NTTドコモビジネス の技術ブログ

開発の舞台裏〜Active Multi-access SIMが生まれるまでの挑戦と特許取得 [Active Multi-access SIM開発シリーズ 第2回(全3回)]

こんにちは、クラウド&ネットワークサービス部の古賀です。普段はクラウドサービスのサービス企画を担当するかたわら、デザインプロセスを業務に取り入れたサービス改善などの活動に参加しています。 前回の記事「 1枚のSIMでキャリアを冗長化!Active Multi-access SIMの特長と仕組み 」では、Active Multi-access SIMの特長や仕組み、活用シーンなどをご紹介させていただきま

社内で若手向けセキュリティイベント(1年目終了時 成果報告会)を開催しました

こんにちは、マネージド&セキュリティサービス部の閏間です。このたび、社内で若手向けセキュリティイベントを開催したのでその紹介をします。草の根的な活動ですが、NTT Comではこういうことも行われているんだということを知ってもらえればと思います。 はじめに イベントの目的は、「業務棚卸しと将来像の明確化」「他組織を知って自業務に活かす」 発表者

IETF 122で行われたMedia over QUIC Transportの相互接続試験に参加しました

3 月 15 日 ~ 3 月 21 日に開催された IETF 122 で、Media over QUIC Transport(MoQT)の相互接続試験に参加しました。 相互接続試験では、NTT Communications(以下 NTT Com) が OSS で公開している moq-wasm を持ち込み、4 種類の MoQT 実装と接続できました。 本記事では、Media over QUIC Transport(MoQT)の概要や、相互接続試験で遭遇した問題や、相互接続試験の結果について報告します。 はじめに Media over Q

フィッシングサイトの仕組みを知ることで、フィッシング詐欺を理解する

みなさんこんにちは、イノベーションセンターの益本 (@masaomi346) です。 Network Analytics for Security (以下、NA4Sec) プロジェクトのメンバーとして活動しています。 この記事ではフィッシング詐欺がどのように行われているのか、フィッシングサイトがどのような仕組みで動作しているのか、注意喚起を兼ねて紹介します。 ぜひ最後まで読んでみてください。 フィッシング詐欺

Timestamping を使ってネットワークレイテンシを分析することで、ゲスト VM の Disk 性能低下問題を解決した

OpenStack の Compute Node を更新する際にゲスト VM の Disk 性能が低下する問題を、 Linux の Timestamping という機能を使ってネットワークレイテンシを分析することで解決できた事例をご紹介します。 本事例は fukabori.fm #127 でもご紹介しています。 はじめに 前提: 仮想サーバの構成 初期調査 仮想化レイヤの問題を切り分ける CPv2 と CPv3 の違いに着目する CPv3 において RTT が高い問

OTネットワーク向け国産IDS「OsecT」の台帳連携機能について

こんにちは、NTT Comの上田です。 普段は、NTT Com内製のOT(Operational Technology:制御・運用技術)ネットワーク向け国産IDS(Intrusion Detection System:不正侵入検知システム)である「 OsecT(オーセクト) 」の開発・保守運用業務などに取り組んでいます。 本記事では、「OsecT」の台帳連携機能を紹介します。 はじめに OsecTの台帳連携機能について 開発の背景 台帳連携機能 おわ

OsecT アセスメントレポート 自動生成機能のご紹介

「OT環境のアセスメント資料を急いで作らないといけない!大変だ!巷で噂のAIみたいに資料を自動でサクッと素早く作ってくれる機能が欲しい!」 「突然セキュリティ担当になってアセスメントレポートを作成せよと言われてしまった!知識もないし何をすべきか分からない…」 このようなお悩み、ありませんでしょうか? そのような時、OsecTならワンクリックでアセ

生成 AI をもっと気軽に、安全に使うための「chakoshi」をリリースした話

chakoshi とは なぜ生成 AI の安全性が求められるのか 生成 AI の安全性の現状 生成 AI の安全性対策案 日本語に特化した入出力チェックができる chakoshi chakoshi の特徴について 日本語の性能が高い カスタマイズ性が高い 終わりに 初めまして。イノベーションセンターの山本( @yyo616 )です。普段は生成 AI に関連する新規プロダクトの開発や技術検証をしています。先日、生

GoogleのLLM「Gemini」でコードレビューをするGitHub Actionsを自力で構築してみた

ビジネスdアプリ開発チームの立木です。現在、私たちのチームでは生成AIによる開発効率の向上を検討しています。その一環として、コードレビューの自動化を検討しています。 そこで、本記事では検証の一環として勉強も兼ねて、GoogleのLLM「Gemini」でコードレビューをするGitHub Actionsを自力で構築してみたのでその方法を紹介します。 Geminiとは Google AI Studio Vertex AI Google

1枚のSIMでキャリアを冗長化!Active Multi-access SIMの特長と仕組み [Active Multi-access SIM開発シリーズ 第1回(全3回)]

本記事では、Active Multi-access SIMの特長やユースケースとともに、1枚のSIMで通信キャリアの冗長化を実現する仕組みについてご紹介いたします。 はじめに Active Mult-access SIM(マルチアクセスSIM)とは? 特長① 1枚のSIMで2つのキャリアに接続可能 特長② SIMの機能により自動でキャリアの切り替えが可能 キャリアの冗長化を実現する仕組み アプレット領域とは? アプレッ

突然のデータ不整合!原因は Realtime Database の更新処理かも? 更新失敗を防ぐ TypeScript の解決策

TypeScript で Firebase の Realtime Database を利用すると、使い方次第でエラーが生じてしまう可能性があります。これは TypeScript の型チェックでは検知が難しいような undefined なプロパティを格納しようとしてしまうことがあるためです。この問題が起こるとデータ更新処理が失敗し、不整合な状態が発生してしまいます。 この記事では その問題を防ぐ方法を紹介します。 はじ

サーバレスをフル活用したビジネスdアプリのアーキテクチャ(後編)

はじめに この記事はコミュニケーション&アプリケーションサービス部でビジネスdアプリを開発している丸山、葛岡、露口、西谷、富田の共同執筆です。 今回は、NTTコミュニケーションズで提供するモバイルアプリ、「ビジネスdアプリ」の具体的なアーキテクチャやCI/CDの仕組みに焦点を当てて説明します。 前編では、開発背景やサーバレスサービスを活用したアー

事業優先度に縛られずに、プロダクトの魅力度向上を実現するための改善手法——NeWorkにおける少人数チーム設置による改善事例

本記事では、ソフトウェアプロダクト開発において、スクラムから独立した エンジニア × デザイナ × マーケタ の少人数チーム(以下、ミニチーム)を作って活動することにより、事業優先度が低く後回しになりがちなユーザビリティの課題を解決していった事例や学びを紹介しています。 目次 目次 はじめに NeWorkとは NeWorkのチーム編成 エンジニアが自由にプロダクト改

生成AI向けのドキュメント変換技術 rokadoc の使い方

こんにちは。イノベーションセンター Generative AI チームの安川です。今回はrokadocのパブリックベータ版( https://rokadoc.ntt.com/ )が公開されたため、その紹介と解説をします。 本記事では「ドキュメント変換技術」であるrokadocの概要を説明した上で、実際の使い方や結果を紹介します。 使い方の部分では、WebUIを用いて簡便にドキュメント解析を行う方法や、解析結果が実

LLMにJSONやソースコードを出力させるStructured Generationの技術

こんにちは、イノベーションセンターの加藤です。この記事では、大規模言語モデル(LLM)にJSONやソースコードを正しく出力させるための生成手法であるStructured Generationについて紹介します。 Structured Generationとは パーサーを用いた制約手法 正則言語とは 正則言語のStructured Generation 文脈自由言語とは 字句解析について 正則言語+文脈自由言語のStructured Generation まとめ Structu