを行えるようになってきています。 ただし、GeForceを利用してモデルの推論や学習を行おうとしたときには、OSがWindowsであることがほとんどだと思います。 Windows上でLinuxを動作させる仕

Microsoft Entra IDで他テナントのDatabricksユーザーとグループを同期してみた

はじめに こんにちは、データエンジニアをしているMaruです。 近年、データ分析・AI基盤としてDatabricksを採用する企業が増える一方で、Azureテナント構成やID連携の運用管理が複雑化しています。特に、複数のAzureテナントを横断して運用する場合、「Azure Aテナントで組織のID管理を統一しつつ、技術検証用のBテナント上に構築されたDatabricks環境へユーザーやグループを同

初心者向けアジャイル講座~スクラムマスターとは~

はじめに スクラムにおけるスクラムマスターとは、どのような役割の人をイメージしますか? スクラムマスターという名前から「リーダー」や「上司」といった印象を持つかもしれませんが、 実際の役割は少し異なります。 本記事では、これからスクラムに挑戦する方や、初めてスクラムマスターを任された方に向けて、 スクラムマスターの役割や責任、そして具体的

CIS Controlsで学んだ"○○"の世界(第1回):"Asset Discovery"の世界

はじめに はじめまして、2025年度入社の石尾です。 セキュリティコンサルタント1年目で、現在進行形で情報セキュリティの勉強中です。 「セキュリティって何から始めるか分からない…」そんな状態からのスタートでしたが、まずは体系的に取り組むために、情報セキュリティのベストプラクティスをまとめているCIS Controlsについて勉強することにしました。 このよう

技術ブログの書き方 - 好きな技術を紹介する

ブログ執筆者倍増計画 NTT DATAでは、2025年4月からZennでの技術ブログを始めました。 これまでに約140記事が投稿され、比較的盛り上がっていると思うのですが、もっと執筆者を増やしたいけどどうしたらいいかなと広報部の方から聞かれたりしています。 「なんで俺に聞くねん」と思ったりもしたのですが、一説によると、技術ブログを始めることになったきっかけは私が

AgentCore RuntimeとLangfuseで高度なAI Observabilityを実現

Amazon Web Services(AWS)が提供する新しいAIエージェントプラットフォームAmazon Bedrock AgentCoreにおいて、AgentCore Observabilityの代わりにLangfuseを利用するノウハウをここでは提供します。 色々ブログなどを読んで試していて、情報が古かったりしてうまくいかなかったので、2025年10月時点での最新情報として記載したいと思います。 なお、AWSのBedrock AgentCoreの公式サンプルであるStra

@ITボツ原稿より。今ここに、MCPの秘密兵器mcpo復活

吾輩はボツである。名はmcpo @ITで記事gpt-ossでMCP実践、Open WebUIとmcp-grafanaで障害解析AIエージェントを構築する方法を掲載したが、草稿を提出してから、Web校正を行うまでにOpen WebUIの仕様変更があり、当初mcpoを利用するはずだった記事からmcpoが抹消されてしまった。本稿では、@ITのボツ原稿からmcpoの紹介を行いたい。ボツ原稿からの復活なので、なにも期待せずに読むよ

【AWS】リザーブドインスタンス(RI)とSavings Plans(SP)の選定フローを整理してみた

はじめに Amazon Web Services(AWS)上に構築するインスタンスのインフラコストを削減する方法として、事前にインスタンスの使用量を予約することで通常のオンデマンド料金と比較してコスト削減が期待できる価格モデルがあります。価格モデルにはリザーブドインスタンス(以降、RIと称す)とSavings Plans(以降、SPと称す)がありますが、似ている価格モデルということか

VMwareからKVMに移行する人のための機能比較 Vol.5 ネットワーク編

背景と目的 商用サービス向けにVMwareを利用しているユーザーがKVMへの移行を検討する際、特にミッションクリティカルなシステムであればあるほど、「VMwareからKVMに移行する際のリスクは何か?」という点が大きな関心事となります。  VMwareはエンタープライズ向けに最適化されており、内部的に多数の性能・安定性向上の工夫が組み込まれています。こうした仕組みを

スクラムを導入したのに、なぜ組織は変わらないのか

デイリースタンドアップ、スプリントプランニング、レトロスペクティブ。スクラムのフレームワークは完全に導入した。チームは毎日15分のスタンドアップをしているし、2週間ごとにふりかえりとカイゼンアイテムの特定をしている。でも、何かが違う。現場は相変わらず「忙しい」と言い続け、部門間の壁は高いままで、意思決定のスピードは上がらない。 アジャイ

【ChatGPT最新アップデート情報】OpenAI DevDay2025@サンフランシスコ 参加レポート

はじめに 先日、サンフランシスコで開催されたOpenAI DevDay 2025に参加してきました。その時の現地の様子や発表内容を共有しようと思います。 想定読者 OpenAI DevDay 2025の発表内容を知りたい方 OpenAI DevDay 2025の現地の様子を知りたい方 OpenAI DevDay 2026以降のイベントの参加を検討している方 OpenAI DevDayとは 概要 OpenAI DevDayとはOpenAIが主催する開発者向けカンファレンスで、最新

Databricks Genieで実現するHuman-in-the-loop

はじめに データマネジメントPF統括部の平尾です。 10/2にDatabricks GenieのThinking steps in responses機能がリリースされたため、実際に検証しながら、GenieがどのようにHuman-in-the-loop(HITL)を実現しているのかを整理しました。 Human-in-the-loop Human-in-the-loop(HITL) とは、人間がAIの判断過程に介入し、修正・確認を行う仕組みです。完全自動化されたAI処理の中に人間の判断を取り入

携帯キャリアの解約予測に基づくLTV(ライフタイムバリュー)算出による優良顧客分析・マーケティング戦略立案(後編)

はじめに はじめまして。NTTデータでデータサイエンティストをしております @shosuke_kondo です。 本記事では、DataRobotで手軽に未来を予測し、Tableauで予測結果を速く簡単に視覚的な形でデータ分析した「携帯キャリアの解約予測に基づくLTV(ライフタイムバリュー)算出による優良顧客分析」の仮想事例をご紹介します。 DataRobotとは DataRobot社は、人工知能(AI)に対するユ

携帯キャリアの解約予測に基づくLTV(ライフタイムバリュー)算出による優良顧客分析・マーケティング戦略立案(前編)

はじめに はじめまして。NTTデータでデータサイエンティストをしております @shosuke_kondo です。 本記事では、DataRobotで手軽に未来を予測し、Tableauで予測結果を速く簡単に視覚的な形でデータ分析した「携帯キャリアの解約予測に基づくLTV(ライフタイムバリュー)算出による優良顧客分析」の仮想事例をご紹介します。 DataRobotとは DataRobot社は、人工知能(AI)に対するユ

形骸化しないスプリントレトロスペクティブ:チーム学習を生む実践的ガイド

スプリントレトロスペクティブ スプリントレトロスペクティブ(以下、レトロ)は「やっているつもり」になりやすいイベントです。レトロを開いても、同じ課題ばかり挙がる、改善が行動につながらない――そんな悩みをよく耳にします。しかし本来のレトロは、スクラムの経験主義をチームの学習へ変える仕組みです。本記事では、形骸化を防ぎ、次のスプリントを