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こんにちは、主に検索周りを担当しているエンジニアの伊藤です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の 17 日目の記事です。 みなさんは適切なDockerfileを書けていますか?とりあえずイメージのビルドが出来ればいいやとなっていませんか? 今回は自戒の意味も込めて、改めてDockefileのベストプ ラク ティスについて触れつつ、 そもそもDockerfileを書かずにコンテナイメージをビルドする方法とコンテナセキュリティに関する内容についてまとめてみました。 Dockerfileのベストプラクティス イメージサイズは極力小さくしよう ビルドキャッシュを活用しよう Dockerfileに関する悩みどころ Dockerfileを書かないという選択肢 Buildpack Cloud Native Buildpacks CNBの仕組み デモ CNBのメリット セキュリティについて 概要 コンテナにおけるセキュリティ基準 コンテナの脆弱性スキャン ツールの活用 dockle trivy デモ Dockerfileベース CNBベース CIへの組み込み まとめ Dockerfileのベストプ ラク ティス ご存知の方も多いと思いますが、 こちら がDocker社が推奨するベストプ ラク ティとなっています。 せっかくなので事例を交えていくつかピックアップしてみます。 イメージサイズは極力小さくしよう 軽量なベースイメージを選択する Docker社の推奨は debian 不要なパッケージはインストールしない レイヤはなるべく減らす RUN/COPY/ADDだけがレイヤを増やすのでこれを使用するときに意識しましょう。 RUNで実行するコマンドは極力 && で連結する 可能な場合は マルチステージビルド を利用する ADDを使用した アンチパターン (下記の例ではADDによって圧縮ファイルを含んだレイヤが余計に作成されてしまう) アンチパターン ADD http://example.com/big.tar.xz /usr/src/things/ RUN tar -xJf /usr/src/things/big.tar.xz -C /usr/src/things RUN make -C /usr/src/things all 推奨例 RUN mkdir -p /usr/src/things \ && curl -SL http://example.com/big.tar.xz \ | tar -xJC /usr/src/things \ && make -C /usr/src/things all ビルドキャッシュを活用しよう イメージをビルドするとき、DockerはDockerfileに書かれた命令を上から順番に実施します。 その際、各命令毎にキャッシュ内で再利用できる既存のイメージを探しますが、なければ以降のキャッシュは破棄されます。 そのため、更新頻度が高いものをDockerfileの後ろの方に記載することが重要になります。 例えば下記は app というアプリケーションコードを含む ディレクト リをコンテナにコピーし、 pip installによって必要なライブラリをインストールする例です。 アンチパターン COPY app /tmp/ RUN pip install --requirement /tmp/requirements.txt 推奨例 COPY requirements.txt /tmp/ RUN pip install --requirement /tmp/requirements.txt COPY app /tmp/ 一見すると前者の方がレイヤが少ない分、良さそうに見えますが、 app 配下のコードに変更が入るたびにライブラリのインストールも行われ、 その分ビルド時間が伸びてしまいます。 Dockerfileに関する悩みどころ ここまでDockerfileに関するベストプ ラク ティスについて触れてきましたが、Dockerfileを作成、メンテするのって大変ではないですか? どのベースイメージを使用すべきか? イメージサイズが大きくなりすぎる イメージサイズの削減を頑張ってたら時間が溶けた(開発作業に専念したいのに。。。) Dockerfile自体のメンテが辛い イメージサイズを小さくしようと思うとDockerfile自体の可読性が下がるというつらみ ベストプ ラク ティスを意識することが自体が辛い セキュリティ的な懸念 使用するベースイメージに 脆弱性 が含まれていないかなど Dockerfileを書かないという選択肢 そこで続いてのお話がBuildpackについてです。 こちらを利用することでDockerfileを書くことなく、 ソースコード からコンテナイメージを生成することが可能になるというものです。 Buildpack 2011年にHerokuが考案し、 Cloud Foundry 、 Gitlab 、 Knative 等で採用されている仕組み 例えばGitlabでは Auto DevOps(Auto Build) で利用されています 様々な言語のBuildpackを使ってユーザのアプリケーションコードに対して、「判定」、「ビルド」、「イメージ化」といった一連の流れを実施する事によって、基盤上で動作可能な形にアプリケーションコードを組み立てる Cloud Native Buildpacks 上記のHerokuオリジナルと呼ばれるBuildpackが特定の実 行基 盤でしか動作しないというでデメリットがあったのに対し、Dockerの急速な普及を背景に、OCIイメージのようなコンテナ標準を採用したイメージを作成しようと始まったのがCloud Native Buildpacks(以降 CNBと略) Projectです。 HerokuとPivotalが中心となって2018年1月にCNCF傘下でスタートし、現時点で CNCFのSandboxプロジェクト という立ち位置になっています 以降はこちらのCNBについての概要について記載します CNBの仕組み CNBを利用してイメージを生成する際は ビルダー というものを指定します。 ビルダーはアプリのビルド方法に関するすべての部品と情報をバンドルしたイメージとなっており、 複数のbuildpack 、 lifecycle 、 stack で構成されています。 公式サイトから引用 buildpack ソースコード を検査し、アプリケーションをどうビルドし実行するかを決める lifecycle buildpackの実行を調整し、最終的なイメージを組み立てる stack ビルド及び実行環境用のコンテナイメージのペア デモ 基本的にCNBを利用して運用していく際には、自前のビルダーを作成することになると思います。 今回はお試しということで、すでにあるビルダーを使って試してみたいと思います。 前提条件 ローカル環境に Docker 及び Buildpack がインストール済みであること サンプルコード Flaskを利用したWebアプリケーション(単純に Hello World と出力するだけのもの) 構成としては下記の通りで最低限のファイルのみ配置しています。 . ├── requirements.txt └── src ├── __init__.py ├── app.py └── templates └── index.html ビルド それではpackコマンドを使ってビルドしてみましょう。 $ pack build sample-cnb:0.0.1 Please select a default builder with: pack set-default-builder <builder-image> Suggested builders: Google: gcr.io/buildpacks/builder:v1 Ubuntu 18 base image with buildpacks for .NET, Go, Java, Node.js, and Python Heroku: heroku/buildpacks:18 heroku-18 base image with buildpacks for Ruby, Java, Node.js, Python, Golang, & PHP Paketo Buildpacks: paketobuildpacks/builder:base Ubuntu bionic base image with buildpacks for Java, .NET Core, NodeJS, Go, Ruby, NGINX and Procfile Paketo Buildpacks: paketobuildpacks/builder:full Ubuntu bionic base image with buildpacks for Java, .NET Core, NodeJS, Go, PHP, Ruby, Apache HTTPD, NGINX and Procfile Paketo Buildpacks: paketobuildpacks/builder:tiny Tiny base image (bionic build image, distroless-like run image) with buildpacks for Java Native Image and Go Tip: Learn more about a specific builder with: pack inspect-builder <builder-image> packコマンドを実行すると上記のようにビルダーを指定しろと言われます。 今回はここでおすすめされている Google Cloud Buildpacks を利用して実行します。 $ pack build sample-cnb:0.0.1 --builder gcr.io/buildpacks/builder:v1 v1: Pulling from buildpacks/builder Digest: sha256:f0bb866219220921cbc094ca7ac2baf7ee4a7f32ed965ed2d5e2abbf20e2b255 Status: Image is up to date for gcr.io/buildpacks/builder:v1 v1: Pulling from buildpacks/gcp/run Digest: sha256:83eb67ec38bb38c275d732b07775231e7289e0e2b076b12d5567a0c401873eb7 Status: Image is up to date for gcr.io/buildpacks/gcp/run:v1 ===> DETECTING google.python.runtime 0.9.1 google.python.missing-entrypoint 0.9.0 google.utils.label 0.0.1 ===> ANALYZING Previous image with name "sample-cnb:0.0.1" not found ===> RESTORING ===> BUILDING === Python - Runtime (google.python.runtime@0.9.1) === Using runtime version from .python-version: 3.7.8 Installing Python v3.7.8 Upgrading pip to the latest version and installing build tools -------------------------------------------------------------------------------- Running "/layers/google.python.runtime/python/bin/python3 -m pip install --upgrade pip setuptools wheel" Collecting pip Downloading pip-20.3.1-py2.py3-none-any.whl (1.5 MB) Collecting setuptools Downloading setuptools-51.0.0-py3-none-any.whl (785 kB) Collecting wheel Downloading wheel-0.36.2-py2.py3-none-any.whl (35 kB) Installing collected packages: pip, setuptools, wheel Attempting uninstall: pip Found existing installation: pip 20.1.1 Uninstalling pip-20.1.1: Successfully uninstalled pip-20.1.1 Attempting uninstall: setuptools Found existing installation: setuptools 47.1.0 Uninstalling setuptools-47.1.0: Successfully uninstalled setuptools-47.1.0 Successfully installed pip-20.3.1 setuptools-51.0.0 wheel-0.36.2 Done "/layers/google.python.runtime/python/bin/python3 -m pip inst..." (6.427479028s) === Python - pip (google.python.missing-entrypoint@0.9.0) === Failure: (ID: 194879d1) Failed to run /bin/build: for Python, an entrypoint must be manually set, either with "GOOGLE_ENTRYPOINT" env var or by creating a "Procfile" file -------------------------------------------------------------------------------- Sorry your project couldn't be built. Our documentation explains ways to configure Buildpacks to better recognise your project: -> https://github.com/GoogleCloudPlatform/buildpacks/blob/main/README.md If you think you've found an issue, please report it: -> https://github.com/GoogleCloudPlatform/buildpacks/issues/new -------------------------------------------------------------------------------- ERROR: failed to build: exit status 1 ERROR: failed to build: executing lifecycle: failed with status code: 145 今度は上記のようなエラーが出力されます。 どうやらDockerfileのentrypointに相当する GOOGLE_ENTRYPOINT を設定する必要があるようです。 該当のオプションを追加して下記の通り再トライしてみます。 $ pack build sample-cnb:0.0.1 --builder gcr.io/buildpacks/builder:v1 --env GOOGLE_ENTRYPOINT="flask run --host 0.0.0.0 --port 5000" 〜省略〜 Adding cache layer 'google.python.pip:pip' Adding cache layer 'google.python.pip:pipcache' Successfully built image sample-cnb:0.0.1 上記のように Successfully と出力されれば無事にコンテナイメージのビルドは完了しています。 作成されたイメージを確認してみましょう。 REPOSITORY TAG IMAGE ID CREATED SIZE sample-cnb 0.0.1 4c60a192da62 40 years ago 289MB sample-cnb というイメージが作成されていることが確認できました。 ここで気になるのは作成日が 40 years ago となっていることです。 これについては 公式サイト に記載がありましたが、 どうやら再現可能なビルドを目的とした意図的な設計のようです。 コンテナ起動 ビルドしたコンテナを起動して正常に動作することを確認します。 下記コマンドでコンテナを起動して、 $ docker run --rm -p 5000:5000 -e FLASK_ENV=development sample-cnb:0.0.1 こちら にアクセスすると、下記の画面が表示されることが確認できました。 Dockerfileを使ったビルド 最後に比較のためにDockerfileを利用したビルドも行います。 Dockerfileの準備 FROM python:3.7 WORKDIR /app COPY requirements.txt /app RUN pip install -r requirements.txt COPY src /app/ ENV FLASK_APP=/app/app.py ENTRYPOINT ["flask", "run"] CMD ["--host", "0.0.0.0", "--port", "5000"] ビルド $ docker build -t sample-df:0.0.1 . 比較 Dockerfileベースでビルドしたイメージは下記の通りとなります。 CNBで作成したイメージの方が軽量なOSが利用されていることが分かります REPOSITORY TAG IMAGE ID CREATED SIZE sample-df 0.0.1 9a5c14fd1846 14 seconds ago 928MB CNBのメリット CNBのメリットをざっとまとめると下記のような感じになるかと思います。 開発に注力できる 開発者はDockerfileを作成、メンテすることから開放される 持続可能な運用 スケーラブルなセキュリティ対応 散在しがちなDockerfileすべてにおいて 脆弱性 対応などしていくのは現実的ではない セキュリティについて 私のコンテナセキュリティに対する知識としては、下記のようなレベルのものでした。 コンテナにおけるセキュリティって何すればいいの? そもそもコンテナに限らず何をすればセキュリティちゃんとしてますって言えるの? という訳でコンテナにおけるセキュリティ基準やツールとしてはどういったものがあるのかを調査した結果をまとめます。 概要 コンテナにおけるセキュリティ基準 CISベンチマーク 1 セキュリティに関する基準を容易に実行可能な ベンチマーク として提供 ここ の説明が分かりやすかったです NIST コンテナセキュリティに関する基準 コンテナの 脆弱性 スキャン コンテナ環境もオンプレ同様にOSのライブラリやパッケージなどから構成されるため、これまで通り 脆弱性 対策が必須である それに加えてコンテナイメージ、ランタイム環境の 脆弱性 にも配慮する必要がある ツールの活用 とりあえず手軽に上記のセキュリティ基準チェックと 脆弱性 スキャンを行いたいというモチベーションの元、以前から気になるツールをピックアップしました。 dockle https://github.com/goodwithtech/dockle 概要 CIS Benchmark に対応 ベストプラクティス のチェック 使い方 dockle [イメージ名] trivy https://github.com/aquasecurity/trivy 概要 コンテナの 脆弱性 スキャンツール 使い方 trivy [イメージ名] デモ ここで上記で作成したコンテナイメージ(Dockerfileから作成したイメージとCNBで作成したイメージ)をそれぞれのツールにかけた場合にどういった結果になるか確認してみたいと思います。 Dockerfileベース まずはDockerfileからビルドしたイメージの方です。 dockle WARNレベルが1件検知されました。 $ dockle sample-df:0.0.1 WARN - CIS-DI-0001: Create a user for the container * Last user should not be root INFO - CIS-DI-0005: Enable Content trust for Docker * export DOCKER_CONTENT_TRUST=1 before docker pull/build INFO - CIS-DI-0006: Add HEALTHCHECK instruction to the container image * not found HEALTHCHECK statement INFO - CIS-DI-0008: Confirm safety of setuid/setgid files * setuid file: usr/bin/chfn urwxr-xr-x * setgid file: usr/bin/ssh-agent grwxr-xr-x * setuid file: usr/lib/openssh/ssh-keysign urwxr-xr-x * setuid file: bin/umount urwxr-xr-x * setgid file: usr/bin/wall grwxr-xr-x * setuid file: bin/mount urwxr-xr-x * setuid file: usr/bin/gpasswd urwxr-xr-x * setuid file: usr/bin/passwd urwxr-xr-x * setgid file: usr/bin/chage grwxr-xr-x * setuid file: bin/su urwxr-xr-x * setuid file: bin/ping urwxr-xr-x * setgid file: usr/bin/expiry grwxr-xr-x * setuid file: usr/bin/newgrp urwxr-xr-x * setuid file: usr/bin/chsh urwxr-xr-x * setgid file: sbin/unix_chkpwd grwxr-xr-x trivy こちらは大量の出力結果が表示されるためサマリのみ貼っておきます。 CRITICALなものが69件検知されていることが分かります。 $ trivy sample-df:0.0.1 sample-df:0.0.1 (debian 10.2) ============================= Total: 2401 (UNKNOWN: 23, LOW: 1291, MEDIUM: 520, HIGH: 498, CRITICAL: 69) CNBベース 続いてCNBでビルドしたイメージの方を確認してみます。 dockle こちらはWARNレベルのものは1件もなく、INFOレベルのものだけが検知されました。 $ dockle sample-cnb:0.0.1 INFO - CIS-DI-0005: Enable Content trust for Docker * export DOCKER_CONTENT_TRUST=1 before docker pull/build INFO - CIS-DI-0006: Add HEALTHCHECK instruction to the container image * not found HEALTHCHECK statement INFO - CIS-DI-0008: Confirm safety of setuid/setgid files * setgid file: usr/bin/expiry grwxr-xr-x * setuid file: bin/umount urwxr-xr-x * setgid file: usr/bin/chage grwxr-xr-x * setuid file: usr/bin/newgrp urwxr-xr-x * setgid file: usr/bin/wall grwxr-xr-x * setuid file: usr/bin/chsh urwxr-xr-x * setuid file: bin/su urwxr-xr-x * setuid file: usr/bin/passwd urwxr-xr-x * setuid file: usr/bin/gpasswd urwxr-xr-x * setuid file: usr/bin/chfn urwxr-xr-x * setuid file: bin/mount urwxr-xr-x * setgid file: sbin/unix_chkpwd grwxr-xr-x * setgid file: sbin/pam_extrausers_chkpwd grwxr-xr-x trivy こちらもサマリのみ貼りますが、CRITICALに関しては0件となっています $ trivy sample-cnb:0.0.1 2020-12-14T19:22:18.244+0900 INFO Detecting Ubuntu vulnerabilities... sample-cnb:0.0.1 (ubuntu 18.04) =============================== Total: 75 (UNKNOWN: 0, LOW: 53, MEDIUM: 20, HIGH: 2, CRITICAL: 0) この結果からも Google Cloud Buidpackを利用してビルドしたイメージの方が軽量かつセキュアな環境であることが分かると思います。 CIへの組み込み 上で紹介したツールはいずれもCIに組み込んで使用することも想定して作られています。 下記のようにオプションを指定して使うことで、CIのタイミングで実行&確認がしやすくなっています。 dockle dockle --exit-code 1 [イメージ名] trivy trivy --exit-code 1 --severity CRITICAL --no-progress [イメージ名] まとめ 今回はDockerfileのベストプ ラク ティスのおさらいと、CNBを利用したコンテナイメージのビルド方法、セキュリティに関してさらっとまとめてみました。 今後もコンテナベースのアプリケーション開発が進むと、 これまで個人、チームレベルで任せていたDockerfileの作成、管理が破綻するのではと感じました。 CNBには組織として統制のとれたコンテナ作成やセキュリティ基準を継続的に満たすことの手段が提供されているので、 その辺りをうまく活用していく必要性を感じでいます。 セキュリティについても検知の仕組みだけでなく、日々の運用の中でいかに対応していくかということが大事だと思うので、 今後も試行錯誤しながら少しずつ前進していければと思っています。 明日の記事の担当はインフラエンジニアの山口さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co CIS(Center for Internet Security)とは、米国の NSA (National Security Agency/ 国家安全保障局 )、DISA(Difense Informaton Systems Agency/国防情報システム局)、NIST(National Institute of Standards and Technology/米国立標準技術研究所)などの米国政府機関と、企業、学術機関などが協力して、インターネット・セキュリティ標準化に取り組む団体の名称 ↩
はじめに こんにちは、サーバーサイドエンジニアの @hokita です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の 16 日目の記事です。 弊社が運営する BUYMA は現状モノレポで管理されており、10年以上も運営しているサービスなのでソースも肥大化していて、メンテナンスが難しくなってきました。 そこで現在、本体から少しずつマイクロサービスに切り離していこうとしています。 その取組の中で配送処理の一部をマイクロサービス化する作業に携わることができました。今回は BUYMA 本体と配送サービスとの通信にイベント駆動 アーキテクチャ を導入した話をしていきます。 イベント駆動 アーキテクチャ マイクロサービスでサービスを切り分ける場合、それぞれ責務が分かれるように分割するかと思います。 しかしサービス間の通信手段によっては各サービスが密になる恐れがあります。 そこでイベント駆動 アーキテクチャ を利用します。 PublisherとSubscriber メリットとして PublisherはSubscriberのことを知らない Subscriberはイベントのこと以外知らない Publisher1つに対し、複数のSubscriberを設置できる このようにPublisherとSubscriberはお互い知らないので、 疎の関係を保つ ことができます。 非同期メッセージングサービス イベント駆動 アーキテクチャ を実現するために、非同期メッセージングサービスを利用します。 代表的なものとして Amazon SNS / Amazon SQS Google Cloud Pub/Sub Apache Kafka などがあります。 今回は Amazon SNS / Amazon SQS を使用しました。 Amazon SNS docs.aws.amazon.com 発行者からサブス クライバー (プロデューサーおよびコンシューマーとも呼ばれます) へのメッセージ配信を提供するマネージド型サービスです。 メッセージを発信するものと思って頂ければと思います。メッセージの受け取り先(サブス クライバー )として今回は Amazon SQSですが、他にも AWS Lambdaなどでも取得することが可能です。 なぜ SNS を利用するのか 次の図を見て頂ければ分かる通り、 SNS がないと BUYMA 本体が配送サービスを 知っている ことになります。つまり 密 になってしまいます。 SNS なしの場合 Amazon SQS docs.aws.amazon.com メッセージキューイングサービスです。同じ非同期処理としてsidekiqやResqueを使っているサービスも多いかと思います。 主な特徴としては "at least once"(最低1回)が保証されている 逆に2回以上同じメッセージを取得する可能性がある Redisのようにジョブを失うことがない 順不同(それなりに担保されるのかと思っていましたが全く順不同でした。) FIFO (First-In-First-Out)キュー 通常キューとは別で FIFO キューというものも使用することができます。 受信する順序が保持される 必ず1回処理される 1つずつ処理される 通常キューより処理が遅くなる 処理順序が決まっている処理(例えば製品価格の変更処理など)で便利かと思います。 ロングポーリング ショートポーリングとロングポーリングというものがありますが、基本ロングポーリングが良いです。(ショートポーリングはいつ使われるのだろうという感じです。) ロングポーリングですが最大20秒キューにメッセージがないか待機をして、あれば即座に実行します。(筆者は最初20秒間に溜まったメッセージを処理するのかと思っていましたが、勘違いでした。メッセージを取得したら即座に実行です。) Shoryuken github.com Rails でSQSをジョブキューとして利用するときは現状Shoryuken一択です。Shoryukenを起動することでSQSのキューをポーリングし、キューを取得して処理を実行してくれます。エンキューももちろんできます。 一通り wiki に必要な情報が書かれているので、そちらを読めば問題なく実装できるかと思います。 以下設定ファイルや実装例を記載します。 shoryuken.yml 対象のキューの情報を記載します。 Shoryuken options · phstc/shoryuken Wiki · GitHub # config/shoryuken.yml groups : purchase_completed : concurrency : 1 queues : - [ 'purchase_completed_queue' , 1 ] pidfile : ./tmp/pids/shoryuken.pid ※groupsで分けている理由 groups : group1 : concurrency : 1 queues : - [ 'a_queue' , 2 ] # 重さ2 - [ 'b_queue' , 1 ] # 重さ1 このように同じグループに複数のキューを設定している場合、 a_queue がメッセージを取得しても b_queue にメッセージがない場合はポーリング時間が終わるまで a_queue の処理は実行されないので注意が必要です。 Processing Groups · phstc/shoryuken Wiki · GitHub また a_queue と b_queue で大量にメッセージがある場合、 a_queue は b_queue の重さの2倍なので、処理の優先度も2倍になります。 Polling strategies · phstc/shoryuken Wiki · GitHub shoryuken.rb SQSの情報を記載します。 # config/initializers/shoryuken.rb # ロングポーリング Shoryuken .sqs_client_receive_message_opts = { wait_time_seconds : 20 } Shoryuken .sqs_client = Aws :: SQS :: Client .new( region : ENV [ ' AWS_REGION ' ], access_key_id : ENV [ ' AWS_ACCESS_KEY_ID ' ], secret_access_key : ENV [ ' AWS_ACCESS_SECRET_KEY ' ] ) 起動 $ bundle exec shoryuken -R -C config/shoryuken.yml ジョブ 例)決済完了時に実行するジョブ # app/jobs/purchase_complete_job.rb # 決済完了時のジョブ class PurchaseCompleteJob < ApplicationJob include Shoryuken :: Worker shoryuken_options queue : ' <キュー名> ' , auto_delete : true , body_parser : :json def perform (_sqs_msg, body) message = JSON .parse(body[ ' Message ' ]) # 保存処理 end end エンキュー エンキューも簡単にできます。 # 配送ステータスの通知ジョブにエンキュー StatusNotificationJob .perform_async( status_data : ' some status data ' ) FIFO キュー 前述した FIFO キューですが、Shoryukenでも扱うことができます。 基本通常キューと記述は同じですが、メッセージグループIDを指定することができます。 同じメッセージグループIDだと厳密な順序で、常に1件ずつ処理をします。 例えば取引のステータスを変更したい場合、ステータス変更の順序は重要だが、他の取引同士の順序は気にしない場合はメッセージグループIDに取引IDを指定したら良さそうです。 SomeJob .perform_async( csv_id : csv.id, message_group_id : < MESSAGE_GROUP_ID > ) イベント駆動は一筋縄ではいかない話 各技術の説明をしてきましたが、ここからはイベント駆動 アーキテクチャ 導入時に必ず考慮する点を書いていきます。 冪等性 同じ処理を何度実行しても同じ結果が得られる性質のことです。 冪等 - Wikipedia Amazon SQSの通常キューでは2回以上同じメッセージを取得する可能性があるので、重複してメッセージを取得することを考慮する必要があります。 今回実装した決済完了イベントでは、取引ID(冪等キー)をUnique Keyにして、DB側で制御するようにしました。 # 配送サービスの配送情報保存処理 def save! Delivery .save!(params) rescue ActiveRecord :: RecordNotUnique => e # 念の為取引ID(冪等キー)で重複していることを確認 raise e unless Delivery .exists?( order_id : params[ :order_id ]) # ログだけ残して正常終了させる Rails .logger.info( "#{ self .class } # #{ __method__ } Message: #{ e }" ) end もしくは FIFO キューを導入することでも解決が可能です。 整合性 モノレポの場合はDBのtransaction機能を利用して、失敗したら ロールバック することが可能です。しかしマイクロサービスだとそう簡単にはできません。 一般的には TCC パターンやSagaパターンを使用する必要がでてきます。 qiita.com 今回は下記理由で、 ロールバック 処理を行いませんでした。 連携するサービス数が少ないので今のところ処理がシンプル 外部からの入力事項は送信前にバリデーションされている BUYMA 本体から配送サービスに送られてくるメッセージは信頼する BUYMA 本体の取引データと配送データに不整合がないかを毎日チェックしている 現状は問題なく動作していますが、今後はもっと堅牢にするために TCC パターンやSagaパターンを導入する必要がありそうです。 最後に イベント駆動 アーキテクチャ に使用した技術と考慮するポイントを書いていきましたが、マイクロサービスは思っている以上に学習することが多く、また実際に作成して経験値を積んでいくことが大事だと実感しました。 今後も実践を経て、レガシーから脱却できるように精進していきたいです。 明日の記事の担当は検索エンジニアの伊藤さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の15日目の記事です。 エニグモ では、2日目の記事 「デザインツールをXd→Figmaへした話 / プロトタイプ作るようになった話」 にもあるように、UIに関わるメンバーは、 Figma を使用してデザインすることが多くなりました。 私もそのうちの一人で、SketchやXDに比べて便利なことが多く、デザインの確認・共有がしやすくなったように感じています。 日頃の業務で Figma を使っていて、作ってみたい機能が出てきたため、 Figma Pluginの開発を始めてみました。 記事について 本記事では、 Figma Pluginの開発を始めるまでの作業や内容について説明します。 Figma Pluginの公式ドキュメント は大変分かりやすく書かれていますが、少し内容が古くなっている箇所もあり、そのまま進めても動作しないこともありましたので記していければと思います。 ちなみに、本記事は公開日直前に書いており、後述する作りたい プラグイン は本記事内で完成しません。すみません。 作りたいもの 日頃の業務で、デザインを作成したときにUIの設計意図や説明をコメントとして、デザイン上に添えることがよくあります。(以下イメージ) コメントする度に、「frame」を用意して、テキストを置いて、どこの部分にコメントしているのかを分かるようにする必要があり、少し手間だと感じておりました。 どこか効率化できないかと思い、 Figma Pluginの作成を試みました。 想定した プラグイン の概要は、まず選択した「Layer」の名前を取得し、 プラグイン のUI側でコメントを書いて、ボタンを押すと、コメント用の「Frame」が生成されるというものです。デザイン上のコメントは、時には邪魔になることもあるので、一括で表示・非表示なども制御できるとよいなと考えております。 『 Figma のコメント機能でやればいいじゃないか』と思われるかもしれませんが、コメントするためにモードを切り替える必要があり面倒で、また、デザインを見たメンバーが確実にコメントまで見てくれているとは限らないため、今のところはデザイン上に「frame」としてコメントを置きたいと考えております。 用意しておくもの Visual StudioCode エディタは基本的に何でも大丈夫だと思いますが、TypeScriptを使用するため公式では VSCode が推奨されています。 Node.js まだの方は以下のサイトからダウンロードしておきます TypeScript JavaScript でも開発はできますが、変数がどんなプロパティを持っているのかすぐに知ることができるため推奨されています。 Figmaデスクトップアプリ ブラウザのものではなく、デスクトップアプリが必要です。ローカルファイルを読み込みながら開発できます。 プラグイン を動かすまで Figma アプリを起動 アプリケーションメニューの「Plugins」>「Manage Plugins...」を選択します。 表示された画面の「In Development」のセクションから「+」ボタンをクリックします。 プラグイン のテンプレートを作成、ローカルへ保存 「Create a plugin」のモーダルが出てくるので、作りたい プラグイン の名前を入力し、「Continue」ボタンをクリックします。 「Choose a template」の画面に進むので、自分が作りたいテンプレートの形式を選択します。今回私はUIを伴った プラグイン を作成したいので、一番右の「With UI & browser APIs」を選択しました。 「Save as...」からローカルに保存します。保存すると、先程の「In Development」のセクションに連携されます。 VSCode でファイルを開く 7つのファイルで構成されています。それぞれの説明は、後述します。 TypeScriptの自動 コンパイル の設定 「ターミナル」>「ビルド タスクの実行...」から「 tsc :ウォッチ - sample/tsconfig. json 」を選択し、クリックします。 これで編集を加える度に自動で コンパイル が実行されますが、 TS2304 のエラーが出るので、型定義ファイルをインストールしてください。 npm install --save-dev @figma/plugin-typings これでエラーがなくなったと思います。 先程保存した プラグイン が実際に Figma アプリ上で動くようになります。 Figma で プラグイン を実行 「Plugins」> 「Development」 > 「sample」をクリックすると プラグイン が実行すると、長方形作成者が現れます。ちなみに、「Plugins」> 「Development」 > 「Open console」で見慣れたコンソールを表示することができます。 構成ファイルについて manifest. json name プラグイン の名前 id Figma から割り当てられたid api 使用するFigmaAPIのバージョン main JavaScript ファイルの 相対パス を文字列で指定 ui HTMLファイルの 相対パス を文字列で指定 詳しい説明は こちら に記載されております。 code.ts Figmaのplugin API を利用して Figma 上の操作を行うファイル 先程の長方形を作成する プラグイン でいうと、 Figma のページに長方形を作成する処理が書かれています。 figma.showUI ( __html__ ); figma.ui.onmessage = msg => { if ( msg. type === 'create-rectangles' ) { const nodes: SceneNode [] = [] ; for ( let i = 0 ; i < msg.count ; i ++) { const rect = figma.createRectangle (); rect.x = i * 150 ; rect.fills = [{ type : 'SOLID' , color: { r: 1 , g: 0.5 , b: 0 }}] ; figma.currentPage. appendChild ( rect ); nodes.push ( rect ); } figma.currentPage.selection = nodes ; figma.viewport.scrollAndZoomIntoView ( nodes ); } figma.closePlugin (); } ; code.js 上記 code.ts が コンパイル された後の姿 manifest. json で読み込まれ、実行されるファイル ui.html プラグイン 側のUIを担うファイル 先程の長方形を作成する プラグイン でいうと、長方形の数を入力する プラグイン 側のUI部分になります。 < h2 > Rectangle Creator </ h2 > < p > Count: < input id = "count" value = "5" ></ p > < button id = "create" > Create </ button > < button id = "cancel" > Cancel </ button > < script > document .getElementById ( 'create' ) .onclick = () => { const textbox = document .getElementById ( 'count' ) ; const count = parseInt ( textbox.value, 10) ; parent .postMessage ( { pluginMessage: { type: 'create-rectangles' , count } } , '*' ) } document .getElementById ( 'cancel' ) .onclick = () => { parent .postMessage ( { pluginMessage: { type: 'cancel' } } , '*' ) } </ script > HTMLファイルになっておりますが、 <script> タグで JavaScript のコードが埋め込まれています。 このファイル側、 つまりUI側では Figma の操作を直接行うことができず 、Web Messaging API のpostMessageを介して、 code.ts とお互いにやり取りすることで連携しています。 ※ その他にも構成ファイルには、 package.json tsconfig.json README.md があります。 Webpack + Reactの導入 せっかくなので、Reactを導入して開発していきたいと思います。 導入の仕方は自由ですが、今回は公式ドキュメントに沿って進めていきます。 インストール 公式のドキュメントには以下のインストール 行うように書かれていますが、 npm install --save-dev css -loader html-webpack-inline-source-plugin@beta html-webpack-plugin style-loader ts-loader typescript url-loader webpack webpack- cli この通りにインストールしてしまうと動かないため、 Figmaが提供しているReactのサンプル の依存関係を参考にして、インストールします。 " dependencies ": { " @types/react ": " ^16.8.23 ", " @types/react ": " ^16.8.23 ", " @types/react-dom ": " ^16.8.5 ", " css-loader ": " ^3.1.0 ", " html-webpack-inline-source-plugin ": " 0.0.10 ", " html-webpack-plugin ": " ^3.2.0 ", " react ": " ^16.8.6 ", " react-dom ": " ^16.8.6 ", " style-loader ": " ^0.23.1 ", " ts-loader ": " ^6.0.4 ", " typescript ": " ^4.0.3 ", " url-loader ": " ^2.1.0 ", " webpack ": " ^4.38.0 ", " webpack-cli ": " ^3.3.6 " } ファイル作成 ライブラリのインストールが終わったら、構成ファイルを変更します。新たに以下のファイルを作成し、中身は サンプル を参考にします。 src/code.ts src/ui.html src/ui. tsx src/ui. css src/logo. svg webpack.config.js ファイルの変更 manifest.json の ui と main を以下のように書き換えます。 { ... " main ": " dist/code.js ", " ui ": " dist/ui.html ", ... } tsconfig.json を以下のように書き換えます。 { " compilerOptions ": { " target ": " es6 ", " jsx ": " react ", " typeRoots ": [ " ./node_modules/@types ", " ./node_modules/@figma " ] } } ファイルを削除 先程まで使用していた code.ts , ui.html ファイルは不要になるので削除します。 これで環境が整いました。 Figma デスクトップアプリから実行すると、 プラグイン が実行されるようになりました。 プラグイン のUIデザイン 最後になりましたが、 プラグイン のUIは、 Figma Components が参考になりそうでした。 必ずしも Figma に沿ったUIである必要はなさそうですが、 Plugin Review Guidelines でも Figma に沿ったデザインが推奨されています。 We highly recommend matching your plugin to Figma 's UI so we can create a seamless experience for our users. 終わりに 今回は Figma Plugin作成の準備についてまとめました。 デザイナーであっても自力で作成できる範囲だと思いましたので、これから冒頭で述べた プラグイン を作っていければと思います。 明日の記事の担当は、サーバーサイドエンジニアの @hokita さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の14日目の記事です。 はじめに こんにちは、 エニグモ 嘉松です。 簡単な自己紹介ですが、 BUYMA のプロモーションや マーケティング を行っている事業部に所属して、その中のデータ活用推進室という部署で会社のデータ活用の推進や マーケティング ・オートメーションツール(MAツール)を活用した販促支援、 CRM などを担当しています。(データ活用推進室、長らく私一人部署だったのですが、先月1名増えて2名体制になりました!) 目次 はじめに 目次 背景 日付および時刻関連のデータ型 SQL Server BigQuery Redshift タイムゾーンとは? データ型まとめ 現在日時(日付と時間)の取得方法 SQL Server GETDATE関数 BigQuery CURRENT_TIMESTAMP関数 Redshift SYSDATE関数 GETDATE関数 現在日付の取得方法 SQL Server BigQuery CURRENT_DATE関数 Redshift CURRENT_DATE関数 現在日時の取得方法まとめ 日付型 → 文字型 SQL Server 年月日(YYYY/MM/DD形式) 年月日(YYYYMMDD形式) 年月日時分秒(yyyy-mm-dd hh:mi:ss.mmm (24h)) 年月日時分秒(yyyy-mm-ddThh:mi:ss.mmm形式(ISO8601標準)) BigQuery DATE型 TIMESTAMP型 Redshift 文字型 → 日付型 SQL Server datetime型 BigQuery DATE型 TIMESTAMP型 Redshift DATE型 TIMESTAMP型 最後に 背景 エニグモ のデータ活用の大きな特徴として、エンジニアに限らず、マーケターや マーチャンダイザー (MD)、カスタマーサポートや役員まで、多くの社員、ほとんどの社員と言っても過言では無いくらいの人が自分で SQL を叩いてデータを見る、分析するという文化、カルチャーが根付いているということが言えると思います。 また、データ活用基盤の整備も積極的に進めており、 クラウド で提供されているビックデータ向けのデータベースをデータレイクやデータウェアハウス(DWH)として利用しています。 このように複数のデータベースを活用してく中で出てくる問題点が、 SQL の シンタックス の違いです。 特に エニグモ ではエンジニアでは無いユーザもたくさんいるので、 SQL の作成に多くの時間がとられてしまうと、本来の業務へも影響がでてきてしまいますし、データ活用は停滞してしまいます。 そこで、この記事では Microsoft が提供している SQLServer 、 Google が提供しているフルマネージド型分析データウェアハウスであるBigQuery、 Amazon Web Services ( AWS )の クラウド 型データウェアハウスであるRedshiftの3製品を対象として、特に混乱するであろう日付および時刻関連のデータ型について整理することで、今後のリファレンスになればと思っています。 日付および時刻関連のデータ型 まず、ここでは各データベースの日付および時刻関連のデータ型(の代表的なもの)を列挙します。 ※データ型の表記(大文字小文字)、説明の内容については各データベースのマニュアルにおおよそ準拠しています。 SQL Server データ型 説明 タイムゾーン date 日付型 なし datetime 日時型( タイムゾーン なし) なし datetimeoffset 日時型( タイムゾーン あり) あり BigQuery データ型 説明 タイムゾーン DATE 日付型 なし DATETIME 日時型 なし TIMESTAMP タイムスタンプ型 あり Redshift データ型 説明 タイムゾーン DATE カレンダー日付 (年、月、日) なし TIMESTAMP 日付と時刻 ( タイムゾーン なし) なし TIMESTAMPTZ 日付と時刻 ( タイムゾーン あり) あり タイムゾーン とは? タイムゾーン について言及すると、それだけで1本の記事になるくらいなので、簡単に説明します。 データーベースにおける タイムゾーン のあり・なしとは、標準時間を UTC とするか、それとも個々のデータベースで決めるか、ということです。 タイムゾーン ありのデータ型を使う場合は、当然、データを格納する時にも タイムゾーン を指定してデータを格納する必要があります。 また、 タイムゾーン なしのデータ型を使う場合は、そのデーターベースにはどの タイムゾーン でデータが格納されているかを、意識して使う必要があります。 例えば日 本の時間 で格納したデータを、ニューヨークの時間帯で表示させるには、時間を14時間戻してあげるといったことを意識的に行う必要があります。 いずれにしても、ひとつのデータベースで時差のある地域の時間を扱う場合は、時差を意識することからは逃れられません。基準となる時間を UTC にするのか、どうかの違いです。 逆に日本時間だけで良いシステムであれば、扱う時間は常に日本時間なので、 タイムゾーン なしのデータ型を使うことで、 タイムゾーン を意識する必要がなくなります。 データ型まとめ 日付型 日時型( タイムゾーン 無し) 日時型( タイムゾーン 有り) SQLServer date datetime datetimeoffset BigQuery DATE DATETIME TIMESTAMP Redshift DATE TIMESTAMP TIMESTAMPTZ 日付型は3データベースとも DATE で分かりやすいですね。 日時型( タイムゾーン 無し)は SQLServer とBigQueryが DATETIME なのに対して、Redshiftが TIMESTAMP 。 日時型( タイムゾーン 有り)は全てのデーターベースで異なります。 更に TIMESTAMP はRedshiftでは日時型( タイムゾーン 有り)なのに対して、BigQueryでは日時型( タイムゾーン 無し)となっています。 この時点で既にややこしくなってますね。 現在日時(日付と時間)の取得方法 次に、それぞれのデータベースで現在の日時(日付と時間)を取得する関数を見ていきます。 ここに挙げた関数以外もありますが、よく使う(であろう)ものを列挙しています。 SQL Server GETDATE関数 戻り値の型:datetime SELECT GETDATE() ; ------------ 2020-12-09 08:20:17.645 BigQuery CURRENT_TIMESTAMP関数 戻り値の型:TIMESTAMP SELECT CURRENT_TIMESTAMP() ; ------------ 2020-12-10 08:07:47.222776 UTC 括弧は省略可能です。 UTC で表示されます。 日本時間( JST )で表示させたい場合は以降の「日付型 → 文字型」を参照ください。 Redshift SYSDATE関数 戻り値の型:TIMESTAMP select sysdate ; ------------ 2020-12-09T08:20:17.645728 GETDATE関数 戻り値の型:TIMESTAMP select getdate() ; ------------ 2020-12-09T08:20:17.645728 どちらもデフォルトでは UTC が表示されるので、日本時間を表示したい場合はセッションのタイム ゾーン(デフォルトでは UTC )を設定してあげる必要があります。 set timezone = 'Asia/Tokyo'; select sysdate ; ------------ 2020-12-09T17:20:17.645728   set timezone = 'Asia/Tokyo'; select getdate() ; ------------ 2020-12-09T17:20:17.645728 現在日付の取得方法 SQL Server SQL Server には単体で日付を取得する関数が無いので、 GETDATE() で現在の日にち時刻を取得した後に、 CONVERT を使ってdate型に変換してあげる必要があります。 SELECT CONVERT(date, GETDATE()) ; ------------ 2020-12-09 BigQuery CURRENT_DATE関数 戻り値の型:DATE SELECT CURRENT_DATE() ; ------------ 2020-12-09 引数に何もして指定しないと UTC の日にちが返ってくるので、日本時間での日にちを取得する場合は、引数に タイムゾーン を指定してあげます。ここ注意ですね。 SELECT CURRENT_DATE("Asia/Tokyo") ; ------------ 2020-12-09 Redshift CURRENT_DATE関数 戻り値の型:DATE select current_date ; ------------ 2020-12-09 現在日時の取得方法まとめ SQL Server BigQuery Redshift 日時 GETDATE() CURRENT_DATETIME() sydate getdate() 日付 なし CURRENT_DATE() current_date 日付型 → 文字型 日付型のデータを文字列に変換する方法について記載します。 SQL Server 年月日(YYYY/MM/DD形式) SELECT CONVERT(nvarchar, getdate(), 111) ; ------------ 2020/12/10 年月日(YYYYMMDD形式) SELECT CONVERT(nvarchar, getdate(), 112) ; ------------ 20201210 年月日時分秒(yyyy-mm-dd hh:mi:ss.mmm (24h)) SELECT CONVERT(nvarchar, getdate(), 21) ; ------------ 2020-12-10 16:34:37.837 年月日時分秒(yyyy-mm-ddThh:mi:ss.mmm形式(ISO8601標準)) SELECT CONVERT(nvarchar, getdate(), 126) ; ------------ 2020-12-10T16:30:05.690 BigQuery DATE型 FORMAT_DATE(format_string, date_expr) 指定された format_string (形式設定要素)に従って date_expr をフォーマットします。 DATE型でサポートされる形式設定要素 形式設定要素 説明 %Y 10 進数として表示される、世紀を含む年。 %y 10 進数(00-99)として表示される年。世紀は含みません。 %m 0 進数として表示される月(01~12)。 %d 10 進数として表示される、月内の日付(01~31)。 %F %Y-%m-%d 形式の日付。 年月日(YYYYMMDD形式) SELECT FORMAT_DATE("%Y%m%d", CURRENT_DATE()) ; ------------ 20201210 年月日(YYYY-MM-DD形式) SELECT FORMAT_DATE("%F", CURRENT_DATE()) ; ------------ 2020-12-10 TIMESTAMP型 FORMAT_TIMESTAMP(format_string, timestamp[, timezone]) 指定された format_string (形式設定要素)に従って timestamp をフォーマットします。 タイムゾーン を指定すると指定した タイムゾーン に変換されて表示されます。 タイムゾーン名 TIMESTAMP型でサポートされる形式設定要素 形式設定要素 説明 %Y 10 進数として表示される、世紀を含む年。 %y 10 進数(00-99)として表示される年。世紀は含みません。 %m 10 進数として表示される月(01~12)。 %d 10 進数として表示される、月内の日付(01~31)。 %H 10 進数で表示される時間(24 時間制)(00~23)。 %M 10 進数として表示される分(00~59)。 %S 10 進数として表示される秒(00~60)。 %F %Y-%m-%d 形式の日付。 %T %H:%M:%S 形式の時刻。 %Z タイムゾーン の名前。 %z 必要に応じて +HHMM または -HHMM の形式で示される グリニッジ 子午線からのオフセット。 年月日時分秒(yyyy-mm-dd hh:mi:ss.mmm (24h)) SELECT FORMAT_TIMESTAMP("%Y-%m-%d %H:%M:%S", CURRENT_TIMESTAMP(), "Asia/Tokyo") ; ------------ 2020-12-10 17:13:13 Redshift TO_CHAR (timestamp_expression, 'format') 日時形式の文字列 形式設定要素 説明 YYYY 4 桁の年数 MM 月番号 (01~12) DD 日にちを数字表示 (01–31) HH24 時 (24 時間制、00–23) MI 分 (00–59) SS 秒 (00–59) 年月日時分秒(yyyy-mm-dd hh:mi:ss.mmm (24h)) UTC select to_char(sysdate, 'YYYY-MM-DD HH24:MI:SS') ; ------------ 2020-12-10 08:13:13 年月日時分秒(yyyy-mm-dd hh:mi:ss.mmm (24h)) JTC select ,to_char(convert_timezone('Asia/Tokyo', sysdate), 'YYYY-MM-DD HH24:MI:SS') ; ------------ 2020-12-10 17:13:13 文字型 → 日付型 SQL Server datetime型 日付だけ指定した場合は時分秒は0時0分0秒となります。 SELECT CONVERT(datetime, '2020/12/10') ; ------------ 2020-12-10T00:00:00 日付のスラッシュ(/)は省略することもできます。 SELECT CONVERT(datetime, '20201210') ; ------------ 2020-12-10T00:00:00 時分秒を指定したい場合は日付の後にスペースを開けて、 時:分:秒 を付けます。 SELECT CONVERT(datetime, '2020/12/10 12:15:30') ; ------------ 2020-12-10T12:15:30 BigQuery DATE型 CAST を使います。 年月日は - ハイフンで区切ります。 2020/12/10 のように / スラッシュで区切ったり、 20201210 のように区切らない場合はエラーになります。 SELECT CAST('2020-12-10' AS DATE) ; ------------ 2020-12-10 TIMESTAMP型 日付だけ指定した場合は時分秒は0時0分0秒となります。 また、 タイムゾーン は UTC になります。 SELECT CAST('2020-12-10' AS TIMESTAMP) ; ------------ 2020-12-10 00:00:00 UTC 時分秒を指定したい場合は日付の後にスペースを開けて、 時:分:秒 を付けます。 SELECT CAST('2020-12-10 12:15:30' AS TIMESTAMP) ; ------------ 2020-12-10 12:15:30 UTC タイムゾーン を指定したい場合は +09 のように UTC からの時差を指定します。 SELECT CAST('2020-12-10 12:15:30+09' AS TIMESTAMP) ; ------------ 2020-03-10 12:15:30 UTC Redshift DATE型 TO_DATE (string, format) 引数には、変換したい文字列とそのフォーマットを指定します。 SELECT TO_DATE('2020/12/10', 'YYYY/MM/DD') ; ------------ 2020-12-10 フォーマットの方法によって変換したい文字列の形式を指定できます。 SELECT TO_DATE('2020-12-10', 'YYYY-MM-DD') ; ------------ 2020-12-10 こんなことでも大丈夫です。 SELECT TO_DATE('2020###12$$$10', 'YYYY###MM$$$DD') ; ------------ 2020-12-10 CASTを使うこともできます。 SELECT CAST('2020-12-10' AS DATE) ; ------------ 2020-12-10 TIMESTAMP型 日付だけ指定した場合は時分秒は0時0分0秒となります。 SELECT CAST('2020-12-10' AS TIMESTAMP) ; ------------ 2020-12-10 00:00:00 年月日の区切りは / でも大丈夫です。 SELECT CAST('2020/12/10' AS TIMESTAMP) ; ------------ 2020-12-10 00:00:00 区切り文字がなくても大丈夫です。 SELECT CAST('20201210' AS TIMESTAMP) ; ------------ 2020-12-10 00:00:00 時分秒を指定したい場合は日付の後にスペースを開けて、 時:分:秒 を付けます。 SELECT CAST('2020-12-10 12:15:30' AS TIMESTAMP) ; ------------ 2020-12-10 12:15:30 最後に この記事では、 SQL Server 、BigQuery、Redshiftの3つのデーターベースを対象に、日付および時刻関連のデータ型についてまとめました。 日頃、私は上記のデータベースを使い分けている、それもおおよそ均等に使っているような状況なので、特に日付型の関数についてはよく迷ったりしています。 何度 bigquery 日付 文字列 変換 でググったことか。 今回、このように整理することで、迷ったときはこの記事を参照することで、少しでも生産性を高められたらと思っています。 記載した SQL については、実際に実行した上で確認していますが、データーベースのバージョンの違いなどによってエラーになったり、そもそも間違っていたりする可能性もあるので、その場合はコメントなどに記載いただければ、修正や補足など入れていきたいと思っています。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは。Enigmoインフラエンジニアの夏目です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の13日目の記事です。 なんだか競馬関連のエントリがいっぱいですが、弊社の主要サービスは競馬予想サイトではありませんので誤解なきよう。僕は競馬のことはさっぱりわからないのですが、先月末の ジャパンカップ は大変熱いレース展開でしたね。着順自体はまったく面白みがなく収支マイナスになってしまいましたが。 さておき。 1年前 と同様、今年も Kubernetes クラスタ 運用に翻弄される日々を過ごしておりまして、今日の記事はそんな Kubernetes ...というか Amazon EKS クラスタ に関するお話です。 Kubernetes のリリースサイクルに乗り遅れるな 皆さんご存知の通り Kubernetes のマイナーバージョンはおよそ3ヶ月ごとにリリースされ、各マイナーバージョンは最新バージョンとの差異が3以上になった時点でコミュニティのサポート対象外となります。 https://github.com/kubernetes/community/blob/master/contributors/design-proposals/release/versioning.md#release-versioning つまり、同一バージョンを1年以上利用することはほぼ不可能に近く、どうしても1年のうち最低でも1回はアップグレード作業が必要となります。これは Kubernetes を本番環境で利用する上で避けることができない、インフラエンジニアの頭を悩ませる問題のひとつです。 (注: 1.19以降は1年間のサポートがアナウンスされていますが 、バージョン差異は4つも進んでしまうのでどのみちアップグレードしないわけにはいきません) エニグモ の一部サービスでは Amazon EKS クラスタ を利用しており、 春先に1.15がリリースされた タイミングで1.13からアップグレードを実施しました。 EKSは Kubernetes 本家のリリースからおよそ半年遅れでリリースが行われ、本家よりも3ヶ月長い1年程度のサポートが保証されています。 そのため、1.15は2021年3月…よりも少し先の5月までがサポート予定となっており、年内はさらなるアップグレードは当面必要ないかな、と高を括っていました。 というのも、EKSは本家への追従に時間がかかりなかなかリリースされないこともあり、サポート期間はさておき年内に1.17や1.18がリリースされるかどうかも疑わしいものだ、と半ば AWS 開発チームの対応スピードを侮っていました。 ところが、1.15のリリースから2ヶ月も経たないうちになんと 1.16がリリースされました 。3ヶ月ごとじゃないじゃん!話が違うよ!と憤慨しながら GithubのAWS Container Roadmap を眺めていると、こんな頼もしいコメントが寄せられているではありませんか。 https://github.com/aws/containers-roadmap/issues/487#issuecomment-597444626 but one of priorities for EKS this year is to reduce the gap between upstream releases and EKS support, which will require a temporary release schedule that is sooner than every 90 days. ということで、本家リリースから10ヶ月も経ってからようやく公開されたEKS 1.15はたった1ヶ月半で旧バージョン扱いになってしまったのでした。ひどい。 1.16へアップグレードする前に さて、本家で1.16がリリースされてからもう1年以上経過しているため、GKEなどで常に最新バージョンの Kubernetes を利用されている方には遠い昔のことのように思われるかもしれませんが、1.16では一部の API が非推奨となりました。 https://github.com/kubernetes/kubernetes/blob/release-1.16/CHANGELOG/CHANGELOG-1.16.md#deprecations-and-removals 非推奨となったものの中でも最も広範かつ影響が大きいのは、Deployment , DaemonSet , ReplicaSet リソースが対象となる apiVersion:extensions/v1beta1 グループです。 これらのリソースを apps/v1 へ変更するために、現在 クラスタ で稼働しているアプリケーションを確認してmanifestを修正して……といった作業 工数 を考えると、1.15のサポート期間終了直前に慌てて1.16へアップグレードすることはあまり現実的ではないと判断し、早々に1.16へのアップグレード準備作業を始めることとなりました。 API バージョン変更対応 対象リソースの洗い出し 1年前の記事でご紹介したように、アプリケーションのmanifestは基本的にGitで管理しているので、 apiVersion:extensons/v1beta1 のリソースの有無はGit リポジトリ を確認すればよいのですが、アプリケーション以外の一部のモジュールは Github リポジトリ のkustomizationファイルを直接参照してデプロイしているため、 kustomize build コマンドを実行しないとmanifestを確認することができません。 すべてのモジュールを確認して回るのも手間だしどうしたものか、と思っていたところ kube-no-trouble:kubent という便利な スクリプト を見つけました。 https://github.com/doitintl/kube-no-trouble $./kubent 6:25PM INF >>> Kube No Trouble `kubent` <<< 6:25PM INF Initializing collectors and retrieving data 6:25PM INF Retrieved 103 resources from collector name=Cluster 6:25PM INF Retrieved 132 resources from collector name="Helm v2" 6:25PM INF Retrieved 0 resources from collector name="Helm v3" 6:25PM INF Loaded ruleset name=deprecated-1-16.rego 6:25PM INF Loaded ruleset name=deprecated-1-20.rego __________________________________________________________________________________________ >>> 1.16 Deprecated APIs <<< ------------------------------------------------------------------------------------------ KIND NAMESPACE NAME API_VERSION Deployment default nginx-deployment-old apps/v1beta1 Deployment kube-system event-exporter-v0.2.5 apps/v1beta1 Deployment kube-system k8s-snapshots extensions/v1beta1 Deployment kube-system kube-dns extensions/v1beta1 __________________________________________________________________________________________ >>> 1.20 Deprecated APIs <<< ------------------------------------------------------------------------------------------ KIND NAMESPACE NAME API_VERSION Ingress default test-ingress extensions/v1beta1 この スクリプト で apiVerison:extensions/v1beta1 のリソースを洗い出して順次 API バージョンの変更を実施しました。 安全にリソース API バージョンを変更するには リソースの API バージョン変更と言っても、単純に apiVersion:apps/v1 へ変更するだけではありません。 spec.selector フィールドの追加も必要なのですが、このフィールドはimmutableとして定義されているため、既存のリソースに追加しようとしても以下のようなエラーが出力されてしまいます。 The Deployment "sample-application" is invalid: spec.selector: Invalid value : v1.LabelSelector{MatchLabels:map[string]string{"app":"sample-application", "app. kubernetes .io/name":"sample-application"}, MatchExpressions:[]v1.LabelSelectorRequirement( nil )}: field is immutable このエラーを無視して kubectl apply --force コマンドで強制的にmanifestの変更を適用することはできるものの、整合性が取れないため既存のリソースは一度完全に削除されてから、 apps/v1 のリソースが新たに作成される形になります。つまり、稼働Pod数が一時的に完全に0になってしまうのです。 Pod数が0になってしまえば当然サービスに影響が生じてしまうため、以下のようなフローで API バージョンを変更しました。 既存のリソースと同一構成のmanifestを作成し、 metadata.name のみ変更して クラスタ へデプロイ 例) Deployment: sample-app を複製し、 Deployment: sample-app-temp を作成 複製したリソースが Service に紐づき、 トラフィック が振り分けられていることを確認 kubectl get endpoints コマンドで、ServiceとDeploymentの紐付けを確認できます 既存のリソースに対して API バージョン変更及び spec.selector を追加するmanifestを強制的に適用 既存リソースのDeploymentが削除され、 apps/v1 で再作成されてアプリケーションが正常に動作していることを確認 一時的に作成したリソースを削除 少々泥臭いですが、ブルーグリーンデプロイメントの亜種のようなやりかたですね。サービスに影響なく安全にリリースできる安心感はありますが、同様の要件が発生した際に都度こういった対応をするのも手間なので、今後は Argo Rollout などのモジュールも試してみたいところです。 ノードグループのマネージド化 非推奨 API バージョンのリソースは一新できたため、あとはコン トロール プレーンとノードグループをそれぞれ1.16へアップグレードするだけです。 ただ、これまで利用していたノードグループはEKS 1.13の頃に AWS ドキュメントに従ってEC2 LaunchTemplate と AutoScalingGroupで作成していたため、実際にアップグレードしようとすると、以下のように複数フェーズで対応をする必要がありました。 新規バージョンのAMIを利用するLaunchTemplate, AutoScalingGroupリソースを作成し、コン トロール プレーンへ紐付け 既存のノードグループにTaintを付与し、Drainを実行してPodを新規ノードグループへ退避させる 既存のノードグループを削除 さきほどの API バージョン変更時と同じような作業ですが、これをCloudFormationで対応しようとすると、3度もスタックの変更セットを適用するはめになり大変面倒です。 このため、EKS 1.15へアップグレードしたタイミングでマネージドノードグループへ移行しようとしたのですが、リリース当初のマネージドノードグループはSecurityGroupの割当てをすることができず、RDSやElastiCache, ALBなどの AWS リソースとPod間の疎通設定ができないため踏み切ることができませんでした。 ノード単位でSecurityGroupを割り当てなくても SecurityGroup for Pod を利用すれば良いでしょ?と思っても、対応 クラスタ バージョンはEKS 1.17以降のため使うこともできない、といった具合で数カ月間スタック状態でした。 それが この夏ようやくLaunchTemplateに対応 し、SecurityGroupを自由に割り当てられるようになったため、1.16へのアップグレード前にマネージドノードグループへ移行することにしました。 移行作業は前述のアップグレードフローとほぼ同様で、マネージドノードグループを新規作成して旧ノードグループからPodを退避させたうえで旧ノードグループを削除する、という流れですんなり終わりました。 これでアップグレード作業もスムーズに……と思いきや、マネージドノードグループに移行したタイミングでちょっとしたトラブルが発生しました。 Podが停止できない! マネージドノードグループを作成し既存のノードグループからPodを移行してから2,3日経ったところで、唐突にPodが再起動を繰り返したり、Podが正常に停止できずにいつまでも残り続けたりと不安定な状態になり、ノードのCPUやメモリが高負荷となって クラスタ 上からもノードが利用できなくなってしまいました。 厄介なことにPodの移行が済んだことで既存のノードグループは削除済み、という状況のためPodを切り戻すこともできず、騙し騙しPodを動かしていたところ以下のバグを踏んでいたことが判明しました。 Pods stuck in terminating state after AMI amazon-eks-node-1.16.15-20201112 つまるところバグが含まれるAMIでマネージドノードグループを作成したことが原因だったため、慌ててCloudFormationで旧バージョンのAMIに変更しようとしたところ、今度は以下のようなエラーが。 Requested Nodegroup release version 1.15.11-20201007 is invalid. Allowed release version is 1.15.12-20201112 (Service: AmazonEKS; Status Code: 400; Error Code: InvalidParameterException; Request ID: - - - - ; Proxy: null) なんとマネージドノードグループは 最新バージョンのAMIしか利用できない という仕様のため、最新バージョンのAMIにバグがあるとどうすることもできないのです。詰んだ。 結局そうこうしているうちに修正バージョンのAMIがリリースされたため、マネージドノードグループのAMIバージョンを変更して一件落着……と思いきや、そうは問屋がおろしません。 前述したとおり、 Podが正常に停止できない ということは、すなわちマネージドノードグループの更新処理における Tainの付与 → Drainの実行 → PodのEviction の流れで、最終的にPodのEvictionに失敗してしまい、ノードグループの更新処理も失敗してしまうのです。そんな。ひどい。ひどすぎる。 二重に詰んだ状況になってしまったため、最終的に取った手段は CloudFormationでマネージドノードグループの更新を実行 kubectl get pods --all-namespaces でPodの稼働状況を注視 Terminating のまま一定時間変化がないPodを見つけたら kubectl delete pods <pod name> --grace-period=0 --force コマンドで殺して回る という、いったいこれのどこが マネージド なんですか?と聞きたくなるような対応をする羽目になりました。 いたずらに過去バージョンのAMIを使うことで不要なトラブルが発生することを防ぐ、という目的であれば最新バージョンのAMIしか利用できないという方針もわからないでもないですが、じゃあちゃんと動くものをリリースしてくれ……という気持ちでいっぱいです。 バージョンスキップができない! 前記した問題が解消し、ではKubernetesnのバージョンアップをしましょうということでコン トロール プレーンをEKS 1.16へアップグレードしました。 ここでマネージドノードグループも1.16へアップグレードすると、最新バージョンであるEKS 1.18まで3回も更新処理が必要となり、都度PodのEvictionが発生します。サービスに直接影響が出ないようReplicaSetで 冗長化 はしているものの、そう何度も実行したいタイプの作業ではありません。 幸い、 コントロールプレーンとノードグループ間のバージョン差異は2バージョンまで許容される ため、コン トロール プレーンをEKS 1.17へアップグレードし、ノードグループは1.15から1.17へスキップさせようと考えました。 さきほど1.16へアップグレードしたばかりのコン トロール プレーンにCloudFormationで再度アップグレード処理を実行しようとしたところ、以下のようなエラーが発生しました。 Update failed because of Nodegroups EKSNodeGroup- ,EKSNodeGroup- ,EKSNodeGroup- must be updated to match cluster version 1.16 before updating cluster version (Service: AmazonEKS; Status Code: 400; Error Code: InvalidParameterException; Request ID: - - - - - ; Proxy: null) なるほどなるほど、コン トロール プレーンとマネージドノードグループのバージョンがね、一致してないから クラスタ のアップグレードはできませんと。なるほどなるほど。えっ、なんで?????非マネージドノードグループを使っているときは1.13から1.15へアップグレードできたのに?なんで???? といった具合で理屈はわかるものの、ドキュメントのどこにも書いていない制約にひっかかり、エラーの内容からするとマネージドノードを使っている以上は避けられないようなので渋々マネージドノードもアップグレードをすることになりました。仕方がないこととはいえ、やはり少々納得がいっていません。 アップグレードをイベント化しないために こんな調子で、ほぼマネージドなはずの Amazon EKSのアップグレード作業にずいぶんと 工数 をかける形になってしまいました。 ただ、 Amazon EKSないし Kubernetes を利用している限り、 クラスタ 本体はもちろんモジュール類( Ingress Controllerなど)のアップグレードは常に意識し続けなければなりません。安定稼働しているからといってしばらく放置していると、唐突に破壊的変更を含むリリースがアナウンスされることも珍しくありません。 四半期ごとや月次のタイミングなどで各種モジュールの最新リリースをチェックし、定期的にアップグレード作業を実施することで、サービスへの影響を最小限にして運用作業を行う方法を模索していけたら良いなと考えています。 明日の記事の担当は ハイア マチュア トレイルランナー の 嘉松 さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは、ディレクターの神吉です! この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の12日目の記事です。 エニグモ では様々なプロジェクトに関わることが多いですが、自社サービスのプロジェクトを推進する上で大事にしていることを書いていきたいと思います。 今回はプロジェクトマネジメントの体系的なテクニックの話ではなく、プロジェクトを推進する上でのマインド面中心の記事になります。 またクライアントワークのプロジェクトとは違う部分もあるかと思います。 今思っていることや感じていることなので、今後変わっていくかもしれないのでそこはご了承ください。 そもそもプロジェクトとは? プロジェクトって何か大変そう、難しそうみたいイメージがあるかもしれませんがプロジェクトの定義を Wikipedia で確認してみました。 プロジェクトマネジメント協会が制定している PMBOK (第5版)の定義では、「プロジェクトとは、独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施する有期性のある業務」とされている。つまり、会社などの通常業務や、継続的な運用管理、あるいは改善活動などは、特に開始と終了が定義されていないので、「プロジェクト」とは呼ばない。ただし、特定の期限までに特定の建築を行う、製品を開発する、システムを構築する、などは個々のプロジェクトになりうる。 独自の目標がある、期限がある業務のことなのかなと思います。 いつもやっているルーティンワークは該当しないことになります。 今までやったことない業務でスケジュールも決まっていて多部署、または社外も巻き込んだ大きなプロジェクトを推進するとなるとなかなか大変です。 そんな中大事にしていることは以下になります。 大事にしていること 1. どうすべきか常に考える。 AなのかBなのか選択を迫られることが多いです。 また関係者全員が100%満足するような決定ができないことも多く、バランスをとることも必要とされます。 自分だけで判断できないことも多くありますが、どうすべきかどうあるべきか常に検討し積み重ね、小さなことでも丸投げしないで一つ一つ考えることは大事です。 2. 自分ごと化する。 他に企画者がいる場合でも自分の企画ぐらい真剣に考えることは必要だと思います。 これをやらないと検討事項も浅くなり、関係者と話す時につじつまが合わなくなったり情熱を伝えることができません。 かなり厳しい状態でプロジェクトに アサイ ンされることもありますがそれをどうするかが腕のみせどころだと思います。 私自身、最初は自分ごと化できずに苦しんでしまうこともよくありました。。 3. 逃げないこと。 逃げないこと、あきらめないことは非常に大事です。 プロジェクトへの情熱が失われると一気に物事が進まなくなります。 あー失敗したーと思うこともありますがだいたい大丈夫です。 プロジェクトは日々の積み重ねなので地道にやるしかないです。 4.最前線にいってみる。 何が課題なのか人から聞いたり報告書を見たりするより、実際に経験してみるほうが良いと思います。 意外と聞いていたこととは違う課題でつまずいていたり、すごく重要なことを汲み取れていないこともあります。 5.他のプロジェクトにも協力する。 人が進めているプロジェクトにも協力することは大事なことです。 自分以外に情熱をもって行動してくれる人がいると諦めずプロジェクトを進めることができたりもします。 いつか自分が大変な時に助けてくれるかもしれません。 6.細かいところも覗いてみる。 開発、デザイン、データ分析、ユーザからの声 などなど細かいところも覗いたり、また人にまかせていた業務もたまには自分でやってみたりしています。 やっぱり業務の基本的なところは大事。 地味で細かいところも多いですがこうしたところ見ていると何かあった時の瞬発力につながると思っています。 私の周りではマネジメント層の方でも細かいタスクを大事にしている方も多いので尊敬です! 7.よく分からなくなったらとりあえず寝る。疲れてきたらとりあえず寝る。 いろいろ考え過ぎてどうして良いか分からなかった時は寝ましょう。 寝てみると意外と頭がすっきりして解決することも多いです。 プロジェクトは長期間になることもあるので持久力も大事です。 いろいろ上げてみましたが、キリがなさそうなのでこれぐらいにしておこうと思います。 私も最初は分からないことだらけで失敗ばかりでしたが(今でもまだまだ勉強することばかりですが。。)いろんな経験の積み重ねで少しずつプロジェクトを推進していけるようになってきたかなーと思っています。 今までないものを形にするのは非常に楽しいことなので何か新しくやりたいことがある方は失敗を恐れずぜひそのプロジェクトに挑戦してみてください!! 明日の記事の担当はインフラエンジニアの夏目さんです。宜しくお願いします! 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは、サーバーサイドエンジニアの Steven です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の 11 日目の記事です。 抽象化という単語とその議論をそれほど目にすることがありませんが、設計においては極めて重要な概念だと思いますので、ここで抽象化は何を指すのか、何のためのものなのか、どうやるのかを説明してみます。 ソフトウェア・エンジニアリングとは それが明確となっていないと、どうして抽象化が必要なのかは曖昧となってしまうこともあるかと思いますので、まずは方針にしていることについて語ります。 解釈は複数あると思いますが、一つの文章で表すと、ソフトウェア・エンジニアリングとは人間のア イデア を アルゴリズム に変換することだと思います。 人間の観点で、不確定で無限とも取れるア イデア を、限り有る計算関数の組み合わせで有限なものに変えるとも取れます。 決まった特定な目的を果たすために、有限なものだけを使って何かを作ることから、問題解決とも取れると思います。レゴ作りやパズル解決という比喩は気に入ってます。 以上の説明のキーワードは「変換」と「問題解決」です。 一つ一つ個別なものと捉えると、ウェブ業界の通常の仕事では実に難しい問題はそうそうないと思います。業界として今まで見たことのない新しい アルゴリズム の発明はまず必要ないです。 ただし、仕事で求められるのは人間の言葉で表現される高レベルな問題の解決がほとんどで、その一つの大きな問題を解けるにはお互いに影響し合うたくさんな小さな問題を同時に解決しないといけないです。 なので、そういう問題は本質的に難しいというより、複雑という方が相応しいと思います。 したがって、エンジニアの主な評価基準はどれだけ難しい問題を解決できるかというより、如何に複雑さを抑えて、大きい問題を簡単に解決する・保つかの方です。 高校時代に歴史と地理学の先生から聞いた言葉ですが、「難しくするのは簡単。簡単にするのは難しい。」というのが印象的で今にも覚えています。 パラダイム シフトとも言えたかもしれません。 「やっぱりわからないから、すごい」のではなく、「思ってたより、ぜんぜん簡単でわかりやすい」の方を目指すべきです。 解決策が簡単だったのはもともとの問題が簡単だったからというのはまずなく、エンジニアが頑張ったから、最終的には簡単な解決になったという方が正しい解釈だと思います。 その中で抽象化はものを簡単に保つための手段となります。 抽象化とは 抽象化という概念自体は抽象的なので、一つの文章で具体的に説明しきるのは難しいですが、以下のように解釈しています。 抽象化とは、特定の問題を概念として分析と分割し、単一の要素として扱えるようにした上で、その要素を組み合わせることでより大きい問題の解決に汎用的に使えるようにすることです。 抽象化をトピックごとにより細かく説明します。 抽象化の目的 大きい問題はいつもより細かい問題で構成されてます。 最上層にある、ユーザーに提供したい高レベルな結果(ボタンで操作できるカート画面)と、最下層にある、実装上の低レベルな詳細(カートの SQL テーブルに適用ポイントを保存する)は両方意識しやすくて、それだけをベースにそのまま開発に入ることがあったかもしれません。 ただし、その両端の間にはとんでもない距離があり、最下層からそのまま最上層を実装しようとすると、結果が凝ったものであればあるほど、開発の効率が下がり、目標は達成しにくくなります。 なぜなら、最下層から最上層まで一気に何かを実装しようとすると、さまざまな、関係のない詳細を一気にかつ同時に気にしないといけなくなるからです。開発の負担が単純に大きすぎるものになってしまいます。 なので、その残念な、非効率な開発環境を避けるために、大きい問題をより小さい問題に分割し、問題を部分的に解決できるようにします。 解決の負担が減った小さい問題を解けられたら、結果の要素を繋ぐことで大きい問題は簡単に解決可能となります。 馴染みのある例に例えるなら、車を作るのが目的な場合、構成が曖昧なまま車を一気につくるより、動力機関、燃料容器、収納スペースなどと概念として分析してから、それぞれの要素を設計・作成し、最終的に全部を組み合わせる方が効率的です。 以上で問題をものに例えたのですが、ことにも例えられます。 生き物としてエネルギーを得るということを分析するのでしたら、食べ物の探し、入手、調理、飲食、分解、摂取などと、ステップにも分けられます。 それが抽象化です。大きい問題をそれぞれより小さい問題に分けて、構造を見出すことです。 どうしても解決できない問題が相手の場合、その問題をそれぞれの概念として分析し、より細かい問題として分割した上で、再度挑戦するのがいいかと思います。 そうすれば、実に難しい問題は意外と少ないかもしれません。 抽象化の特徴 役に立ついい抽象化にはいくつかの特徴があります。大きく分けて、以下の2つにまとめてみました。 問題の構造化 問題を分割するとしても、正しいやり方と正しくないやり方があります。 単 純化 が目的なので、そもそも簡単というのはどういうものなのかを明確にする必要があります。 簡単なものは本質までさかのぼった場合、一つだけなものとして考えるものです。一つの概念、一つのパターン、一つの責任など。複数な概念を合わせることで初めて成立するものであれば、もはや簡単ではないです。 ただし、その一つなものがより小さい複数なもので構成されていても、簡単じゃなくなるわけではないです。一つとして考えられれば、その時点で簡単です。 なので、問題を分割するに当たって、同じように、分割されたものをそれぞれ独立した、一つ一つとして考えられるものにするべきです。 複数な概念がオーバーラップするような、曖昧なものが分割の結果でしたら、それほど問題の単 純化 には貢献しないものとなるからです。 大きい問題を分割する際は、 木構造 の要領でものを分けて、それぞれの部分の大きさを抑えながら、大きいものからどんどん小さいものに構造化するのが望ましいです。 そうすることで、一つ一つの問題の解決は同程度の難易度になって、全体の単 純化 に繋がります。高レベルな問題は低レベルな問題と同じぐらいの努力で解決可能となります。 同時に、特定の細かい問題がどの問題の一部となってるのかも明白になって、把握がしやすくなります。 木の一つのノードを分けるとして、枝の間に共通点が少ない場合は、枝の数も抑えるべきです。 なぜなら、実装で5つの枝を一つのノードに集約するのがそれほど難しくなくても、共通点のない枝が 20本もあれば、集約がそれなりに難しくなります。 どうしても枝の数が多い場合は、共通点となる概念をベースに、一部の枝を一つにまとめて、新しい子ノードで問題をまた分割すれば大丈夫です。 最初は少なくても、改修で一つのノードの枝の数が少しずつ増えないようにするには、最初から分割の結果を、元の問題の 100% をカバーする、同じ抽象レベルのものにするのがいいと思います。 商品の購入過程はかならず選択、購入、受け取りの3つのステップに分けられますので、はじめからそうと分割すれば、後から枝の数が増える可能性が低いです。 まとめると、問題の構造化において、いい抽象化なら、問題は - 独立した概念として分割される - 木構造 として構造化される - 同程度の大きさとして分けられる - 木として各ノードの枝の数が抑えられる - 木として同じノードの枝は同じ抽象レベルにある そんな風に問題を分割すれば、それぞれの問題の解決は実装しやすくなります。 インターフェイス の単 純化 問題がうまく分割されれば、その時点で簡単になります。 ただし、それだけではそれぞれの問題の解決策のつなぎ方が簡単になるとは限らないので、 インターフェイス の面でも複雑さを抑える必要があります。 この項目ではより具体的な説明になるので、問題の解決として「機能」という単語を使います。 特に考慮せず、機能一つ一つをそのまま実装するだけだと、その機能を使うための インターフェイス は機能よりになってしまいます。 ただし、そのそれぞれの機能は皆違いますので、 インターフェイス の間の互換性がいいものにならず、機能を繋ぐだけでかなりな努力が必要となります。 なので、それを避けるため、 インターフェイス 自体を簡単なものに保ち、共通言語でそれぞれの機能をつなげるようにする必要があります。 いい インターフェイス には以下の特徴があります。 インターフェイス は包まれてる機能と同じ抽象レベルで表現されてます 名称(クラス名、メソッド名、引数名など)がその抽象レベルに合わされてます その抽象レベルに合わない実装詳細は表に出ません インターフェイス のエンドポイントは最小限に抑えられてます 機能を活用するために必要なオペレーションのみが公開されてて、利用方法が明白です インターフェイス が必要とする引数の数が抑えられて、少ない加工でもその引数を簡単に提供できます 必要のないデータまでを求めませんが、呼び出し元で準備が必要となってしまう細かすぎるデータも求めません 機能と同じ抽象レベルのデータを引数にします たとえば、商品の価格を計算する機能では、商品モデルを受け取るだけでも問題ありません インターフェイス の返り値も引数と同じルールに従って、他の機能でそのまま活用できます インターフェイス は基本的にステートレスです メソッドをどんな形でどれだけ呼んでも、内部ステートが変わらず、機能の結果に影響しません 最終的のステートを格納するモデルクラスは例外です インターフェイス の実装詳細が隠蔽されてます 呼び出し元が実装の詳細を気にする必要がありません 後から実装が変わっても、変更なく機能をそのまま利用できます(実装の詳細が漏洩しません) インターフェイス はコンテキストには必要以上に依存せず、他のコンテキストでも再利用できます 活用する場合に、必ず他の機能と併用しないと使えない状況に陥ることがありません コンテキストがなくても機能をそのまま理解できます その特徴を持つ インターフェイス を実装するのが難しい時がありますが、どれだけ インターフェイス を高レベルなものに保てたかによって複雑さが決まることが多いです。 インターフェイス 設計の過程で機能の実装自体が難しくなることがありますが、難しい実装と比べて難しい インターフェイス の方は影響が大きいので、選ぶ必要がある時は実装より インターフェイス の方を簡単に保つべきです。 抽象化のメリット うまく抽象化できれば、様々なメリットが現れます。 単純性 全体的にわかりやすくなるので、調査にかかる時間が短縮されます もともと実装した人にとっても、触ったことがない新人にとっても 抽象化を考慮する時間が必要となりますが、実装自体にかかる時間は減ります 問題をそれぞれ個別として扱えるようになるので、一つの問題のみに集中できるようになります 柔軟性 各機能は明確に隔離されるので、一つの機能の修正が他の機能に与える影響が減ります ものをより自由に変更できるようになります 各機能は高レベルな インターフェイス で包まれるので、機能の間に新しい機能を追加するのが簡単になります ドメイン 層の新しい ビジネスロジック など アプリケーション層のキャッシングレイヤーなど 各機能のコンテキストへの依存も抑えられるので、 リファクタリング がよりやりやすくなります 機能の再編など 機能の実行順番の変更など 保守性 単純性と柔軟性の改善から、保守性もそのまま向上されます バグ発生時にどこを修正すればいいのかがより早くわかります 該当箇所を修正したら、漏れが発生しにくくなります 一つの問題が一つのところで対応されるので 密結合状態が避けられるので、 リファクタリング の必要性も減ります 安定性 同じ理由で安定性も改善されます 問題の分割で漏れにはより早く気づくので、仕様漏れやバグの発生率は減ります テスト性 機能一つ一つは独立するので、 ユニットテスト も実装しやすくなります コンテキストとテストデータの準備で必要となる努力は減ります 単一責任に重点が置かれるので、複数の関係のないものを同時にテストする頻度も減ります 抽象化をするには うまく抽象化をするには何を気にするべきか、どのステップを取るべきかを紹介してみます。 概念の分析 抽象化と関係がないことですが、まずするべきなのは対象の案件を具体的なものにすることだと思います。 道標となるメインな仕様があるとして、エッジケースがあるのか、コンテキストが何なのか、未定なところがあるのか、というところを洗い出します。 それができたら、その案件を概念として分析します。 問題を解決するために必要となるデータ(モデルなど)には何があるのかを、「問題の構造化」で紹介した問題の分け方を活かして、分析します。 データを細かく分析できたら、その次に処理(関数など)の分析をします。 問題解決のためにどの処理が必要なのかを洗い出します。 ドメイン 層( ビジネスロジック )とアプリケーション層( フレームワーク )を明確に分けることも望ましいです。 うまく分けて、問題をそれぞれの層の独立したものとして分析できれば、全体が単 純化 されることが多いです。 簡単に実装できそうな大きさの、曖昧なところのない、一つ一つな要素になるまで、データと処理の分析を繰り返します。 抽象化の一番難しい作業は以上の分析になるので、クリアできたら、残りのステップは簡単です。 Tips 分析結果で不可分と見える一つのデータか処理がやはり大きいという印象を抱くことがあるかもしれません。 一見では不可分ですが、大きいと見えたなら、おそらく複数な違う要素でさらに構成されてます。 その要素を暴き出すために、質問を問いて、そのデータか処理の本質を探し出すのがいいかと思います。 そのものは何なのか、何が目的か、実装するには何が必要かなど。 同じく、分析でうまく表現できないデータか処理が現れるかもしれません。 そのものをどう実装できるのかがよくわからない時は新しい概念の導入を検討します。 商品というのはそのまま概念として成り立ちますが、一部の商品のみを扱える処理があるとわかったなら、商品には種類という概念を導入する必要があるかもしれません。 扱い方が全然変わってしまうなら、商品モデルにステートを表すメソッドかカラムを追加するだけのではなく、ラッパークラスを通して、モデルを抽象化するのが妥当な可能性があります(たとえば、購入できない商品対購入できる商品など)。 当然、処理のほうにも新しい概念の導入が必要となる場合があります。 概念としては、ステート、ポリシー、イベント、エラー、アクション、プレゼンター、ストラテ ジー 、エクスト ラク ター、ノーマライザー、 セレクタ ー、ヒストリーなど、ものとことのどちらにも無限とあります。 プログラムに自由に新しい概念を導入しましょう。 インターフェイス の用意 その次に、分析されたものに一つ一つ インターフェイス を与えます。 「 インターフェイス の単 純化 」で紹介した特徴を意識して、簡単な インターフェイス の設計を目標とします。 簡潔にまとめると、以下の特徴を目指します。 用途が伝わる抽象的な名称 数の抑えられたエンドポイント パブリックな関数やメソッドなど 単純な引数と返り値 ステートレスな インターフェイス 実装の詳細を隠蔽した カプセル化 抑えられたコンテキストへの依存 最初から完璧な インターフェイス を設計することが難しい時があります。 そういう時はまず用途を果たすものを作ってから、その インターフェイス を少しずつ改善していく方が効率的です。 基本的に インターフェイス の設計が終わってから、実装に入るべきです。 そうすれば、実装に左右されず、簡単なものが作りやすくなります。 ただし、実装で曖昧なところが多い時は実装をある程度進めてから、 インターフェイス を設計するのもありです。 Tips 名称としては、要素の実装を必要以上に具体的に表さないながら、用途や目的を明確にした、周りと同じ抽象レベルなものが望ましいです。 クラス名、メソッド名、変数名など、どのものにも以上のルールを適用します。 高レベルなコンテキストで、 WriteProductIdToRedis と AddProductToCart の間で後者の方が望ましいでしょう。 なぜかというと、 WriteToRedis と ProductId は実装を直接表すものでありながら、その用途を表してないです。 クラスの実装と呼び出し元を調べないと、用途が何なのかがわからないという問題もあれば、実装が変わった場合、クラス名がその実装と合わなくなります。 簡単な インターフェイス を作るには、実装の詳細とコンテキストを一旦全部忘れて、設計したいデータや処理を ブラックボックス として考えるのがいいと思います。 その インターフェイス でしたら、触ったことのない、コンテキストに疎い新人にとって、そのまま意味をなすものなのかを確認します。 本当に簡単なものであれば、 インターフェイス を見るだけで、大体なことは理解できるはずです。 QA 実装が一つ完成したら、結果を振り返って、抽象化としての質を確かめるのがいいでしょう。 インターフェイス も実装もわかりやすいか 用途と使い方に関してどこかに違和感がないか 単一責任が保たれてるか 実装が顕になってないか その抽象レベルで不可分であるか コンテキストへの依存が少ないか 何かよくないところを発見したら、概念の分析を確認するか、 インターフェイス を調整します。 適用例 初期状況 現在進めている React プロジェクトでは、アナウンスという、特定の条件下で画面に表示される注意事項というものがあります。 同時に、エラーという、サーバーから受け取る動的に変わる説明事項もあります。 画面のデザイン上では、色を除いて、アナウンスとエラーは大体一緒です。 エラーの仕組みはすでに実装されていて、React コンポーネント 内でエラー配列から該当エラーをタグでフィルターして、そのままレンダーするようになっていました。 const renderErrors = () => errors.filter(Error.match( { tag: 'totals' } )) .map((error, index) => <Error key= { index } error= { error } />) return ( <div> { renderErrors() } ... </div> ) 一方で、アナウンスは コンポーネント 内で直接表示すべきかを計算して、そのままレンダーするようになっていました。 const renderCashOnDeliveryMethodAnnounce = () => { if (!(hasDeliveryMethodWithPrepaidFees && isPayOnReceipt)) { return } return <Announce title= "着払いを選択しました。" details= "..." /> } ただし、そのやり方だと、 コンポーネント 一つ一つに表示条件とメッセージの定義を行わないといけなくて、DRY ではないところから保守性が下がります。 エラーの仕組みと似てるところも複数あったので、共 通化 ができるのではないかと思いました。 改善策 メッセージという新しい概念を導入 まず気づいたのは <Error /> と <Announce /> という コンポーネント が大体一緒だったということです。 もとを辿れば、エラーとアナウンスはユーザーに何かを伝えるためのものなので、抽象化して <Message /> としてエラーとアナウンスを再定義しました。 <Message /> はただのメッセージであって、エラーやアナウンスの用途を考慮しないものなので、 インターフェイス は汎用的です。 <Message importance= {} title= {} details= {} /> importance はメッセージの重要度を表しています。値としては info や danger があります。 その importance を使って、メッセージの色が決まりますので、 <Message /> が特に考慮していなくても、呼び出し元でアナウンスとエラーの両方をそのまま表せます。 概念にオーバーラップがないので、 疎結合 となります。 アナウンスという概念を明確に このままでは、アナウンスという概念はコードには明確に現れず、表示条件と組み合わされたメッセージ以上のものにはならないです。 それだと、保守性は上がらず、すべてのアナウンスの改修が必要となれば、箇所の一つ一つを修正しないといけなくなるのと、アナウンスに関するルールも明確になりません。 アナウンスはどこからどこまでのものなのかが曖昧になってしまいます。 なので、その状況でアナウンスを明確なものにするため、アナウンスの定義、略してアナウンスの概念を導入しました。 アナウンスには重要度、文章、表示箇所と表示条件がありますので、定義でそれを明示的に表現します。 // announces.js const ANNNOUNCES = { cash_on_delivery_method_selected: { importance: 'warning' , title: '着払いを選択しました。' , details: '商品価格に含まれていた送料分が引かれますが、別途、着払い料金が必要です。' , tags: [ 'totals' ] , when: ( { product: { hasDeliveryMethodWithPrepaidFees } , deliveryMethod: { isPayOnReceipt } } ) => hasDeliveryMethodWithPrepaidFees && isPayOnReceipt } , // ... } ANNOUNCES オブジェクトのバリューはアナウンスの定義となります。 重要度は importance 文章は title と details 表示箇所は tags で対象オブジェクトを間接的に指定します 表示条件は when でカート商品というモデルを引数に定義します アナウンスはすべて一つのファイル内で定義されてるので、アナウンス横断の修正は簡単になります。 タグでアナウンスが対象にするエリアを定義していますが、どのタグがどのエリアに当たるのかを決めるのは コンポーネント なので、 疎結合 です。 表示条件も、特定の コンポーネント でのみアクセスできるデータを使わず、どのアナウンスにも渡される汎用モデルを引数としているので、コンテキストには依存しません。 あとからアナウンスのタグや表示条件を変えても、コンポネントの方で何も変更なく、アナウンスがそのまま更新されます。 この修正でアナウンス機能は他のものから独立して、一つのものとして扱えるようになりました。 アナウンスとエラーの レンダリング を抽象化 アナウンスとエラーは両方メッセージとなりました。 または、アナウンスの表示箇所はエラーと同じくタグを使って指定できるようになりました。 なので、レンダー処理はアナウンスとエラーの間で抽象化可能となります。 return ( <div> { renderMessages(cartItem, { tag: 'totals' } ) } ... </div> ) 以上のコードでは結局エラーかアナウンスかを意識せず、ただカート商品の、特定のタグのメッセージをレンダーするように単 純化 されました。 エラーは cartItem 内にある errors 配列が使われて、メッセージがレンダーされます。 アナウンスは announces.js 内の定義を対象に、 cartItem と tag を使うことでマッチするものを抽出して、メッセージがレンダーされます。 ただし、呼び出し元ではその内部処理を意識せず、より高い抽象レベルでメッセージをレンダーしてるだけです。 あとから、また違う種類のメッセージを自由に追加できます。 低レベルの詳細が抽象化されて、プログラムの単純性と柔軟性が改善されました。 終わりに 誰もが、ある程度の抽象化は意識せずにできてしまいます。ただし最大までにその概念を活かすには努力と経験が必要となります。 抽象化の目的でライブラリーを活かすのも重要であれば、 ビジネスロジック の抽象化も必要不可欠です。 抽象化をうまく活かせたプロジェクトはリリース後でも修正が容易で、時間が経っても追加開発で特に難しくならないです。 ただし、抽象化されたものが少しずつ具体化して、どんどん変更しにくくならないように、気をつけて常に努力する必要があります。 バランスにも気をつけないといけないです。最大まで抽象化したものが逆に理解しにくくなることもあります。 抽象化と具体化の間のいい中間点を見つけるのが目的となります。ただし、高い抽象レベルでも名称がしっかりしていれば、大体問題にならないと思います。 抽象化は科学的な手順に沿って行うのも可能でしょうが、感に頼って抽象化するのが基本だと思います。 その感を育てるには経験を重ねないといけないですが、メリットが実に大きいので、コストパーフォーマンスがいいです。 新人と経験者の違いの一つは、どれだけ抽象化をうまくできるかというところにあると思います。 最後に、一見では難しいと見えた問題は、抽象化をうまく活かせれば、意外と簡単になります。 概ね、対応中の実装で一つや2つの概念が見えていないからこそ、複雑と感じてしまいます。 プログラム内でその概念を明確に表せれば、複雑さは大体解消されます。 明日の記事の担当はディレクターの神吉さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
Rails アプリケーションに gRPC を導入したときの話 こんにちは、エンジニアの齊藤です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の10日目の記事です。 本日は、 Kubernetes にデプロイした複数の Rails アプリケーション間のデータのやり取りに gRPC を採用した開発について ruby の実装を中心にいくつか共有したいと思います。 ruby を使った gRPC の開発という内容は オフィシャルのスタートガイド で細かく説明されているものがありますので、そちらを踏まえて実際どのように Rails アプリケーションに組み込んだのかという内容でまとめてみました。 まずは Protocol Buffers についてです。 Protocol Buffers によるサービスの定義 gRPC を利用するためには Protocol Buffers という IDL を使ってサービスの内容を定義します。 以下は Seller という出品者情報のエンティティとなるメッセージを定義した上でそれらを操作するためのプロシージャ名とそれぞれのリク エス トパラメーターとレスポンスをメッセージとして定義 したサービスの実装( sellers.proto )の一部です。 サービスの定義でのポイントはエンティティとなるデータ構造は必ず定義して、これを直接レスポンスのメッセージとしては利用せずにリク エス トパラメーターとなるメッセージとレスポンスとなるメッセージを必ずそれぞれ定義するようにしました。 以下の実装でいうと UpsertSellerResponse では単一の Seller をレスポンスで返却し、 GetSellers では複数の Seller を返すような実装になります。 例えば同じ内容のリク エス トパラメーターやレスポンスを複数のプロシージャで共有することは可能だとは思いますが、冗長でもプロシージャごとにそれぞれリク エス トとレスポンスメッセージを用意しておくほうが API としてわかりやすく定義できるのではと思います。 今のプロジェクトの Protocol Buffers を振り返ると一つのサービスにたくさんのプロシージャを定義してしまっているケースも見受けられ、そういった場合は package の記述で ruby のネームスペースを利用することができるのである程度階層化することで解消できたのではと思いっています。 syntax = "proto3"; package Buyma.RPC.PersonalShopper; import "google/protobuf/timestamp.proto"; service Sellers { rpc UpsertSeller(UpsertSellerRequest) returns (UpsertSellerResponse) {} // 出品者情報作成・更新 rpc GetSellers(GetSellersRequest) returns (GetSellersResponse) {} // ページング可能な出品者一覧を取得 } message Seller { uint64 seller_id = 1; string nickname = 2; google.protobuf.Timestamp created_at = 4; google.protobuf.Timestamp updated_at = 5; } message UpsertSellerRequest { unit64 seller_id = 1 string nickname = 2; } message UpsertSellerResponse { Seller seller = 1; // 新規に登録または更新された Seller を返す } message GetSellersRequest { int32 page = 1; } message GetSellersResponse { repeated Seller sellers = 1; // 複数の Seller を返す int32 current_page = 2; int32 total_pages = 3 int32 per_page = 4 } サービス定義からのコード生成 gRPC は Protocol Buffers でサービス内容を定義したファイルからサーバー/クライアント向けのコードを自動生成するツールが提供されています。 それらを利用することでサーバーとクライアントを任意の言語で実装できるようになっています。 今回のケースでは定義( .proto )ファイルと自動生成された ruby のコードを Gem としてパッケージしそれぞれの Rails アプリケーションで利用することにしました。 ちなみに .proto 自体は開発言語に依存しないので複数の言語で利用されることを想定した場合は別の独立した リポジトリ で管理するのが良いと思います。 今回は利用するアプリケーションのスコープと開発言語が ruby に限定されていたので Gem に内包する形で問題ないと判断しました。 ruby で利用するために必要なライブラリは同じく Gem として提供されている grpc と grpc-tools でこれらを gem スペックに記述して導入します。 gruf というライブラリについては後述します。 # 一部省略 Gem :: Specification .new do | spec | # 一部省略 spec.add_dependency ' activerecord ' , ' 6.0.0 ' spec.add_dependency ' activesupport ' , ' 6.0.0 ' spec.add_dependency ' google-protobuf ' , ' 3.9.0 ' spec.add_dependency ' grpc ' , ' 1.22.0 ' spec.add_dependency ' gruf ' , ' 2.7.0 ' # 一部省略 spec.add_development_dependency ' bundler ' , ' ~> 2.0 ' spec.add_development_dependency ' grpc-tools ' , ' 1.22.0 ' end Gem の開発環境は ruby を導入した docker コンテナを利用しました。 以下の grpc_tools_ruby_protoc というコマンドを実行することで必要なコードを生成できます。 Stub と呼ばれるこれらのコードの生成については こちら に詳しく説明がされています。 $ docker-compose exec -w $PWD/lib ash bundle exec grpc_tools_ruby_protoc --ruby_out . --grpc_out . $(cd lib && find . -name '*.proto') このコマンドを実行することによって lib/sellers_pb.rb (定義したすべてのメッセージを含む Protocol Buffers の実装), lib/sellers_service.rb (サービスを実装するための基盤となるクラスとサービスに接続するための Stub と呼ばれるクラス) という2つのファイルが生成されます。 これらを require することでサーバーとクライアントを実装することが可能になります。 今回は更に Gruf という Gem を使ってこれらのコードを Rails アプリケーションに導入しました。 Gruf を使ったサーバー実装 こちら に説明があるように生成されたコードを使ってサーバーの実装を行い gRPC サーバーのプロセスを起動することは可能ですが、既存の Rails アプリケーションにうまく組み込んでいくにはある程度の設計と共 通化 するための機能や設定周りの実装が発生します。 今回はその問題を解消してくれる Gruf というライブラリを使って利用できる実行環境を用意しました。 Gruf については こちらの Wiki に詳しい説明があります。 Gruf を使った RPC サーバーの実装は app/rpc/sellers_controller.rb といった RPC 向けのコントローラーファイルを使い Rails に馴染んだ設計でサーバーの実装をすることが可能になります。 以下のコントローラークラスの例は先程の Sellers サービスのコントローラーです。生成された Buyma::RPC::PersonalShopper::Sellers::Service を bind することでコントローラーのメソッドと マッピング されます。 upsert_seller メソッドは先程の定義ファイルの rpc UpsertSeller の処理を実装したものです。 Buyma::RPC::PersonalShopper::UpsertSellerResponse を返しています。 各コントローラーメソッドには自動的に request というオブジェクトが参照できるようになっており、 request.message でリク エス トの RPC メッセージが参照できるようになっています。 これは Rails コントローラーでリク エス トパラメーターを参照できる params の仕組みに類似した設計だと思いました。 class SellersController < :: Gruf :: Controllers :: Base bind Buyma :: RPC :: PersonalShopper :: Sellers :: Service def upsert_seller Buyma :: RPC :: PersonalShopper :: UpsertSellerResponse .new( seller : Buyma :: RPC :: PersonalShopper :: Seller .new(seller.to_grpc_hash.slice( :seller_id , :nickname , :created_at , :updated_at )) ) end def get_sellers Buyam :: RPC :: PersonalShopper :: GetSellersResponse .new( sellers : sellers, ... end private def seller params = request.message.to_rails_hash end # 一部省略 end seller: Buyma::RPC::PersonalShopper::Seller.new( 部分の実装について Seller メッセージのパラメーターは AcitveRecord の インスタンス である seller から生成していますが seller.to_grpc_hash という実装は先程の Gem のなかで ActiveRecord ::Base に追加しているメソッドです。 google.protobuf.Timestamp 型のフィールドには Time 型の値以外を アサイ ンできない制約があるためこのメソッドで to_time への変換を行うことでその問題を回避しています。 [ 1 ] pry(main)> Buyma :: RPC :: PersonalShopper :: Seller .new( created_at : Time .current) Google :: Protobuf :: TypeError : Invalid type ActiveSupport :: TimeWithZone to assign to submessage field ' created_at ' . from (pry): 32:in ` initialize ` [ 2 ] pry(main)> Buyma :: RPC :: PersonalShopper :: Seller .new( created_at : Time .current.to_time) < Buyma :: RPC :: PersonalShopper :: Seller : seller_id : 0 , nickname : "" , created_at : < Google :: Protobuf :: Timestamp : seconds : 1607499175 , nanos : 658255400 >, updated_at : nil > Gruf は Interceptor と呼ばれる gRPC が提供している、メソッドの前後に処理を行うための仕組みも サポート しています。 今回のプロジェクトでは ActiveRecord::RecordInvalid や ActiveRecord::RecordNotFound などの例外を各サーバーメソッドで共通してハンドリングするために利用しています。 require_relative ' ../error/handler ' module Buyma module RPC module PersonalShopper module Interceptor class HandleError < Gruf :: Interceptors :: ServerInterceptor def call yield rescue StandardError => e Buyma :: RPC :: PersonalShopper :: Error :: Handler .call( self , e) end end end end end end インターセプターの登録は config/initializers で行います。 config/initializers/gruf.rb Gruf .configure do | c | c.interceptors.use( Buyma :: RPC :: PersonalShopper :: Interceptor :: HandleError ) end サーバーの起動 は以下のコマンドで、これで bind したすべてのコントローラーのハンドリングが可能になります。 $ bundle exec gruf Gruf を使ったクライアント実装 クライアント側の実装は Gruf::Client に実行したい RPC サービス名(ここでは Buyma::RPC::PersonalShopper::Sellers ) を指定してサービスに接続するスタブの インスタンス を生成します。 .call メソッドでプロシージャ名とパラメーターを指定して実行することができます。 [ 1 ] pry(main)> client = Gruf :: Client .new( service : Buyma :: RPC :: PersonalShopper :: Sellers , options : { hostname : ENV [ ' GRUF_SERVER ' ] }) [ 2 ] pry(main)> client.call( :UpsertSeller , seller_id : 1 , nickname : ' Foo ' ).message.inspect calling personal-shopper-api-gruf-server: 9001:/ Buyma .RPC.PersonalShopper.Sellers/ UpsertSeller " <Buyma::RPC::PersonalShopper::UpsertSellerResponse: seller: <Buyma::RPC::PersonalShopper::Seller: seller_id: 1, nickname: \"Foo\", created_at: <Google::Protobuf::Timestamp: seconds: 1597815761, nanos: 131317000>, updated_at: <Google::Protobuf::Timestamp: seconds: 1607500796, nanos: 652204000>>> " レスポンスメッセージについても Gem で Google::Protobuf::MessageExts に追加した to_rails_hash メソッドで必要な型変換を行った Hash として取得し以降の処理 ( ActiveRecord の インスタンス の生成等)でデータ型による問題を回避する工夫を行いました。 [ 1 ] pry(main)> client.call( :UpsertSeller , seller_id : 490652 , nickname : ' Foo ' ).message.to_rails_hash calling personal-shopper-api-gruf-server: 9001:/ Buyma .RPC.PersonalShopper.Sellers/ UpsertSeller { :seller => { :seller_id => 490652 , :nickname => " Foo " , :created_at => Wed , 19 Aug 2020 14 : 42 : 41 JST +09: 00 , :updated_at => Wed , 09 Dec 2020 16 : 59 : 56 JST +09: 00 } } gRPC サーバーの HealthCheck Kubernetes にサーバーをデプロイする場合 readinessProbe と livenessProbe の設定に必要になるヘルスチェックの実装についても共有します。 ヘルスチェックの実装には こちら 記事を参考に実装しました。 gPRC には ヘルスチェックのためのプロトコル とそれを実行するための grpc-health-probe というツールがあるのでそちらを導入します。 ツールは gRPC サーバーを起動する Rails アプリケーションコンテナの Dockerfile でインストールしました。 RUN GRPC_HEALTH_PROBE_VERSION=v0.3.1 \ && wget -qO/bin/grpc_health_probe \ https://github.com/grpc-ecosystem/grpc-health-probe/releases/download/${GRPC_HEALTH_PROBE_VERSION}/grpc_health_probe-linux-amd64 \ && chmod +x /bin/grpc_health_probe アプリケーションには Grpc::Health::V1::Health::Service を バインドしたプロシージャを実装をします。 実装内容はアプリケーション上のヘルスチェックを行った上で適切なレスポンスメッセージを返すだけです。 こちらも Gruf のコントローラーとして実装しています。 require ' grpc/health/v1/health_services_pb ' class HealthCheckController < :: Gruf :: Controllers :: Base bind Grpc :: Health :: V1 :: Health :: Service def check if alive? # アプリケーション上のヘルスチェックを実行する Grpc :: Health :: V1 :: HealthCheckResponse .new( status : Grpc :: Health :: V1 :: HealthCheckResponse :: ServingStatus :: SERVING ) else Grpc :: Health :: V1 :: HealthCheckResponse .new( status : Grpc :: Health :: V1 :: HealthCheckResponse :: ServingStatus :: NOT_SERVING ) end end end 動作確認をします。 正常な場合 $ docker-compose exec personal-shopper-api-gruf-server grpc_health_probe -addr=: 9001 status: SERVING 問題がある場合 $ docker-compose exec personal-shopper-api-gruf-server grpc_health_probe -addr=:9001 service unhealthy (responded with "NOT_SERVING") あとは Kubernetes の deployment でヘルスチェックコマンドを導入して完了です。 livenessProbe : exec : command : - grpc_health_probe - -addr=:9001 failureThreshold : 3 initialDelaySeconds : 20 periodSeconds : 10 successThreshold : 1 timeoutSeconds : 5 readinessProbe : exec : command : - grpc_health_probe - -addr=:9001 failureThreshold : 3 initialDelaySeconds : 10 periodSeconds : 10 successThreshold : 1 timeoutSeconds : 5 最後に Rails アプリケーションに gRPC を導入した際のポイントをいくつか共有させていただきました。 今回実際に導入してみて gRPC は IF の仕様が明確にできアプリケーション間で相互にデータをやり取りするようなケースに適している点やそれを仕組み化する基盤としての便利さを体感することができました。 今後の開発でさらに利用する機会を広げて行ければと思いました。 明日は マッドサイエンティスト の ステェーヴェン・ル・ボエデック 氏です。 よろしくお願いします。
こんにちは。データサイエンティストの堀部です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の9日目の記事です。 何か社外のデータを使っていい感じのことができないかなと思っていたところ、 3日目の竹本さんの記事 がおもしろく、 パクリ 二次創作しました。 短期間で実装したので汚いコードで見苦しいかもしれないですがご了承ください。ちなみに、私は競馬は簡単なルールを知っているくらいでズブの素人です。 目次 使用したライブラリ データ取得 前処理 学習 予測・評価 VSオッズ低い順 VS競馬必勝本 感想 参考資料 使用したライブラリ import urllib.parse import urllib.request as req from time import sleep import category_encoders as ce import lightgbm as lgb import matplotlib.pyplot as plt import numpy as np import pandas as pd from bs4 import BeautifulSoup from selenium import webdriver from tqdm.auto import tqdm インストール手順は割愛します。 *1 データ取得 オッズだけでモデルを組むのはつまらないので簡単に取得できる範囲で下記を追加しました。 馬連 枠 馬名 斤量 騎手 厩舎 馬体重とその増減 年齢 性別 データ取得にあたり、下記の関数とクラスを用意しました。 sleep関数で1秒以上の間隔を空けてnetkeibaから スクレイピング しています。 def get_raceids (date): url = "https://race.netkeiba.com/top/race_list_sub.html?kaisai_date=" + date res = req.urlopen(url) racesoup = BeautifulSoup(res, "html.parser" ) sleep( 1 ) racelist = racesoup.select( "#RaceTopRace > div > dl > dd > ul > li > a:nth-of-type(1)" ) raceids = [ urllib.parse.parse_qs(urllib.parse.urlparse(race.get( "href" )).query)[ "race_id" ][ 0 ] for race in racelist ] return raceids def set_selenium (): options = webdriver.ChromeOptions() options.add_argument( "--headless" ) options.add_argument( "--no-sandbox" ) options.add_argument( "--disable-dev-shm-usage" ) driver = webdriver.Chrome( "chromedriver" , options=options) driver.implicitly_wait( 15 ) return driver class HorceRacing : def __init__ (self, race_id, driver): self.race_id = race_id self.driver = driver try : self.result = pd.read_html( "https://race.netkeiba.com/race/result.html?race_id=" + self.race_id ) sleep( 1 ) except BaseException : print ( "no result yet" ) self.odds = self._get_odds() self.info = self._get_info() self.dict_columns = { "馬番" : "horse_no" , "枠" : "gate" , "馬名" : "horse_name" , "斤量" : "burden_weight" , "騎手" : "jockey_name" , "厩舎" : "stable" , "馬体重" : "horse_weight" , "馬体重_増減" : "horse_weight_change" , "性別" : "sextype" , "年齢" : "age" , "オッズ" : "odds" , "着順" : "target" , } def _get_odds (self): self.driver.get( "https://race.netkeiba.com/odds/index.html?type=b1&race_id=" + self.race_id + "&rf=shutuba_submenu" ) html = self.driver.page_source.encode( "utf-8" ) tanhukusoup = BeautifulSoup(html, "html.parser" ) tanhuku_df = pd.read_html( str (tanhukusoup.html))[ 0 ].loc[:, [ "馬番" , "オッズ" ]] sleep( 1 ) return tanhuku_df def _get_info (self): info_df = pd.read_html( "https://race.netkeiba.com/race/shutuba.html?race_id=" + self.race_id )[ 0 ] sleep( 1 ) info_df.columns = [col[ 0 ] for col in info_df.columns] info_df = info_df.loc[:, [ "馬番" , "枠" , "馬名" , "性齢" , "斤量" , "騎手" , "厩舎" , "馬体重(増減)" ]] info_df[ "馬体重" ] = ( info_df[ "馬体重(増減)" ].str.split( "(" ).str[ 0 ].replace( "--" , np.nan).astype( float ) ) info_df[ "馬体重_増減" ] = ( info_df[ "馬体重(増減)" ] .str.split( "(" ) .str[ 1 ] .str.replace( ")" , "" ) .replace( "--" , np.nan) .replace( "前計不" , np.nan) .astype( float ) ) info_df[ "性別" ] = info_df[ "性齢" ].str[ 0 ] info_df[ "年齢" ] = info_df[ "性齢" ].str[ 1 :].astype( int ) info_df.drop([ "馬体重(増減)" , "性齢" ], axis= 1 , inplace= True ) return info_df # 同着があり複数パターンある場合は1番初めのパターンだけ取得 def result_sanrentan (self): _result = self.result[ 2 ].set_index( 0 ).loc[ "3連単" , [ 1 , 2 ]] return ( int (_result[ 2 ].replace( "," , "" ).split( "円" )[ 0 ]), list ( map ( int , _result[ 1 ].split( " " ))), ) def result_sanrenpuku (self): _result = self.result[ 2 ].set_index( 0 ).loc[ "3連複" , [ 1 , 2 ]] return ( int (_result[ 2 ].replace( "," , "" ).split( "円" )[ 0 ]), list ( map ( int , _result[ 1 ].split( " " )))[: 3 ], ) def result_tansyo (self): _result = self.result[ 1 ].set_index( 0 ).loc[ "単勝" , [ 1 , 2 ]] return ( int (_result[ 2 ].replace( "," , "" ).split( "円" )[ 0 ]), list ( map ( int , _result[ 1 ].split( " " ))), ) def get_df (self): df = self.info.merge(self.odds, on= "馬番" ).merge( self.result[ 0 ].loc[:, [ "馬番" , "着順" ]], on=[ "馬番" ] ) # カラムが日本語だとモデルの学習ができないので置換 df.columns = df.columns.map(self.dict_columns) df[ "race_id" ] = self.race_id # 着順が数値以外のものを除外・置換 df = df.loc[~df[ "target" ].isin([ "中止" , "除外" , "取消" ]), :] df[ "target" ] = df[ "target" ].replace( "失格" , 20 ).astype( int ) # オッズが数値以外のものを置換 df[ "odds" ] = df[ "odds" ].replace( "---.-" , np.nan).astype( float ) # lighgbmのlambdarankは数値が大きい方がランクが高いという定義なのでtargetを変換 df[ "target" ] = df[ "target" ].max() - df[ "target" ] + 1 return df データの取得期間は下記のように分けました。 訓練データ:2020年9月5日〜2020年10月31日(540レース分) 検証データ:2020年11月1日〜2020年11月23日(252レース分) テストデータ:2020年11月28日〜2020年11月29日(48レース分) *2 モデルの訓練に使えるような データ形式 で取得し、払戻金の計算が後ほどできるように当たった場合の金額を取得しています。 *3 list_date_train = [ "20200905" , "20200906" , "20200912" , "20200913" , "20200919" , "20200920" , "20200921" , "20200926" , "20200927" , "20201003" , "20201004" , "20201010" , "20201011" , "20201017" , "20201018" , "20201024" , "20201025" , "20201031" , ] list_date_val = [ "20201101" , "20201107" , "20201108" , "20201114" , "20201115" , "20201121" , "20201122" , "20201123" , ] list_date_test = [ "20201128" , "20201129" ] list_train_df = [] dict_train_result = dict () for date in tqdm(list_date_train): race_ids = get_raceids(date) for race_id in tqdm(race_ids): hr = HorceRacing(race_id, driver) train_df = hr.get_df() train_df[ "date" ] = date list_train_df.append(train_df) dict_train_result[race_id] = { "sanrentan" : hr.get_result_sanrentan()[ 0 ], "sanrenpuku" : hr.get_result_sanrenpuku()[ 0 ], "tansyo" : hr.get_result_tansyo()[ 0 ], } list_val_df = [] dict_val_result = dict () for date in tqdm(list_date_val): race_ids = get_raceids(date) for race_id in tqdm(race_ids): hr = HorceRacing(race_id, driver) val_df = hr.get_df() val_df[ "date" ] = date list_val_df.append(val_df) dict_val_result[race_id] = { "sanrentan" : hr.result_sanrentan()[ 0 ], "sanrenpuku" : hr.result_sanrenpuku()[ 0 ], "tansyo" : hr.result_tansyo()[ 0 ], } list_test_df = [] dict_test_result = dict () for date in tqdm(list_date_test): race_ids = get_raceids(date) for race_id in tqdm(race_ids): try : hr = HorceRacing(race_id, driver) test_df = hr.get_df() test_df[ "date" ] = date list_test_df.append(test_df) dict_test_result[race_id] = { "sanrentan" : hr.result_sanrentan()[ 0 ], "sanrenpuku" : hr.result_sanrenpuku()[ 0 ], "tansyo" : hr.result_tansyo()[ 0 ], } except BaseException : pass train = pd.concat(list_train_df) train = train.sort_values( "race_id" ) train.reset_index(inplace= True , drop= True ) val = pd.concat(list_val_df) val = val.sort_values( "race_id" ) val.reset_index(inplace= True , drop= True ) test = pd.concat(list_test_df) test = test.sort_values( "race_id" ) test.reset_index(inplace= True , drop= True ) 前処理 文字列はそのままだとモデルに入れられないので数値に置き換えます。 今回モデルはlightgbmを使うので、 OrdinalEncoder を利用しました。 また、重要そうなオッズを中心に特徴量を追加しました。(関数:add_features) lightgbmのランク学習(lambdarank)の場合、回帰・分類予測と違い上から順に○行は同じレースだよというqueryを用意する必要があるので作成しておきます。 categorical_cols = [ "horse_name" , "jockey_name" , "stable" , "sextype" ] ce_oe = ce.OrdinalEncoder( cols=categorical_cols, handle_unknown= "return_nan" , handle_missing= "return_nan" ) train = ce_oe.fit_transform(train) val = ce_oe.transform(val) test = ce_oe.transform(test) def add_features (df): odds_min = df.groupby( "race_id" )[ "odds" ].min() # オッズの最小値との差分  df[ "odds_diff" ] = df[ "odds" ] - df[ "race_id" ].map(odds_min) # オッズの最小値との倍率 df[ "odds_ratio" ] = df[ "odds" ] / df[ "race_id" ].map(odds_min)   # オッズの偏差値 df[ "odds_deviation" ] = (df[ "odds" ] - df[ "odds" ].mean()) / df[ "odds" ].std() # 斤量 + 馬の体重 df[ "all_weight" ] = df[ "burden_weight" ] + df[ "horse_weight" ] add_features(train) add_features(val) add_features(test) # レースIDを後で参照できるように保持 arr_train_race_ids = train[ "race_id" ].unique() arr_val_race_ids = val[ "race_id" ].unique() arr_test_race_ids = test[ "race_id" ].unique() # ランク学習に必要なqueryを作成 train_query = train.groupby( "race_id" )[ "horse_no" ].count().values.tolist() val_query = val.groupby( "race_id" )[ "horse_no" ].count().values.tolist() test_query = test.groupby( "race_id" )[ "horse_no" ].count().values.tolist() # 学習に不要なカラムを削除 drop_cols = [ "race_id" , "date" ] train.drop(drop_cols, axis= 1 , inplace= True ) val.drop(drop_cols, axis= 1 , inplace= True ) test.drop(drop_cols, axis= 1 , inplace= True ) # 目的変数を分離 target = train_df.pop( "target" ) val_target = val_df.pop( "target" ) test_target = test_df.pop( "target" 学習 モデルはlightgbmのscikit-learn API の LGBMRanker を利用しました。評価指標は NDCG ) *4 です。 lgb_params = { "objective" : "lambdarank" , "metric" : "ndcg" , "n_estimators" : 2000 , "boosting_type" : "gbdt" , "num_leaves" : 31 , "learning_rate" : 0.01 , "importance_type" : "gain" , "random_state" : 42 , } lgb_fit_params = { "eval_metric" : "ndcg" , "eval_at" :( 1 , 2 , 3 ), "early_stopping_rounds" : 50 , "verbose" : 10 , "categorical_feature" : categorical_cols, } lgb_model = lgb.LGBMRanker(**lgb_params) lgb_model.fit( train, target, group=train_query, eval_set=[(train,target),(val,val_target)], eval_group=[train_query,val_query], **lgb_fit_params ) 学習結果です。出馬情報だけだと予測が難しそうですね。 training's ndcg@1: 0.550162 training's ndcg@2: 0.608893 training's ndcg@3: 0.649182 valid_1's ndcg@1: 0.444402 valid_1's ndcg@2: 0.513605 valid_1's ndcg@3: 0.550583 特徴量の重要度(feature_importance)を算出してみました。オッズ関連が予測に効いていますね。 fti =pd.Series(lgb_model.feature_importances_,index=train.columns).sort_values() fti.plot(kind= "barh" ) 予測・評価 検証データ(val)とテストデータ(test)、それぞれに対して予測結果から 単勝 ・3連複・ 3連単 での的中率と100円ずつ買った場合いくら儲かるのか?を計算してみます。比較としてオッズの低い順(人気順)に買ってみた場合も出してみます。 def get_result ( target, pred, query, race_ids, dict_result, is_higher_better= True , bet_yen= 100 ): ind = 0 correct_first = 0 refund_first = 0 correct_sanrenpuku = 0 refund_sanrenpuku = 0 correct_sanrentan = 0 refund_sanrentan = 0 for q, race_id in zip (query, race_ids): _true_first = np.argmax(target[ind : ind + q]) if is_higher_better: _pred_first = np.argmax(pred[ind : ind + q]) else : _pred_first = np.argmin(pred[ind : ind + q]) if _true_first == _pred_first: correct_first += 1 refund_first += dict_result[race_id][ "tansyo" ] / 100 * bet_yen else : refund_first -= bet_yen _true_sanren = np.argsort(target[ind : ind + q].values)[::- 1 ][: 3 ] if is_higher_better: _pred_sanren = np.argsort(pred[ind : ind + q])[::- 1 ][: 3 ] else : _pred_sanren = np.argsort(pred[ind : ind + q])[: 3 ] if len ( set (_true_sanren) & set (_pred_sanren)) == 3 : correct_sanrenpuku += 1 refund_sanrenpuku += dict_result[race_id][ "sanrenpuku" ] / 100 * bet_yen else : refund_sanrenpuku -= bet_yen if _true_sanren.tolist() == _pred_sanren.tolist(): correct_sanrentan += 1 refund_sanrentan += dict_result[race_id][ "sanrentan" ] / 100 * bet_yen else : refund_sanrentan -= bet_yen ind += q print ( f "単勝 的中率: {correct_first / len(query) * 100 :.2f}%, 払戻金-賭け金: {refund_first}" ) print ( f "3連複 的中率: {correct_sanrenpuku / len(query) * 100 :.2f}%, 払戻金-賭け金: {refund_sanrenpuku}" ) print ( f "3連単 的中率: {correct_sanrentan / len(query) * 100 :.2f}%, 払戻金-賭け金: {refund_sanrentan}" ) print ( "-------------------------------------------" ) print ( f "合計 回収率: {((refund_first+refund_sanrenpuku+refund_sanrentan) / (3 * bet_yen * len(race_ids))+1) * 100 :.2f}%, 払戻金-賭け金: {refund_first+refund_sanrenpuku+refund_sanrentan}" ) pred_val = lgb_model.predict(val,num_iteration=lgb_model.best_iteration_) pred_test = lgb_model.predict(test,num_iteration=lgb_model.best_iteration_) print ( "■検証データ(val)" ) print ( "lightgbm モデル" ) print ( "-------------------------------------------" ) get_result( val_target, pred_val, val_query, arr_val_race_ids, dict_val_result, ) print ( "" ) print ( "オッズ低い順" ) print ( "-------------------------------------------" ) get_result( val_target, val[ "odds" ], val_query, arr_val_race_ids, dict_val_result, is_higher_better= False , ) print ( "" ) print ( "■テストデータ(test)" ) print ( "lightgbm モデル" ) print ( "-------------------------------------------" ) get_result( test_target, pred_test, test_query, arr_test_race_ids, dict_test_result ) print ( "" ) print ( "オッズ低い順" ) print ( "-------------------------------------------" ) get_result( test_target, test[ "odds" ], test_query, arr_test_race_ids, dict_test_result, is_higher_better= False , ) VSオッズ低い順 検証データ、テストデータ共にオッズ低い順にかけたよりも回収率が高くなりました!検証データでは残念ながらボロ負けですが、テストデータでは回収率100%超えました。特に3連複・ 3連単 の的中率がオッズ低い順より高くなっているのがおもしろいです。 ■検証データ(val) lightgbm モデル ------------------------------------------- 単勝 的中率: 30.95%, 払戻金-賭け金: 4660.0 3連複 的中率: 6.75%, 払戻金-賭け金: -11460.0 3連単 的中率: 1.59%, 払戻金-賭け金: -17060.0 ------------------------------------------- 合計 回収率: 68.44%, 払戻金-賭け金: -23860.0 オッズ低い順 ------------------------------------------- 単勝 的中率: 32.14%, 払戻金-賭け金: 2450.0 3連複 的中率: 5.56%, 払戻金-賭け金: -15660.0 3連単 的中率: 0.40%, 払戻金-賭け金: -22270.0 ------------------------------------------- 合計 回収率: 53.07%, 払戻金-賭け金: -35480.0 ■テストデータ(test) lightgbm モデル ------------------------------------------- 単勝 的中率: 37.50%, 払戻金-賭け金: 1360.0 3連複 的中率: 14.58%, 払戻金-賭け金: 1060.0 3連単 的中率: 4.17%, 払戻金-賭け金: -900.0 ------------------------------------------- 合計 回収率: 110.56%, 払戻金-賭け金: 1520.0 オッズ低い順 ------------------------------------------- 単勝 的中率: 37.50%, 払戻金-賭け金: 1310.0 3連複 的中率: 12.50%, 払戻金-賭け金: -1040.0 3連単 的中率: 2.08%, 払戻金-賭け金: -3360.0 ------------------------------------------- 合計 回収率: 78.54%, 払戻金-賭け金: -3090.0 VS競馬必勝本 竹本さんの記事では検証データと同じ期間にレースを選択して、3連複のみ購入していました。 金額としては14630円負けてしまいました。 競馬必勝本は本当に当たるのかを検証!〜Pythonで実装する馬券自動選択ツール〜 - エニグモ開発者ブログ そこで検証データの3連複のみ比較すると、 -11,460円(lightgbmモデル × 全レース) > -14,630円(競馬必勝本) > -15,660円(オッズ低い順 × 全レース) ということで、まぐれかもしれないですが 機械学習 で競馬必勝本に勝てたと言ってもよいのではないでしょうか? 感想 なかなか簡単には儲かりませんね。 まだまだ改善の余地がありそうなので、気がむいたら趣味で続けてみたいと思います。 特徴量の追加:コースの情報、天気、血統 取得データ期間の延長 どのレースに賭ける/賭けないべきか?の予測 どの種類の馬券を買うべきか?の予測 参考資料 Welcome to LightGBM’s documentation! — LightGBM 3.1.0.99 documentation LightGBMでサクッとランク学習やってみる - 人間だったら考えて 馬券の種類:はじめての方へ JRA レース情報(JRA) | 出馬表やオッズ、プロ予想などの競馬情報は netkeiba.com 最後まで読んでいただきありがとうございました。 明日の記事の担当はエンジニアの齊藤さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co *1 : 私は poetry を利用しました。 *2 : 後から気づいたのですが、正しく比較するにはテストデータを2020年11月1日〜2020年11月23日にすべきでした。 *3 : 3位以内に同着がある場合は、前処理の簡略化のためサイト上に一番初めに掲載されているパターンのみ取得しています。 *4 : NDCGは0〜1の値をとり、高いほど精度がよいことを示します。
こんにちは。2021年度より株式会社 エニグモ に新卒で入社することになりました、岡本です。 普段は Mac 使いですが、10月にうっかり注文してしまった Lenovo ThinkPad X13 Gen 1 ( AMD )がもうすぐ届きます。2ヶ月待ちました。WSL2の使い心地をチェックしたいと思います。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の7日目の記事です。 私が就職活動を行った2020年は 新型コロナウイルス が流行し、全世界が多大な影響を受けました。そうした中で私がどのように就職活動を行ってきたか、そして内定先企業である株式会社 エニグモ に入社した経緯について、その他諸々綴ります。 いわゆる就活体験記です。 5000字超えの問わず語り、ぜひお付き合いください。 目次 自己紹介 エンジニアを目指したきっかけ 就職活動について(どういった軸で行い、エニグモと出会ったか) コロナ禍での就活 選考について 聞かれたことについて答える 内観し、自己を見出す 技術試験 エニグモの採用(説明会・面接・面談)への印象 エニグモに入社した理由 現在インターンとしてどのような業務を行っているか 今後の抱負 エンジニアを目指す就活生へのメッセージ 自己紹介 2020年11月よりアルバイトとしてサービスエンジニアリング本部に所属し、海外通販サイト『 BUYMA 』のWebアプリケーション開発に携わっています。 大学在学中にプログラミングの学習を始め、企業でWeb アプリ開発 の業務を行ったり インターン に参加していました。 エンジニアを目指したきっかけ 幼い頃から自宅のパソコンでインターネットを閲覧したり創作することが好きでした。小学校にもパソコンがあり、タイピング速度は学校で一二を争うほど速かったです。しかし中高生になった段階で スマートフォン を手に入れ、パソコンを使う機会は激減しました。 高校生の頃、部活動をせずに学校が終わったら急いで家に帰って音楽や深夜ラジオを聞いたり映画やコントのDVDを見たりカルチャー雑誌や文学作品を読んで一人の時間を楽しんでいました。地方で文化に飢えていた私、ライブや劇場に通うために大学進学を機に上京し、更にカルチャーに塗れた生活をしたいなとぼんやり考えていました。 が、紆余曲折あって上京を断念することになり、地元関西の大学の経済学部に進むことになりました。その時「困難に直面しても自力で立ち向かっていける武器を身に付けたい」と思いました。そんな中、書店で手に取った本に「これからの時代はプログラミングスキルを身に付けている人が重宝される」と書いてありました。すぐさまプログラミングについて調べ、Progateで学習し始めました。そこでプログラミングは面白いと思い、できるようになりたいと思いました。 プログラミングの学習を始めてから数ヶ月経過し、その中でスタートアップという世界があることを知りました。また、当時(2017年)は仮想通貨・ ブロックチェーン がトレンドで、それらの技術に興味がありました。 SNS を駆使し、仮想通貨に関する事業を行うスタートアップを見つけて インターン することになりました。 僕が任されたのはエンジニアリング業務ではなく仮想通貨メディアのライター業務でした。エンジニアをやりたいと思ったものの、ライターの業務もやりがいがあり楽しかったです。しかし、社内にいたエンジニアたちがホワイトボードを囲んで議論したり黒い画面に向かってコードを書いているのを横目で見て、やはり彼らのように働けるようになりたいと思いました。また、別のスタートアップの社長の方からもエンジニアになるよう後押しをいただいたこともあり、再びプログラミング学習に力を入れました。 ある程度学習が進んだ大学2年の終盤にさしかかる頃、先輩の紹介でWebエンジニアのバイトを始め、サマー インターン や ハッカソン にも参加するようになりました。 就職活動について(どういった軸で行い、 エニグモ と出会ったか) 満を持して3年時に参加した複数の企業のサマー インターン で、全国から集う優秀なエンジニア学生たちを目の当たりにし、自分の無力さを痛感しました。さらに逆求人形式のイベントに参加した際にも企業から辛辣な評価を受け、完全に心が折れ、自分の行先を見失っていました。情報系の大学/大学院を受験することも考えましたが、色んな人に相談し、エンジニアとして就職する決意を固めました。 コロナ禍での就活 年が明け、企業の本選考に応募し始めた矢先、 新型コロナウイルス が流行し始めました。 エニグモ を始め、各社オンラインでの面接が基本となったため、地方に住んでいる身としては移動のコストが掛からず、大変助かりました。 内定を貰い、アルバイト入社した現在もなお、オフィスに出社したことがありません。社員の方とも直接お会いしたことがありません。しかし、ZoomやSlackでコミュニケーションが取れるため、特に不便は感じていません。(が、せめて直接挨拶したい) こういったことはIT企業、なおかつエンジニアという職だから実現するのだな…と、しみじみありがたく思います。 選考について 選考を受ける過程で、大事だなと思ったことや、準備をしていたことがいくつかあるのでご紹介します。 聞かれたことについて答える 面接を受ける中で一番大事だと思ったのが「聞かれたことについて答えること」です。 簡単なことだと思われるかもしれませんが、意外と難しいことだと思います。 聞かれたことについて無目的に答えるのではなく「事実と意見を区別して答えること」が重要だと感じています。事実について答えるように質問をされているのに自分の意見を話してしまったり、余計なことを答えてしまうことがあるので、聞かれたことについて的確に答えることを普段から意識しています。 内観し、自己を見出す 面接の終盤、面接官の方から「最後に質問はありませんか」と問いかけられることが多いと思います。私はよく面接全体のフィードバックを貰っていました。「僕のことどう思いましたか?」という感じで。指摘されたことはすべて紙のノートやNotionにメモしていました。 例えばある時は「淡々と抑揚のない感じで喋っている」と指摘されたので、次回から少し声を張ったり表情を緩めて話すことを意識するようにしました。 Notionには「就活」という ディレクト リを作り、その下に「就活の軸」「自己紹介」「フィードバック」「想定される質問、それに対する回答」「企業の情報、面接の記録」などのファイルを作って、日々 言語化 を繰り返し、自分は心の中で何を思っているのかを言葉に起こす作業をしました。 心の中で思っていることを言葉にすることの有効性については、T. ウィルソン 村田光二 (訳)『自分を知り、自分を変える―適応的無意識の心理学』( 新曜社 、2005年)の第8章が参考になりました。 自分を知り、自分を変える―適応的無意識の心理学 作者: ティモシー・ウィルソン 発売日: 2005/05/20 メディア: 単行本 会社選びの基準としては「社内のコミュニケーションは活発になされているか、技術の面で自分が貢献できそうか」などを焦点に置いていました。今後リモートワークが継続される可能性は高いため、各社コミュニケーションの仕方をどう工夫しているか面接で尋ねていました。 今までに作ったアプリや関わったサービスについて説明できるようにしておくのは重要です。自分がどんな役割を果たしたのか、こだわりポイントやつまづいたポイント、問題をどう解決したかなどを語れる準備をしました。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」という言葉があるように、遭遇した問題やバグは解決してしまえば案外忘れてしまうものです(よね?)。いざ聞かれると答えられないということが分かったので事前に思い出していつでも言えるように準備していました。また、普段使っているWeb技術についても説明できるようにしていました。 技術試験 コーディングテストを課す企業があるので、 AtCoder を使ってA~C問題を解けるように練習していました。未だにコーディングテストは苦手です…。 Webエンジニアの場合は、まずアプリケーション作りを頑張って、使っている技術について説明できることを優先すべきだと思います。 エニグモ の採用(説明会・面接・面談)への印象 就活を始めた当初、 エニグモ を受ける予定はありませんでした。ある日の選考で受け答えがうまくいかず、失望の眼差しで求人サイトを眺めていたところ、偶然 エニグモ の新卒採用の募集が目に留まりました。事業が画期的で技術スタック的にも一致すると思い、軽い気持ちでエントリーしました。 エントリー後の人事面談を経て、1次・2次面接では各回エンジニア2名との面接を行い、最終面接で社長を含む役員3名・人事部長1名との面接を行いました。いずれも面接の翌日には結果をお知らせいただいていました。意思決定の素早さに驚きました。 面接期間は人事の方と連絡を取ることが多いですが、迅速かつ丁寧に対応していただき、好印象を抱きました。 そのほかにも、歳の近い複数の社員の方とのカジュアル面談を組んでいただきました。 エニグモ では BUYMA という安定した基盤がある中で、若手でも柔軟に裁量をもった仕事が出来ると聞き、自分の志向に合っていると感じました。 エニグモ に入社した理由 過去にアルバイトで開発していたC2CのECサービスがあるのですが、クローズすることになりました。会員登録数は増えても購買数が伸び悩んでいて、エンジニアも施策に関して意見を求められる場面がありました。自分なりの提言はしてみるものの目に見える成果は出ませんでした。エンジニアのアルバイトとは言えども、少しでも力になりたかったです。 そこで、利益をあげているECサービスにはどんなエンジニアがいて、どんな開発をしているのか、どうやってビジネスサイドと連携を取っているのか、知りたくなりました。 そんな自分にとって『 BUYMA 』の エニグモ は魅力的でした。会社自体はかねてから官報ブログやStrainerを通じて認知していました。 テックブログを読んだりサービスをチェックし、使われている技術が自分のスタックに一致していることや OSS に関わる方がいることから、ここならエンジニアとしての腕を磨けて、自分が抱える課題にも向き合えると思い入社することにしました。ちなみに内定を承諾するまで1ヶ月ほど検討しました。早期承諾を迫られることはなく、いつまでも待つと仰って頂きました。 現在 インターン としてどのような業務を行っているか 現在大学の卒業を控えており、卒業までの間は11月より エニグモ で インターン として勤務しています。 入社して1ヶ月程度なので、 BUYMA の開発フローの理解に励んでいます。 BUYMA は運用年数が長きに渡る大規模サービスであり、開発の中でいろいろ複雑な点があると感じます。簡単なチケットを割り当ててもらい業務に慣れている段階です。 新卒入社の先輩である平井さんにメンターとしてお世話になっています。チーム長の大川さんも含めて3人で朝会を行い業務をスタートし、疑問があればSlackで伝えたりZoom/ Google meetをつないで ペアプロ をします。業務の終わりに日報を書き、作業内容を整理しています。 普段気をつけていることは「抱え込まない、自分で考える」です。分からないことは速やかに相談しますが、検索したり ソースコード を読んで理解できそうことは自力で解決します。 今後の抱負 4月から社員として本格的に開発に携わる予定です。事業に貢献できるエンジニアになりたいと思います。業務に加え、情報技術者試験の受験、 OSS へのコミットも目標に技術力を磨いていきたいです。 エンジニアを目指す就活生へのメッセージ エンジニアとして生きていく以上、常に勉強をすることが大切です。(自戒を込めて) 初心者あるあるですが、こんな Webサービス を作りたい!と意気込んで大きいものを作ろうとして、結局何も出来ずに終わることがあります。 何か作りたいけど何をすれば良いかわからないという場合には CRUD 操作ができるアプリケーション、 CLI ツールや電卓など、地味で小さいものから作ることをお勧めします。進歩が目に見えてモチベーションが持続しやすいです。 Ruby gemやnpmパッケージの自作もお勧めです。 そして何より、プログラミングを楽しみましょう。エンジニアに限らないことですが、仕事をしたり人と付き合う中でつらいと感じることがあると思います。でも、コードを読み書きすることにすら喜びを感じられないのはもっとつらいです。 リーナス・トーバルズ が Linux カーネル を作ったのは世のためでも人のためでもなく「僕にとって楽しかったから」です。楽しくやりましょう。 Just for Fun: The Story of an Accidental Revolutionary 作者: Torvalds, Linus , Diamond, David 発売日: 2002/06/01 メディア: ペーパーバック 僕から以上です。最後までお読み頂きありがとうございました。 明日の記事の担当はエンジニアの大川さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
はじめに こんにちは、今年の6月に エニグモ に入社したサーバーサイドエンジニアの橋本です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の6日目の記事です。 みなさんは テキストエディタ は何を使っていますか? 会社を見渡すと Vim が一番多いような気がしますが、私は VSCode を使ってます。 正直、 エニグモ に入社するまではツールを入れる程度でそこまでカスタマイズしていなかったのですが、入社してからは諸先輩方の開発スピードに圧倒され、これはツールやショートカットキーを駆使して速く開発できるようにならなければ、、、という必要性に駆られ、少しずつカスタマイズを加えてきました。 この記事では初期設定でも使える便利機能やカスタマイズを加えてよかったショートカットキーやツールをピックアップして紹介していきたいと思います。 ショートカットキー まずは使ってよかったショートカットキーについて紹介します。 VSCode ではデフォルトでショートカットキーが予め設定されていますが、下記の手順でショートカットキーを追加できたり、コマンドを変更できたりします。 ①下記画像のようにcmd + p でコマンドパレットを開き、 >keyboard で検索し、 Keyboard Shortcuts を開きます。 ②下記画像のようにショートカットキー一覧が表示されます。画面上部のバーでショートカットキーが検索でき、編集したい項目をクリックすればショートカットキーを変更することができます。またwhenカラムではショートカットキーを実行するタイミングを設定することもできます。 デフォルトの設定でよく使うショートカットキー それではデフォルトの設定でよく使ったショートカットキーを紹介していきます。 (※ショートカットキーは macOS のキー配置に基づいて書いてます) 操作 コマンド フォルダを開く ⌘+O ファイル検索 ⌘+⇧+F ファイルに移動 ⌘+P ファイルを閉じる ⌘+W 一行選択 ⌘ + L 単語ごとに移動 ⌥+ 矢印キー 単語ごとに選択 ⇧+⌥+ 矢印キー 画面移動 ⇧+⌘+ 矢印キー windowを右へ移動(windowが無い場合は分割) ⌃+⌘+→ windowを左へ移動(windowが無い場合は分割) ⌃+⌘+← 指定の行数まで移動 ^+G+ 行数 一番上まで移動 ⌘+↑ 一番下まで移動 ⌘+↓ 一番右に移動 ⌘+→ 一番左に移動 ⌘+← window1にフォーカス ⌘+1 window2にフォーカス ⌘+2 windowの切り替え ^+W カスタマイズしたショートカットキー 次によく使うのに配置が使いにくかったり、元々割り当てられていなかったりしてカスタマイズを加えたショートカットキーの紹介です。 デフォルトの設定で既に入力しやすいショートカットキーはほとんど割り当てられているので探すのが大変ですが、自分で使いやすいようにカスタマイズを加えると一気に使いやすくなりました。 操作 コマンド ターミナルへフォーカス ^+E ターミナルの分割 ^+V エディタへフォーカス ^+E 相対パス のコピー ⌘+⇧+C 絶対パス のコピー ⌘+⇧+A windowを拡張 ^+⌘+ 矢印キー 相対パス / 絶対パス のコピーはデフォルトの設定だと使いにくいので是非変えてみてください。私はターミナルにフォーカスしても使えるようにwhenカラムは空で設定しています。 導入してよかったツール 導入してよかったツールについて紹介します。 Ruby Ruby を始めた人ならみんな入れると思いますが、一応。 Ruby のコードをハイライトしてくれます。 Ruby Solargraph こちらも Ruby を始めた人なら知っているとおもいますが、メソッドを予測して補完してくれます。 gemのinstallが必要です。 $ gem install solargraph Endwise このツールはendを自動補完してくれるツールでendの書き漏れを防いでくれると同時にコードを書くスピードを上げてくれます。 GitLens GitLensは VSCode でGitをより扱いやすくするツールです。色々な機能があるのですが、このツールで一番便利なのは過去のコミットが追いやすくなることだと感じました。 例えばGitで管理しているファイルで特定の行にフォーカスすることでその行の過去のコミットが表示されます。 また VSCode の左側のBarのGitのマークをクリックすることで現在開いているファイルの過去のコミットを表示させることもできます。 上記のことは git blame でも確認することはできますが個人的にはこっちの方が使いやすかなと思いました。 REST Client Postmanのように API にリク エス トできるツールです。 使い方は簡単で拡張子がrestとなるようなファイルを作ります。 そして今回は例として http://localhost:7700/user_authentication/ に json をpostするリク エス トを書いていきます。 POST http://localhost:7700/user_authentication/ Content-Type: application/json { "user": "user_hoge", "pass": "test_hoge" } ツールを導入している場合、下記画像のように2~3行目の間に Send Request ボタンが表示されます。 このボタンを押すことでリク エス トすることができ、下記画像のようにリク エス ト結果が表示されます。 導入してみて面白かったツール VSCode でこんなこともできるんだーと面白かったので紹介です。 Browser Preview このツールを導入するには事前に Chrome を入れる必要がありますが、なんと VSCode 上でブラウザを開くことができます。 ブラウザと行き来しなくてよくなるのでフロントの開発がしやすくなるかもしれませんが、 Chrome にあるような開発者ツールが無いのが残念。。。 その他やってよかったこと フォルダを統合して ワークスペース を作る 通常、 VSCode では1windowにつき1つのフォルダしか開くことができませんが、 ワークスペース を作成することで複数のフォルダを1windowで開くことができます。 今回は/配下に存在するadventとcalendarの2つのフォルダで ワークスペース を作成し、1つのwindowで開けるようにしていきたいと思います。 $ ls advent calendar まず、adventフォルダを開き、 File>Save Workspace As を開き、workspaceの名前をつけて保存します。(ここではworkspaceの名前はADVENT_CALENDARとしました。) 次に File>Add Folder to Workspace を選択し、workspaceにcalendarフォルダを追加していきます。 すると VSCode 左側のバーにCalendarフォルダが追加されたのが確認できます。 こんな感じでworkspaceを作成することができます! おわりに この記事では私が便利だと思ったツールやショートカットをピックアップして紹介してきましたが、もしもっといいツールがあれば是非紹介してください!! 明日の記事の担当はサーバーサイドエンジニアの岡本さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは。サーバーサイドエンジニアの伊藤です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の 5 日目の記事です。 さっそくですが、みなさん 2 段階認証(2FA) の ワンタイムパスワード の発行には何を利用していますか? 私は普段 Authy という 2 段階認証アプリを利用しています。ただ、 AWS を コマンドライン から操作する時などわざわざターミナルからアプリに移動して ワンタイムパスワード をコピーして貼り付けるのが面倒だと思うことがありました。 ということで、 OATHTOOL と peco を利用して CLI から ワンタイムパスワード (TOTP)を取得するラッパーコマンドを作成しました。 今回は折角なので 2 段階認証(2FA) についてと 2 段階認証アプリで利用される ワンタイムパスワード (TOTP) についても調査したのでまとめました。 最後に作成したラッパーコマンドについて少しだけ紹介します。 Two-Factor Authentication(2FA) HOTP vs. TOTP HOTP: HMAC-based One-Time Password (RFC 4226) TOTP: Time-based One-Time Password (RFC 6238) OATHTOOL ラッパーコマンド Usage Demo Details 参考 Two-Factor Authentication(2FA) そもそも、Two-Factor Authentication(2FA) とは何なのか? ログインする際にユーザー名とパスワードに加えて、もう一つ追加の要素を要求する認証方法です。 万が一パスワードが漏洩した場合でも追加の要素を知らない限りログインすることができません。 これにより、セキュリティの強度を高めることが可能です。 一般的に追加の要素には下記の方法が用いられます。 Something you know(認証を行う本人のみが知る情報) e.g. 認証番号(PIN)、パスワード、秘密の質問への回答 etc... Something you have(認証を行う本人が所有するもの) e.g. クレジットカード、 スマートフォン 、OTP ジェネレーター etc... Something you are(認証を行う本人の身体的特徴) e.g. 指紋認証 、網膜認証、声紋認証 etc... みなさんご存知の Authy や Google Authenticator といったアプリはこの Something you have を用いた認証方法の一種です。 これらのアプリでは 2 つめの要素である Time-based One-Time Password(TOTP) を生成・取得することが可能です。 HOTP vs. TOTP ここででてきた Time-based One-Time Password(TOTP) とは何なのでしょうか? TOTP についてそのもととなる HMAC-based One-Time Password(HOTP) と合わせて説明していきます。 HOTP: HMAC-based One-Time Password ( RFC 4226 ) 8-byte のカウンター(可変値)と 秘密鍵 をもとに ワンタイムパスワード を生成します。 これらの情報をクライアント側とサーバー側で共有することで認証を行います。 HOTP を生成するための アルゴリズム は下記のようになっております。 詳細は省きますが可変値であるカウンターと 秘密鍵 を HMAC に渡してその返り値を truncate することで ワンタイムパスワード を生成します。 // Algorithm C 8-byte counter value, the moving factor. This counter MUST be synchronized between the HOTP generator (client) and the HOTP validator (server). K shared secret between client and server; each HOTP generator has a different and unique secret K. HOTP(K,C) = Truncate(HMAC-SHA-1(K,C)) 出典: HOTP: An HMAC-Based One-Time Password Algorithm TOTP: Time-based One-Time Password ( RFC 6238 ) 次は TOTP です。 下記の アルゴリズム からわかるように、TOTP の アルゴリズム の根本的部分は HOTP のものと同様です。唯一可変値であるカウンターの代わりに時間表現が用いられることが HOTP とは異なります。 時間表現と 秘密鍵 をクライアント側とサーバー側で共有しこれらをもとに発行した ワンタイムパスワード を利用し認証を行います。 // Algorithm X represents the time step in seconds (default value X = 30 seconds) and is a system parameter. T0 is the Unix time to start counting time steps (default value is 0, i.e., the Unix epoch) and is also a system parameter. T = (Current Unix time - T0) / X TOTP = HOTP(K, T) 出典: TOTP: Time-Based One-Time Password Algorithm 中身を見てみると HOTP も TOTP も想像よりはるかにシンプルだということがわかります。 アルゴリズム 自体も簡単なものなので自前で実装してみるのも面白そうですね。 OATHTOOL ラッパーコマンド さて、最後に少しだけ今回作成した CLI から ワンタイムパスワード (TOTP)を取得する OATHTOOL のラッパーコマンドを紹介します。 Usage $ mfa -h usage: mfa [-h | --help ] [ - [ no ]-c | --[ no ] -copy ] [-a < account >| --account < account >] [-l | --list ] -v , --version Prints the version. -h , --help Prints this message. - [ no ] -c, --[no]-copy Copies the generated token to the Clipboard. ( default ) -a < account > , --account < account > Copies the generated token of < account > to the Clipboard. -l , --list Prints a list of available authenticator accounts. 基本的には peco を利用し、存在するアカウントから TOTP を取得したいアカウントを選択します。 -a|--account を利用することで TOTP を取得したいアカウントを明示的に指定することも可能です。 Demo Details ラッパーコマンドの利用方法は下記をご覧ください。 github.com 最後まで読んでいただきありがとうございました。 明日の記事の担当はサーバーサイドエンジニアの橋本さんです。お楽しみに。 参考 What Is Two-Factor Authentication (2FA)? (最終アクセス: 2020/11/14) HOTP: An HMAC-Based One-Time Password Algorithm (最終アクセス: 2020/11/14) TOTP: Time-Based One-Time Password Algorithm (最終アクセス: 2020/11/14) 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは、サーバーサイドエンジニアの寺田です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の 4日目の記事です。 みなさんはエンジニアへの転職!と聞くとどんなことをイメージするでしょうか??? もちろん スキルアップ できそうといったポジティブなイメージもあると思いますが、 沸沸とこんな心の声が聞こえてきそうです。。。 自分のプログラミングのスキルでやっていけるのだろうか。。。 まともな導入もなくいきなり業務にポーン!あとはよろしく!ってされそう スキルアップ できると思ったのに任されるのは簡単な作業ばかり。。。 新しい環境で既存社員の方と仲良くなれるかな。。。 私も!と思うことが1つでもあればぜひこの記事を見ていってください! エニグモ のオンボーディング *1 を知って頂いて、 エニグモ で働いてみたい!と思っていただける方がいてくれると幸いです。 自己紹介 かくいう私も エニグモ に入社したのは2020年の7月で、本記事の執筆時点でちょうど歴半年になります。 新卒で入社した SIer を退職して、 エニグモ が2社目になります。 前職は SIer と言ってもプログラミングは全くしないポジションで、顧客折衝や開発担当のマネジメントが中心でした。なのでエンジニアとしては業務未経験と言える状態でした( ;∀;) 加えて私が入社したのは コロナウイルス による感染予防真っ只中の7月、 エニグモ も例に漏れず原則フルリモートでの勤務でした。 なかなか人と直接会うこともできない状況下で現メンバーと円滑にコミュニケーションをとって仕事進められるのか?不安でいっぱいでした。 そんな中大きな支えとなったのが エニグモ のオンボーディングです。 本記事では実際に私が経験したことについて具体的に説明していきます! 完全サポート!メンター制度 エニグモ では新人エンジニアには先輩社員をメンターとしてつけてもらえます! メンターはこんなことの面倒を見てくれます。 毎日朝会を開催してタスクの進捗状況をウォッチしてくれる。 また困り事があれば質問タイムを設けてくれるのでたちまち解決できます。 毎週振り返りをして今週のタスクや勉強から学んだことを確認。今の自分に足りていないスキルを分析して、次にどんな勉強をしたらいいか?どんなタスクに アサイ ンして欲しいか?など相談できます。 技術的な相談。設計で悩んだところや、コードの不明点、エラーハンドリングなどなんでもOK(Slackに投げると秒で教えてくれます(つД`)ノ) このメンターについてもらえるというのは精神的な部分でやっぱり安心できます!新しい職場で誰に相談したらいいかもわからない。。。というのはありがちですが、この制度のおかげで全く問題なかったです!また エニグモ は現在フルリモート勤務ですが、少なくともメンターと毎日コミュニケーションを取れるので、寂しさを感じることもありません。 成長できる環境 エニグモ には業務以外でもスキルを伸ばせる環境があります。 その中でも本記事では以下の3つについて紹介させていただければと思います。 勉強会 モブプログラミング オリジナル アプリ開発 勉強会 若手の社員を中心に週1回の勉強会が開催されています。 形式は 輪講 という形で、順番に勉強した内容をスライドにまとめて発表し、みんなが質問したり議論したりわいわいと勉強しています! ここでは私が半年間、実際に勉強会で読んできた本を紹介します。 gihyo.jp オブジェクト指向設計 の名著と呼ばれる1冊ですね! 理解が難しい オブジェクト指向 の概念ですが、豊富な実装例が示されており初学者でも理解しやすい点が魅力です。 また オブジェクト指向 本はサンプルコードが Java なことが多いですが、この本は Ruby で書かれていることもポイントです。 www.oreilly.co.jp Ruby において強力な武器である メタプログラミング を学べる1冊です! メタプログラミング そのものを学べることも魅力ですが、 その仕組みに触れることで Ruby という言語のコアな部分を学ぶことができ実は初学者にとってもとても有益な本だと思います。 題材とする本は毎回メンバーみんなで決めています。 自由に学びたいことを学べるそんな勉強会になっています! モブプログラミング 若手とベテラン社員数人でzoomをつないでモブプログラミングをしています。 モブプログラミングとは、ドライバーと呼ばれる一人がコーディングしている画面をみながら、そこにいるメンバーが意見や、提案しながら進めるプログラミング手法の一つです。もう少し詳しく知りたい方は以下の記事などは参考になるかと思います! モブプログラミングスタートアップマニュアルを更新しました! | TAKAKING22.com モブプログラミングのメリットはいろいろあると言われていますが、 新人観点で見ると何よりベテランの手元を覗けること、それが一番のいいところだと思っています。コーディングしている時の思考方法とか、ベテランのスピード感を目の前で感じることができます。またエンジニアはそれぞれ自分の生産性を上げるために開発環境にこだわっていろいろカスタマイズしています。ですがそれを教えてもらえる機会というのはなかなかないんですよね。モブプログラミングでベテランの画面を見ている時、すごっ!!何それ!!って思う機能は見て盗んで自分のものにしちゃうこともできます。 オリジナル アプリ開発 あと非常にありがたいのが、 スキルアップ のために自由にテーマを決めて開発させてくれることです! レビューもあり、フィードバックを受けられますので自己研鑽の何倍も成長できます。別に業務に関係のあるテーマでなくてもいいです。ちなみに私は競馬予想アプリの開発をさせてもらっています(笑) 開発している競馬予想アプリ 未経験エンジニアとして入社すると、入社してしばらくの業務は簡単な作業から。。。というのは仕方ない部分でもありますが、それだけだとスキル面で中々成長できないというジレンマがあります。ただこのように自分でテーマを決めて0からアプリを開発することで、設計などのちょっと高い次元のスキルを習得できるのではないかと思います。 いかがでしたでしょうか? エニグモ には現在100名ほどの社員がおりますが、 そのような規模感の会社だと入社時のオンボーディングの取り組みが不十分なのでは?と不安になることもあるかと思います。(実際私もそうでした)しかしいざ入社してみると全然そんなことはなく、安心して業務に取り組むことができています! この記事を見て エニグモ に興味を持ってもらえるエンジニアの方が1人でもいてくだされば幸いです! 明日の記事の担当はサーバーサイドエンジニアの伊藤さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co *1 : オンボーディングとは、組織に新たに加入した人に手ほどきや支援を行い、定着を促したり慣れてもらう活動のこと。新人研修やそのあと配属後に受けられる支援プログラムなどのこと。
こんにちは、サーバーサイドエンジニアの竹本です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2020 の3日目の記事です。 みなさまは2020年に買った中でよかったものはなんでしょう? 私は iPad です。 最新 Apple iPad Pro (12.9インチ, Wi-Fi, 128GB) - シルバー (第4世代) 発売日: 2020/03/25 メディア: Personal Computers 主に kindle を見開きで読むことに活用しています。 エニグモ の福利厚生の一つ「エンジニアサポート」で5万円の補助を受けました。わーい。 https://enigmo.co.jp/recruit/culture/ そしてみなさまは馬券、買っていますか? 馬券は競馬に賭ける際に購入する投票券です。 1口100円から、ネットでも気軽に購入することができます。(競馬は20歳から) 弊社にも数名競馬好きが在籍しており、時折競馬 トーク で盛り上がることもあります。 「競馬必勝本」は本当に当たるのか? 「競馬必勝本」というものが巷にはあります。 こういった本では勝った時の馬券と払戻金だけセンセーショナルに紹介されていることが多く、 実際どのくらい賭けてどのくらい当たっているのかわからないことが多いです。 なので実際に本の通りに馬券を購入していたらどのくらい勝つのかを検証してみます。 今回参考にするのは「競馬力を上げる馬券 統計学 の教科書」です。 競馬力を上げる馬券統計学の教科書 作者: 大谷清文 発売日: 2019/10/31 メディア: Kindle 版 世にある競馬必勝本の中でも、オッズのデータから勝ち馬を選ぶという、タイトルの通り統計的な要素の多い本になっています。 また馬やジョッキーに関係なくオッズのみを参考にしているので、さまざまなレースがあるなかで汎用的に活用できるという利点があります。 この本に書いてあることをざっくりまとめると以下のようになります。 万馬券 を狙え 的中率ではなく回収率にこだわれ 3000円分の馬券を書い続けて3回に1回10000円が当たれば1000円プラスということですね。つまり当たれば 万馬券 になるようなレース、「穴馬」が勝ち馬にいる馬券を買う必要があります。 「 馬連 オッズの壁」の法則で穴馬を選ぼう 本書の中で最もシンプルな穴馬選択方法として紹介されているのが「 馬連 オッズの壁」の法則です。 ( 馬連 とは上位2頭を当てる馬券のこと) この法則を簡単に紹介すると レース 14頭以上出走する 馬連 1位人気オッズが9倍以上 単勝 オッズ30倍以内の馬が10頭以上 馬連 オッズ1位人気馬に 単勝 1位人気馬が含まれる 穴馬 単勝 1位人気馬の 馬連 オッズを人気順に並べた時1.8倍以上の壁がある時、その壁の前2頭を選ぶ 馬券の組み立て方 単勝 1位人気馬の 馬連 オッズ人気順の「1~4位」 - 「5~8位」 - 「穴馬」 のフォーメーション三連複 (三連複: 上位3頭を順不同に選ぶ馬券) (フォーメーションとは https://www.jra.go.jp/kouza/yougo/w528.html ) 本書ではさまざまな条件を組み合わせて馬券を選択していますが、 今回は実装の簡便さのため条件も簡略化していることをご了承ください。 実際のコード 今回は Google Colabratoryを利用しました。 Google アカウントがあれば環境構築もなしに python が使えて便利ですね。 https://colab.research.google.com/ 2020/11/27現在動くことを確認しているのでみなさまもぜひ使ってみてください。 まず必要なライブラリのインストールします !apt-get update !apt install chromium-chromedriver !cp /usr/lib/chromium-browser/chromedriver /usr/ bin !pip install selenium !pip install lxml importします import pandas as pd from bs4 import BeautifulSoup import urllib.request as req from selenium import webdriver from selenium.webdriver.chrome.options import Options import numpy as np import urllib.parse 今回用意した関数 def set_selenium (): options = webdriver.ChromeOptions() options.add_argument( '--headless' ) options.add_argument( '--no-sandbox' ) options.add_argument( '--disable-dev-shm-usage' ) driver = webdriver.Chrome( 'chromedriver' ,options=options) driver.implicitly_wait( 15 ) return driver def get_raceids (date): url = "https://race.netkeiba.com/top/race_list_sub.html?kaisai_date=" + date res = req.urlopen(url) racesoup = BeautifulSoup(res, "html.parser" ) racelist = racesoup.select( "#RaceTopRace > div > dl > dd > ul > li > a:nth-of-type(1)" ) raceids = [ urllib.parse.parse_qs(urllib.parse.urlparse(race.get( 'href' )).query)[ 'race_id' ][ 0 ] for race in racelist ] return raceids def get_tansho_ichiban (raceid): driver = set_selenium() driver.get( "https://race.netkeiba.com/odds/index.html?type=b1&race_id=" +raceid+ "&rf=shutuba_submenu" ) html = driver.page_source.encode( 'utf-8' ) tanhukusoup = BeautifulSoup(html, "html.parser" ) tanhukudfs = pd.read_html( str (tanhukusoup.html)) tansho_ichiban = tanhukudfs[ 0 ][tanhukudfs[ 0 ][ 'オッズ' ] == tanhukudfs[ 0 ][ 'オッズ' ].min()][ '馬番' ].values[ 0 ] return tansho_ichiban, tanhukudfs[ 0 ] def get_umarenodds (raceid): driver = set_selenium() driver.get( "https://race.netkeiba.com/odds/index.html?type=b4&race_id=" +raceid+ "&housiki=c0&rf=shutuba_submenu" ) html = driver.page_source.encode( 'utf-8' ) soup = BeautifulSoup(html, "html.parser" ) dfs = pd.read_html( str (soup.html)) umarendf = pd.DataFrame(index=[ 1 ]) for i, df in enumerate (dfs): umarendf = pd.concat([umarendf, df.set_index( str (i+ 1 )).dropna(how= 'all' , axis= 1 )], axis= 1 ) if umarendf.isin([ '取消' ]).values.any() | umarendf.isin([ '除外' ]).values.any(): return False umarendf[umarendf.index.max()]= 0 umarenodds = pd.DataFrame(umarendf.fillna( 0 ).astype( 'float64' ).values + umarendf.astype( 'float64' ).fillna( 0 ).values.T, columns= list ( map ( int , map ( float ,umarendf.columns))), index=umarendf.index).replace( 0 ,np.nan) return umarenodds def get_baken (raceid): tansho_ichiban, tanhukudf = get_tansho_ichiban(raceid) umarenodds = get_umarenodds(raceid) if umarenodds is False : return False umarenninki = umarenodds.min() umaren_ichiban = umarenninki[umarenninki == umarenninki.min()].index if umarenninki.min() >= 9 and any (umaren_ichiban == tansho_ichiban) and umarenninki.index.max() >= 14 and sum (tanhukudf[ "オッズ" ]<= 30 )>= 10 : ninkiuma = umarenodds[tansho_ichiban].sort_values() anaumalist = [] for idx in np.where((ninkiuma/ninkiuma.shift( 1 ) > 1.8 ).values == True )[ 0 ]: two = idx - 1 anaumalist = anaumalist + (ninkiuma/ninkiuma.shift( 1 ) > 1.8 ).index.values[two:two+ 2 ].tolist() if not anaumalist: return False formation1 = ninkiuma.fillna( 0 ).sort_values()[ 0 : 4 ].index.values formation2 = ninkiuma.fillna( 0 ).sort_values()[ 4 : 8 ].index.values return { 'anauma' :anaumalist, 'formation1' :formation1, 'formation2' :formation2} return False def get_dayresult (date): kakekin = 0 modorikin = 0 raceids = get_raceids(date) for raceid in raceids: baken = get_baken(raceid) if not baken: continue result = pd.read_html( "https://race.netkeiba.com/race/result.html?race_id=" +raceid) sanrenpuku = list ( map ( int ,result[ 2 ].set_index( 0 )[ 1 ][ '3連複' ].split())) money = int (result[ 2 ].set_index( 0 )[ 2 ][ '3連複' ].replace( ',' , '' ).replace( '円' , '' )) if bool ( set (sanrenpuku) & set (baken[ 'formation1' ])) & bool ( set (sanrenpuku) & set (baken[ 'formation2' ])) & bool ( set (sanrenpuku) & set (baken[ 'anauma' ])): kakekin += 100 * len (baken[ 'formation1' ])* len (baken[ 'formation2' ])* len (baken[ 'anauma' ]) modorikin += money else : kakekin += 100 * len (baken[ 'formation1' ])* len (baken[ 'formation2' ])* len (baken[ 'anauma' ]) cols = [ "賭け金" , "払戻金" ] return pd.Series([kakekin,modorikin],index=cols,name=date) netkeibaから Selenium + BeautifulSoupでオッズのデータを スクレイピング します。 その結果をpandasで前処理し、上記の 「 馬連 オッズの壁」の法則 から馬券を選択 選択した馬券が当たっているのかを検証します。 回収率にこだわるのが本書の方針なので、検証項目として 条件に合致した全ての三連複馬券を100円で購入 = 賭け金 当たったレースの実際の払戻金 以上の差額を見ることにします。 今回は11月の1~23日までのレースを検証します。 # 開催日のリスト datelist = [ '20201101' , '20201107' , '20201108' , '20201114' , '20201115' , '20201121' , '20201122' , '20201123' ] moukaridf = pd.DataFrame() for date in datelist: onedaydf = get_dayresult(date) moukaridf = moukaridf.append(onedaydf) 時間かかりますが待ちましょう 結果 moukaridf.sum()[ '払戻金' ] - moukaridf.sum()[ '賭け金' ] # 出力 - 14630.0 金額としては14630円負けてしまいました。 moukaridf 払戻金 賭け金 20201101 33500.0 12800.0 20201107 0.0 9600.0 20201108 5560.0 16000.0 20201114 0.0 25600.0 20201115 45510.0 25600.0 20201121 0.0 0.0 20201122 0.0 9600.0 20201123 0.0 0.0 日別に見ると勝っている日もありますね。 本書では回収率を上げるための馬券選択方法がさらに細かく紹介されていたので、その通りに実装すればもっと良い結果となるかもしれません。 t検定をすると、「賭け金、払戻金の差額の平均が0ではない(正負どちらかに傾く)」という 帰無仮説 が棄却されます。(p > 0.05 平均 -1828.8 ± 14776 円) sagaku = moukaridf[[ '払戻金' ]].values - moukaridf[[ '賭け金' ]].values # 平均 print (sagaku.mean()) # 標準偏差 print (sagaku.std()) # 出力 - 1828.75 14776.743076114573 よって結論は「勝つこともあれば負けることもある!」 馬券を買おう ではせっかく作ったので実際に賭けてみようと思います! 検証では最終オッズから馬券を選択していましたが、当日は10:30のオッズを元に馬券を選択します。 予算の関係で条件に合致した全ての馬券ではなく、1レース選択してフォーメーション3連複馬券を購入します。 11/29の10:30時点で候補が4レースありました。 date = "20201129" raceids = get_raceids(date) for raceid in raceids: baken = get_baken(raceid) if baken: print ( 'https://race.netkeiba.com/race/shutuba.html?race_id=' +raceid) print (baken) print ( "=======================" )   # 出力 # 条件に合致したレースのURLと購入すべき馬券がプリントされる https://race.netkeiba.com/race/shutuba.html?race_id= 202005050907 { 'anauma' : [ 4 , 16 ], 'formation1' : array([ 7 , 6 , 3 , 2 ]), 'formation2' : array([ 10 , 14 , 15 , 8 ])} ============ https://race.netkeiba.com/race/shutuba.html?race_id= 202005050911 { 'anauma' : [ 11 , 6 , 1 , 16 ], 'formation1' : array([ 4 , 14 , 9 , 13 ]), 'formation2' : array([ 12 , 5 , 2 , 3 ])} ============ https://race.netkeiba.com/race/shutuba.html?race_id= 202009050904 { 'anauma' : [ 3 , 7 ], 'formation1' : array([ 8 , 15 , 5 , 1 ]), 'formation2' : array([ 16 , 4 , 13 , 12 ])} ============ https://race.netkeiba.com/race/shutuba.html?race_id= 202009050912 { 'anauma' : [ 7 , 6 ], 'formation1' : array([ 13 , 3 , 10 , 11 ]), 'formation2' : array([ 2 , 9 , 15 , 5 ])} ============ 今回は東京7Rに賭けます! (出力で一番上のレース) 穴馬が「4,16」1~4位が「7, 6, 3, 2」,5~8位が「10, 14, 15, 8」です。 2020年11月29日アクセス https://www.ipat.jra.go.jp/ 頼むぞ〜! 結果は… 1位 2番 2位 10番 3位 8番 3歳以上2勝クラス 結果・払戻 | 2020年11月29日 東京7R レース情報(JRA) - netkeiba.com 残念!穴馬候補だった4番と16番が3位以内に入りませんでした。惜しかったですね。 それではみなさまも良い競馬ライフをお送りください。 スクレイピング 、クローリングはアクセス先に配慮してやりましょう。 参考資料 競馬力を上げる馬券統計学の教科書 増補改訂Pythonによるスクレイピング&機械学習 開発テクニック ColaboratoryでSeleniumが使えた:JavaScriptで生成されるページも簡単スクレイピング - Qiita 明日の記事の担当はサーバーサイドエンジニアの寺田さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは、デザイナーの本田です。こちらは Enigmo Advent Calendar 2020 の2日目の記事です。 今年で エニグモ へ入社して3年目。昨年末からUXデザイングループへ異動し、 BUYMA のアプリケーション UIデザインがメインになったので、考えることややることが大きく変わった1年だったと感じています。 業務の幅も広がって何を書こうか迷うのですが、今年を振り返ると今までで1番デザインツールと向き合っていたし、学んだことも多かったので デザインツールをXd→ Figma へした話 プロトタイプ作るようになった話 の2つについて書こうと思います。 1. デザインツールをXd→ Figma へした話 デザインデータ引き継ぎの関係上、 Adobe Xdをメインで使っていたのですが、今年の7月頃から Figma へ移行しました。 Xdも使いやすいですし、何より Adobe Creative Cloud ライブラリが使えるので既に登録しているUIパーツはそのまま引っ張ってこれるのでよかったのですが 半年ほどXdを使ってみて、オンラインでの共有がやっぱり使いづらかったのと、社内で Figma を使っている方が何人かいて、使いやすいよ!と言っていただけたのが移行するきっかけになりました。 使いづらかった点を軽くまとめると以下の3つになります。 プロジェクトメンバーで無料プランの方がいるときに共有の仕方を気をつけなければならない クラウド ドキュメントとオフラインドキュメントのファイル管理がどこに置いたかごちゃごちゃになる チーム全体の クラウド ドキュメントが見づらい 頑張れば全然使える範囲ではあったのですが、 Figma に移行してこの3つの課題はすべて解消されたので、移行してよかったなと思っています。 秋頃から有料プランのProfessional Teamにしていただいたので、アプリのUIどうなってたかな?と思ったときにすぐ確認できるようになったし、 Figma 上でコメントしたらプロジェクトごとにslackへ通知がいくように設定したので、エンジニアやPMの方にも Figma の機能使っていただいています。(使いこなしていただいてありがとうございます!) 今後もリモートワーク が続くことを考えると、私個人は Figma をメインにしていくことになりそうです。 Xdのデザインデータが残っているプロジェクトのときはXdを使う、など今後も 臨機応変 に対応できたらなと思っております。 ※でも2年前はSketch使ってたし、1年前はXdでいくぞ!!と思っていたので1年ごとに変わる説はあります。また Figma に代わるサービスが出たときは時代の流れに合わせていきます。 ※SketchとZeplinは解約していただきました。 2. プロトタイプ作るようになった話 昨年までは簡単なLPやUIを作ることが多かったので、プロトタイプをあまり作っていなかったのですが、 プロジェクトメンバーが多いときや長期のプロジェクトになると、認識合わせや動きの確認がイメージしづらいので、プロジェクトによってはプロトタイプをつくるようになりました。 とりあえずすべてプロトタイプまで作ることにすると時間がもったいないなと感じたので、以下の4つに当てはまるときはプロトタイプを作成するようにしています。 モーダルやトーストが表示されるとき ステータスごとにボタンの色やエラー文が変わるとき 3画面以上 遷移するとき スクロールしても画面上部や下部で固定するエリアがあるとき アプリでもWebViewで表示するとき 1.2.3. はチームメンバーとの認識合わせがしやすくなる のと、実機で確認したときにユーザーのことをイメージしやすくなる気がしてます。 4.5. は スマホ のスクロールエリアが確保できているかだったり、不具合がないか確認するためにやっています。 基本的にツールは Figma で作りますが、細かな動きも考慮してデザインしたいときはProtoPieを使っています。 今年は スマホ の ハンバーガ ーメニュー内の動きを作ったのと、トーストの表示タイミングの認識すり合わせをしたいときの計2回ほど作成しました。 10月にリリースした スマホ の ハンバーガ ーメニューのProtoPie制作画面 Figma だと細かい動きはできないことがあるので、ProtoPieも併用していけたらなと思っています。 最後に 今思えば異動してすぐにデザインツールを Figma にしてもよかったし、すべてのプロジェクトでとりあえずプロトタイプ作ってもよかったな〜というのが正直な感想です。 ただ、リモートワーク 下においても半年ほど現状のツールでなんとかできないか試行錯誤した上で、どうしても譲れないポイントを自分の中で見つけられたのは大きな収穫だったかなと思っています。 あとは Figma もProtoPieもアプリデザイナーの先輩方が勉強会を開いてくださって、わからないことがあったらいつでも質問していいよ〜とやさしく声をかけていただいたのもうれしかったです。ありがとうございます! 来年も今年学んだことをベースにさらにいろんなことに挑戦できたらいいな。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 明日の記事の担当は、エンジニアの竹本さんです。お楽しみに。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは。サーバーサイドエンジニアの平井です。 今年もあと1ヶ月ですね。リモートワーク中心の生活スタイルに変わり、より一層時が過ぎるのを速く感じています。 もう年末ということで、弊社では今年もAdvent Calendarを開催します!! 題して、 Enigmo Advent Calendar 2020 です!! 記念すべき1日目は、私、平井の「Cloud Run 使ってみた」になります。 プロジェクトで簡単な API をCloud Run(フルマネージド)上に実装したので、それについて話したいと思います。 構成 Cloud Run(フルマネージド)について 準備 Dockerfile cloudbuild yaml その他 ドメイン 他GCPサービスとの連携 感想 最後に 構成 会員毎にパーソナライズされたコンテンツ情報を返す API をCloud Runを使って実装しました。 とてもシンプルですが、構成図は以下のようになります。 Cloud Run上に Ruby on Rails で API を実装し、Datastoreに格納されている情報を取得します。 Datastoreには、会員毎のコンテンツ情報が格納されていて、この情報はBigquery上に格納されている 機械学習 のデータを元に生成されています。 そして、クライアントから API にアクセスして情報を表示させています。 Cloud Run(フルマネージド) について Knativeを基盤として構築された GCP のサーバーレスサービスの一つで、コンテナをサーバーレスで実行してくれます。 スケーリングなども自動で行われるため、開発者はアプリケーションの開発に専念することができます。 Cloud Runには二種類あり、 Google が管理する Kubernetes 環境で動作するCloud Runと自身の管理するGKEで動作するCloud Run for Anthosがあります。 今回は、より簡単に利用できるCloud Runを使いました。 準備 Dockerfile Cloud Run上で動かすコンテナを用意する必要があるので、 Dockerfileを用意します。 cloudbuild yaml Cloud Runへのデプロイ関連のタスクはcloudbuild. yaml で管理しました。 公式ドキュメント にも記載されているやり方と同じです。 ファイルの中身は、コンテナイメージのbuildとCloud Runへのデプロイなどのタスクが記載されていて、 実際の内容とは違いますが、以下のような感じになります。 steps: # コンテナイメージのビルド - name: 'gcr.io/cloud-builders/docker' args: ['build', '-t', 'gcr.io/PROJECT_ID/IMAGE', '.'] # コンテナレジストリーにpush - name: 'gcr.io/cloud-builders/docker' args: ['push', 'gcr.io/PROJECT_ID/IMAGE'] # コンテナレジストリー上のイメージを使って、Cloud Runにコンテナをデプロイ。 - name: 'gcr.io/google.com/cloudsdktool/cloud-sdk' entrypoint: gcloud args: ['run', 'deploy', 'SERVICE-NAME', '--image', 'gcr.io/PROJECT_ID/IMAGE', '--region', 'REGION', '--platform', 'managed'] images: - gcr.io/PROJECT_ID/IMAGE cloudbuild. yaml を作成した ディレクト リによりますが、 gcloud builds submit を実行するとファイルに書かれたタスクが実行され、Cloud Run上にサービスがデプロイされます。 基本的には、Cloud Run上でコンテナを起動するために必要な準備は以上になります。 その他 ドメイン Cloud Runでサービスを作成すると自動でデフォルトの ドメイン が発行されます。 ただ、実際のサービスで利用する際にはカスタムの ドメイン を設定したくなると思います。 Cloud Runには カスタムドメインのマッピング機能 が実装されているので、使いたい ドメイン を マッピング することができます。 実際にカスタム ドメイン を設定してみましたが、ドキュメントを読んで簡単に設定することができました。 他 GCP サービスとの連携 API のデータ取得先として、Datastoreを使用しています。 今回は、Cloud Runのサービス とDatastoreのデータが同じプロジェクト上で管理されていたので、二つのサービスが連携する際に、認証の設定は必要ありませんでした。 感想 実際にCloud Runを使ってみた感想は以下です。 インフラ関連を意識せず開発できて、アプリケーションの実装に集中できた。 デフォルトのメトリクスが充実していた。 リク エス ト数、コンテナのメモリ使用率 ログも充実していた。 キーワード検索、 重要度によるフィルタリング 他 GCP サービスとの連携が楽だった。 最後に 今回のプロジェクトの方針で、なるべく早くユーザーの行動をみたいという背景もあり、Cloud Run上に API だけを実装するという最低限の選択をしました。 今後の長期運用を考えて、 機械学習 のデータから API 用のデータを生成する部分もCloud Run上に乗っけていこうと考えています。 最後まで読んで頂き誠にありがとうございました。 明日の記事の担当は、UXDグループの本田さんです!! 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは。インフラグループの夏目です。 前回のエントリー より3ヶ月、エントリー投稿から2週間ほどで無事子供が誕生し育休期間を経て先日復職しました。 今回のエントリーでは実際に育休を取得してみてどうだったのか?といった内容を書いていきます。開発者ブログというお題目にも関わらず育休話が続いてしまい恐縮ですがお付き合いください。 育休っていつから取るの? いざ育休を取るぞ!と意気込んで最初に感じたのが「いつから育休を取ればいいの?」という、開始時期についての疑問でした。 女性の場合出産予定日の1ヶ月少々前から産前休業に入り、予定日が多少前後しても産後休業を経て 育児休業 、という流れになるのでさほど開始時期について悩む部分は少ないと思うのですが、男性は産前休業がありません。 予定日から育休取得開始ということで社内調整はしていたものの、いざ予定日になっても兆候がなかったためなし崩しに「生まれた翌日から休みます」という本人も周囲もどうしたら良いのかわからない宣言後、1週間ほど後ろ倒して生まれたので育休開始、というスケジュールになってしまいました。 実のところ 育児休業 の法令上は予定日から取得可能なため、気兼ねなく育休開始としてもまったく問題ないのですが、生まれていないのに休業して日がな一日何をしていたらいいんだ…?という戸惑いがあり、育休に踏み出せませんでした。 ただ、人事総務的な観点からはいたずらに後ろ倒しをすると給与計算などで面倒な調整が発生するような(というか発生した)ので、やることがあろうがなかろうが当初予定日から変更するべきではなかったかな、と反省しています。 なお予定日から 育児休業 は取得可能なものの、 育児休業 給付金は出産日から起算となるようなので(詳しくは 育児休業 に関する各種法律をご参照ください)、そのあたりも踏まえて調整するのがベターだと思われます。 育休ってどれくらい取るの? いざ育休が始まり、体力がまだ本調子でない妻のサポートをしつつ日々の育児におおわらわになって1ヶ月が経過したあたりで、次は「これ育休期間2ヶ月の予定だったけど全然足りないんじゃないか…?」という疑問が生じました。 新生児期は授乳やおむつの回数が多く手がかかるから、大変な時期を乗り越えれば…と思ったのですが、乳児期になっても手がかかることには変わりなく、大変じゃない時期など存在しません。 たとえば「首が座るまで」といった身体的な発達状況を目安にするのもわかりやすくて良いかなとは思ったのですが、いつ頃にできるようになるかはまちまちで、「復職時期は子供次第です」という状態は自分も周囲もどうしたら良いのかわからなくなってしまいます。 自分の場合は結局1ヶ月半頃に不安を感じた妻から「もっと伸ばせないの?柔軟に調整できるんでしょ?」と聞かれたものの「いや2ヶ月って一応決めてたし仕事の勘も忘れちゃうから…」とやや強引に押し切って当初予定通り2ヶ月で育休終了としました。 これは振り返ってみれば良い判断ではなかったと反省しています。生まれた時期や家庭環境によってまちまちになるかとは思いますが、極力調整して取れる限り取るのが家庭内平和のためにも最善です。 育休取ってみてどうだった? 当初育休を取るぞ!と決意したときの自分のスタンスは「妻には育児に専念してもらって、他の家事は全部自分が巻き取る」という、振り返ってみれば寝言のような方針だったのですが、当然ながら育児を1人でやりおおせるわけがなく。 2人がかりで育児の合間にそれぞれできる範囲で家事をするという状態がしばらく続き、育休終了1週間前くらいからワンオペ状態を意識して徐々に分担して、という形で慣らし運転をして育休を終えたものの、生活のスタイルについては現在も模索しているところです。 近隣にサポートしてくれる家族や友人がいたり、里帰り出産をするのであれば負担も軽減できるかと思いますが、 核家族 な我が家の事情と現在の社会状況を鑑みると、 育児休業 を取って(取れて)本当に良かったなと感じています。 人によっては出産後数日や1週間程度ちょっと手伝う程度というパターンも少なくないとは思うのですが、自分の場合は子供と接している期間が短いといざというときに勝手がわからず、足手まといになったであろうことは想像に難くありません。 また、取得前に予期していた通り…というか予期していた以上に生活のすべてが子供を中心として回るようになり、そのことに慣れるためにも育休期間は大変有用でした。 業務面ではどうだった? 育休取得前のエントリーではカオスエンジニアリングが云々と言っていましたが、メンバーが一人抜けた程度で大きな支障が出るわけもなく、引き継ぎが十分だったかどうかはさておき概ね問題はなかったという認識です。 自身の関わっているプロジェクトがある程度峠を越えたタイミングだったこともありますが、それ以上にタスクを引き継いでくれたチームメンバーがよしなに捌いてくれた部分が大きく、あらためて環境に恵まれているなと思いました。 他方で、リモートワークが定着したことと育児の疲弊からついつい社内Slackを眺めてちょっかいを出してしまうことが二度三度あり、これについては 労務管理 の観点からは褒められた行為ではないため、業務への未練をすっぱり断ち切る強い心が必要だという学びがありました。 準備は足りた? 以前のエントリでは必要なものをSpreadSheetで管理、TodoをTrelloで管理してこれで十分…と思っていたのですが、準備はまったく足りていなかったため現在進行系で色々と公的な申込み手続きをしたり育児グッズを買い足したりしています。 育児ブログではないので仔細には書きませんが、大雑把に導入して良かったものを以下に挙げます。 導入して良かったもの ベビーモニター 大きな戸建て住宅に住んでいるわけでもなし、狭小マンションで目の届くところにいるから必要ないかと思っていました。しかし、逆に生活圏内に子供がいるからこそ生活音や照明に気を使う日々に疲れ果て、適切な距離を保ちつつ様子を見るためにRaspberryPiで ベビーモニター を作りました。 RPi Cam Web Interface というWebインタフェースを導入したため、市販の ベビーモニター と違って専用のモニターユニット不要でPCや スマートフォン でどこからでも子供の様子が見れる、という完璧なソリューションが実現しました。 育児記録アプリ:ぴよログ 授乳時間や睡眠時間などありとあらゆる育児項目を夫婦間で記録共有・グラフで可視化できるのはもちろん、 Apple Watch の ウィジェット からも記録ができるといった便利さで、このアプリなしでの育児は考えられないほどです。 ベビーベッド側面から俯瞰する形でカメラを取り付けています。カメラとは別の位置から赤外線LEDも照射しているため、夜間でも様子が見えて安心です 気軽に 育児休業 を取ろう なぜ今「男性の育休義務化」が必要なのか?フランスでも「男性の産休」義務化の動き 「男性の育休」は実はメリットだらけ。取得期間や助成金などの制度を知って活用しよう 産後女性の死因の一位は自殺。「産後うつ」と男性育休の関係、専門家が語ったこと。 家庭によっていろいろと事情はあるかと思いますが、上に挙げたように社会的な潮流や時勢からもこれまで以上に育休を取ることが推奨され、社会制度も整備されて金銭面の不安も軽減されていくことと思われます。 デメリットよりもメリットが多く、家族で濃密な期間を過ごせるのは間違いないので、ぜひ気軽に 育児休業 を取得されてみてはいかがでしょうか。 ちなみにこれはまったくの余談なのですが育休の2ヶ月間で3kg痩せました。日々成長する ダンベ ルを使っていると強制的に鍛えられるので健康面でも育休はおすすめです。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは。インフラグループの夏目です。 今回は技術的な話ではなく、ちょっとプライベートに込み入った話というかエンジニアの ワークライフバランス 的なお話です。 まったくの私事なんですがこのたび子供を授かることになりまして、ついては 育児休業 を取ってみようかな?ということで、育休取得までの流れと業務面でどういった対応をしていったのか、といったことを書いていきます。 育児休業 を取ってみよう 今回育休の取得に至った経緯は色々とあるのですが、ひとつに ワークライフバランス を見直す良いきっかけになるかな、という意図があります。 時短勤務やリモートワークではなく一旦完全に業務から離れてみて、日常生活における育児の占める割合はどの程度のものなのか(全部だよという意見はごもっともです)ということを理解しておくべきだろう、と。これを把握せずに、妻が産休・育休で子供の面倒を見るのに対して自分だけこれまでどおりの働き方をしていくのは、先々を考えると良いスタンスではないように思えたため、第一子のタイミングで育休を取ることにしました。 エニグモ では 裁量労働 のメンバーが多いこともあり、育児都合で勤務時間を調整する様子が日常的に見受けられます。このため、いざ自分に子供が生まれますよということになっても、育休を取得すること自体は自然と受け入れてもらうことができました。 受け入れるも何も労働者の権利の行使なので、本来拒否権はないはずでしょうという話なのですが、そうもいかない会社が多くあることもまた事実です。この点については エニグモ の風土に助けられた部分が大きいなと感じています。 取得までの流れ さて、では実際に育休を取りましょうとなってからどういった行動を取ったか、時系列に沿って大雑把ですが書いてみます。 2019年10月に妊娠確定となり、ここから家庭内協議に入りました。自分の稼働状況など鑑みて育休が果たして取れるのか、取れるのであればどれほどの期間で収入面で問題がないのか、などについて妻と喧々諤々やり合いました。 法制度の話をするのであれば1年以上取得することも可能ですが、現実問題として夫婦共に育休となった場合の収入への影響は無視することができず、第一子で不安を抱える妻に多少折れてもらいつつも2ヶ月取得してみましょう、ということになりました。 結論が出たのが11月末、ひとまずチームリーダーへ相談です。自分が アサイ ンされているプロジェクトの今後の見通しや、その他担当タスクのチームメンバーへの委譲可否などを考慮のうえ、積極的に育休を取得してほしいとの言葉を頂きました。チーム内の調整は大丈夫(な状態にするしかない)となったので、後は部長や人事総務の方に掛け合うだけ、というところまで持っていきました。 年が明けて2020年の2月、自身のタスクを育休までにどう調整するかといった大まかな線表を作成して部長へ共有し、社内の具体的な育休取得手続きに入ります。 というタイミングで、全世界的に新型コロナウィルス 感染症 が広がり、 エニグモ でもリモートワークに突入し手続きはいったいどうすれば…?という状態になってしまいました。幸い事前手続きはほぼないことと、書類のためにわざわざ出社する必要なく郵送してねということで柔軟な対応をして頂けました。ありがたい限りです。 タスク調整どうしたの タスク調整は実際問題どのようにしたかという点については特筆すべきことはなく、予定日までに大きなタスクを終わらせつつドキュメントを整理したり、自動化可能なタスクは自動化、間に合わない場合は手順書を作るといった形で粛々と対応を進めました。不穏当な表現ですが、トラック係数やバス係数といったものをあらためて意識することができました。 また、カオスエンジニアリングとまではいきませんが、どれだけ自分が準備をして引き継ぎをしたところで不測の事態は発生しうるので、そのあたりはチームメンバーになんとか拾い上げてもらうしかないかな、と自分勝手なことを考えています。 私生活で準備したこと 育休とはあまり関係なく、プライベートで準備したことについては基本的に世間の皆さんと同じです。強いて言えば、以下のようなエンジニアチックな手法で試行錯誤をしています。 書籍や雑誌などから育児に関する必要なものリストをピックアップして Google SpreadSheetへ書き出し、購入期限や数量、消耗品か否かといったメタ情報を付与して購入状況を管理 公的な手続きなど、忘れがちなものはTrelloのカンバンを作って 進捗管理 Trelloのボードイメージ おそらくこういったことに対応するための専用アプリやサービスもあるかと思うのですが、それらの使い方を覚えている暇があったら使い慣れたツールを使ったほうが早いだろう、と横着をしている状況です。 今後の見通し 前述したように雪崩式にリモートワークとなり、当初想定していた育休へのロードマップとは少々異なる現状なのですが、反面リモートワークでも業務への支障はほぼゼロに近いということがわかりました。2ヶ月間の育休取得後に世間がどういった状態になっているのか(おそらくあまり変化はないでしょうが)推測できませんが、リモートワークへの敷居が下がったこともあるので、たとえば保育園に入れるまでは セミ リモートワークや半育休といった形態で、柔軟な働き方を選ぶこともできれば良いなと思っています。 このエントリーを書いてる今現在、出産まであと数日といった状況です。2ヶ月後にこのエントリーを読み返して「全然準備できてへんやんけ!なに余裕ぶっとるんじゃ!」となりそうな気配が漂っていますが、2ヶ月後に改めて 育児休業 の間に起きたことや感想についてのエントリー投稿を予定していますので、そちらをお楽しみに。 結びに 少々自己矛盾してしまうのですが、冷静に考えるとこのエントリーのタイトルは筋が悪いなという印象があります。こんなタイトルのエントリーが企業ブログのバリューとならず、掃いて捨てるようなエントリーとして扱われる時代にしていきたいものですね。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
こんにちは。インフラグループの夏目です。 エニグモ ではメインのGitサービスとしてGitLabを使って ソースコード を管理しています。 GitLabは GitHub と同様に、IssueやMR(PR)にラベルを付与して作業の優先度やステータスを表すことができるのですが、このラベルの運用でちょっと困ったことが発生して泥臭く解消するはめになったので、経緯と顛末含めてご紹介します。 プロジェクトラベルとグループラベル GitLabのラベルは、プロジェクト( リポジトリ )とプロジェクトを束ねたグループとでそれぞれ個別に定義できます。 グループラベルとして定義したものは配下のプロジェクトでも使用できるため、基本的にはグループ側で汎用的なラベルを設定して、プロジェクト固有のメタ情報としてプロジェクト名の省略形(例: Enigmo Greatest Project → EGP )や、リリースバージョン(例: v1.4.3 )などをプロジェクトラベルで定義するというのがベターな運用方法だと思われます。 グループラベルを設定しよう ところがこのグループラベル、 エニグモ ではあまり認識されていなかったため 各プロジェクトで汎用的な名前のプロジェクトラベルを個別に設定 プロジェクトラベルを使ってIssueやMRを管理 プロジェクトごとに同じラベルを定義するのが手間だったので、プロジェクトラベルと同じ名前のグループラベルを設定 という流れで最近になってようやくグループラベルが設定されました。各プロジェクトは個別にラベルを定義する必要がなくなってめでたしめでたしかと思いきや、そうではありません。さきほどのフローに妙なところがありませんでしたか? プロジェクトラベルと同じ名前のグループラベルを設定 ここです。同じ名前のラベルを設定しましたね。グループラベルとプロジェクトラベルは別のオブジェクトとして扱われるため、同じ名前のラベルが設定できます。設定できるのは問題ないのですが、いざ使ってみようとすると こんな感じでまったく区別のつかないラベルがラベル付与の候補として表示されるようになってしまいました。どうしてくれるんだ。しかも 厄介 親切なことにこのラベル候補、グループラベルかプロジェクトラベルかという情報は表示されません。 重複したらどうする? 区別がつかなくても同じ意味合いだったら別にどっちでもいいじゃん、と思わないでもありませんが、ラベルを付与するたびに「なぜ2つあるのか?どちらを付与したらいいのか?表示のバグ?」とチラッと考える時間が無駄ですね。じゃあこの重複を解消しましょう、と迂闊に既存のプロジェクトラベルを削除してしまうと、これまで該当のラベルを付与していたIssueやMRからラベルが削除されてしまいます。 仮に review requested などのアクションが必要なラベルの場合、削除によって対応が漏れてしまうおそれがあります。この事象に対して、 GitLab.orgのIssueで対応方法 が提案されていました。 重複しているプロジェクトラベルかグループラベルをリネームする プロジェクトラベルが付与されたIssueやMRに、グループラベルを追加する プロジェクトラベルを削除する たとえば in review という名前のプロジェクトラベルとグループラベルが設定されている状態では、以下のような対応になります。 プロジェクトラベル: in review を in review(project) へリネーム in review(project) が付与されたIssueやMRに、グループラベル: in review を付与 プロジェクトラベル: in review(project) を削除 リネームと削除はグループ設定画面やプロジェクト設定画面から容易に対応できますが、活発に開発が行われているプロジェクトにおいて、Issue一覧やMR一覧で重複しているラベルが付与されているものを探してIssueやMRの編集画面でラベルを設定する、という流れを1つ1つ対応するのはそれこそ時間の無駄です。 API を使ったラベルの修正 幸い、GitLabではプロジェクトラベルやグループラベル、MRを操作する API が提供されています。 Labels API | GitLab Merge requests API | GitLab これらの API を利用して以下のような スクリプト を作成しました。 #!/bin/bash # require # - httpie # - jq # - GitLab Administrator Role & User Token TOKEN=************ total_pages= $( http --ignore-stdin 'https://gitlab.example.com/api/v4/groups/1/merge_requests?labels='"review requested(project)"'&per_page=100' Private-Token: $TOKEN --verbose | grep X-Total-Pages | awk { 'print $2' } | sed -e 's/ //g' ) for page in $( seq 1 ${total_pages}) do http --body --ignore-stdin \ 'https://gitlab.example.com/api/v4/groups/1/merge_requests?labels='"review requested(project)"'&per_page=100&page=' ${page} '' \ Private-Token: $TOKEN | jq '.[]|{ id: .id, iid: .iid, project_id: .project_id, labels: .labels}' done > request.json jq -c '.' request.json | while read mr do id= $( echo ${mr} | jq '.id' ) iid= $( echo ${mr} | jq '.iid' ) pid= $( echo ${mr} | jq '.project_id' ) labels= $( echo ${mr} | jq '.labels|join(",")' ) replaced_labels= $( echo ${labels} | jq -r 'sub("review requested\\(project\\)";"review requested")' ) http --body --ignore-stdin \ PUT 'https://gitlab.example.com/api/v4/projects/' ${pid} '/merge_requests/' ${iid} '?labels='" ${replaced_labels} "'' \ Private-Token: $TOKEN sleep 5 done 今回は重複しているラベルが少なかったため、ラベル名は引数ではなく直接定義してしまっています。大雑把には以下のようなフローです。 対象グループ内でリネーム後のプロジェクトラベルが付与されたMRの一覧(ラベル定義の変更に必要なメタ情報を含む JSON )を作成 ラベル定義を修正した JSON を使って各MRの情報を更新 スクリプト 内ではラベルの置換をしていますが、前述の対応方法に記載されているようにプロジェクトラベルを削除することで更新されるため、置換ではなく単純な追加でもOKです 各プロジェクトのラベル一覧を確認して重複しているラベルがあったら スクリプト を適宜修正して実行、という対応で重複を解消しました。 すべてのグループやプロジェクトに対してラベル重複のチェックをして解消したい場合は、以下のような各言語向けのモジュールを使った スクリプト を作成するのも良いかもしれません。 Python: python-gitlab Ruby: gitlab Golang: go-gitlab Node.js: gitbeaker 結論 汎用的なラベルはグループラベルに定義すること 既存のラベルと同名のラベルを適当に作らない 実際にラベルを使う場面をちゃんと考えましょう 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co
はじめに こんにちは、初投稿になります。 今年の1月から エニグモ でデータサイエンティストをしている堀部と申します。 1/25(土)に行われたCA × atmaCup というオフラインのデータ コンペティション のイベントに参加しました。 【東京・大阪同時開催】CA × atmaCup - connpass 85チーム中、Public 12th/Private 5th *1 とKaggle Expertとしてはまさかの最上位という結果でした。 コンペ前、コンペ中、コンペ後に分けて振り返ります。 ※本記事ではコンペのデータやタスクについては情報公開が難しいため触れません。 コンペ前 コード整理 以前のコンペや業務で使っていたコードをなるべくクラス・メソッド化してgitにまとめて整理しました。綺麗なコードとは言えないですがまとめておいたおかげで、新しい特徴量の作成やタスクに特化したデータの前処理に時間を割くことができました。主に汎用的な特徴量生成の処理やGBDTモデルの実験をやりやすくする下記のようなコードをまとめていました。 EDA trainとtestの特徴量の重なりをベン図で表示 https://github.com/konstantint/matplotlib-venn 特徴量生成 1種類しかないカラムを削除 集約特徴量の生成(mean, median, max, min, std) label encording count encording target encording 学習(モデル) ベース:lightgbm 5-fold オプション:random seed averageやlightgbm tunerをオンオフできるように追加 コンペ中 素敵な環境でした サイバーエージェント さんのできたてほやほやのオフィスの スクラン ブル交差点の見える席でもくもくと作業しました。頭を使いすぎて最後2時間くらいは少し頭がぼーっとしてました。 コンペティション サイトの出来が素晴らしかったです。○aggleと違ってすいすいsubmitができストレスなく作業に集中することができました。 コンペ中の作業方針 必要最低限の特徴量でベースライン作成してsubmit EDA やfeature importanceを見て特徴量追加 CVもpublic LBも伸びたら採用 ひたすら、2,3を繰り返す モデルはずっとlightgbmシングルでアンサンブルはしませんでした。lightgbmのハイパーパラメータはcat_smoothのみ手動チューニングしました。 そして、特徴量のアイディアが一旦つきたところで lightgbm tunerを使って一度パラメータ探索をした結果を最後まで使いました。 コンペ後 表彰式、懇親会 コンペが終わってすぐ結果発表&表彰式がありました。上位3名の方の解法を聞くことができました。 その特徴量効きましたよねと共感したり、そのアイディアは思いつかなかったなとメモしたりすぐに情報共有できるオフラインコンペならではのよさを実感しました。 その後の懇親会でも当日のコンペだけでなく別のコンペについての取り組みについても話を聞くことができ、普段からコンペに参加しておくメリットも感じました。 次の日 次の日は日曜日だったので表彰式や懇親会での話を受けて思いついたアイディアを実装して追試をしていました。少し考えればこの特徴量は要らないかもと思ったものを削除しただけで、スコアが伸びたりとなぜコンペ中に気がつかなかったのかと後悔もありました。 また、上位の方が公開してくれたコードやgitを見て自分のコードの汚さに愕然としました。 普段から綺麗なコードを書く、他の人のコードを見て学ぶということを日頃から意識しようと胸に刻み込みました。 最後に (真剣に取り組んだ)コンペの数だけ強くなる、強い人に会いに行くという大切さ、オフラインコンペならではの大変さ、楽しさを味わうことができたとても充実した一日でした。次回があればまたぜひ参加したいです。 また、 エニグモ に入社して1ヶ月が経ちましたが楽しい日々を過ごしています。ABテストの効果検証×傾向スコア、商品の クラスタリング 、回帰予測 モデリング など、自分で思いついてビジネスに貢献できそうなものであれば自由に取り組んでよい ボトムアップ の環境です。 個人的には、 ファッションEC × CtoCという ドメイン ならでは多様性のあるデータ(テーブル、テキスト、画像)が扱えること 社内の半数以上の方が SQL をかけデータをビジネスに活用する文化が定着していること BigQuery, AWS , Lookerなど、ツールへの投資が当たり前のように行われていること によさを感じています。 コンペ以上に業務も楽しく取り組める強いチームをつくれたらと思っております。興味のある方はぜひ気軽にご応募ください。選考とは別にカジュアル面談も受け付けております。データサイエンティスト、データアナリスト、データエンジニア、検索エンジニアなど各種募集中です。 株式会社 エニグモ 正社員の求人一覧 hrmos.co *1 : ランキングシステムがPublicとPrivate で分かれていて、 コンペティション が終了するまではテストデータの一部だけを使ってスコアを算出されたPublicのみのランキングが公開されます