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はじめに 以前、Androidの開発者を確認するAndroid Developer Verificationという記事で、2026年に、Androidのアプリの提供方法に大きな変更が生じるというお話しをさせていただきました。 簡単にまとめますと、Androidにインストールするアプリには、Googleが定める開発者登録が義務付けられるというものでした。 昔からAndroidをご存じの方は、サイドローディングが可能という、その自由さを好まれてきた方もいらっしゃるかと思いますが、昨今のセキュリティ事情などを踏まえ、身元確認を行いインストールされるアプリの開発者の身元を特定することになりま
本記事は、下記イベントに対するセッションレポートとなります。 イベント名:Regional Scrum Gathering Tokyo 2026 日時:2026/01/07 登壇者:Kei Ogane 氏 セッション名:複雑さを受け入れるか、拒むか?事業成長とともに育ったモノリスを前に私が考えたこと 本記事の筆者は、モバイルアプリ開発エンジニア、アジャイル開発のスクラムマスター、という立場で案件支援業務に主に携わっています。最近は、生成AIを活用した開発プロセスの整備・導入の支援業務も担当しています。このような立場で感じたセッションレポートを、下記に共有いたします。 セッション内
はじめに Azure Batchは、数千規模の計算コアを並列稼働させる強力なサービスですが、その真価は「いかに迅速かつ安定して計算環境をデプロイできるか」にかかっています。本記事では、Office文書のPDF変換処理基盤を構築する過程で直面した課題と、それを技術的に解決した全フローを詳細に解説します。 起動時インストール(StartTask)の限界 初期検証では、マーケットプレイスの標準OSイメージに対し、ノード起動時にスクリプトを実行してツールを導入する「StartTask」方式を検討しました。しかし、実務上の大きな壁となったのが 「プロビジョニング時間」 です。 プロビジ
はじめに 第1回で作成したVCN(仮想ネットワーク)の上に、いよいよサーバ(コンピュートインスタンス)を構築していきます。 今回は、役割の異なる2つのインスタンスを作成し、安全にLLMを動かす準備を整えます。 なぜ2台のサーバが必要か? 今回の構成では、セキュリティを担保するために役割を「外向き」と「内向き」で分けています。 Public-Jump-Server(踏み台サーバ): パブリックサブネットに配置します。 インターネットから唯一アクセスできる窓口となり、ここを経由してLLMサーバの構築やDB操作を行います。 Private-Model-Server(LL
はじめに こんにちは、データエンジニアをしているMaruです。 近年、BIやアナリティクスに加えて、AIを活用したデータ分析体験への関心が高まっています。 こうした環境では、データそのものだけでなく、指標や用語の意味を一貫して管理するセマンティックレイヤーの重要性も増しています。 https://www.nttdata.com/jp/ja/trends/data-insight/2024/0912/ 一方で、BI・AI・アナリティクスの各ツールは、それぞれ独自のセマンティックモデルを持つことが多く、ツールをまたいだ再利用や統一管理が難しいという課題があります。 そうした背景で登場した
従来のAIは判断の根拠を十分に説明できないことが多く、最終的な意思決定には人手による確認が欠かせませんでした。しかし近年、「画像」と「言語」を組み合わせて扱うことで、高度な意味理解や推論を実現する新しいアプローチが登場し、AIの活用範囲は大きく広がりつつあります。 本記事では、こうした流れの中で注目を集めているVLM(Vision-Language Model)について、その概要と実機検証を交えながらご紹介します。 VLMとは VLMは、画像・動画などの視覚情報と自然言語を統合的に理解・生成できるAIであり、従来の大規模言語モデル(LLM)に画像認識能力が備わったAIです。 「見る・
はじめに 前回は本シリーズの第一弾として、情報セキュリティに関する基本概念を整理した。まだ読んでいない方は、先にこちらを確認していただきたい。今回は、実際のペネトレーションテスト(Penetration Test)の実施を通じて、攻撃者の視点から情報セキュリティ脅威への理解を少し深めていただくことを狙いとしている。筆者から伝えたい内容が多いため、記事は3〜4回に分けて説明する予定。 また、本シリーズの目的を改めて述べると、ペネトレーションテストそのものの実施方法を中心に解説することではなく、ペネトレーションテストを通じて攻撃者がどこを狙いやすいのかを明確にし、日々の運用業務の中で潜在
Kubernetesを含むシステムを運用する際には、通常、Kubernetesを操作するための運用端末が別途必要になります。 AWSのAmazon Elastic Kubernetes Service (EKS) では、KubernetesのAPIサーバのエンドポイントの公開先をパブリック、プライベートから選択できます。パブリックであれば運用端末はどこにでも用意できますが、これまではプライベートの場合には、EKSと同じVPC内に運用端末としてEC2インスタンスを用意し、そこから操作する必要がありました。 そんな中、2026年4月30日に、CloudShellから簡単にEKSを操作できるよ
はじめに 今回の記事では、Microsoft Copilot Studio に最近プレビューとして出てきたWork IQ MCPおよび、それをベースに作成した問い合わせ対応支援エージェントを紹介します。 Work IQ を一言で言うと、 データを取得し、文脈を理解し、その結果を使って「実際に動く」ところまでを一気に実現できるツール群です。 単純に回答を生成するというより、   • どこから情報を取るか   • その情報をもとにどう判断するか   • その結果をどこに返すか といった一連の流れそのものをエージェントに任せられることがポイントです。 特に今回個人的に注目したのは Work
SnowflakeとEntraIDのプロビジョニング連携の設計・運用ポイント SnowflakeとMicrosoft Entra ID(旧Azure AD)をSCIMプロビジョニングで連携することで、ユーザ・ロール管理を自動化できます。 しかし実際に設計・運用を始めると、 SG(Security Group)設計をどうすべきか? ロールとのマッピングはどう考える? ユーザ削除時はどう動く? 複数SG所属時は? といった設計の重要ポイントがいくつか存在します。 本記事では、Snowflake × EntraID プロビジョニング連携における設計・運用上の注意点を整理します。 E
※本記事は、ホスト系COBOL処理系からオープン系COBOL処理系への移行検証を整理する連載の第8回です。 1. なぜソート順を検証したのか ソート順の違いは、目に見えやすい差異です。 しかし問題は、 並び順が変わること=業務ロジックが変わること にあります。 特に、 キー順処理 最小値/最大値取得 先頭レコード判定 重複判定 などに直接影響します。 2. 差異の根本原因 2.1 文字コードの違い 項目 ホスト環境 オープン環境 英大文字 連続配置 連続配置 英小文字 大文字より後 大文字より後 数字 英字より前 英字より前 記号 環境依
はじめに 自身は以前、Databricksを利用した案件に携わっていました。その案件では、ジョブの作成や実行をジョブとパイプラインのUI画面から行っていましたが、手作業による操作はミスをしやすく、またミスに気づきにくい という課題がありました。 この対策としてDatabricks CLIを活用する方法が考えられますが、社内規約や利用環境の制限により、CLIを使用できないケースも少なくありません。 本記事では、Databricks REST APIを用いて、Databricks CLIやジョブ/パイプラインのUI画面を操作することなく、Notebookだけでジョブの作成から実行までを行
はじめに Oracle Alloy の「Select AI」を、インターネットに公開されていないプライベートなLLM(Ollamaなど)と連携させて検証するための手順を解説します。 手順は少し長くなるため、  ①VCN の構築  ②コンピュートの準備  ③Autonomous Databaseの作成  ④LLM の準備と Select AI の実行確認 といった4つに分けて説明します。 第1回目はすべてのリソースの基盤となる仮想クラウド・ネットワーク (VCN) の構築です。 なぜこの設定が必要か? プライベートLLM で Select AIを試すためには、安全なプライベート・サ
はじめに Datadog Bits AI SREは、アラートを起点に関連情報を横断的に参照し、原因候補や調査の方向性を提示してくれる機能です。障害対応を支援してくれる一方で、使ってみると、有効化しただけで十分に活用できるわけではなさそうだと感じる場面もありました。 そこで今回は、Tag設計、Monitorメッセージ、Runbook、Feedback(Memory) の4観点から、Bits AIの回答品質がどう変わるかを検証しました。 結論として、Bits AIの有用性は機能そのものよりも、Tag設計やRunbook、Monitorメッセージなどの整備状況に大きく左右されることが分かり
はじめに Google BigQuery は、Google Cloud のサーバーレスなデータウェアハウスです。 大量データの集計や分析を SQL で実行でき、インフラ管理をほとんど意識せずに使えます。 その BigQuery 上で、機械学習を SQL を用いて操作できる機能が BigQuery ML です。 AI関数が増えたことで、SQLだけで予測や異常検知を試せる範囲が広がりました。 2025年以降の主な BigQuery の AI 機能アップデートは以下です(2026-04 時点)。 ※ 一部に Preview の機能を含みます。最新の提供状況は各関数の公式ドキュメントを確認し
はじめに 昨今、ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃による被害が深刻化しています。 ログ分析や不正検知は昔から取り組まれてきたテーマですが、不正は複数のイベントの関連の中で現れることが多く、単発のイベントだけでは検知が難しくなっています。 特にクラウドやSaaSでは、管理操作やデータアクセスがAPIや複数サービスに分散して監査ログに記録されるため、個々の操作は自然に見えても、主体・対象の関係を横断して見ると不自然さが現れることがあります。 そこで本記事では、クラウド監査ログ向けに設計した不正検知の一つのアプローチと、その検証結果について解説します。 クラウドログで見抜くべき
※本記事は、ホスト系COBOL処理系からオープン系COBOL処理系への移行検証を整理する連載の第7回です。 1. なぜ移送属性を独立観点としたのか COBOLにおける MOVE 文は、単なる代入ではありません。 内部では、 型変換 桁調整 符号処理 表現形式変換 が発生します。 そのため、 文法は同じでも結果が変わる 可能性があります。 2. 検証設計 検証軸 送出し側の型 受取り側の型 桁数差 符号有無 表現形式(DISPLAY / COMP / COMP-3) 3. 基本検証コード IDENTIFICATION DIVISION.
※本記事は、ホスト系COBOL処理系からオープン系COBOL処理系への移行検証を整理する連載の第6回です。 1. なぜ中間演算精度を検証したのか 演算結果が一致していても、 内部の計算過程が異なれば将来的な誤差が発生する可能性があります。 特に金額系では、 桁あふれ 丸め 符号処理 内部表現 が業務結果に直結します。 2. 検証設計 確認観点 COMPUTE ADD / SUBTRACT ROUNDED有無 桁あふれ COMP / DISPLAY差 符号桁 3. 検証コード例 IDENTIFICATION DIVISION. PR
はじめに 前回の記事では、Apache Spark(以下Spark)からApache Iceberg(以下Iceberg)に対してMERGE INTOを実行する際に、ON句でtarget側のデータを絞り込むことで、shuffleに流れ込むデータ量を減らす方法を確認しました。 https://zenn.dev/kentyy/articles/485a2b368370bc しかし、データの特性上ON句でtarget側のデータ量を絞り込めない場合もあります。またJOIN自体は無くならないため、source側のデータ量が多いとshuffleコストは高くなります。 そこで、本記事では、Spar
はじめに この記事で扱うこと k6の既存CSVモジュール(k6/experimental/csv)に、タイムスタンプを考慮したデータ放出タイミングの制御——リプレイ機能——を追加した実装を紹介します。 実装の設計判断、peek()バッファの導入、および2点の検証(タイムスタンプ忠実性・実行効率比較)について述べます。 自己紹介 NTTデータグループ 技術革新統括本部に所属している鈴木刀磨です。 高負荷環境における並列分散システムの検証や、性能評価に関する研究開発に従事しています。 本記事で紹介するリプレイ機能は、実際の概念実証(PoC)において「実トラフィックに近い負荷を再現