NTTデータ の技術ブログ

Snowflake One Platformの世界観を目の当たりにしてきた! 【Summit 25|Platform Keynote】

はじめに Snowflake Summit 2025の2日目に開催された「Platform Keynote」の模様を、会場の熱気とともにレポートします! Platform Keynote では、Snowflake の共同創業者であり President of Product(製品担当社長)でもある Benoit Dageville(ベノア)、そして Executive Vice President of Product(製品担当副社長)である Christian Kleinerman(クリスチャン)をはじめとする幹部陣、そして Snowflake の製品を実

SnowとOpenAI、NYSEが語るAIとデータのこれから【Snowflake Summit 25|Opening Keynote】

はじめに いよいよ Snowflake Summit 25 が開幕となりました!今年のサミットのテーマは「BUILD THE FUTURE OF AI AND APPS」です。開催地は昨年同様、サンフランシスコ・モスコーンセンターですが、その規模は昨年を大きく上回るものとなっていました。 サミットホームページより(https://www.snowflake.com/en/summit/ ) 会場のメインエントランス LOBBY という、最も目につきやすい場所にも

Snowflake Openflowが、AI-Ready Dataを支援する

ELT/ELT製品の変遷 我々のチームでは、長年、データの近くで仕事をしており、Apache NiFiを含めて、多くの製品を評価、導入してきました。もともと、ETL/ELTを実現する製品群は、アダプタの数や種類で、製品の差がある程度決まっていました。そのため、各社競い合って、サポートするアダプタを増やしていました。その後、データマネジメント全般に関する機能(MDM、HUB、

NTT DATAのMicrosoft技術者を支えるコミュニティと資格取得イベント

NTT DATAとMicrosoftの戦略的パートナーシップ NTT DATAは、Microsoftとの強力な戦略的協業の関係を築いています。このパートナーシップのもと、NTT DATAはGSI(グローバルシステムインテグレーター)パートナーとして認定され、さまざまな業界に向けて最先端の技術とソリューションを提供しています。また、社内における技術者のコミュニティ形成や様々なイベントの開催によ

Android15の新機能「プライベート スペース」 ~データはどの程度保護されるのか~

はじめに 本記事で扱う内容は、Android 15で追加された、プライベート スペースという機能に関連したものです。 プライベート スペースは、一つのアプリを同一端末に複数インストールする、いわゆるクローンアプリ機能としての面が注目されますが、端末上に隔離環境を作り、そこにプライベートなアプリをインストールできる、というのが目的になります。 本記事で

AndroidにLinuxターミナルアプリが追加(導入編)

はじめに 本記事で扱う内容は、2025年3月上旬に、Android 15に追加された、Linuxターミナルアプリに関連したものです。 今回は、その導入編となります。今後、端末内での仕組みを踏まえた解説などを予定しています。 Android15に追加されたLinuxターミナルアプリとは 3月上旬、Android 15にLinuxターミナルアプリが追加されました。(ただし、まだPixelのみでの利用です) 当初、Androi

Android 16のKey sharing APIはAndroid Keystoreの何を変えるか

はじめに Android 16は、予定通りであれば6月ということで例年よりも早い時期でのリリースが予定されています。 Android 16を搭載した端末も、例年より早くリリースされるのかなど、気になる点は多いです。 そんなAndroid 16で導入予定の新しい機能のうち、セキュリティは「Key sharing API」という一つの項目が公式サイトに掲載されています。 (プライバシーの項目としては他

dbt Cloudの新機能dbt CanvasがついにGA!dbtでローコード開発を試してみた

はじめに dbt Cloudのローコード開発機能「dbt Canvas」(旧名称「dbt Visual Editor」)がついに正式リリース(GA)されました。 dbt Canvasはコード管理の利点を保持しつつ、ローコードでの開発を可能にする機能です。 この機能により、従来はコードに詳しいユーザ向けだったdbtの「アナリティクスエンジニアリング」が、より多くのユーザに展開され、データ民主化が加速する

量子コンピューターでRSA-2048を解くためには? (2025年5月版)

はじめに RSA暗号は、巨大な整数の素因数分解の困難性を安全性の根拠とする公開鍵暗号方式です。特にRSA-2048は、2048ビット長の合成数(10進数で約600桁)を利用しており、現代のスーパーコンピューターをもってしても、既存の素因数分解アルゴリズムでは現実的な時間内での分解は困難です。しかし、もし非常に大規模な量子コンピューターが実現すれば、素因数分解

試してみた!Snowflake Document AIで日本語ドキュメントを解析するリアル

はじめに SnowflakeにはAI & ML機能の一つとしてDocument AIというサービスがあります。 ざっくり言えば、「PDFなどの非構造データから任意のデータを抽出できる」という機能です。 しかし、2025年5月時点では 日本語は正式にサポートされていないため、以下の注意書きされています。 『満足のいく結果が得られない可能性があります』 そこで、日本語環境における Document A

OWASP MASで学ぶモバイルセキュリティ基礎 概要編

はじめに 皆さん、モバイアルアプリケーションを開発する際に気を付けなければならないセキュリティについて、どのようなところから情報を得ているでしょうか。 Webアプリケーション等と異なり、近年は書籍などもなく、情報を公開しているサイトも少ないのが現状です。 そのような中、体系的な情報を得られるソースとして、OWASPのプロジェクトの一つである、OWASP

非機能要求グレードの歩き方 Vol.5 オンライン編-A1継続性(後半)

30年以上にわたり金融IT基盤に携わる中で得た経験と知識をもとに、「やらかしがちな」技術的課題について、IPA[1]の非機能要求グレード[2]に沿って解説します。 ※筆者は非機能要求グレード初版の執筆に関わった経験があり、行間を含めて解説します。 本記事(Vol.5)では、Vol.4と併せて、オンラインサービスの「A 可用性」における「A.1 継続性」に焦点を当てて解説し

非機能要求グレードの歩き方 Vol.4 オンライン編-A1継続性(前半)

30年以上にわたり金融IT基盤に携わる中で得た経験と知識をもとに、「やらかしがちな」技術的課題について、IPA[1]の非機能要求グレード[2]に沿って解説します。 ※筆者は非機能要求グレード初版の執筆に関わった経験があり、行間を含めて解説します。 本記事(Vol.4)では、Vol.5と併せて、オンラインサービスの「A 可用性」における「A.1 継続性」に焦点を当てて解説し

SnowflakeのMFA必須化への対応として、TOTPの設定を試してみた

SnowflakeのMFA必須化とは 2024年12月2日のSnowflake社の公式BLOGから、「Snowflake、2025年11月までに単一要素パスワード認証をブロックする」というリリースがされ、皆さん対応を始めているのではないでしょうか? https://www.snowflake.com/ja/blog/blocking-single-factor-password-authentification/ 上記BLOGの中には、「パスキーや認証アプリなどの時間ベースのワンタイムパスワード(TOTP)のネイテ

FortiGateVM on AWS でSD-WAN/ADVPN2.0を試す(第一回:概要編)

はじめに NTTデータ セキュリティ&ネットワーク事業部 テクニカル・グレードの田中智志です。主にお客様へのネットワークシステムの提案/設計構築や、新規サービス開発を担当しております。最近はAmazon Web Services(AWS)やFortiGateを触って試すといった機会が多いです。本BlogではAWS上にデプロイしたFortiGateVMを含む構成でADVPN2.0とSD-WANのトラフィックコントロールについて