株式会社カケハシ の技術ブログ

イベント駆動処理をメンテナンスモードにするためにやったこと

はじめに こんにちは。AI在庫管理チームソフトウェアエンジニアの坂本です。 今回は こちらの記事 で松本さんが紹介していたメンテナンスモードの中で、イベント駆動処理のメンテナンスモードを開発するためにやったことを少し詳しく紹介できればと思います。 松本さんの記事のアーキテクチャ図を拝借すると、今回の記事は以下の赤枠の話が中心になります。 AI 在

安心してメンテナンスを行うためのメンテナンスモードの実現において考えたこと

こんにちは、カケハシでAI在庫管理のプロダクトのバックエンドエンジニアをしている松本です。 AI在庫管理でメンテナンスを行うための機能としてメンテナンスモードを開発しました。本エントリではメンテナンスモードを実現する際に考えたこと、気をつけたことを書きたいと思います。このメンテナンスモードは他のメンバーとも協力して開発していますが、代表し

テーブル駆動方式が与える開発インパクト

コードを書くとき、テーブル駆動方式は過小評価されています。非常に強力なテクニックなので、事例とそのインパクトを説明します。 概略サンプル if age < 10 : return price / 2 elif age < 20 : return price / 3 elif age < 50 : return price / 5 else : return price / 100 ↓ age_table = [ [ 10 , 1.0 / 2 ], [ 20 , 1.0 / 3 ], # 小数点扱い注意 [ 50 , 1.0 / 5 ], [ float ( 'inf' ), 1.0 / 100 ] #番兵パターン ] for target in ag

@apollo/clientの3.8.xへのアップデートに伴う挙動変更

はじめに AI在庫管理 のフロントエンド開発をしている木本です。 先日、 @apollo/client のv3.7.17からv3.8.1へのアップデートに伴う大規模なデグレが発生しました。具体的には無限スクロールで情報を取ってくる画面で、一切情報が見られなくなってしまう状態となりました。一次対応として @apollo/client をv3.7.17に戻すことでデグレは解消されました。 この @apollo/client アップデ

スポンサーとしてRSGT2024を盛り上げてきた

こんにちは、カケハシのVPoEの湯前( id:yunon_phys )です。2024年1月10日から12日まで開催されたRegional Scrum Gathering Tokyo(RSGT)2024に、カケハシはゴールドスポンサーとして初参加しました。本エントリはスポンサーとして参加に至った経緯と当日の様子を書きます。 スポンサードはコミュニティへの還元のため カケハシはこれまでほぼ全てのプロダクト開発にスクラムを導入し、

GitHubを使わずDatabricksだけでお手軽にライブラリ共有やCIができる環境を作ってみた

こんにちは、株式会社カケハシのデータサイエンティストの保坂です。 データ分析をやっていると、典型的な処理、よく使う処理を再度使い回せるようにしたり、他のメンバーに共有したくなることはないでしょうか?さらにこのような処理を適宜みんなが自由に拡張でき、デグレがないようになっていたらどんなに良いことでしょう。 カケハシのデータサイエンティス

RSGT2024に参加してきました

カケハシがスポンサーブースを出すということで、Regional Scrum Gathering Tokyo 2024に現地参加する機会をいただきました。 今回は僕が参加にあたりスポンサーとして参加する自分の役割についての部分と、自分個人の目標や感じたことの両面を書いてみようと思います。 スポンサーとして参加する自分の役割について カケハシのスポンサーブースを盛り上げる できればオン

スクラムマスターはスクラムマスターを育成する

はじめに 私はカケハシでエンジニアリングマネージャーをしている伊豆本です。約5年スクラムマスターを経験しています。 カケハシにはスクラムマスターが複数いるので、この記事で記載するのはあくまで私の持論です。 スクラムマスターでよくある課題感 自身がスクラムマスターをしている中で見聞きしたり経験した課題感には以下のようなケースがありました。

エンジニアリングマネジメントトライアングル再考

この記事は カケハシPart1 Advent Calendar 2023 の12/25分の記事になります。 カケハシPart2 Advent Calendar 2023 もありますので、ご興味あれば読んで頂けたら幸いです。 はじめに こんにちは。カケハシCTOの海老原です。カケハシでは2022年から明確にエンジニアリングマネージャー制を敷きそれを前提に組織を構成していますが、そこに至るまで様々な紆余曲折を経たり、また設定後

入社1ヶ月で組織変更を任されて中止した話

本エントリは カケハシ Advent Calendar 2023 Part 2 の 25 日目の記事です。ぜひ Part1 と合わせて見て頂けたらと思います。 本日はMusubi AI在庫管理プロダクト開発チームでエンジニアリングマネージャーをしている僕が、開発ディレクターとして入社した当時に進めた組織変更への取り組みについて、現状の組織の状態も踏まえて振り返ってみようと思います。 組織変更の方針 入

アーキテクチャの進化はドメインイベントが起点になる

こちらの記事は カケハシ Advent Calendar 2023 Part2 の24日目の記事になります。 adventar.org はじめに 反復的な開発は、変更容易性の高いソフトウェアが不可欠です。ソフトウェア開発の経験がある方なら、デリバリ後の洞察や市場環境の変化から、新しい機能の追加やアーキテクチャの進化の必要性に直面したことが一度はあるでしょう。 私自身、要求分析手法やSOLID原則等の

他職種の人とコミュニケーションを取る時に気をつけていること

こちらの記事は カケハシ Part 2 Advent Calendar 2023 の12月23日の記事になります。 カケハシ Part 1 Advent Calendar 2023 もありますので興味のある方はそちらもお読みください。 はじめに こんにちは。10月の中日からカケハシでデータサイエンティストをしている川渕です。 入社してそろそろ2か月ほどになります。オンボーディングが大体終わり本格的な仕事が始まりつつあり、12

Musubi Insightの1年間の振り返り:ダッシュボードと患者リストの開発紹介

カケハシPart1 Advent Calendar 2023 の23日目の記事になります。 カケハシPart2 Advent Calendar 2023 も読んでいただけたら嬉しいです。 はじめに 私はカケハシのMusubi Insightというサービスのエンジニアリングマネージャーをしている伊豆本です。 Musubi Insightはダッシュボードと患者リストという2つのプロダクトを開発しています。 ・ダッシュボード :薬局の経営者や現場の薬剤師が、

オフサイトミーティングでLLMのハッカソンをやってみた

MusubiInsight のダッシュボードチームでは、四半期に一回ぐらいのペースでオフサイトミーティングを行なっています。今期は、そのオフサイトミーティングで LLM(大規模言語モデル)のハッカソンを行いました。 OpenAI が ChatGPT を発表してから、チームの中でも GitHub Copilot を導入したり ChatGPT を利用したりと、LLM を使ったツールを業務で活用するメンバーが増えてきていま

All TypeScriptのMonorepoのlinterをESLintからbiomeにしたらlintが25倍速くなった🚀

フロントエンド(React.js TypeScript) バックエンド(Node.js TypeScript) インフラ(CDK TypeScript) の Monorepo の linter を ESLint から biome に変更したら lint が約 50秒 かかっていたのが大体 2秒 になって嬉しかったので共有します。 こんにちは、カケハシでソフトウェアエンジニアをしている加藤です。 本エントリは カケハシ Part 2 Advent Calendar 2023 の 21 日目の記事です。 ぜひ Part1 も 2 も見