株式会社ZOZO の技術ブログ

ZOZOTOWN検索における精度評価手法の運用で見えた課題とその改善アプローチ

こんにちは。検索基盤部の橘です。検索基盤部では、ZOZOTOWNのおすすめ順検索の品質向上を目指し、機械学習モデル等を活用しフィルタリングやリランキングによる検索結果の並び順の改善に取り組んでいます。 ZOZOTOWN検索の並び順の精度改善の取り組みについては以下の記事をご参照ください。 techblog.zozo.com 検索基盤部では新しい改善や機能を導入する前にA/Bテストを

検索サジェストにおける多様性評価指標とゴール指標の相関について

はじめに こんにちは、検索基盤部の広渡です。検索基盤部では、検索クエリのサジェスト(以下、サジェスト)の改善を行なっています。ここでサジェストは一般的に「Query Auto Completion」と呼ばれる、検索クエリを入力した際に入力の続きを補完したキーワードを提示する機能を指します。 ZOZOTOWNにおいては検索クエリを入力したとき、最大10件の検索クエリのサジェス

ChatOpsによる運用作業の自動化

はじめに こんにちは、技術本部SRE部カート決済SREブロックの遠藤・金田です。 普段はSREとしてZOZOTOWNのカート決済機能のリプレイスや運用を担当しています。本記事では自作のコマンドラインツールをSlack + AWS Chatbot + AWS Lambdaを使用してChatOps化した事例をご紹介します。「日々の運用業務をコマンドラインツールを実装して効率化したものの今ひとつ広まらない」「非エ

マーケティングを加速させろ!ZOZO Marketing Platform(ZMP)の紹介

こんにちは、MA部の齋藤( @kyoppii13 )です。 ZOZOTOWNでは、プッシュ通知やLINE、メールでのキャンペーン配信を実施しています。キャンペーン配信の例としては、お気に入り商品の在庫数が少なくなったときにプッシュ通知を送るといったものです。LINEやメールといった配信チャネル以外にも、キャンペーンごとにセグメントや実施タイミングも様々で、システムも配信キ

OpenCTIをSentinelに食わせてみた

はじめに こんにちは、CISO部の 兵藤 です。日々ZOZOの安全のためにSOC対応を行なっています。 本記事ではサイバー脅威インテリジェンスプラットフォーム「OpenCTI」からMicrosoft Sentinelへの脅威インテリジェンスの取り込みについて紹介します。また、この内容については以下の「Azureで織りなすOpenCTI構築」に続く内容となっています。 techblog.zozo.com 目次 はじめに 目次 背景

AWSで実践するカオスエンジニアリング 〜ZOZOMOでの取り組み〜

はじめに こんにちは、ZOZOMO部OMOバックエンドブロックの長野です。普段はZOZOMOのサービスである ブランド実店舗の在庫確認・在庫取り置き (以下、店舗在庫連携)の開発・保守を担当しています。 店舗在庫連携はAWS上にシステムを構築しており、システムにはAWSの各サービスを利用しています。AWS上で構築するシステムは、マルチAZなどの冗長構成をとることで可用性

AWS CDKで構築するイベント駆動型アーキテクチャの実装戦略

はじめに こんにちは、ZOZOMO部FBZブロックの山村です。普段は Fulfillment by ZOZO (以下、FBZ)が提供するAPIシステムを開発・運用しています。 FBZは、 AWS Lambda (以下、Lambda)を中心にAWSが提供するフルマネージドサービスを活用したサーバーレスアーキテクチャを採用しています。 以下の記事にてサービス構成やアーキテクチャ戦略の詳細を説明しています。 techblog.zozo.com

dbt導入によるデータマート整備

はじめに こんにちは、ML・データ部推薦基盤ブロックの栁澤( @i_125 )です。私はZOZOのデータ基盤におけるデータガバナンス強化を実現するために、Analytics Engineerとして複数の部門を跨ぐプロジェクトチームに参加しています。本記事ではZOZOにおけるデータガバナンス上の課題と、その課題の解決策の1つとしてdbtを導入した話をご紹介します。 目次 はじめに 目次 背景

情報検索の評価指標の弱点と選択バイアスを考慮した改善アプローチ

こんにちは。検索基盤部の山﨑です。検索基盤部では、ZOZOTOWNの検索機能の改善を目的とした施策の有効性をA/Bテストで検証しています。 A/Bテストは、新たな施策の有効性を評価する手法として信頼性の高い手法ではあるものの、下記のような制約があります。 統計的に有意な差が出るためには、多くのユーザーからのフィードバックが必要である 比較手法を実際のユー

NRF 2024 Retail's Big Show 参加レポート

はじめに こんにちは、ZOZOMO部OMOバックエンドブロックの中島です。普段は ZOZOMO店舗在庫取り置き というサービスの開発を担当しています。 2024年1月14日から16日の3日間にかけてニューヨークで開催された「NRF 2024: Retail's Big Show」に初めて現地参加してきました。 前半はNRF Retail's Big Showの概要と関連する情報、後半はFashion TechやRetail Techを中心にお伝えします。NRF 2024全体

検証の概要とデータを分けることで、新規スタッフの引き継ぎがスムーズになった話

はじめに こんにちは、計測プロデュース部の歌代です。 私たちはZOZOFITやZOZOMATといった計測系プロダクトの開発PM、データ収集、精度検証などサービス構築から、UI/UXの分析・評価など幅広く業務を行っております。 今回は私たちのチームが抱えていた課題と、対応策として行った工夫についてご紹介します。 目次 はじめに 目次 直面した課題 目的の重要性 概要とデー

GPT-4によってメディアサイトの翻訳を実現!効率的な翻訳に至るまでの開発秘話

こんにちは、ZOZO NEXTでFashion Tech Newsの開発を担当している 木下 です。先日、弊社が運営するオウンドメディアのFashion Tech Newsにおいて英語版が公開されました。本記事では、機械翻訳サービスの比較検討、翻訳精度を向上するための調整、スムーズな翻訳を実現する仕組みについてご紹介します。比較検討の結果GPT-4を採用したため、GPT-4の本番運用を検討されている方の

アイテムレビュー機能をZOZOTOWN Androidチームはどう開発したか

はじめに こんにちは、ZOZOTOWN開発1部Android2ブロックの井上晃平( @ねも )です。普段はZOZOTOWN Androidアプリの開発を担当しています。ZOZOTOWN Androidチームでは、以前から商品に対して口コミや評価を投稿・閲覧できる、アイテムレビュー機能を開発していました。そして、2023年11月29日に晴れてアイテムレビュー機能がリリースされました。 アイテムレビュー機能を設計・開

深層距離学習における平均場理論

はじめに こんにちは、ZOZO研究所AppliedMLチームの古澤です。私たちは商品画像の検索の基礎として、深層距離学習という技術を研究しています。本記事では、本研究所からICLR2024に採択された「Mean Field Theory in Deep Metric Learning」という研究について紹介します。対象読者としては、機械学習系のエンジニアや学生を想定しています。 目次 はじめに 目次 Notation 深層距離学習

【イベントレポート】Kubernetes活用の手引き 私たちの基盤構築・運用事例 Lunch LT

はじめに こんにちは。ブランドソリューション開発本部WEARバックエンド部SREブロックの山岡( @ymktmk )です。 2024年1月25日にFindy社によるオンラインイベント「Kubernetes活用の手引き 私たちの基盤構築・運用事例 Lunch LT」が開催されました。このイベントでは、株式会社メルカリさん、株式会社MIXIさん、LINEヤフー株式会社さんから一人ずつ、弊社からも私がLTをしてきま